「うにゃ」
アリス・マーガトロイドは可愛かった。うにゃうにゃ啼くアリスを見て、魔理沙は戦慄とした。霧雨魔理沙は女だったかもしれないが、そんな性別など軽く凌駕し蹂躙し平らに踏みならしてしまう程にアリスは可愛かったのだ。
「しまったー。実験で作った猫語になってしまう薬を手を滑らせてアリスの紅茶に混ぜて飲ませてしまったぜーわーたいへんだー」
白々しいにも程があったが、今更である。かくして猫語を操る魔法少女となったアリスは、なんだかもう元から可愛いにあいまってもっと可愛い、可愛い兵器と成り果てた為、幻想郷が滅亡の危機である。
「霊夢、助けてくれ。幻想郷が、アリスが可愛すぎて滅びちまう」
「レイアリもありだと思うのよ」
「くそ、ゆかれいむ信者もこれには参っちまったようだな」
残念ながら今のアリスは完全無欠の可愛い存在である。無味無臭無着色でどれに合わせても美味しいを謳っていたのに、これでは全部アリス味だ。霧雨魔理沙は、産まれて初めて責任という言葉の重大さを痛感した。
如何にしてこの危機を乗り越えるべきなのか。
「うにゃ……」
「こころなしか耳も生えて来たみたいだな」
こころなしで判断できるものなのかどうかは別として、アリスの猫度が増している気がしてならなかった。さっきから四つん這いで魔理沙のスネを擦って廻っている。マーキングされているのかもしれない。大変危険な状態だ。
しかし危険なのはアリスだけではない。アリスの可愛さが蔓延しつつあるのだ。このままでは、幻想郷がアリス可愛いでパンデミックを起こし、アリス病に感染した者達がアリス可愛さあまってアリス無しでは暮らせなくなり、普段の生活がなりたたなくなってしまう。
「霊夢、なんなんだ、それは」
「アリスお守りよ。もう売れちゃって売れちゃってどうしようもないのよ。昨日なんて小銭があまりすぎたから、池に投げて遊んでたわよ」
「なんてことだ、アリス可愛さが人間を堕落せしめている」
博麗神社がアリス神社になった事を皮きりに、人里でもアリス病の患者が独自のアリスグッツを開発していた。アリスポスター、アリスバッジ、アリスブックカバー、アリス栞、アリス下敷き、アリスペン、アリス抱き枕、アリス茶碗、アリスジッポ、アリスグラスは序の口で、アリス×俺本や、架空のアリスさんと過ごすおひとり様読本や、アリス中心生活指南本なども出版されて始めている。
「アリスという文字がゲシュタルト崩壊してきたぜ。アリスは文字すら崩壊させるのか」
何か違う気もするが、ともかくアリスだった。最初の内は皆笑っていた。アリス可愛いは挨拶になり、朝礼になり、掛け声になり、お手洗いの隠語になり、おやすみの代わりになった。本当に最初はみんな楽しそうだったのだ。
しかしある日を境にして、何もかもがかわってしまったのだ。
「お、お前、これは」
「おお、これは。アリス様に寵愛を受ける霧雨魔理沙殿ではありませんか」
「そんなことはいい、村人A。これはなんだと聞いているんだ」
「これは……アリス様です。アリス様を精巧に似せた、アリス様人形です」
「くそ、仏像職人が、アリス職人になっちまった……アリス仏像で満足しておけばよかったじゃないか」
「私達罪深き者達は、もはや空想のアリス様だけでは満足出来なかったのです。では形にしようと思い立った。そうしてこれは出来あがったのです」
それはとても良く出来たアリス人形であった。今にもうにゃあと啼きそうである。人形の出来が良いのはまだ許せたが、問題はこれが柔らかいふんわり素材で出来ている事である。
幻想郷はますますアリス可愛いに侵食されていった。人達は堕落し、妖怪すらアリス無しで生きる事は叶わなくなってしまったのだ。つい最近、守矢神社もアリス神社になり、元博麗神社とガチンコ殴り合いの勝負に発展した。ちなみに命蓮寺もアリス寺である。
「助けてくれ、パチュリー。私が撒いた種とはいえ、これはあんまりだ。アリスが、いや、アリス亜種があちらこちらに生まれては消えていっている。馬鹿な私には、止める術がないんだ――」
「ちなみに紅魔館も今日からアリス館です」
「くそ、どこの出版社だよっ」
絵本を沢山出版している出版社との関係性は皆無だが、兎に角紅魔館もアリス館となってしまった。
もうどこに頼る事も出来ないのだ。
「アリス、ごめんよ、私の所為で。こんなことに」
「にゃあ、にゃぁ……」
「泣かないで、だって? アンタは悪くないって? どこまで優しいんだお前はさ……」
もはや人語を話す事も出来ぬアリスは、しかし精いっぱい行動にして表す。お前は悪くない。誰も悪くはない。こうなってしまったのならば、もはや……。
「ば、馬鹿言え! お前が死んで、なんになるっていうんだ!」
「にゃ、にゃあ……」
涙ながらにナイフを握りしめるアリスの手を掴み、頬を叩きつける。こんなにも可愛いお前の何が悪いっていうんだ。全ては自分が、霧雨魔理沙が悪いのだ。責任は取らねばならない。決して、アリスという根源を断つ事によって迎えられる終わりなど、認めてはならないのだ。
「おら、出て来いやぁッ」
ドンドンと、ドアを叩く音が聞こえる。架空のアリスで満足しきれなくなったアリス病患者達が、とうとうアリス本人にその毒牙を向けたのだ。
「おら、にゃあって鳴けおらぁっ」
「アリスは、アリスはにゃあなんて鳴かない! アリスは猫じゃないんだっ!」
「にゃ……」
「逃げよう、逃げよう、アリス。遠くに逃げるんだ」
幻想郷、もといアリス郷には、既にアリス達の居場所はなかったのだ。二人は手を繋ぎ、空へと舞い上がる。
皆の手の届かない場所へ。有象無象のアリスがひしめくような場所ではなく、唯一無二のアリスだけが幸せになれる場所へ、進まねばならない。
「アリス……お前は、猫じゃない。だから、にゃあなんて鳴かないんだ。私は、へんなアレンジが加わったアリスじゃない、本当のお前が、アリス・マーガトロイドが好きなんだっ!!」
「――ほ、本当!?」
「あ、アリス、ヒトの言葉を喋れるのか!?」
「しまったわ」
「!?」
アリスはその可愛らしいくて赤い舌をチロっと覗かせ、照れ笑いするアリス可愛い。
ともかく全てはアリスのは謀だったのだ。
「アリスさん、もういいっすか」
「あ、はい。これバイト代ね」
「どうも。何かあったらまた呼んでください」
「どういうことだ」
「いえね。あぶく銭で何か出来ないかと思って、面白い事を思いついたから、こんなことをしてみたのよ」
「どんな莫大なあぶく銭だよそれで一生安泰に暮らせよ」
「お金なんかより、貴女の気持ちが知りたかったの――!」
アリスは魔理沙の手を握りしめ、胸元に寄せ、頬を赤らめてジッと見つめるアリス可愛い。可愛いアリスさんはゼニなんぞよりも八方美人の魔理沙の心底を確認したかったのだ。一途すぎて目がくらむ程可愛い。
「私はありのままの、お前が好きだ……お前……お前の……」
「お前の……?」
「お前のブーツが好きなんだ」
魔理沙はアリスが好きだった。もっと具体的に言えば、アリスのブーツが好きだったのだ。アリスが可愛く鳴いたら、そりゃ元から可愛いんだから可愛いに決まっている。だがブーツはアリスのブーツというだけでその価値は凄まじい。幻想郷において1000万幻想郷ドル、現代日本の価値にしておよそ12兆円で取引されるが、魔理沙はそんな金銭的価値はどうでも良かったのだ。アリスのブーツが好きだった。
「私は?」
「ブーツの中のヒトも可愛いぜ」
アリスのブーツは一つの究極である。もし、普通の靴を履いたアリスが居たとしよう。それは靴を履いたアリスであって、ブーツを履いたアリスではない。アリスはブーツなのだから、つまるところそれはアリスではないのだ。中の人も可愛いには違いないが、ブーツ様とワンセットでもっと可愛いのだ。
勿論、それは魔理沙の価値観である。特に珍重されているのがブーツというだけだ。
「そ、そんな。酷いわ……」
「酷くなんかないぜ。私はアリスがはいたブーツが好き。つまり、お前が好きなんだ……」
「やだ、嬉しい(キュン」
アリスは可愛い。それは周知の事実だ。人類七十億、恐らく宇宙の知的生命体を含めれば七兆は軽く信者がいるだろう。アリス可愛いポイントはそのヒトの分だけあるのだ。アリス全体可愛い、アリス髪可愛い、アリスファッション可愛い、アリスの括れ可愛い、アリスの耳可愛い、アリスの歯茎可愛い、アリスの人形可愛い、アリスの家可愛い、アリスのママ可愛い……私達は、アリス・マーガトロイドという一つの概念だけに固執してはいないだろうか。
彼女を取り巻く全てのモノがアリスに通じているのである。アリスに会えないと嘆いている人もいるかもしれない。だが何の心配もないのだ。そこにはアリスが確実に存在する。アリスの発した声が喧騒にまぎれているかもしれないし、アリスの吸って吐いた息を私達が吸っているかもしれないし、アリスの触れた空気を風と共に浴びているかもしれない、アリスの放った芳香をいつの間にか嗅いでいるかもしれない。
何も嘆く事はないのだ。アリス・マーガトロイドは皆の近くにいる。それがどんなアリスか、など、然したる問題ではないのだ。アリスがにゃあと鳴こうとも、アリスがツンデレだろうとも、アリスがヤンデレだろうとも、アリスが無表情だろうとも、アリスが夜はマグロだろうとも、アリスという独自の信仰をもってして毎日拝んでいようとも、ともかくそれはアリスなのである。
ああ皆アリスたれ。全世界全宇宙アリスたれ。
「よし、今日はアリスの靴下でしゃぶしゃぶパーティーだっ」
「じゃあ代わりに魔理沙の帽子で焼肉するわ、頂戴」
「え?」
「魔理沙の帽子可愛い」
そしてアリス同様……様々な魔理沙がおり、様々なポイントがあり、様々な価値観が存在しているのだ。
疑うなかれ、そこには、間違いなく、いるのだ。
終れ
アリス・マーガトロイドは可愛かった。うにゃうにゃ啼くアリスを見て、魔理沙は戦慄とした。霧雨魔理沙は女だったかもしれないが、そんな性別など軽く凌駕し蹂躙し平らに踏みならしてしまう程にアリスは可愛かったのだ。
「しまったー。実験で作った猫語になってしまう薬を手を滑らせてアリスの紅茶に混ぜて飲ませてしまったぜーわーたいへんだー」
白々しいにも程があったが、今更である。かくして猫語を操る魔法少女となったアリスは、なんだかもう元から可愛いにあいまってもっと可愛い、可愛い兵器と成り果てた為、幻想郷が滅亡の危機である。
「霊夢、助けてくれ。幻想郷が、アリスが可愛すぎて滅びちまう」
「レイアリもありだと思うのよ」
「くそ、ゆかれいむ信者もこれには参っちまったようだな」
残念ながら今のアリスは完全無欠の可愛い存在である。無味無臭無着色でどれに合わせても美味しいを謳っていたのに、これでは全部アリス味だ。霧雨魔理沙は、産まれて初めて責任という言葉の重大さを痛感した。
如何にしてこの危機を乗り越えるべきなのか。
「うにゃ……」
「こころなしか耳も生えて来たみたいだな」
こころなしで判断できるものなのかどうかは別として、アリスの猫度が増している気がしてならなかった。さっきから四つん這いで魔理沙のスネを擦って廻っている。マーキングされているのかもしれない。大変危険な状態だ。
しかし危険なのはアリスだけではない。アリスの可愛さが蔓延しつつあるのだ。このままでは、幻想郷がアリス可愛いでパンデミックを起こし、アリス病に感染した者達がアリス可愛さあまってアリス無しでは暮らせなくなり、普段の生活がなりたたなくなってしまう。
「霊夢、なんなんだ、それは」
「アリスお守りよ。もう売れちゃって売れちゃってどうしようもないのよ。昨日なんて小銭があまりすぎたから、池に投げて遊んでたわよ」
「なんてことだ、アリス可愛さが人間を堕落せしめている」
博麗神社がアリス神社になった事を皮きりに、人里でもアリス病の患者が独自のアリスグッツを開発していた。アリスポスター、アリスバッジ、アリスブックカバー、アリス栞、アリス下敷き、アリスペン、アリス抱き枕、アリス茶碗、アリスジッポ、アリスグラスは序の口で、アリス×俺本や、架空のアリスさんと過ごすおひとり様読本や、アリス中心生活指南本なども出版されて始めている。
「アリスという文字がゲシュタルト崩壊してきたぜ。アリスは文字すら崩壊させるのか」
何か違う気もするが、ともかくアリスだった。最初の内は皆笑っていた。アリス可愛いは挨拶になり、朝礼になり、掛け声になり、お手洗いの隠語になり、おやすみの代わりになった。本当に最初はみんな楽しそうだったのだ。
しかしある日を境にして、何もかもがかわってしまったのだ。
「お、お前、これは」
「おお、これは。アリス様に寵愛を受ける霧雨魔理沙殿ではありませんか」
「そんなことはいい、村人A。これはなんだと聞いているんだ」
「これは……アリス様です。アリス様を精巧に似せた、アリス様人形です」
「くそ、仏像職人が、アリス職人になっちまった……アリス仏像で満足しておけばよかったじゃないか」
「私達罪深き者達は、もはや空想のアリス様だけでは満足出来なかったのです。では形にしようと思い立った。そうしてこれは出来あがったのです」
それはとても良く出来たアリス人形であった。今にもうにゃあと啼きそうである。人形の出来が良いのはまだ許せたが、問題はこれが柔らかいふんわり素材で出来ている事である。
幻想郷はますますアリス可愛いに侵食されていった。人達は堕落し、妖怪すらアリス無しで生きる事は叶わなくなってしまったのだ。つい最近、守矢神社もアリス神社になり、元博麗神社とガチンコ殴り合いの勝負に発展した。ちなみに命蓮寺もアリス寺である。
「助けてくれ、パチュリー。私が撒いた種とはいえ、これはあんまりだ。アリスが、いや、アリス亜種があちらこちらに生まれては消えていっている。馬鹿な私には、止める術がないんだ――」
「ちなみに紅魔館も今日からアリス館です」
「くそ、どこの出版社だよっ」
絵本を沢山出版している出版社との関係性は皆無だが、兎に角紅魔館もアリス館となってしまった。
もうどこに頼る事も出来ないのだ。
「アリス、ごめんよ、私の所為で。こんなことに」
「にゃあ、にゃぁ……」
「泣かないで、だって? アンタは悪くないって? どこまで優しいんだお前はさ……」
もはや人語を話す事も出来ぬアリスは、しかし精いっぱい行動にして表す。お前は悪くない。誰も悪くはない。こうなってしまったのならば、もはや……。
「ば、馬鹿言え! お前が死んで、なんになるっていうんだ!」
「にゃ、にゃあ……」
涙ながらにナイフを握りしめるアリスの手を掴み、頬を叩きつける。こんなにも可愛いお前の何が悪いっていうんだ。全ては自分が、霧雨魔理沙が悪いのだ。責任は取らねばならない。決して、アリスという根源を断つ事によって迎えられる終わりなど、認めてはならないのだ。
「おら、出て来いやぁッ」
ドンドンと、ドアを叩く音が聞こえる。架空のアリスで満足しきれなくなったアリス病患者達が、とうとうアリス本人にその毒牙を向けたのだ。
「おら、にゃあって鳴けおらぁっ」
「アリスは、アリスはにゃあなんて鳴かない! アリスは猫じゃないんだっ!」
「にゃ……」
「逃げよう、逃げよう、アリス。遠くに逃げるんだ」
幻想郷、もといアリス郷には、既にアリス達の居場所はなかったのだ。二人は手を繋ぎ、空へと舞い上がる。
皆の手の届かない場所へ。有象無象のアリスがひしめくような場所ではなく、唯一無二のアリスだけが幸せになれる場所へ、進まねばならない。
「アリス……お前は、猫じゃない。だから、にゃあなんて鳴かないんだ。私は、へんなアレンジが加わったアリスじゃない、本当のお前が、アリス・マーガトロイドが好きなんだっ!!」
「――ほ、本当!?」
「あ、アリス、ヒトの言葉を喋れるのか!?」
「しまったわ」
「!?」
アリスはその可愛らしいくて赤い舌をチロっと覗かせ、照れ笑いするアリス可愛い。
ともかく全てはアリスのは謀だったのだ。
「アリスさん、もういいっすか」
「あ、はい。これバイト代ね」
「どうも。何かあったらまた呼んでください」
「どういうことだ」
「いえね。あぶく銭で何か出来ないかと思って、面白い事を思いついたから、こんなことをしてみたのよ」
「どんな莫大なあぶく銭だよそれで一生安泰に暮らせよ」
「お金なんかより、貴女の気持ちが知りたかったの――!」
アリスは魔理沙の手を握りしめ、胸元に寄せ、頬を赤らめてジッと見つめるアリス可愛い。可愛いアリスさんはゼニなんぞよりも八方美人の魔理沙の心底を確認したかったのだ。一途すぎて目がくらむ程可愛い。
「私はありのままの、お前が好きだ……お前……お前の……」
「お前の……?」
「お前のブーツが好きなんだ」
魔理沙はアリスが好きだった。もっと具体的に言えば、アリスのブーツが好きだったのだ。アリスが可愛く鳴いたら、そりゃ元から可愛いんだから可愛いに決まっている。だがブーツはアリスのブーツというだけでその価値は凄まじい。幻想郷において1000万幻想郷ドル、現代日本の価値にしておよそ12兆円で取引されるが、魔理沙はそんな金銭的価値はどうでも良かったのだ。アリスのブーツが好きだった。
「私は?」
「ブーツの中のヒトも可愛いぜ」
アリスのブーツは一つの究極である。もし、普通の靴を履いたアリスが居たとしよう。それは靴を履いたアリスであって、ブーツを履いたアリスではない。アリスはブーツなのだから、つまるところそれはアリスではないのだ。中の人も可愛いには違いないが、ブーツ様とワンセットでもっと可愛いのだ。
勿論、それは魔理沙の価値観である。特に珍重されているのがブーツというだけだ。
「そ、そんな。酷いわ……」
「酷くなんかないぜ。私はアリスがはいたブーツが好き。つまり、お前が好きなんだ……」
「やだ、嬉しい(キュン」
アリスは可愛い。それは周知の事実だ。人類七十億、恐らく宇宙の知的生命体を含めれば七兆は軽く信者がいるだろう。アリス可愛いポイントはそのヒトの分だけあるのだ。アリス全体可愛い、アリス髪可愛い、アリスファッション可愛い、アリスの括れ可愛い、アリスの耳可愛い、アリスの歯茎可愛い、アリスの人形可愛い、アリスの家可愛い、アリスのママ可愛い……私達は、アリス・マーガトロイドという一つの概念だけに固執してはいないだろうか。
彼女を取り巻く全てのモノがアリスに通じているのである。アリスに会えないと嘆いている人もいるかもしれない。だが何の心配もないのだ。そこにはアリスが確実に存在する。アリスの発した声が喧騒にまぎれているかもしれないし、アリスの吸って吐いた息を私達が吸っているかもしれないし、アリスの触れた空気を風と共に浴びているかもしれない、アリスの放った芳香をいつの間にか嗅いでいるかもしれない。
何も嘆く事はないのだ。アリス・マーガトロイドは皆の近くにいる。それがどんなアリスか、など、然したる問題ではないのだ。アリスがにゃあと鳴こうとも、アリスがツンデレだろうとも、アリスがヤンデレだろうとも、アリスが無表情だろうとも、アリスが夜はマグロだろうとも、アリスという独自の信仰をもってして毎日拝んでいようとも、ともかくそれはアリスなのである。
ああ皆アリスたれ。全世界全宇宙アリスたれ。
「よし、今日はアリスの靴下でしゃぶしゃぶパーティーだっ」
「じゃあ代わりに魔理沙の帽子で焼肉するわ、頂戴」
「え?」
「魔理沙の帽子可愛い」
そしてアリス同様……様々な魔理沙がおり、様々なポイントがあり、様々な価値観が存在しているのだ。
疑うなかれ、そこには、間違いなく、いるのだ。
終れ
うん
>アリスのママ可愛い……
うn?
とりあえずアリス可愛い。
うん、アリス可愛い
神綺様も可愛いよ。
当たり前じゃないか。
神綺様も勿論可愛い
よってここから親子丼が最も(リターンイナニトメス
いや、本当に何があったんだあなた。
諸君、私はアリスが大好きだ(以下略)
アリスのことが嫌いな人妖は絶対にいない
……某MMDの新アリスか?
確かにあのアリスはかなりの破壊力だったが。
アリスのママも可愛くて私は幸せです
貴方はやはりすごいな
アリスは正義
アリスは浪漫
コレハキガツカナカッタゼ!
ここら辺から画面がまともに見られなくなったwwww
やる方もやる方だけど乗っかる方も乗っかる方だよwwwwww