Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方カプで相合傘

2012/01/26 02:54:14
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「東方カプで相合傘」



※この作品は会話劇(会話オンリー)となります。



魔理沙&アリスの場合

「あ、雪だぜ」

「あ、ほんと……」

「道理で寒いわけだな、風邪をひかないうちに帰ろうぜ」

「そうね。ところで魔理沙」

「ん~?」

「貴女家を出るとき傘持たなかったわよね?」

「あぁ、だって降るとは限らないからな。荷物になるだろ?」

「あれだけあからさまな雨雲が出ていても持たないのだから困ったものだわ……」

「そう呆れるなって、私にはこの帽子があるから雪なんて大丈夫だぜ?」

「もう、そんな事言って! ほら、こっちにもっと寄って? 私に傘に入りなさいよ」

「そんなことしたらアリスが傘から出ちゃうじゃないか」

「そう思うなら傘を持って。ほら、逃げないのっ」

「わっ、ばか、寄りすぎだっ!」

「そんな事ないわ、大人しくしなさい」

「わ、わかったよ、わかったからそれ以上寄らないでくれ、恥かしい」

「ふふふ、耳まで赤くしちゃって」

「う、うるさいなぁ! 大体私の事なんてほっといてくれればいいんだ」

「はいはい、そうね~。魔理沙がもっとしっかりしたらそうしましょうかね~」

「むぅ、子ども扱いしやがって」

「そんなこと無いわよ? 魔理沙を心配してるの」

「……わかってるぜ」

「私も魔理沙がわかってるって言うのわかってるわ」

「うっ、あ、あぁ」

(なんでアリスは恥かしい事を平然と言えるんだ……)

「あ、か、傘持つぜ、荷物もあって重いだろ?」

「え? 大丈夫よ、それにもう少しで家じゃない」

「遠慮するなよ、私にもそれぐらい持たせてくれ」

「もう、良いって言ってるじゃない。荷物だって上海達の服にって買った小さな布なんだから大丈夫よ」

「あーもう! 貸せって言ってるだろ!?」

「ちょ、魔理沙!?」

………………

(どうしてこうなったんだ……)

「もう、魔理沙は乱暴なんだから」

「アリスは意地っ張りだ」

「良いわよそれで。意地っ張りだったからこうやって二人で一つの傘を持って並んで歩けてるんですもの」

「うぅ……」

(さっきより恥かしいんだぜ……)


☆★☆


霊夢&アリスの場合

「雪ね……」

「ええ、今朝から寒かったから仕方ないわね」

「美味しい茶葉を買った甲斐があるわ、早く帰りましょ」

「そうね。ところで霊夢」

「……なによ」

「本当にその傘差すの?」

「文句あるわけ?」

「文句は無いわ、でもそれ、差す意味があるのかしら」

「確かに古い番傘よ? 穴だらけだし埃を被ってて骨も折れているわ、でも倉庫の奥に眠っていたのだからこれは間違いなく博麗の巫女に代々受け継がれている伝統のある傘なのよ」

「霊夢、それ本気で言ってる?」

「……そんなわけ無いじゃない」

「そうよね……」

「……」

「……」

「私の傘に入らない?」

「良いの!? あ、でもやっぱりやめるわ、アリスに迷惑だもの」

「そんな事気にしなくていいのよ、霊夢に雪が積もるのを見るほうが私の心が痛むわ」

「つ、積もらないわよ」

「そこは強がらなくていいの。ほらおいで?」

「うっ、あ、ありがとう……」

「そうそう、素直な霊夢が可愛いわ」

「っ――。か、代わりに! 神社に着いたらおいっしいお茶を淹れてあげるわ、特別よ!」

「ふふふっ、楽しみにしてるわね」

「な、何がそんなにおかしいのよ」

「別になんでもないわ、早く帰りましょう? 風邪を引いてしまうわ」

「あ、ならアリスがくれたこのマフラー半分巻いてあげるわ」

「え?」

「ちょっと止まって、そう……これでいいわ」

「あ、ありがとう。思っていたよりあったかいのね」

「アリスが編んだんだもの、当たり前よ」

「ほ、褒めすぎよ。でも、これで一緒に暖まれるわね」

「ええ、そうね」

「今度はもっと長いのを編もうかしら……」


☆★☆


美鈴&咲夜の場合

「降って来ちゃったわね……」

「あれ、咲夜さん入り口で立ち止まってどうしましたか? 何か買い忘れですか?」

「違うわ、雪よ」

「わっ、本当だ。通りで今朝から冷え込みが激しいんですね」

「困ったわね、まさかこんなに早く降り出すなんて。傘を持って来れば良かったわ」

「そうですねぇ、買っていきましょうか?」

「紅魔館にまた傘を増やしてしまうけど、仕方ないわね……」

「あ、丁度入り口に並べてありますよ!」

「お店の人もわかっているのね。って最後の1本じゃない」

「大丈夫ですよ、私は門番で寒いのには慣れていますから咲夜さんのだけでいいじゃないですか」

「却下、たとえ美鈴が寒さに強くてもよ」

「でも1本しかないんですよね?」

「そうよ、だからこの1本を二人で使いましょう」

「そんな、咲夜さん濡れちゃうじゃないですか、それに少し恥かしいです」

「私と並んで歩くのは嫌かしら?」

「そ、そんなことはありません!」

「ならいいじゃないの」

「ですがやっぱり心の準備がっ」

「もう、それなら買わないで帰りましょ」

「そ、それは嫌です!」

「そんな大声で言わなくてもいいじゃない……」

「す、すみません。折角の機会ですから、本当は二人で歩きたいんです……」

「素直ね」

「うぅ、恥かしいです」

「ふふふ、顔が赤いわ」

「からかわないでくださいよ! 傘買ってきますっ!!」

「あ、こら待ちなさい! まったく、お金も持たずにどうするつもりなのかしら。ほんと世話のかかる子ね……」


☆★☆


霊夢&魔理沙の場合

「雪ね」

「雪だぜ」

「傘ないわね」

「そうだな……」

「どうしようかしら」

「香霖のとこ行くってのはどうだ?」

「ここから遠いじゃない、神社のほうが近いわよ」

「まぁそうだが、酒ぐらいくれるんじゃないか?」

「あんたはそれが目当てでしょっ!」

「へへへ」

「はぁ、止む気配もないし仕方ないわね、行きましょう」

「おう」

「寒いわね」

「雪が降ってるからな、寒いに決まってる」

「まぁそうなんだけど」

「まぁ、寒いならほらこうすれば良いんだぜ」

「ちょっ、魔理沙手が冷たいわよ!?」

「霊夢の手はあったかいな」

「何でこんな冷えてるのよ、お風呂でマッサージとかしないの?」

「あんまりしないな、私は熱いお湯にサッと浸かるだけなんだ」

「体によくないわよ」

「大丈夫だって、こうやって霊夢が暖めてくれるんだからな」

「あのねぇ……」

「嫌なら離してくれて構わないんだぜ?」

「嫌じゃないわ。ただやっぱり魔理沙には私がいなきゃ駄目だなって思っただけよ」

「子ども扱いされてるみたいだな」

「みたいじゃないわ、子ども扱いしてるのよ」

「まぁ、霊夢にならいいか」

「……食いついてこないのね」

「こうやって手を繋いでくれたりするって事だろ? それならぜんぜん構わないぜ」

「あ、こら擦り寄るな」

「暖かいぜー」

「はぁ、早く帰ってお茶にしましょ」

「そうだな」


☆★☆


慧音&妹紅の場合

「おーい妹紅、この間借りた傘を返しに着たぞー?」

「あ、慧音。別に返しに来なくてもいいのに」

「そんなわけにはいかないだろう? 第一ほかに傘は持っているのか?」

「別に濡れても死にやしないんだから大丈夫だよ」

「またお前はそんな事を言って……先生悲しいぞ?」

「ふふふ、冗談だよ慧音」

「なに、わかっているさ」

「でもわざわざこんな寒い日に届けなくてもいいだろうに」

「用事があって近くを通る予定だったからな、そのついでみたいなものさ」

「なんだ、てっきりわざわざ私に会いに来てくれたんだと思ったのに。残念」

「い、意地悪なことを言うな! そういう意味で言ったんじゃないぞ!?」

「わかってる、ちょっとからかっただけだよ」

「くぅ、何だかこのままでは悔しいな……」

「あはは、慧音が張り合うなんて珍しいね」

「別に妹紅に会いたくなかったわけじゃないんだぞ?」

「うん、わかってる」

「くっ、本気にしていないな?」

「そんなこと無いよ、慧音の顔真っ赤だもん」

「な、そんなことっ……」

「嘘だよ」

「も、妹紅っ!!」

「ははは。あ、雪がまた……」

「え? あ、本当だ、道理で寒いわけだな」

「ところでさ、慧音」

「ん? なんだ?」

「傘、持ってきたの?」

「え?」

「……里まで送るよ」

「……あぁ」
SS作品投稿第17弾

はいみなさんあけましておめでとう御座います。
え?もう2月になる?そんなことよりお久しぶりです。那津芽です。

本当にお久しぶりですね。
書こう書こうと思いつつ、体調不良ややる気の無さに延期延期を繰り返していたらこんだけ間が空いてしまいました。
どうしょうもないね!

さて、久々の小説ですが会話劇です。
皆さんがこれを見て思い思いの二人を思い浮かべてくれたらなぁと思ってかいております。
普段しないことですのでへたくそでどうしようもないですが楽しんでいただけたら幸いだと思っております。

なお、カプの並びは思いついた順になっております。
この間の関東集中降雪でふと思いついたネタでしてね。

これからは気の向くままにゆっくり更新して行こうと思います、週1更新は詐欺過ぎるのでもう言わん。
それではまた次回お会いすることがあれば……
那津芽
http://twitter.com/#!/seihixyounatume
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
雪が降るなかおにゃのこ二人に傘は一本
じゃあやることは決まってるよね、仕方ないね
2.奇声を発する程度の能力削除
ほのぼのとした温かさがあり良かったです
3.名前が無い程度の能力削除
実に良い
4.名前が正体不明である程度の能力削除
だが、甘いのだ。
5.那津芽削除
>>1さん
コメントありがとうございます!
仕方ないね! れいまりには傘がないのも仕方ないね!(ぇ

>>奇声さん
いつもコメントありがとうございます!
暖か。早く春になるといいですね、そうすると春の陽気に当てられてうとうとしちゃうcpが見れるわけですね、添い寝ですね。
楽しみです

>>3さん
コメントありがとうございます
楽しんでいただけたら幸いです。これからもがんばりますのでよろしくお願いいたします

>>正体不明さん
コメントありがとうございます。
だが甘い、少女が二人いるのだからしょうがない。
だってきっと舐めたら甘いのだから。