(嘘)を現実に。こうですか?わかりませんっ
暑かった夏も過ぎ、日中も過ごしやすくなった博麗神社の縁側で、楽園のグータラ貧乏……失礼、楽園の素敵な巫女…『博麗 霊夢』が、お茶を飲んでいた。
「…はぁ、やっぱり一仕事した後のお茶は、格別だわ」
そう言い、霊夢はお茶請けのお煎餅に手を伸ばす。だが、霊夢はお煎餅を手に取ったまま、それを食べようとはしなかった。
「これが、最後の一枚か……。これを食べれば、もう家には食料が無い。また、飢餓生活の始まり。さよなら、毎日健康食生活の私。お帰り、毎日サバイバル生活の私」
霊夢は意を決して、お煎餅を食べた。口の中に醤油が焦げた香ばしい匂いが広がる。そして、霊夢の目から一筋の涙が落ちた……。
「……………」
霊夢は、無言で空を眺めていた。空は、緋色と藍色の混ざった色をして、もうすぐ夜であることを告げていた。
……くぅ……
お腹がなった。
「………」
霊夢は、立ち上がり寝床に向かい、押入れから布団を取り出す。布団を敷き終えると、お風呂に入り、井戸水で空腹を誤魔化して、寝巻きに着替え、そのまま就寝した。
人々が眠る丑三つ時、博麗神社に白い衣に身を包んだ人影が舞い降りた。その手には、大きな鞄。人影は、霊夢が寝ている部屋に向かい、右手の甲を障子にあてる。
…トントン…
「あのー、ごめんください。霊夢さん、いますか?」
…トントン…
「霊夢さーん」
…トントン、トトン。トン、トトトン…
スパーーーーーン!!!!!
「誰だっ!微妙なリズムを付けて、私の安眠を邪魔するのはっ!」
障子が外れんばかりの勢いで、霊夢が寝床から飛び出した。明らかに、不機嫌なその表情は、楽園の素敵な巫女から遠く離れ、まるで般若を彷彿とさせる表情だった。
「きゃっ!!!!!」
その声と共に、少女が縁側から落ちそうになる。が……
「あっ、あぶない!」
とっさに霊夢が右手を伸ばし、地面に落下しそうになる少女の右手を掴み、自分の方に引き寄せる。それは第三者から見れば、少女二人が抱き合っているという光景だった。
「大丈夫?何とも無いかしら?」
「あ、ありがとうございます。大丈夫です。霊夢さん」
霊夢が問うと、白い服の少女は俯き、顔を赤面しながら霊夢に答えた。
「あら、私のことを知ってるのね。でも、私の事を『さん』付けで呼ぶ知り合いは、いないのよねぇ。あなた、もしかして里の人かしら?」
「違います。私は、ルナサ……ルナサ・プリズムリバーよっ!霊夢さんっ、私と結婚して下さいっ!」
「へ?…えっ……ルナサ!?結婚!?えええぇぇぇぇぇ!!!!!」
真夜中の博麗神社に霊夢の絶叫が木霊した。
真夜中の博麗神社の一室に、明かりが灯っていた。その室内には、寝巻き姿の霊夢と純白のドレスに身を包んだルナサが向かい合わせで座っている。
「はい、お茶。出涸らし祝30回目よ」
「あ、ありがとう、霊夢さん。ほとんど、お湯だけど……」
「文句言うなら飲むな。それと、お茶菓子は出ないわよ」
「それは、最初から期待してない」
「何か、イラッとくるわね……まぁ、いいわ。話が進まないから。単刀直入に言うわ。真夜中に人の家に来て、いきなり結婚の申し出。あなた、何?」
明らかに不機嫌な霊夢に対して、ルナサは落ち着いた口調で口を開く。
「……私は、ルナサ・プリズムリバー。騒霊三姉妹の長女で……」
「いやいや、そういう意味じゃなくて。どうして、私が貴女と結婚しないといけないのよって意味だから!別に貴女の個人情報は要らないからっ」
「あら霊夢さんは、これから人生の苦楽を共にするパートナーの事を知りたくないの?それとも、肉体関係から?」
「お願いだから、会話をなるべくスムーズに進行しましょう。睡眠を邪魔してくれたお礼に、夢想封印であなたを消滅させたい気分だから。それと『さん』付けは、やめてちょうだい。調子狂うから」
霊夢は、ルナサにスペルカードを見せつけながら、脅迫……もとい、お願いをした。するとルナサは、目を細めて考え込む。
「…………解ったわ。霊夢様」
「どうしてそうなるっ!?」
霊夢は、ビシッと右手を横に払う。
「なら、ご主人様?」
首を傾げるルナサ。
「それも、違うっ!」
両腕で×の字を作る霊夢。
「……解らないわぁ」
両腕を組み、首を捻るルナサ。
「解らないのは、あんたの頭の中と思考回路だっ!」
「万年脳内の春度の高い巫女に言われたく無い」
「上等だぁ!表に出ろ、弾幕るわよっ!!」
リミットブレイクした霊夢は、戦闘態勢に突入。ところがルナサは、そんな霊夢にも動じず一言。
「一週間前の宴会での事、覚えてる?」
「一週間前?あぁ、無駄に賑やかだったわね。それがどうしたのよ」
まともな質問の前に、霊夢は戦闘態勢を解除した。
「そう、一週間前の宴会の時に、あなたは……」
すると突然、ルナサの顔が真っ赤になり下を向く。
「私が、何よ?ちゃんと、言いなさいよ」
急かすように、霊夢はルナサに問い詰める。ルナサは長い沈黙の後、霊夢に衝撃的な一言を告げた。
「…………あなたは………」
「うん、うん」
「………私の……私の…」
「うん」
「…私の初めてを奪ったのぉ!!!!!」
「な、なぬぅぅぅぅぅっ!!!!!!!!!!」
博麗神社に、二度目の絶叫が木霊した。
暑かった夏も過ぎ、日中も過ごしやすくなった博麗神社の縁側で、楽園のグータラ貧乏……失礼、楽園の素敵な巫女…『博麗 霊夢』が、お茶を飲んでいた。
「…はぁ、やっぱり一仕事した後のお茶は、格別だわ」
そう言い、霊夢はお茶請けのお煎餅に手を伸ばす。だが、霊夢はお煎餅を手に取ったまま、それを食べようとはしなかった。
「これが、最後の一枚か……。これを食べれば、もう家には食料が無い。また、飢餓生活の始まり。さよなら、毎日健康食生活の私。お帰り、毎日サバイバル生活の私」
霊夢は意を決して、お煎餅を食べた。口の中に醤油が焦げた香ばしい匂いが広がる。そして、霊夢の目から一筋の涙が落ちた……。
「……………」
霊夢は、無言で空を眺めていた。空は、緋色と藍色の混ざった色をして、もうすぐ夜であることを告げていた。
……くぅ……
お腹がなった。
「………」
霊夢は、立ち上がり寝床に向かい、押入れから布団を取り出す。布団を敷き終えると、お風呂に入り、井戸水で空腹を誤魔化して、寝巻きに着替え、そのまま就寝した。
人々が眠る丑三つ時、博麗神社に白い衣に身を包んだ人影が舞い降りた。その手には、大きな鞄。人影は、霊夢が寝ている部屋に向かい、右手の甲を障子にあてる。
…トントン…
「あのー、ごめんください。霊夢さん、いますか?」
…トントン…
「霊夢さーん」
…トントン、トトン。トン、トトトン…
スパーーーーーン!!!!!
「誰だっ!微妙なリズムを付けて、私の安眠を邪魔するのはっ!」
障子が外れんばかりの勢いで、霊夢が寝床から飛び出した。明らかに、不機嫌なその表情は、楽園の素敵な巫女から遠く離れ、まるで般若を彷彿とさせる表情だった。
「きゃっ!!!!!」
その声と共に、少女が縁側から落ちそうになる。が……
「あっ、あぶない!」
とっさに霊夢が右手を伸ばし、地面に落下しそうになる少女の右手を掴み、自分の方に引き寄せる。それは第三者から見れば、少女二人が抱き合っているという光景だった。
「大丈夫?何とも無いかしら?」
「あ、ありがとうございます。大丈夫です。霊夢さん」
霊夢が問うと、白い服の少女は俯き、顔を赤面しながら霊夢に答えた。
「あら、私のことを知ってるのね。でも、私の事を『さん』付けで呼ぶ知り合いは、いないのよねぇ。あなた、もしかして里の人かしら?」
「違います。私は、ルナサ……ルナサ・プリズムリバーよっ!霊夢さんっ、私と結婚して下さいっ!」
「へ?…えっ……ルナサ!?結婚!?えええぇぇぇぇぇ!!!!!」
真夜中の博麗神社に霊夢の絶叫が木霊した。
真夜中の博麗神社の一室に、明かりが灯っていた。その室内には、寝巻き姿の霊夢と純白のドレスに身を包んだルナサが向かい合わせで座っている。
「はい、お茶。出涸らし祝30回目よ」
「あ、ありがとう、霊夢さん。ほとんど、お湯だけど……」
「文句言うなら飲むな。それと、お茶菓子は出ないわよ」
「それは、最初から期待してない」
「何か、イラッとくるわね……まぁ、いいわ。話が進まないから。単刀直入に言うわ。真夜中に人の家に来て、いきなり結婚の申し出。あなた、何?」
明らかに不機嫌な霊夢に対して、ルナサは落ち着いた口調で口を開く。
「……私は、ルナサ・プリズムリバー。騒霊三姉妹の長女で……」
「いやいや、そういう意味じゃなくて。どうして、私が貴女と結婚しないといけないのよって意味だから!別に貴女の個人情報は要らないからっ」
「あら霊夢さんは、これから人生の苦楽を共にするパートナーの事を知りたくないの?それとも、肉体関係から?」
「お願いだから、会話をなるべくスムーズに進行しましょう。睡眠を邪魔してくれたお礼に、夢想封印であなたを消滅させたい気分だから。それと『さん』付けは、やめてちょうだい。調子狂うから」
霊夢は、ルナサにスペルカードを見せつけながら、脅迫……もとい、お願いをした。するとルナサは、目を細めて考え込む。
「…………解ったわ。霊夢様」
「どうしてそうなるっ!?」
霊夢は、ビシッと右手を横に払う。
「なら、ご主人様?」
首を傾げるルナサ。
「それも、違うっ!」
両腕で×の字を作る霊夢。
「……解らないわぁ」
両腕を組み、首を捻るルナサ。
「解らないのは、あんたの頭の中と思考回路だっ!」
「万年脳内の春度の高い巫女に言われたく無い」
「上等だぁ!表に出ろ、弾幕るわよっ!!」
リミットブレイクした霊夢は、戦闘態勢に突入。ところがルナサは、そんな霊夢にも動じず一言。
「一週間前の宴会での事、覚えてる?」
「一週間前?あぁ、無駄に賑やかだったわね。それがどうしたのよ」
まともな質問の前に、霊夢は戦闘態勢を解除した。
「そう、一週間前の宴会の時に、あなたは……」
すると突然、ルナサの顔が真っ赤になり下を向く。
「私が、何よ?ちゃんと、言いなさいよ」
急かすように、霊夢はルナサに問い詰める。ルナサは長い沈黙の後、霊夢に衝撃的な一言を告げた。
「…………あなたは………」
「うん、うん」
「………私の……私の…」
「うん」
「…私の初めてを奪ったのぉ!!!!!」
「な、なぬぅぅぅぅぅっ!!!!!!!!!!」
博麗神社に、二度目の絶叫が木霊した。
あ、これは誤字っぽいものです。
>あら、私ことを
1行目からいきなり吹いたw
ルナサのキャラもかなりウケたw
やはりあなたは私の期待を上回る!そこに痺れる憧れる!
後編、前回の嘘予告、蓮子とメリーの恋の行方(何)、
どれもこれも楽しみにしております!
>話が進めないから
これは「話が進まないから」の誤字ではないでしょうか?