Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

遊びましょう?

2011/08/17 03:17:00
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「あ、ロンだわ」
「お姉様、ポーカーにロンはないよ。それ麻雀だよ。はい、私はフルハウス。またお姉様の負けだね」
「あーもうっ、やめやめ! ポーカーなんて、ちょっと気取った嫌なやつがやる遊びよ! あー嫌味ったらしいゲーム!」
「どんな偏見さ。それにお姉様がやろうって言ったんじゃん」

 レミリアは手に持っていたトランプを、ベッドの上にばら撒いた。そしてそのまま、ベッドへスカーレットダイブ。
 その様子があまりにも子どもっぽくて、フランドールは思わずため息を吐いた。
 珍しく部屋へとやってきたかと思えば、これまたさらに珍しく、レミリアの方から遊びを提案してきた。もちろん、フランドールが断る理由は何一つなく、笑顔で即了承した。
 そして、現在。
 ポーカー、ジェンガ、スピード、じゃんけん、ビンゴ、くすぐりにらめっこ、地下チンチロリン、脱衣ポッキーゲーム。いろんな遊びをやったが、どれもフランドールの完勝だった。
 ここまでくると、流石にフランドールも怪しむ。

「お姉様、まさか私の為にわざと負けてない? 運命操作したりしてさ」
「私はマジよ、大マジ。いくら妹相手でも、全力を尽くすのが私よ。それにわざと負けたところで、喜ぶあなたじゃないでしょう?」
「そうだよね、お姉様は分かってるよね。じゃあ普通に、お姉様の運がないだけ?」
「これでも運はある方だと思うんだけどねぇ。フランが異常なくらい、運あるんじゃないかしら」

 負けまくったせいか、多少不機嫌な声でレミリアは言った。
 そんな姉の様子に、思わず苦笑いを零す。そこでふと、フランドールは思い出す。遊びに夢中になっていて、訊くのを忘れていたあることを。何故、突然遊ぼうなどと言い出したのか、ということだ。

「そういえばさーお姉様」
「んー?」
「なんで突然、遊ぼうだなんて言い出したの?」
「……姉が妹と遊ぶのは普通のことでしょう?」
「いつもはどっちかっていうと、私からだよね。それに誘っても、あまり遊んでくれないことの方が多いし。お姉様から誘うだなんて、珍しいなーって思って」

 フランドールの言葉に、何故か黙るレミリア。
 しばしの間、妙な無言。
 その無言を先に破ったのは、レミリアからだった。

「フラン」
「何?」
「邪魔したわね。それじゃあ」
「ちょ、何さらっと逃げようとしてるのさ!」

 起き上がり、部屋から出て行こうとするレミリアの背後から、華麗に飛び蹴りをかます。
 吹っ飛ばされたレミリアは、そのまま扉に激突。鼻をぶつけたようで、鼻血が扉を鮮血に染めた。まさにスカーレットだ。
 すぐさま起き上がり、フランドールの方へと向く

「何するのよフラン!」
「いや、こっちの台詞だよ。何突然逃げようとしてるのさ」
「そこはほら、妹として察しなさいよ。トイレよトイレ。トイレと書いて逃げると読む」
「いやいやいや、読まないよ。何その特殊なルビ」
「フランも大人になれば分かるわ」
「えー……嘘くさいなぁ」
「というわけで、それじゃあね」
「うん――って、待てぃ!」
「ごふぁ!?」

 無駄に自然にその場から立ち去ろうとしたレミリアに、スカーレット式ラリアットをくらわすフランドール。スカーレット式ラリアットとは、己の魔力の八割を肉体強化(腕のみ)に回して発動する技である。ちなみに、並みの人間相手なら軽く首が塵になる程度の威力だとか。
 しかし、そこは吸血鬼。もちろんそれなりにダメージを負うが、このくらいはよくあるじゃれあいの範囲だ。おそらく。多分。きっと。
 むくっと起き上がるレミリア。ふらりふらりとしたその足取りは、ゾンビのようだ。子どもが見たら、軽く泣きだすだろう。

「フラン、やりすぎ。ったく、首の骨一回折れちゃったじゃない」
「ごめん、つい勢いで。でも、元はと言えば、逃げようとするお姉様が悪いんだよ?」
「あ、あー……」

 吐血したせいで汚れた口の回りを、レミリアは手の甲で軽く拭う。
 そして観念したのか、ベッドにぽふっと腰をかけた。

「咲夜とかパチェにね、言われたのよ」
「何を?」
「……暇ならたまには妹様と遊んであげたらどうですか、ってね。失礼しちゃうわよね、私はこれでも忙しいってーのっ!」
「お姉様、普段何してたっけ?」
「これでもいろいろとしてるのよ。館の管理とか――」
「それは咲夜の仕事だよね」
「主の仕事は配下を信じて、ただどっしりと構えてればそれで良いのよ。フランにはまだ少し、難しいお話だったかしら? そうよね、ごめんなさいね、まだ難しかったわよね。お姉ちゃんが悪かったわね」
「え? 何この私がダメな子みたいな流れ。明らかにお姉様がダメだよね。何その生温かい目と笑顔。不快なことこの上ないんだけど」

 子ども扱いをするレミリアに、若干のいらつきを見せる。
 それをよしよしと頭を撫でて、あやすレミリア。頭と同時に、神経を逆撫でしていることに気付いていない。
 頭に置かれたレミリアの手を、軽く払って避ける。

「子ども扱いはやめてよ」
「あら? フランは大人なの? じゃあちょっと、そこに全裸で立ってくれるかしら」
「じゃあの意味が分からないよ」
「あ、そうね、間違えたわ。ちょっと靴下とドロワ一枚だけになってくれるかしら」
「そこじゃないよね、間違ってるの」
「はぁ……我侭ね。仕方ない、半脱ぎで許してあげる」
「なんでため息を吐かれたのか、本気で理解出来ないよ。ここ私がため息吐く場面だよね」
「ため息を吐くと、幸せが光の速さで逃げるのよ」
「ため息も出るよ、姉がこんなのだと」
「こんなの? あら、フランは私が嫌い?」

 そうレミリアが訊ねると、フランドールはうぐっと言葉に詰まった。嘘でも冗談でも、レミリアのことを嫌いだということを口にするのは、フランドールには嫌だった。
 そんなフランドールの反応が予想通りだったのか、レミリアは意地悪い笑みを浮かべている。なんとなく腹が立って、ぷいっとレミリアから顔を逸らした。しかしレミリアは、くすくすと笑いつつ、目の前のフランドールをぎゅっと抱き寄せた。

「離せばかーあほー」
「あら、随分と酷い言われようね」
「へんたいー」
「変態上等。あなたをこうして、抱き締めていられるならね」
「……お姉様は、意地悪だ」
「ええ、よく言われるわ」
「そんなだと、嫌われちゃうよ」
「フランに?」
「どうだろうね」
「嫌われるのは、困ってしまうわ。どうしたら、嫌われないで済むかしら?」

 密着しているせいで、フランドールの耳元や首に息がかかる。くすぐったさに、少し体を捩る。レミリアは実に楽しそうに、少しおどけたような声だ。
 フランドールは、自分の胸の前に回されているレミリアの腕を、きゅっと掴む。妖怪とは、吸血鬼とは思えないほど、弱々しい力で。
 そして、ぽつりと零すように言葉を紡ぐ。

「……遊んでくれたら、嫌われないんじゃない」

 レミリアからはフランドールの表情を窺うことはできないが、それでも今、どんな表情をしているかは、なんとなく想像が付いた。
 レミリアは抱き締める力を、少し強くする。

「じゃあ、遊びましょうか。あなたの気が済むまで」
「何して遊ぶの」
「さあ、何をしましょうかね。何がしたい?」
「……お姉様に任せる」
「そう? それじゃあ――」



 とても甘くて楽しい遊びをしましょう。
久し振りに、ちょっぴり甘い感じで。
いやはや、夏ですねー! 暑くて暑くて、仕方ないですね!
夏と言えば、高校野球。私の県はまさかの9回で大量失点して敗退してしまいましたが、それでもやっぱり楽しいですね。
他にもかき氷や、花火、浴衣や海などなど、夏といえばこれというものが多いですねー。かき氷も花火も海も浴衣も、今年は経験してませんがっ。
さてさて、そんなこんなではありますが、今回のお話、少しでも楽しんでもらえたなら嬉しいです。
喉飴でしたー!
良い夏をっ!
喉飴
http://amedamadaisuki.blog20.fc2.com/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
ひゃっほー、吸血鬼姉妹だー!
この二人は本当にロリ、いやペド、もといょぅι゛ょ、
……いいですよね、甘甘姉妹!!
2.名無し削除
>脱衣ポッキーゲーム

詳しく
3.奇声を発する程度の能力削除
とても良かったです
4.名前が無い程度の能力削除
>脱衣ポッキーゲーム

詳しくとても詳しく
5.名前が無い程度の能力削除
本日も、相変わらずロリンロリンでペドンペドンにあらせられますね。
さて、一部の遊びについて詳しく聞きましょうか。喉飴でもなめながら……
6.名無し程度の能力削除
いいなぁ、やっぱりニヤニヤしちゃうww

>私の県はまさかの9回で大量失点して敗退

↑同じくorz
7.名前が無い程度の能力削除
>とても甘くて楽しい遊び

詳細希望
8.名前が無い程度の能力削除
地下チンチロリンは456賽仕様か
9.名前が無い程度の能力削除
まったく幼女は最高だぜ!
10.名前が無い程度の能力削除
>脱衣ポッキーゲーム

全力で詳しく
11.削除
>脱衣ポッキーゲーム

細部に至るまで詳しく
12.名前が無い程度の能力削除
来た!喉飴さんの吸血鬼姉妹!これで勝つる!

>脱衣ポッキーゲーム
詳しく教えていただけないだろうか?出来れば姉妹の実演付k(ry
13.名前が無い程度の能力削除
>「あーもうっ、やめやめ! ポーカーなんて、ちょっと気取った嫌なやつがやる遊びよ!(ry」

っく…!鏡に映らない弊害がこんなところにも!

それはさておき脱ポキについて詳しくw
14.名前が無い程度の能力削除
>脱衣ポッキーゲーム
流れるように詳しく、地下チンチロ編もありますかねwww
15.名前が無い程度の能力削除
これまでとは違う感じのレミフラのお二人ですね~。
イイ雰囲気です。
16.ぺ・四潤削除
なんていうか二人が可愛すぎて私のパソコンがスカーレットになりそうでした。
17.Dark+削除
夏と言えばかき氷、花火、浴衣、海、甲子園野球……
いや、脱衣ポッキーゲームだ!

っていう幻想郷の夏が来ないものか。

最高です。
18.ポルタ削除
靴下とドロワ一枚?

流石、お嬢様は分かっていらっしゃる。
19.名前が無い程度の能力削除
夏は海だ! 山だ! 脱衣ポッキーゲームだ!!
ってちょっと強引だったですかぁ~!?
20.薬漬削除
喉飴さんのレミフラ来た、コレで私はあと一年戦える!!

>脱衣ポッキーゲーム
ねっちょりと詳しく
21.名前が無い程度の能力削除
b
22.名前が無い程度の能力削除
これはいいフランとレミリア
みんな脱衣ポッキーゲームに食いつきすぎだろw
23.名前が無い程度の能力削除
う~ん
喉飴さんのいつものレミフラの甘さが好きかな
なんとなく違和感
24.Dark+削除
そして、もう一度脱衣ポッキーゲームの詳細を所望。
ポッキーの日、と言われて最初に思いついたものがこの作品だったり。