一月一日深夜。
新年のパーティーも終わり、落ち着いたひととき。
私は私室でワイングラスを傾け人を待っていた。
私が待っている人は今日…いや、明日の朝日が昇るまでに必ず来てくれる。
そう思って待っていた。
霙交じりの雨が揺らす窓ガラスがノックされる。
何事?…と、思ってそちらを見ると。
「い、入れてくれ~…寒いよー」
私の待ち人…魔理沙が窓の外に浮いていた。
呆れつつ窓を開いてやると濡れ鼠な魔理沙は暖炉に直行。
霙交じりの雨が降る中だから仕方ない…とは言え寂しい。
しかも、暖炉で温まるのに夢中で挨拶もしてくれない。やっぱり寂しい。
「魔理沙は新年の挨拶してくれないの?」
「おお、忘れてた。あけましておめでとうだぜ」
ニカッと笑って言う魔理沙に笑みを返す。
「駄目。許さない。
でもキスしてくれたら許す」
魔理沙はポンッ!…と真っ赤になった。
「…な、何でそんな急にまた…。
その…き、きききキスなんて…」
「貴女は絶対に来てくれると信じていた。そして来てくれた。
でも私は我侭だからそれだけじゃ満足できないの
貴女は入って来るなり暖炉に直行…私はそれが寂しかった。
だから貴女にもっと近付いて欲しいから意地悪するの」
慌てて視線を逸らす魔理沙に答える。
魔理沙は更に真っ赤になってうーうー唸り始めた。
それから少し経って。
「…き、キス…したらいいのか?
そしたら許してくれるのか?」
「ええ、勿論」
涙目の魔理沙に答え、目を閉じる。
魔理沙が恐る恐る近付いて来る気配がして。
私の前に立って深呼吸して、私の肩に手を置いて背伸びして。
ありがとね、魔理沙
そしてレミマリはもっと流行るべき(*´ω`*)