「ぱちぇー」
「読書の邪魔」
「いいから聞きなさい」
「帰れ。メイドの元へ帰れ」
「隣の家の囲いに塀ができたのよ」
「へー」
「だから、あそこを落とすには火力、まー…、あー、つまり兵力を増強しなきゃだめだわ」
「へいへい」
「ごめんね。ちょっと厳しかったわ」
「努力は認めてあげる」
「ところでパチェ、前から気になっていたんだけど」
「なによ」
「あまり座ってばかりいたら痔になるわよ」
「大丈夫よ」
「パチュ痔ー」
「殺すとは言わないけど、人参頬張らせるわよ」
「ごめん」
「素直でよろしい」
「それで、あなたは大丈夫と言うけれど」
「ええ」
「確かめるからお尻見せなさい」
「まずはピーマン食え」
「無茶言うんじゃないの」
「無茶じゃないわ。あなたはレミリア=スカなんとかで紅魔館の当主だもの。不可能なんてないわ」
「褒めてくれるなんて嬉しいわ。館主の名前ぐらい覚えて欲しかったけど」
「スカスカノウミソ?」
「で、なぜ痔が大丈夫と言い切れるの?」
「無視?」
「どうなの?」
「カリスマ性は?」
「どうなの?」
「いらないって?」
「どうなの?」
「喰え?」
「あなたを?」
「ナスを喰え」
「あなたの?」
「私は持ってないわ」
「私も持ってないわ」
「厨房のメイドの誰かが持ってるわよきっと」
「不審すぎよ」
「どうして?」
「こいつを見てくれ。これをどう思う?」
「私の本に見えるわ」
「ふぁいなるあんさー?」
「正解」
「あなたが判定してどうするのよ」
「待ちきれないんだもの」
「番組そのものを否定したわね」
「まあ下ネタはやめましょう」
「どうして」
「お嬢様らしくない。さらにカリスマ性なさすぎ」
「そうかしら」
「そうよ」
「じゃ、あなたが何か下ネタ言いなさい」
「気品もクソもクソもない命令ね」
「だめよパチェ。乙女がそんな汚い言葉を言っちゃ」
「そうね、慎むわ」
「そうよ」
「ええ」
「びい」
「しい」
「でえ」
「もういい」
「もうえふ」
「レミィ」
「なあに?」
「実にくだらないの。わかる?」
「あのねパチェ」
「なによ」
「大事なことを教えてあげる」
「別にいいわ知らなくても」
「聞きなさい」
「なによ」
「私は暇なの」
「で?」
「相手して。もうしばらく」
「嫌」
「おねがーい」
「嫌」
「ぱちぇー」
「幼児退行してもダメよ」
「パチェ好き」
「ありがと」
「だから相手して」
「嫌」
「いじわる」
「そうね」
「吸血鬼は寂しいと死んじゃうの」
「さっさと死ね」
「酷いわ」
「読書の邪魔をしないでくれたら訂正するわ」
「じゃあ読書しながら相手して」
「そんな器用なこと無理よ」
「パチェ好き」
「うるさい」
「まあ照れるな」
「照れるわ」
「照れて」
「照れてるわ」
「かーわいー」
「ありがと」
「だから相手して」
「死ね」
「酷いわ」
「読書させて」
「暇つぶしさせて」
「読書させて」
「膝枕して」
「嫌」
「眼鏡かけて」
「フレームが邪魔」
「それも良さよ」
「コンタクトにしようと」
「そんなことしたら一生あなたを軽蔑するわよ」
「なぜ」
「パチェに眼鏡をかけてほしいから」
「なぜ」
「世界平和と並んで全世界一致での願いよ」
「なぜ」
「かわいいから」
「なぜ」
「好きよパチェ」
「そう」
「どきどきする?」
「しない」
「うそー。この私がこんなに情熱的にアタックしてるっていうのに」
「残念だったわね」
「どうしてエレクチオンしないのよー!? この美女がフェ……」
「………」
「あ…、えと、フェルマーの最終定理を説いてみせるって言うのに!」
「愛してねぇからさ」
「証拠を見せなさいよ」
「手を当ててみればわかるわ」
「どこに?」
「私の胸」
「いいの?」
「嫌」
「じゃあ言うな」
「ええ」
「もっと言え」
「ええ」
「そこじゃないわ」
「ええ」
「びい」
「続けないわよ」
「しい」
「………」
「でえ」
「………」
「酷いわ」
「………」
「この私を無視するなんて」
「………」
「いい度胸ね」
「………」
「本読みすぎ」
「………」
「目が悪いんでしょう?」
「………」
「眼鏡かけろ」
「………」
「パチェ好き」
「………」
「愛してる」
「………」
「パチョリー」
「誰がパチョリーよ」
「やっと返事してくれたわ」
「思わずしちゃうわ。むかつくわ」
「バチュリー」
「たまに素でそう間違う人がいるのがむかつくわ」
「ポチュリー」
「語感変わっちゃってるじゃない」
「ポチャリー」
「それは言う相手間違ってるわ」
「ポワイトロック?」
「あー。そんな感じの名前」
「ポワトリン?」
「カゲスター」
「ところでパチェ」
「なによ」
「最近思ったのよ」
「なにを」
「私たち、パチェー、レミィー、って愛称で呼び合うじゃない?」
「そうね」
「これって私たちがとっても親密な関係にある証拠じゃない?」
「んなこたない」
「でもね、最近思うのよ」
「私を無視した上に同じこと二回言ったわよ」
「飽きたの」
「愛称で呼び合うこと?」
「違うわ。今の愛称に」
「で?」
「私に新しい愛称を考えて欲しいの」
「さぶろう」
「嫌」
「肉まん」
「真面目に考えなさい」
「嫌」
「酷いわ」
「読書の邪魔」
「酷いわ、酷すぎるわ。私たちの愛はそんなものだったの?」
「ええ」
「酷いわ」
「読書の邪魔」
「そう言いつつずっと相手してくれているあなたが好きよ」
「そりゃどーも」
「じゃあ私がパチェの愛称を考えてあげるわ」
「別にいらない」
「痔」
「撃つわよ。ライフルで」
「痛いから嫌ね」
「とにかく却下」
「妄想壁」
「………」
「ターキー」
「………」
「タッキー」
「………」
「&翼」
「………」
「パチョリー」
「………………」
「ウエンツ英二」
「………」
「相沢祐一」
「………」
「タマちゃん」
「………」
「ゴーストスィーパーパチュリ」
「………」
「はりもぐパチュリー」
「………」
「パチュリスの旋風(かぜ)」
「………」
「栽培マン」
「………」
「超力戦隊」
「………」
「図書艦長」
「………」
「図書艦すごいのよ。目が粒子砲なんだから」
「………」
「目からビームよ」
「………」
「ゼタビィィィィム」
「………」
「一撃で幻想郷の六割が吹き飛ぶ威力」
「………」
「しかも防水加工済みで雨の日も安心」
「………」
「さらに電卓機能付き」
「………」
「今ならなんと穴開き包丁と高枝切りバサミが付いてくる」
「………」
「わかっています、わかっていますとも」
「………」
「気になるのはお値段ですね?」
「………」
「ご安心を!」
「………」
「ジャパネッ(ピー)かたは、そのお値段の限界に挑戦しました!!」
「………」
「なんと!!!」
「………」
「お値段据え置き!!!!」
「………」
「はい19800円。」
「………」
「しかも送料手数料は一切無料!」
「………」
「ただし、こちらの商品、数に限りがございます」
「………」
「なのでお電話は今すぐ! 今すぐお願いします!」
「………」
「ふりーだいやる0120-(ピー)」
「………」
「お買い得でしょう? 図書艦」
「………」
「ゴゴゴゴゴゴ」
「………」
「あの訛りは真似できる気がしないわ」
「………」
「ねえ、パチェ」
「………」
「ぱちぇー」
「………」
「………」
「………」
「あの、パチェ? もう二度と突っ込みなし? もう無視モード? もうオールスルー?」
「………」
「そっけないあなたもステキ」
「………」
「開国してよう」
「………」
「ねえそんな鎖国してないでー」
「………」
「ちょっ、もう」
「………」
「しゃべってよ」
「………」
「シカト!?」
「………」
「シカトですか!?」
「………」
「パチャリー」
「………」
「パチッリー」
「………」
「パッション」
「………」
「プロテイン」
「………」
「パ痔ュリー」
「ウチに帰れ」
「ここ私のウチよ」
「なんでもいいけど」
「いいのね」
「もう面倒だもの」
「パチェ」
「なによ」
「大好き」
「私もよ」
「ほんと? 嬉しいわ」
「私もパチュリー好き」
「ナルシシズムの塊め」
「ナルシスト結構」
「湖に沈むわよ」
「それは兄さまとその友達よ」
「神に背いた愛の報いよ」
「悪魔がよく言うわ」
「湖になんか沈みたくないもの。苦しいから」
「そうね」
「そうよ」
「レミィ」
「なにかしら?」
「おいで」
「どうしたの急に」
「気が変わったわ。相手してあげる」
「ありがたき幸せ」
「お嬢様の言うセリフじゃないわ」
「ありがとう心からあなたへと伝えたい」
「やめる?」
「やめないで抱き締めて」
「膝になら乗っけてあげるわ」
「嬉しいわ」
「持病がうつるけどね」
「吸血鬼が細菌ごときに負けはしないわ」
「じゃあ乗りなさい」
「乗ったわ」
「重い」
「ぶつわよ」
「現実を受け入れなさい。あなたそこらの辞書よりよほど重いわよ」
「そりゃそこらの辞書より軽いことはないでしょ」
「そうよね」
「そうよ」
「うん」
「あー、あなたの上は咲夜とはまた違った趣があるわね」
「でも重いわ」
「刺すわよ」
「フハハ君にそれができるのかなレミリア」
「できるわ」
「できてもしないでね」
「わかったわ」
「よろしい」
「そんなことより、実際くっついてみると照れるわね」
「コアクマ様がみてる」
「ドアの影から抱き合う二人を初めてみてる」
「やめましょう。そろそろJASなんとかさんに怒られそう」
「えー」
「続けないわよ」
「もう忘れてたわ」
「あなたともあろうものが数分前の会話も覚えていないなんて」
「あなたが抱き付くからよ」
「れみたんかわいーんだもーん」
「すごく嫌だから。無表情で言うと」
「あら、あなたの望んだ言葉なのに」
「そうだけど。雰囲気とかあるじゃない」
「私に何を求めるのよ」
「せめて一回ぐらい表情変えて欲しいわ」
「じゃあ頑張って私を大爆笑させなさい」
「世界征服より難しいわ」
「私、ツボに入ると笑い転げて止まらないタイプなのだけど」
「想像つかないわ」
「合成の壺[3]」
「回数が半端すぎて使いづらいわ」
「分裂の壺[3]」
「あまり意味ないわ」
「草効果の壺[6]」
「要らないわ」
「底抜けの壺[3]」
「店で割るわ」
「ところでレミィってばいい臭いね」
「字がおかしいわ。臭いみたいじゃない」
「とってもいい香りの髪ね」
「とーぜん。お嬢様だもの」
「でも重いわ」
「討つわよ」
「もっと強く抱き締めてあげるから許して」
「許すわ」
「軽いわね」
「でしょう?」
「体重じゃなくて」
「なによ」
「体重」
「でしょう?」
「ええ」
「………」
「………」
「………」
「レミィ」
「なぁに?」
「読書の邪魔」
「あなたが私をここに置いたのよ」
「だって邪魔」
「酷いわ」
「そうね」
「器よ」
「そうだったの」
「謝れ」
「嫌」
「誤れ」
「れみたんはぁはぁ」
「もっと誤れ」
「れみたあーん」
「あ、こらスカート捲り上げるんじゃないの」
「誤ったわ」
「謀ったわね」
「ぜんぜん」
「ところで愛称の話はどうなったのよ」
「幻想になったわ」
「幻想郷でさえ幻想になったものはどこへ行くのかしら?」
「幻想郷を超えた幻想郷、超幻想郷へ辿り着くのよ」
「へー」
「嘘よ」
「わかってるわ」
「あなたを好きだと言ったのも」
「酷いわ」
「私、本当は魔理沙が好きなの」
「謀ったわね」
「誤ったわ」
「傷ついたわ」
「そういうあなた、あれほどあへあへ言ってた霊夢のことはどうしたの?」
「霊夢大好き」
「うわきものー」
「焼いてるの?」
「胸焼けがするわ」
「恋ね」
「ピザとトッピングのネギよ」
「恋ね」
「誰への」
「私」
「妬いてるの?」
「誰に」
「まりさ」
「むしろ怨み」
「物騒ね」
「あいつ、霊夢だけでは飽き足らず、パチェにまで手を出して……」
「妬いてるのね」
「挙句フランまでメロメロにさせ……!」
「………」
「フランを一番可愛がってるのは私よ!」
「………」
「そう思うでしょうパチェ」
「………」
「ねえ聞いてる?」
「………」
「ぱちぇー。こらー。きけー」
「あら、独り言は終わった?」
「三年前に終わったわ」
「要するに僻んでるのね? 魔理沙がモテるのを」
「うん」
「素直でいい子ねー」
「頭撫でるなあほ。嬉しいけど撫でちゃだめ」
「可愛い子ぶるなヒガミ魔」
「スカートめくるわよ」
「いやん」
「あんたが女々しい声出すと萎えるわ」
「そう言われても困る」
「スカートめくりで思ったのだけど」
「ろくなことじゃなさそうね」
「パチェ、あなたはどろわーず派? ぱんつ派?」
「見ればわかるわ」
「………」
「………」
「OKサイン?」
「今夜は寝かさないYO」
「ぱちぇーっ」
「きゃー」
オチはそれかいww
…あぁ、そうか。考えたら駄目なのか。
それはソート
>「合成の壺[3]」
>「分裂の壺[3]」
どっちも意外に使えるような気がする(関係ねぇ
>「店で割るわ」
自分もツボに入ると笑い転げて止まらないタイプだと分かりました。
本当にありがとうございました。
超幻想郷の3分の1は
目が漁師砲で釣り上げ挙げ句呆れた小悪魔は
よりいっそう秋に手紙を書きこさえるのか!?
あれ? 超コメントの数々か? 予想超える超予想?? 予想のまま???
しかし好評のようで何よりです
ちょっと多くなるので個別レスは抜粋とさせていただきます ごめんなさい
>パチェはツンデレ
加えて眼鏡です。
>目が漁師砲で釣り上げ
次のSSはそれにしましょうか。
>実際にこんなノリで
他のキャラだとしっくりきませんよね
>穿け
無理です
この言葉は不意打ちのもほどがあるw
・・コレの破壊力は凄まじい!!