あれ、後編じゃないの? 中編です。 だって、こう… 中編ですっ! 嘘吐きっ!! はいっ!
ちょっと前編の回想。
「…私の初めてを奪ったのぉ!!!!!」
「な、なぬぅぅぅぅぅっ!!!!!!!!!!」
回想終了。本編へ進む?後悔しない?
一週間前の夜。『博麗神社』では、他に類を見ないほどの大規模な宴会が行われていた。人妖問わず飲み、食い、歌い、踊り、騒いでいた宴会も終盤。酔い潰れる者。帰る者。まだ、飲んでる者。三者三様である。そんな中、ルナサ・プリズムリバーは一人、神社の隅でバイオリンを片付けていた。
「あら、あなた一人?ちゃんと帰る?」
すると、後ろから声を掛けられた。声の主は判っていたが、ルナサは礼儀として、振り向く。そこには、生活苦の貧乏巫女『博麗 霊夢』が一升瓶を片手に立っていた。その顔は僅かに紅潮しており、酔っているのが窺えた。
「えぇ、お酒そんなに飲んでないから、大丈夫。あぁ、リリカとメルランの事、よろしく頼むわ。明日、迎えに来るから」
「家は託児所じゃないのよねぇ。明日、ちゃんと来なさいよ。来なかったら、境内の掃除の時、一緒に掃いてあげるから」
「はははっ……解ったわ。今日は、ありがとう。楽しかったわ」
「どういたしまして。でも、あんたの次女。さっき、「誰かが私を呼んでいるっ!」って、叫んで飛んでったけど?」
「そう…。一週間に四回くらいある発作みたいなものだから、問題ない。」
「ふーん。あんたも大変ねぇ」
「もう慣れたわ」
ルナサは、ため息を吐き、バイオリンの入っている鞄を右手で持つ。それを横目に霊夢は、一升瓶をラッパ飲みし、巫女服の袖で口元を拭く。
「ねぇ。あんた帰ってから、何かする事あるの?」
「特に、何も……寝るだけ…」
「なら、ちょっと付き合いなさいっ!」
そう言って、霊夢はルナサの左手を引っ掴み、駆け出した。
「えっ、ちょ、霊夢っ、引っ張らないでぇ!」
いきなり手を引っ張られたルナサは、驚いて声を荒げてしまう。だが、そんな事はお構い無しの霊夢には、何の効果も無かった。ルナサは、ただバイオリンが入った鞄を落とさないように、右手に力を入れた。
霊夢がルナサの手を掴んでやって来たのは、博麗神社の居間だった。一升瓶は既に空になっている。
「おーい、一人確保してきたわよ」
そう言って、霊夢は障子を開けた。
そこには、霧雨 魔理沙、アリス・マーガトロイド、十六夜 咲夜、レミリア・スカーレット、西行寺 幽々子、八雲 藍、八雲 紫、鈴仙・優曇華院・イナバ、八意 永琳の九名が座っており、十八の瞳が霊夢とルナサを見つめていた。
「霊夢、待ちくたびれたぜ」
魔理沙が開口一番、霊夢を非難する。
「うるさいわねぇ。もう一人連れて来いって言ったの、あんたでしょうが」
霊夢は、魔理沙に反論しつつ、ルナサの手を引いて、二つ分空いた場所に自分とルナサを座らせると、空になった一升瓶を置いた。
ルナサは感じていた。明らかにこの面子の中で自分が浮いていると……。
幽々子の片手に割り箸が十一本握られている。それを一人ずつ抜く、そして全員で叫んだ……。
「「「「「「「「「「「王様だぁ~れだっ!」」」」」」」」」」
「私っ!」
紫がそう言って、先端を黒く塗りつぶした割り箸を見せた。そして、王様ゲームの醍醐味である『命令』をした。
「そうねぇ。十番が、一番に愛の告白をしてキスをするっていうのはどうかしら?」
だいぶ酔っておられるようです。こんな状況では、命令された二名は堪ったものではない。だが、誰も反論の声は無かった。
「別に、「これが初めてぇ」なんて言う輩は、いないでしょう?もっと、すごいことやった者もいたでしょう?ほら十番と一番、誰なのよ」
紫が急かすと……。
「私よっ」
霊夢が、割り箸の番号を見せる。『十』と書かれていた。
「あっ、わたしだ。霊夢とは、初めてね……。くへへへぇ。」
レミリアが割り箸の番号を見せる。『一』と書かれていた。すると、レミリアは霊夢に向かって不気味な嗤いと共に……。
「れいむぅ~っ!ギブミー、ラブコール!!!!!アーンドゥ、プリーズ、キスミー!!!!!」
今のレミリアには夜王?カリスマ?と呼ばれるような姿は無かった。レミリアは唇を尖らせ、霊夢に突進する。
だが……。
身の危険を感じ取った霊夢は、瞬時に立ち上がり、時速測定不可能ボールと化したレミリアの前に、御払い棒を構えて……。
カッキィーーーーーンッ!!!!!
振り抜いた。
……ベキィィィィィ!!!!!
御払い棒が折れてしまったが、真芯で捉えた。レミリアは、障子に向かって吹っ飛んでいくが、完全で瀟洒なメイドがレミリアを受け止めた。
「……咲夜、霊夢の愛が痛いわ。あれ?咲夜が二人…いや、三人に見えるわ……。」
レミリアは、鼻血を垂らしながら気絶した。そんなレミリアに対して、咲夜は一言。
「はぁ、私は今のお嬢様が、とても無様に見えますわ」
そして、主であるレミリアをゴミ箱に、逆さまにして突っ込んだ。
「あらあら、良いのかしら?ご主人様にそんな事をして」
永琳が、ゴミ箱を指差して咲夜に問う。
「私が仕えているのは、紅魔館のスカーレット・デビル『レミリア・スカーレット』であり、腋出し巫女の唇を夢中になって追いかける変態ではありませんわ」
「あら、あなたも似たような病気の方ではないのかしら?」
「生憎、私は『求める』より『求められる』ほうが良いのよ」
「……なるほど。だから、あなたの所の門番はあなたに夢中と……」
「美鈴のこと?ふふっ、可愛いわよ。まるで、子犬みたいにコロコロ表情を変えるし、ちょっと苛めると半泣きで縋り付いて来る。最高よ」
「あら、ウドンゲも負けてないわよ」
咲夜と永琳は、それぞれ自慢話が繰り広げている。横では、小刻みに震えて怯えているウドンゲがいた。
「……ふぅ~、一名抜けたわよ」
霊夢が一息吐くと、折れた御払い棒をゴミ箱に入れる。ゴミ箱に、足と棒が生えているシュールな光景である。すると紫が不機嫌そうな顔つきで霊夢に言った。
「駄目よぉ!霊夢、王様の言う事は絶対なんだからぁ。じゃ、王様である私が……」
紫が霊夢の頬を両手で挟み、唇を近づけていく。
「ぎゃーっ!近づくなぁ、あんたもレミリアと同類かぁ!」
「なら、違う番号の人にしたらぁ?」
霊夢と紫の取っ組み合いに、幽々子が入ってくる。
「それも、そうね」
あっさりと紫は、霊夢の頬から手を離す。魔理沙とアリスは、どこか安堵した表情になったのは気のせいだろう。
「なら……二番の人としなさい。霊夢」
「はぁ~、わかったわよ。できれば、身の危険を感じず、なるべく人間が良いんだけど……」
「はい、二番は誰?手を上げなさい」
「……はい、私……」
その声に、皆一斉に顔を向ける。そこには躊躇いがちに、手を上げたルナサの姿があった。
「マジ?」
霊夢が聞くと。
「マジ」
ルナサは割り箸の番号を見せる。そこには、確かに『二』と書かれていた。
ちゃぶ台の片付けられた居間に、右から魔理沙、アリス、咲夜、ウドンゲ、永琳、藍、紫、幽々子が円を組んでいる。その中心には、霊夢とルナサが見つめ合っている。
魔理沙とアリスの場合。
「……くっそ~、どうして私じゃないんだ。せっかく、霊夢の唇を奪うチャンスなのに……うわぁ、こうなったらヤケ酒だぁ~!」
魔理沙は愚痴りながら、手近にある酒を次々と飲み干していく。その横でアリスはというと……。
「……私の、霊夢が……汚れる…。ルナサ、殺……」
澱んだ邪悪な「負」のオーラを全身から噴き出させ、光の無い虚ろな目で中心にいる二人を見ていた。その横では、上海人形と蓬莱人形が目を瞑り、手で顔を押さえているのだが、人形でも興味があるのか薄目を開けて、手の隙間からチラッ、チラッと覗いている。
咲夜、ウドンゲ、永琳の場合。
「ねぇ、ウドンゲの耳って本物なの?」
咲夜がウドンゲの耳を見ながら、ウドンゲと永琳に聞いた。
「あら、触ってみる。尻尾のもふもふなのよぉ」
永琳が咲夜に答えると、ウドンゲの尻尾を触る。咲夜もウドンゲの耳を触る……というより、撫でる。
「ひゃっ!やめてよぉ~、さくやぁ~。師匠も、やめてくださいぃ~。力が抜けちゃいますぅ~」
耳を伏せて頭を丸め、尻尾を手でガードを試みるが、咲夜と永琳の息が合ったコンビネーション攻撃により、涙目のウドンゲはされるがままの状態なっていた。その一つ一つの萌行動が、二人のS心に拍車をかける。要するに、アウト・オブ・眼中である。
幽々子、紫、藍の場合。
「早くぅ~、ちゅ~しちゃいなさいよぉ。ちゅ~って」
ケタケタと笑いながらっているのは紫である。中心に立つ霊夢とルナサのこれからする事を、酒を煽り楽しんでいる。
「もうっ、紫様。そろそろ、お止めになって下さい。さすがに、飲みすぎですよ」
紫から酒瓶を取り上げるが、藍も興味はあるのか。霊夢とルナサの方を横目で見ていた。
「……ムシャ、ムシャ。……モグモグ……ゴクンッ。ムシャ、ムシャ……(以下エンドレス)」
幽々子は、自分の目の前に置かれた大皿の料理に夢中だった。
霊夢とルナサの場合。
霊夢は、対面するルナサに向かって、頭を掻きながら言った。
「面倒だから、さっさと済ませるわよ」
「えっ!でも、私はじめ……」
「好きよ。ルナサ。愛してる。……ちゅぅ」
霊夢は、棒読みで言うとルナサの顎を掬うように持って、唇を奪った。
「んっ!?」
唇を重ねながら霊夢は、目を硬く瞑って顔を真っ赤にするルナサを見て、思った……。
(あら、意外と可愛いわね。ちょっと、いぢめちゃおうかしら。ふふっ)
楽園の素敵な巫女さんが過激な行動に出てしまったので、文章が削除されてしまいました。
「これが一週間前、私の身に起こった全て。責任とって下さいね、霊夢さん……?」
「……すぅ……んぁ。すぅ……」
「寝てるぅっ!!!!!ありえないよっ、こんな大事な話してるのにぃっ!?起きて、霊夢さ~ん。私、もう一回説明するの恥ずかしいのぉ~。お願い、起きてぇ!!」
ルナサは霊夢の肩を掴み、ゆさゆさ揺するが起きる気配も無かった。霊夢が目覚めたのは、ルナサが作った朝食の匂いで起きたらしい。
ちょっと前編の回想。
「…私の初めてを奪ったのぉ!!!!!」
「な、なぬぅぅぅぅぅっ!!!!!!!!!!」
回想終了。本編へ進む?後悔しない?
一週間前の夜。『博麗神社』では、他に類を見ないほどの大規模な宴会が行われていた。人妖問わず飲み、食い、歌い、踊り、騒いでいた宴会も終盤。酔い潰れる者。帰る者。まだ、飲んでる者。三者三様である。そんな中、ルナサ・プリズムリバーは一人、神社の隅でバイオリンを片付けていた。
「あら、あなた一人?ちゃんと帰る?」
すると、後ろから声を掛けられた。声の主は判っていたが、ルナサは礼儀として、振り向く。そこには、生活苦の貧乏巫女『博麗 霊夢』が一升瓶を片手に立っていた。その顔は僅かに紅潮しており、酔っているのが窺えた。
「えぇ、お酒そんなに飲んでないから、大丈夫。あぁ、リリカとメルランの事、よろしく頼むわ。明日、迎えに来るから」
「家は託児所じゃないのよねぇ。明日、ちゃんと来なさいよ。来なかったら、境内の掃除の時、一緒に掃いてあげるから」
「はははっ……解ったわ。今日は、ありがとう。楽しかったわ」
「どういたしまして。でも、あんたの次女。さっき、「誰かが私を呼んでいるっ!」って、叫んで飛んでったけど?」
「そう…。一週間に四回くらいある発作みたいなものだから、問題ない。」
「ふーん。あんたも大変ねぇ」
「もう慣れたわ」
ルナサは、ため息を吐き、バイオリンの入っている鞄を右手で持つ。それを横目に霊夢は、一升瓶をラッパ飲みし、巫女服の袖で口元を拭く。
「ねぇ。あんた帰ってから、何かする事あるの?」
「特に、何も……寝るだけ…」
「なら、ちょっと付き合いなさいっ!」
そう言って、霊夢はルナサの左手を引っ掴み、駆け出した。
「えっ、ちょ、霊夢っ、引っ張らないでぇ!」
いきなり手を引っ張られたルナサは、驚いて声を荒げてしまう。だが、そんな事はお構い無しの霊夢には、何の効果も無かった。ルナサは、ただバイオリンが入った鞄を落とさないように、右手に力を入れた。
霊夢がルナサの手を掴んでやって来たのは、博麗神社の居間だった。一升瓶は既に空になっている。
「おーい、一人確保してきたわよ」
そう言って、霊夢は障子を開けた。
そこには、霧雨 魔理沙、アリス・マーガトロイド、十六夜 咲夜、レミリア・スカーレット、西行寺 幽々子、八雲 藍、八雲 紫、鈴仙・優曇華院・イナバ、八意 永琳の九名が座っており、十八の瞳が霊夢とルナサを見つめていた。
「霊夢、待ちくたびれたぜ」
魔理沙が開口一番、霊夢を非難する。
「うるさいわねぇ。もう一人連れて来いって言ったの、あんたでしょうが」
霊夢は、魔理沙に反論しつつ、ルナサの手を引いて、二つ分空いた場所に自分とルナサを座らせると、空になった一升瓶を置いた。
ルナサは感じていた。明らかにこの面子の中で自分が浮いていると……。
幽々子の片手に割り箸が十一本握られている。それを一人ずつ抜く、そして全員で叫んだ……。
「「「「「「「「「「「王様だぁ~れだっ!」」」」」」」」」」
「私っ!」
紫がそう言って、先端を黒く塗りつぶした割り箸を見せた。そして、王様ゲームの醍醐味である『命令』をした。
「そうねぇ。十番が、一番に愛の告白をしてキスをするっていうのはどうかしら?」
だいぶ酔っておられるようです。こんな状況では、命令された二名は堪ったものではない。だが、誰も反論の声は無かった。
「別に、「これが初めてぇ」なんて言う輩は、いないでしょう?もっと、すごいことやった者もいたでしょう?ほら十番と一番、誰なのよ」
紫が急かすと……。
「私よっ」
霊夢が、割り箸の番号を見せる。『十』と書かれていた。
「あっ、わたしだ。霊夢とは、初めてね……。くへへへぇ。」
レミリアが割り箸の番号を見せる。『一』と書かれていた。すると、レミリアは霊夢に向かって不気味な嗤いと共に……。
「れいむぅ~っ!ギブミー、ラブコール!!!!!アーンドゥ、プリーズ、キスミー!!!!!」
今のレミリアには夜王?カリスマ?と呼ばれるような姿は無かった。レミリアは唇を尖らせ、霊夢に突進する。
だが……。
身の危険を感じ取った霊夢は、瞬時に立ち上がり、時速測定不可能ボールと化したレミリアの前に、御払い棒を構えて……。
カッキィーーーーーンッ!!!!!
振り抜いた。
……ベキィィィィィ!!!!!
御払い棒が折れてしまったが、真芯で捉えた。レミリアは、障子に向かって吹っ飛んでいくが、完全で瀟洒なメイドがレミリアを受け止めた。
「……咲夜、霊夢の愛が痛いわ。あれ?咲夜が二人…いや、三人に見えるわ……。」
レミリアは、鼻血を垂らしながら気絶した。そんなレミリアに対して、咲夜は一言。
「はぁ、私は今のお嬢様が、とても無様に見えますわ」
そして、主であるレミリアをゴミ箱に、逆さまにして突っ込んだ。
「あらあら、良いのかしら?ご主人様にそんな事をして」
永琳が、ゴミ箱を指差して咲夜に問う。
「私が仕えているのは、紅魔館のスカーレット・デビル『レミリア・スカーレット』であり、腋出し巫女の唇を夢中になって追いかける変態ではありませんわ」
「あら、あなたも似たような病気の方ではないのかしら?」
「生憎、私は『求める』より『求められる』ほうが良いのよ」
「……なるほど。だから、あなたの所の門番はあなたに夢中と……」
「美鈴のこと?ふふっ、可愛いわよ。まるで、子犬みたいにコロコロ表情を変えるし、ちょっと苛めると半泣きで縋り付いて来る。最高よ」
「あら、ウドンゲも負けてないわよ」
咲夜と永琳は、それぞれ自慢話が繰り広げている。横では、小刻みに震えて怯えているウドンゲがいた。
「……ふぅ~、一名抜けたわよ」
霊夢が一息吐くと、折れた御払い棒をゴミ箱に入れる。ゴミ箱に、足と棒が生えているシュールな光景である。すると紫が不機嫌そうな顔つきで霊夢に言った。
「駄目よぉ!霊夢、王様の言う事は絶対なんだからぁ。じゃ、王様である私が……」
紫が霊夢の頬を両手で挟み、唇を近づけていく。
「ぎゃーっ!近づくなぁ、あんたもレミリアと同類かぁ!」
「なら、違う番号の人にしたらぁ?」
霊夢と紫の取っ組み合いに、幽々子が入ってくる。
「それも、そうね」
あっさりと紫は、霊夢の頬から手を離す。魔理沙とアリスは、どこか安堵した表情になったのは気のせいだろう。
「なら……二番の人としなさい。霊夢」
「はぁ~、わかったわよ。できれば、身の危険を感じず、なるべく人間が良いんだけど……」
「はい、二番は誰?手を上げなさい」
「……はい、私……」
その声に、皆一斉に顔を向ける。そこには躊躇いがちに、手を上げたルナサの姿があった。
「マジ?」
霊夢が聞くと。
「マジ」
ルナサは割り箸の番号を見せる。そこには、確かに『二』と書かれていた。
ちゃぶ台の片付けられた居間に、右から魔理沙、アリス、咲夜、ウドンゲ、永琳、藍、紫、幽々子が円を組んでいる。その中心には、霊夢とルナサが見つめ合っている。
魔理沙とアリスの場合。
「……くっそ~、どうして私じゃないんだ。せっかく、霊夢の唇を奪うチャンスなのに……うわぁ、こうなったらヤケ酒だぁ~!」
魔理沙は愚痴りながら、手近にある酒を次々と飲み干していく。その横でアリスはというと……。
「……私の、霊夢が……汚れる…。ルナサ、殺……」
澱んだ邪悪な「負」のオーラを全身から噴き出させ、光の無い虚ろな目で中心にいる二人を見ていた。その横では、上海人形と蓬莱人形が目を瞑り、手で顔を押さえているのだが、人形でも興味があるのか薄目を開けて、手の隙間からチラッ、チラッと覗いている。
咲夜、ウドンゲ、永琳の場合。
「ねぇ、ウドンゲの耳って本物なの?」
咲夜がウドンゲの耳を見ながら、ウドンゲと永琳に聞いた。
「あら、触ってみる。尻尾のもふもふなのよぉ」
永琳が咲夜に答えると、ウドンゲの尻尾を触る。咲夜もウドンゲの耳を触る……というより、撫でる。
「ひゃっ!やめてよぉ~、さくやぁ~。師匠も、やめてくださいぃ~。力が抜けちゃいますぅ~」
耳を伏せて頭を丸め、尻尾を手でガードを試みるが、咲夜と永琳の息が合ったコンビネーション攻撃により、涙目のウドンゲはされるがままの状態なっていた。その一つ一つの萌行動が、二人のS心に拍車をかける。要するに、アウト・オブ・眼中である。
幽々子、紫、藍の場合。
「早くぅ~、ちゅ~しちゃいなさいよぉ。ちゅ~って」
ケタケタと笑いながらっているのは紫である。中心に立つ霊夢とルナサのこれからする事を、酒を煽り楽しんでいる。
「もうっ、紫様。そろそろ、お止めになって下さい。さすがに、飲みすぎですよ」
紫から酒瓶を取り上げるが、藍も興味はあるのか。霊夢とルナサの方を横目で見ていた。
「……ムシャ、ムシャ。……モグモグ……ゴクンッ。ムシャ、ムシャ……(以下エンドレス)」
幽々子は、自分の目の前に置かれた大皿の料理に夢中だった。
霊夢とルナサの場合。
霊夢は、対面するルナサに向かって、頭を掻きながら言った。
「面倒だから、さっさと済ませるわよ」
「えっ!でも、私はじめ……」
「好きよ。ルナサ。愛してる。……ちゅぅ」
霊夢は、棒読みで言うとルナサの顎を掬うように持って、唇を奪った。
「んっ!?」
唇を重ねながら霊夢は、目を硬く瞑って顔を真っ赤にするルナサを見て、思った……。
(あら、意外と可愛いわね。ちょっと、いぢめちゃおうかしら。ふふっ)
楽園の素敵な巫女さんが過激な行動に出てしまったので、文章が削除されてしまいました。
「これが一週間前、私の身に起こった全て。責任とって下さいね、霊夢さん……?」
「……すぅ……んぁ。すぅ……」
「寝てるぅっ!!!!!ありえないよっ、こんな大事な話してるのにぃっ!?起きて、霊夢さ~ん。私、もう一回説明するの恥ずかしいのぉ~。お願い、起きてぇ!!」
ルナサは霊夢の肩を掴み、ゆさゆさ揺するが起きる気配も無かった。霊夢が目覚めたのは、ルナサが作った朝食の匂いで起きたらしい。
あーーーーーっと!捕った!捕りました!センター十六夜ファインプレー!
そしてすぐさま本塁(ゴミ箱)に正確な送球!!アウトォォォーーー!
……などという実況が出来てしまうくらい笑いましたw
あとルナサ萌え。ルナサ超萌え。
420円用意して次回作待ってます!
ル・ナ・サ! ル・ナ・サ! ル・ナ・スァァァ~~!!