「あー、メリー。なんだろう。今日も私から誘ったのに、待ち合わせに遅刻してきちゃってごめんね? でもね、私もそろそろ普通に遅刻してくるのに飽きちゃったのよ? 次からは微妙な時刻にヘッドスライディングで喫茶店へ滑り込もうと思うのだけれど、ほぼ間違いなく実行するわ。それを見たメリーは一体何を思うのかしら」
「そのままの慣性でどこまでも滑っていけばいいのに」
いつも通りの喫茶店に集まった我らが秘封倶楽部はいつも通り話始めた。
メリーは席の向かいに座った蓮子をみやり、少しばかりのため息をつくのだ。いつも通り。
「それで蓮子。今日はどういう用件かしら」
「うん、昨日のことなんだけど、食べ残しのピーナッツがいらないから神棚に祭っておいたのね」
「あぁ、なんか突然帰りたくなってきたわ」
「そしたらびっくり! 私、ピーナッツの言葉が理解できるようになったの! だからメリー。ピーナッツの気持ちが知りたくなったらなんでも私に訊いてね」
そうして蓮子は懐から一粒のピーナッツを取り出し、満面の笑みでメリーの眼前に差し出した。
「なんでも訊いてね?」
メリーは思う。
自分の何を試されているんだろう。
「お名前は」
「生まれてまだ半月だって」
「出身は」
「ウチの神棚」
「この世界についてどうお思いですか」
「今年の夏は暑いなあ、って」
「蹴るね」
「食べてよ」
はい、と手のひらに差し出されるピーナッツ。
「あ、でも私も欲しいから半分こして食べようか、メリー」
「今のピーナッツの気持ちは」
「ギャァーはんぶんにしたらイテェー」
食った。
「おいしかったねメリー」
「うん。普通のピーナッツだったわ」
「噛めば噛むほど悲鳴が聞こえてきたわ。ピーナッツの」
「なんていってたの」
「ギャァーイテェー」
「なんかのんきね」
「うん」
「ごちそうさま」
「ごちそうさま」
どうしてくれるんだ!
ですが、素晴らしい突っ込みに違いありません。
……なんでこんな幻想が浮かんだんだ自分OTZ
でも何故ピーナッツ。
やっぱりうにかたさんの蓮子はぼでぃを地面に擦り付けるのがすアガぁハ! =つ゜д゜)
そのままの慣性(感性)でどこまでも(場の空気を読まずに)滑っていけばいいのに
こうですか?分かりたくもありません。