私、稗田阿求は、かつて発行した求聞史紀においてとある妖怪、ミスティア・ローレライについての記事に「危険度:中」と記述した。
しかし、今回ミスティア・ローレライ氏本人に直接話を伺い、その段階を上げることにした。ここに変更とその理由を記す。
・外見について
発行した求聞史紀では確定ではなかったが、この妖怪は少女の姿形をしていることがはっきりと確認できた。それどころか見た目のよさは、人間だったとしても
間違いなく上位に食い込むと言って良いだろう(※1)。
・生態について
彼女の生態については詳しいことはわかっていなかった(※2)が、それについても今回多くの話を聞けた。求聞史紀でも触れたが、彼女が屋台を始めたと
いうのは本当で、「妖怪人間問わず、お客さんに対しては誠実に対応するよっ」とのことである。屋台では歌を歌うサービスもしているそうなので、興味がある人は
覗いてみるのも楽しいのではないだろうか。
次に、彼女の妖怪性について記す。背中に一対の羽を背負っており「夜雀」と呼ばれることが多いが、本人の弁によるとそれは後天的なものだそうだ。
元々、彼女は不定形の妖怪であったという。子供ばかりを好んで襲って(※3)いる内に、人間たちの間で「妖怪・子盗り」と呼称されるようになり、
それが音の上で「小鳥」に転じ、いつの間にか鳥類のイメージが出来上がっていたらしい。そのイメージが不定形の彼女にカタチを与え、「鳥類の妖怪」と
なったのだとか。彼女の歌唱力と人を鳥目にする能力もその時に同時に身につけたもので、それ以前は闇に乗じて人間を襲うだけの妖怪だった。今もその
狩りの方法は変わっていない(※4)。しかし、これが今回危険度を上げた理由なのだが、なんと相手が複数人でも襲うことがあるという。理由を聞いた
ところ、「最近の人間はたるみ過ぎだよねー。二人以上なら絶対に大丈夫だなんて、そんなわけないじゃない」だそうだ(※5)。
そんなわけでこの度、妖怪ミスティア・ローレライの危険度を中から大に上げることとした。普段は客商売との兼ね合いもあり、ここまで深い話をすることは
滅多に無いという。今回は特別(※6)だそうだ。以上でミスティア・ローレライについての記述を終える。
求聞があり阿求の代ということが明記されているから作者独自設定というのも考えにくいし。
お願いだから…返事して…。