「輝夜と!」
「永琳の!」
「「永遠亭3分間クッキング~!!」」
「暑い中、皆さん如何お過ごしでしょうか? 司会進行の蓬莱山 輝夜です」
「アシスタントの八意 永琳です」
「さて、早速今日の料理に使う道具から紹介しましょうか」
「本日使う道具は、手に馴染む手頃な鈍器です。
この分厚い『かたろぐ』や、この変な形の『ばっと』。料理名に忠実なら『ごるふくらぶ』などでも構いません」
「私だったらこれね、『仏の御石の鉢』。乱暴に使っても、丈夫で砕けないからオススメよ♪
次は、作り方の説明ね。永琳お願い」
「はい。まず最初に、材料をそのまま、手早くさっと痛めます」
「ここでのポイントは『背後から』と、『一撃で』の2点ね」
「若干コツが必要ですので、蓬莱書房の『図解・月兎に学ぶ暗殺手法四十八手』等をご覧になるのをお勧めします」
「仕損じるとそこで調理失敗も同然だから、背後を取る下準備は念入りにした方がいいわね」
「痛めることに成功したら、次は『それっぽく』盛り付けるので、色々と荒らしましょう」
「めぼしい物があったら、そのまま持ってっちゃってもいいわよ♪」
「あら姫様。そういう意味で『荒らす』のですか?」
「そうだけど……どういうつもりだったの?」
「そうですね。一例としましては、綺麗にひん剥いた後に○○○に×××を――」
――しばらくお待ち下さい――
「――というのは如何でしょう?」
「え、えーと……時間が押してるからそれはまた今度、ね?」
「そうですね。こちらはまた来週にしましょうか」
「え、ええ。それで、出来上がった物がこっちね」
「『蓬莱人のブラッドソース和え・火サス強盗殺人擬装風』です」
「さりげなく部屋を荒らして、血糊でダイニングメッセージも書いてる辺りがポイントよ」
「ダイイングメッセージでは?」
「んー、まあ一応料理なんだし。『にゅーくれらっぷー』って書けば、それっぽくていいでしょ。
――そろそろ時間ね。今週の永遠亭3分間クッキング、いかがでしたでしょうか。来週は――」
――リザレクション!!
「『骨までこんがり・蓬莱人の鳳凰照り焼き』なんてどうだい?
なんなら今からでも。なぁ……かぁぁぐぅぅやあぁぁぁ!!??」
――この番組は、兎角同盟の提供でお送りしました。