Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

霊夢が幽香の家に泊る話

2011/10/21 11:31:31
最終更新
サイズ
6.73KB
ページ数
1

分類タグ

 その日、風見幽香は朝食を食べ終えるといつものように植物の世話をするために家を出た。外に出た幽香は少し離れたところで人が倒れているのを発見する。
 幽香は生死を確認するために近づいてみて驚く。
 なぜなら、倒れていたのは博麗神社の巫女である博麗霊夢だったからである。
「ちょっと、霊夢大丈夫」
 博麗の巫女である霊夢が倒れることは幻想郷の一大事になるかもしれないので声をかける幽香。その声に反応して霊夢の口が開く。
「お、お腹空いた」
 霊夢は空腹で倒れていたのだった。

 幽香は霊夢が空腹で倒れていることを理解するとすぐに自分の家に運び料理を作って食べさせた。よっぽどお腹が空いていたのか霊夢はすさまじい勢いで幽香の作った料理を食べていた。
 しばらくして、幽香は霊夢が料理を食べ終わったのを確認すると家の近くで倒れていた理由を聞こうと思い口を開いたが、それは霊夢の言葉に遮られた。
「おかわり」
「…………」
 幽香はもう一度料理を作って霊夢に食べさせた。

「あんたの作る料理美味しかったわ。ありがとう」
「そう、それはよかったわ」
 幽香は霊夢が満腹になったのを確認すると気になっていたこと。家の近くで倒れていた理由を聞くことにした。
「それで、霊夢どうして家の近くで倒れていたの?」
 幽香の言葉を聞いて霊夢は倒れていた理由を説明する。
 ずっと前に神社が壊れてしまったこと。それから色々あって神社はタダで修理してもらったが、壊れた家具や食器などを買い換えるためにたくさんのお金を使ってしまい生活に困窮するようになってしまったこと。食べ物を分けてもらうために幽香の家を訪れようとしたが途中で力尽き倒れてしまったことを。
 霊夢が倒れていた理由を聞き終えた幽香は霊夢に尋ねる。
「あなたが倒れていた理由は分かったわ。それで、これから貴女はどうするの?神社に帰っても食料は無いんでしょ?」
 幽香の言葉に霊夢は答えることができなかった。
「じゃあ、霊夢。しばらく家に泊まってもいいわよ」
「え……?」
「その代わり、植物の世話を手伝うことそうすればご飯も作ってあげるし食料も分けてあげるわ。どう悪い話じゃないでしょ?」
 
 幽香の提案に乗った霊夢は雑草を抜いていた。しかし、霊夢はあまりこういうことはしたことがなく幽香の花畑は広かったため苦戦していたが、ご飯のためだと思えば頑張ることができた。
 霊夢が雑草を抜いていると幽香に声をかけられた。
「もうすぐ、昼食だから中断してもいいわよ」
 いつの間にか幽香が霊夢の近くに立っていてそう言った。
 なので、霊夢は幽香の家に戻ることにした。

 昼食を食べ終えた霊夢は続きをするために外に出ようとした。
「霊夢、ちょっと待って」
 けれど、幽香に呼び止められたので立ち止まった。
「なに?」
「午後になって気温が上がってきているから一応これを渡しておくわ」
 そう言って幽香は霊夢に麦わら帽子と水筒を渡した。
「あ、ありがとう」
 霊夢は帽子と水筒を受け取ると外に出て雑草を抜く仕事を再開した。
 午後になって朝よりも日差しが強くなっていたが幽香から渡された麦わら帽子と水筒のおかげで霊夢は熱中症にならなかった。
 雑草を抜く作業を終わらせた霊夢は幽香の家に戻った。
 
 霊夢が幽香の家に戻ると霊夢よりも早く作業を終わらせ、先に家に戻っていた幽香がクッキーを作っていた。幽香は霊夢が戻ってきたことを確認すると言った。
「お疲れ様、クッキーを作ったから一緒に食べましょ」
 霊夢は雑草を抜く作業をやっていたためとてもお腹が空いていたので幽香が作ったクッキーを食べることにした。
 
 霊夢は幽香が作ったクッキーを平らげて満腹になり眠くなったのか霊夢は「ふああー」と大きな欠伸を漏らす。
「霊夢眠たいの?」
「少し眠い」
「今日の仕事は終わったから少し眠ってもいいわよ」
「うん、じゃあそうする」
 そう言って霊夢は昼寝をすることにした。

 しばらくして、霊夢が目を覚ますと目の前に幽香の顔があり、頭には柔らかい感触があった。霊夢は幽香に膝枕をされているのだと気づき動揺してしまう。
「えっえっ。これは一体どういうことなのよ」
幽香は霊夢の声で霊夢が目を覚ましたのに気づいて声をかける。
「あら。起きたのね」
「どうして私はあんたに膝枕をされているのよ」
「その方が霊夢が気持ちよく眠れると思ったからよ」
「なっ……」
「私の膝枕気持ち良くなかった?」
「それはその気持ちよかった……と思う」
 幽香の言葉に霊夢は顔を赤くしながら答える。そんな霊夢に対して幽香は言葉を続ける。
「あっそうそう、貴女の寝顔結構可愛かったわよ」
 この言葉に霊夢の顔はさらに赤くなってしまった。

 霊夢は幽香が作った夕食を食べた後、お風呂に入ることになったのだが、そこには幽香もいた。そして、霊夢は幽香に体を洗われていた。
「なんで私はあんたに体を洗われているのよ」
「今日のお礼よ」
「お礼?」
「霊夢はあまり文句を言わずに作業を手伝ってくれたことのお礼よ。だから、大人しく洗われなさい。それとも私に体を洗われるのは嫌?」
「嫌じゃ……ない。気持ちいい」
「そう、それはよかったわ」
 幽香は霊夢の背中を洗い終わると霊夢の前を洗おうとしたが霊夢は抵抗して幽香からタオルを奪うと自分で洗い始めた。
 幽香は霊夢が体を洗い終えたのを確認するとお湯をかけて石鹸を流した。
 それから、自分の体を洗おうとした。
「ちょっと待って、私が背中を洗ってあげる」
「そう。じゃあお願いするわ。後、背中だけじゃなくて前も洗っていいわよ」
「え……それはちょっと」
「そう。残念」
 霊夢は幽香の背中を洗い終わるとタオルを幽香に渡し、幽香が洗い終えたのを確認するとお湯をかけて石鹸を流した。
 そうして、二人は湯船に入った。霊夢がお風呂の中で温まっていると唐突に幽香が口を開いた。
「あっそうそう。霊夢に聴きたいことがあるのだけれど」
「なに?」
「どうして私の家に来たのか?その理由を離してほしいわ」
「それは食べ物が欲しくて」
「ただ食べ物がほしいだけだったら私の家に来る必要はないわ。食べ物がほしいだけだったら紅魔館でもアリスの家でもいいはずよ。その中から私の家を選んだ理由が知りたいわ」
 その問いかけに霊夢は答えることができなかった。自分でも幽香の家に来た理由が分からなかったからである。ただ、食べ物が欲しいだけならば神社から一番近い紅魔館でよかったはず。なのに、神社から遠い幽香の家に来てしまった。なぜ、幽香の家に来たのかその理由を考えているうちに時間がたち霊夢はのぼせて倒れてしまった。

 霊夢が目を覚ますと心配そうに自分の顔を覗き込む幽香の姿があった。その表情を見て自分が倒れたことを思い出した。それから、自分の恰好を見てパジャマに着替えさせられてベッドに寝かされていることに気付いた。
「さっきはごめんなさい。あんな質問をしたばっかりに」
「あんたのせいじゃないわ。悪いのはあんたの質問に答えられなかった私だから、あんたは気にする必要はないわ」
「でも……」
 霊夢がこう言うも幽香はまだ落ち込んでいた。
 その表情を見て霊夢の胸がズキリと痛んだ。そうして、気づいた。どうして幽香の家に来たのか。自分が幽香をどう思っているのか。そして、霊夢はその思いを伝えるために口を開いた。
「幽香、私はあんたが好き。あんたの笑っている顔が好き。だから、そんな表情は見せないで。」
「分かったわ」
 幽香は霊夢の言葉を聞くとさっきまでの落ち込んだ顔が嘘だったかのような笑顔を見せた。
「えっ。あんた、まさかさっきのは演技むぐっ……」
 霊夢はその先を言葉にすることはできなかった。なぜなら、霊夢の唇は塞がれてしまったから。幽香の唇によって。
 霊夢はいきなり唇を塞がれたことに驚いたが、幽香も自分のことが好きだということを理解すると目を閉じて幽香の唇を受け入れた。そうすると幽香が背中に手を回して来たので霊夢も同じように背中に手を回してお互いに抱き合った。
 そのまま、二人は長い間唇を重ね合わせていた。やがて、どちらからともなく唇を離した。
 それから、二人はしばらく見つめ合ってからもう一度口づけを交わした。
 二人が眠りに就いたのはそれから数時間たった後だった。
幽香×霊夢のカップリングも結構好きなので書いてみました。
後、今回からカプタグも付けることにしました。
友好的な処刑機械十一号
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
幽霊って好きだけどあんまりないんだよなぁ
続編も期待していいんですか!
2.名前が無い程度の能力削除
タグの「幽霊」を見て妖夢でも出てくるのかなと思った私を踏んでください幽香様
3.奇声を発する程度の能力削除
タグの幽霊って何かと思ったらそういう事ねw
4.名前が無い程度の能力削除
カプ名がちゃんとした言葉になってるわりと珍しい組み合わせだ…
S(親切)でちょっとSなゆうかりんの優しさは北半球を駆け巡るで
5.名前が無い程度の能力削除
幽霊wwww
6.名前が無い程度の能力削除
幽霊って 何事かと思ったらただのカプやないかーい