Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ぱちぇ

2006/08/22 04:01:36
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1
あらすじ

 にゃんとワンダフル












 パチェは、可愛い。




「あら、おはよう、レミィ。今日は早起きなのね」




 彼女の名前は、パチュリー=ノーレッジ。




「見て、今日は月が綺麗よ」




 紅魔館にある図書館の主にして、私の親友。




「サイレントセレナを作ったのもこんな夜だったわ」




 彼女は100年を生きた魔女。




「あ、そうだ。今、日と月の属性を組み合わせた魔法を作ってるの」




 精霊魔法に長けたスペルの使い手。




「ロイヤルダイヤモンドリングって言うのよ。完成したら、レミィに一番に見せるわね」




 七つの属性を華麗に、優雅に操る。




「今読んでいる文献からヒントを得たのよ」




 パチェは、本が好きだ。




「とても面白い魔導書なの。レミィもどう?」




 パチェと話していると、必ず本の話が出てくる。




「え? 私はもう読み終わったから、大丈夫よ」




 “動かない大図書館”なんて言われるくらい。




「その魔導書以外にも、いくつか他の魔導書も参考にしたの」




 パチェは、本が好きだ。




「それも読む? 私のおすすめは―――っ」




 パチェは、身体が弱い。




「けほっ、けほっ!」




 喘息や貧血の持病で、よく苦しそうにしている。




「んっ――――」




 私は、弱点は多いものの、病気知らずだから。




「―――――っ」




 パチェの苦しみが、わからない。




「――あり、がと……レミィ…」




 ただ、こうして、背中をさすって、抱きしめてあげるくらいしか、出来ない。




「――――――」




 いっそ、代わってあげられたら、と、思う。




「―――ふぅ、もう大丈夫。いつも悪いわね、レミィ」




 こんなに華奢で、儚げな。



「――レミィ? レミィ、もう大丈夫よ……?」




 可愛い女の子を、私は他に知らない。




「――――レミィ……………恥ずかしいわ……離して……」




 パチェは――――可愛い。




「―――――レミィ?」





 パチェは、すごく可愛い。




「パチュリーさま、こちらにおいでですか?」
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~!?」




 知らないうちに、独り占めにしたくなるほど、パチェは、可愛い。




「ど、ど、ど、どうしてここに!?」
「いえ、あの、パチュリーさまが苦しそうにしている気配が…」




 図書館の司書として働いている、紅い髪のあの子にあわてるパチェ。




「お、お邪魔でしたか……?」
「そそそ、そんなことないわよ、ねぇ、レミィ!?」




 そんな、取り乱したパチェも、可愛い。




「ああ、そうでしたか。またお加減を悪くされて…それでお嬢様が」
「そ、そう! そうなのよ、それだけよ? ほ、他になにもなかったわ!」
「???????」




 そう―――なにも、なかった。




「ありがとうございます、お嬢様」
「あ、ありがとう、レミィ…………もう、平気よ?」




 私は、ただパチェを介抱していただけ。




「さ、パチュリーさま、自室の方へ」
「え? で、でもレミィが…」
「あ……。でも、お加減が宜しくないのでしたらお休みになられた方が」




 私を気遣ってくれるパチェにお礼を言って、あの子に引き渡す。




「すみません、お嬢様」
「ごめんなさいね、レミィ――」
「それでは、失礼しますね」




 別れを告げる二人に手を振って、その後ろ姿を見送った。




「――――――あなたも、ありがとう」
「――――いえ。パチュリーさまの一大事ですから」




 指先には、パチェの髪の感触が残っていた。




「――――――私がどこへ居ても、駆けつけてくれるのね」
「――――はい。幻想郷の果てまでだってです」




 パチェを横抱きにして運ぶ、あの子の後ろ姿に、自分の姿をダブらせる。




「――――――それに、私が苦しんでるとすぐに駆けつけてくれる」
「――――パチュリーさまの一大事ですから」




 遠ざかる二人の声でも拾える、自分の耳の鋭さが、切ない。




「――――――どうして、そんなことが出来るの?」





 パチェは―――――――可愛い。





「――――――パチュリーさまが大好きだからですよ」






 恋してるパチェは――――――可愛い。






「――――――――うん」






 耳の奥に残る、パチェの笑顔と言葉。





『私たち、ずっと友達よ―――レミィ』





 ――――私たちは、ずっと親友だ。











「―――――――――」

「お姉様、どうしたの? 泣いてるの?」

「――――いいえ、フラン」

「どこか痛いの? 咲夜、呼んで来る?」

「―――なんでもないわ。目にゴミが入っただけよ?」

「ん―――ホント?」

「ええ、ホント。平気よ」

「うん―――ねぇ、お姉様」

「なあに?」

「――今日は一緒に寝てもいい?」

「あら、甘えん坊ね」

「―――ダメ?」

「――――いいわ。今日は特別よ」

「えへへ、やった♪」

「―――――フラン」

「なあに、お姉様?」

「――――ありがとう」

「え? わ……お姉様にぎゅ~ってしてもらっちゃった♪」






 パチェは、可愛い。





 私は、そんなパチェの親友でいい。
つまり ぱちぇもえ
じょにーず
コメント



1.名無し人妖削除
いい話だ… ・゜・(ノД`)・゜・
2.ぽぽーい削除
(´・ω・`)レミリアせつなす
だがそれが良い (・∀・)b
3.名無し妖怪削除
せつなさみだれうち
4.五百小竹削除
レミリアの切ない思いが胸に染み入る……
5.外山削除
あらすじとのギャップが!
だが、それも良い!!
6.名づける者は居なかった削除
しかし ぱちぇもえ
7.銀の夢削除
あるよなぁ、こういうの。
なんとなく、小さな子の、ちょっと切ない恋話みたいに見えました。
8.名無し妖怪削除
良いです。
9.じゃんじゃん削除
むしろれみぃもえ
10.名無し妖怪削除
珍しい感じ

だがぱちぇもえ
11.翔菜削除
うわあああああ。
超切ない。

ゆえに ぱちぇもえ
誰も言わない。だから言う。 れみさまもえ
12.名無し妖怪削除
こんなにも切ない夜はない(´・ω・`)
13.名無し妖怪削除
こんなにも切ないから

ぱちぇもえ
14.はむすた削除
せ、せつねぇぇぇー!!
こ、こ、こぁー!!
15.ABYSS削除
れみぱちぇもえ!
れみぱちぇもえ!
16.翔菜削除
OH!
既にれみさまにもえも言われていたのに今しがた気付いた……なんか申し訳ないorz
17.ぼこちょ削除
切ないよ…切ないよレミリア…

でもパチェ萌え
18.TNK.DS削除
切ない恋の話ですね・・・「私たちはずっと親友だ」のフレーズが印象的でした。
ぱちぇもえ。そして、れみぃにもえ。
19.古音夢削除
気付けばそれは恋心だった…ふぁ、良いです
20.OblivioN削除
ぱちぇぱちゃおあちぇfじぇいおgfjがgsrthrt!!!
21.Fimeria削除
へぇ、こういったものを書いても巧いもんですね。
つまり ぱちぇもえ
22.名無し妖怪削除
切ねぇ…
だかられみぃもえ
23.K-999削除
でも、涙が出ちゃう・・・女の子だモン!
24.名無し野郎削除
そんなこともあるよね、なかないでれみぃ。

そして、誰も言わないようなので俺が言う。ふらんもえ。
25.草月削除
いつかまた会いましょう。その日までさよなら恋心よ……。
ただ切ない……。
26.A削除
嗚呼、刹那・五月雨撃。
切ない…でもぱちぇもえ。
27.みーや削除
むしろぱちぇに萌えてるれみぃ萌え
でも、ぱちぇもかわいい ぱちぇ萌え
28.Q-turn削除
>>知らないうちに、独り占めにしたくなるほど、パチェは、可愛い。

レミィが言うと、凄く切ない説得力があるなぁ……。
29.名無し妖怪削除
うはーこれは良い。
30.ぐい井戸・御簾田削除
パチェレミ好きの俺には色々とたまらない話です。お嬢さま、切なすぎるよう…
31.名前が無い程度の能力削除
なんというか片想いなお嬢様に・・・レミもえ。
32.名前が無い程度の能力削除
2人の友情は、きっと永遠の輝き
33.名前が無い程度の能力削除
浄化された