Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ふたりで、ずっと、いつまでも

2011/08/30 23:32:56
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 僕の変な所は色々ある、道具を扱う店に勤めている癖に道具に全く無頓着であることだ。

『すまない慧音、傘を忘れてしまって』

 その悪癖は今もあまり変わる気配は無い。

「私がいて良かったな、感謝しろ?大事な本が濡れずに済むのだから」

 その悪癖はどうしようもなくあほらしく、自分でも嫌になる。が治せないし治しようがない。
 ただ、彼女の変な所は同様に今も変わって無い。

「さぁ、帰ろう」

 彼女も僕も変えようともしないし

『あぁ、だが何で僕の分の傘が無いんだ、傘立てにあったろう』

 多分これからも変わる事なんて無いんだろう。

「まぁ待て待て、傘持ってくれ、本は私が持つから」

 それだからこうやって平然と

「二人で入れば解決じゃないか」

 相合傘なんて出来るわけで。
 
「ふふ、なんか懐かしいな」

『ふふ、なんか面白いなぁ』

 それに二人で傘に入ると楽しくて別段代わり映えの無い会話をできるわけで

「何が懐かしいんだ?慧音」

『何が面白いんだい?慧音』

 変わらないと言う事も楽しいわけだ

「ずっと昔にも、二人っきりでこんな会話したなぁ、って」

『ずっと未来でも、二人っきりでこんな会話しているんだろうなぁ、って』

「あぁ、それは懐かしいな」

『あぁ、それは面白いねぇ』

 楽しく思えるってことは

「ところで慧音、夕飯はどうする」

『二人で作ろう、いつもみたいに』

 この関係を何時までも続けていきたいってわけですよ。



 隣に誰かがいるって言うのは、ありふれていて実は尊いものじゃないかと思う。

「雪が積もったな」

 日常のどうでも良いことが隣に誰かいる事でとても大切な思い出になるわけだと思う。

『本当かキリサメ!雪合戦しよう!』

 例えばほら、こうやって

「喰らえ!霖之助!」

『やったな、こいつ!』

 雪合戦なんて一人じゃ出来ない、誰かがいないと面白くない。
 誰かがいるからこそ、動き回って、笑いあって

「手がすっかり冷たくなってしまった」

『どれ、見せてごらん』

 冷たくなった手を外套のポケットに一緒に入れて暖かいなぁなんて呟き合える。

「月が綺麗だな、霖之助」

『冬の月は好きだよ、凛としてるからさ』

 寒い夜でも肩寄せ合って、静かに空を見上げたりね。

「凛としてる……か、面白い例えだな」

『我ながら面白い例えだと思って言ったんだ』

 こんなに寒い冬でも、誰かが隣にいれば寒くない。

「なぁ霖之助」

『なぁ慧音』

 それにこんなに近ければ

「『一緒に居よう、いつまでも』」

 ちいさな声でも、ちゃんと伝えられる。
実験的な何か。
「」は今のセリフ、『』は過去と言うか思い出のセリフ。
自分は出来る限り甘くしなかったつもり。……甘く無いよね?

夫婦してる慧霖も好きだけどこういうずっと一緒に居るけどあんまり変わらない関係が最近ね。
投げ槍
コメント



1.削除
甘ェよ畜生め
砂糖まみれの部屋どうしてくれんだ投げ槍将軍
2.名前が無い程度の能力削除
うーん…いや、悪くはないんですが何だかマンネリになってきてませんか?
いや、あくまでも自分の憶測ですが…
3.名前が無い程度の能力削除
甘々ですよ(笑)

作者様の少し長めの慧霖とか見てみたいなぁと思いました。

次回作も期待してます!
4.名前が無い程度の能力削除
慧霖の可能性に期待