Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

朝起きるとこいしが布団の中に入っていた 何とかしてほしい

2011/08/11 15:10:29
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「なぜあんな奇行としか言えようも無い事をしていたのかしら。」
「むぐむぐ」
「話聞けや」









深夜起きるとこいしが枕元に立っていた。
夢かと思って瞬きするとやっぱりこいしが居た。
やっぱり夢のような気がしたので腕で目をこするとこいしが居た。
ひょっとすると夢かもしれないので一旦目を逸らしてから枕元を見るとこいしが居た。
見間違いかもしれないので別の事を考えてから見てみるとやはりこいしが居た。
時計の針の音に耳を澄ましているとこいしが居た。

世界はこいしであり こいしこそ世界である こいしちゃんうふふ

眠いせいで訳の分からない音が聞こえ始めた、幻聴だろう。
そろそろまた眠くなってきたのでうつらうつらしているとこいしが居た。
もうこいしは見なかったことにして眠りにつこうするとなにやら布団がもごもごしていた。










朝起きると隣にはこいしが眠っていた
瞬きすると―――もう面倒くさいのできちんと現実に目を向ける事にした。

まずは深呼吸だ。クールになれ、水橋パルスィ。
落ち着け、落ち着け、落ち着け、餅搗け
やはりこいしはすーすーと穏やかな寝息を立てている。
寝る子は育つ、妖怪は育たない、永遠の幼女 古明地こいし

大分混乱していたのでとりあえず朝飯を食う事にした。
朝の食事は一日の活力、ラジオ体操は夏休み 良い子は黙ってビリーズブートキャンプ

そういえば昨日食器洗うの忘れてた、ついつい面倒くさくなってしまう。
しかし私は独り身、責める奴は居ないし責められたら間違いなくそいつの頭をぶっ叩く自信がある。ああ素晴らしきかな独身。何か文句あっか。

軽い朝食を作り部屋に戻るとこいしは既に臨戦態勢に入っていた。

「今日の朝飯は何かな」
「あげないわよ。」
「殺生なぁ!?」

こいしは畳の上でやたらとじたばたしていたが知った事では無い

「悪魔ぁ~、鬼ぃ~、いけずぅ~、鬼嫁ぇ~、卑怯者ぉ~」
「はいはい、表は蕎麦屋。」

こいしの悪口 休むに似たり
私は平然と朝食を食べ始めようとした。



ここで食べ始めようとしたという言葉について説明しなくてはならない。

食べ始めようとしたと言うのは「食べる」「始める」「~しようとした」この三つに分けられる。
「食べる」と言うのはその通り行動だ。
「始める」と言うのは行動を開始しようとする事で。
「~しようとした」と言うのは行動を開始しようとしていたが何らかの事情でそれが遮断されたという事だ。

即ちまとめるとこういった事になる。

「私は朝食を食べようとしていたがそれができなかった。」

なぜか
こいしが朝食をぶんどっていたからだ。


「『朝食を食べようとする』って事は『朝食を誰かに食べられる覚悟をしている』って事だよねパルさん!」
「してないわよ!」

誰が飯を食べようとしたら他の人にぶんどられる覚悟をするか

「ともかく、いただきます」

こいしは私の事などお構いなしに朝食を喰らい始めた。
ああ、私の癒しの時間が失われていく。






ちなみに今地底は今蒸し暑さに包まれている
その影響で地底では夏バテが今最も熱い流行らしい、流行病ではないかと。

時代の波に乗る私もその例にもれずただ今絶賛無気力状態真っ最中。
寝て、食って、見張って、食って、寝て
実に規則正しい生活を送っているのにもかかわらず全然状態が良くならない、むしろ悪くなってゆくように感じるのは何故だろうか。
そんな私にこいしが食っている物を横取りする気力は無かった。元々私のだが。










「旨かった!」
「食事を奪ったやつの言う事じゃないわね。」

この茹だる様な蒸し暑さの中元気にご馳走様に替わる新たなあいさつを宣言したこいしを怒る気力も私にはなかった。

しかし目の前で朝食を奪ってかっ喰らってなお堂々としているとは
盗人猛々しいとはこの事だ

「パルさんの料理は美味しいね、どこかで習ったの?」
「・・・あんた私が人妻だって知ってるでしょ?」
「てへっ、忘れてた。」

おい、こっちは妖怪になってきっかけなんだぞ、軽く流すな。
思わず心の中で暴言を吐く、言う元気は無い。
しかしこいしはその話題をすでに一寸法師にしてしまったらしかった。

「パルさんお腹すいてる?」
「・・・いい加減殴るわよ、グーで。」

もう突っ込むのは疲れたので暴力で解決するしかないか無い
思わず拳を握りしめたその時こいしが何かを取り出した。

「じゃじゃーん、古明地家特性ケーキ!」

それは半ホール程の洋菓子だった、けーきと言うらしい。
ぱっとみて白い、珍しく苺が乗っている、甘そう。

「これを食えと?朝飯に?」
「うん」
「その為にわざわざ私の朝食を横取りしたと?」
「うん」
「この馬鹿野郎」
「げふっ」

思わず手が出てしまった、自業自得だが。
しかし朝飯からこんな重そうで甘そうな物は無い。
悪いが断らせてもらおう、すきっ腹を鳴らしながらそう決意したとき。

「はい、あーん」

こいしがケーキを掴んでこちらに差し出していた。

ふむ、これは、この状況は

「パルさんならこの状況で断らない訳無いってお姉ちゃんが。」

やはりあの馬鹿か、つくづく妹に碌な事を教えないな。
確かにこの状況は断り辛い。

仕方ない、腹を括るとしよう、腹がやたらと自己主張してるし。

「んむ」

やはり重い、そして甘い、胃にもたれそうな感じがする

「はい、もう一個」
「もういいって・・・」
「はい」
「・・・むぐ」










結局4切れ全部食べてしまった、流石に腹いっぱいだ
なんか頭がぼーっとしてるし、食うんじゃなかった。

「あれ?パルさんほっぺたにクリームついてるよ?」

鏡を見てみると確かにさっきの白いのが引っ付いている。
と思っていると私の後ろから笑顔のこいしがのしかかってきた

「何すんのよ」
「パルさん、クリームを一番綺麗に取る方法って知ってる?」
「ん?なにそれ。」

聞いてしまってからしまったと思った。こいつがこういう事を聞くときは碌な返事が返ってこない。主な原因はこいつの姉だが。

「えへへ~それはね、こうだ!」


ペロペロ

ペロペロペロ


こいしはクリームを舐め取って来た
舐め取ると言うのはつまり舌を使って舐めるのであって鏡を見ている私から見るとこいしがこちらを食べているように見える。
恥ずかしい

「うわわわわ!何すんのよ!」
「なにって・・・パルスィのクリーム舐めてるんだよ?」
「もう取れたでしょ?やめなさいって」
「え~まだ塩味がついてるよ?」
「それはクリームじゃな・・・ひゃう!」

いきなりこいしが耳を加えて甘噛みし始めたので変な声をあげてしまった。
引きはがそうとしても上から押さえつけられているのでできない。

「はむ あはは、パルさんかわいー むぐむぐ ペロペロ」

しかもこいつ、耳をはむと同時に頬やら額やらを舐めてくる
舌の大部分を使ってぞるぞると舐め取ったり下の先端を耳の穴に入れたりしてくる
そんな技どこで習った、あの馬鹿か。










「ふいー、美味しかった。」
「・・・・・・」

結局小一時間舐められ続けた
いかん、腰が立たない

「パルさん?どうしたの?」
「・・・動けない」

しかしこの地獄もこれで終わりだ、もうこいしも帰ってくれるだろう。
そう思ってたらこいしがとんでもない事を呟いた。







「作戦成功だね、お姉ちゃん。」




一瞬世界が止まった

作戦?成功?・・・・・・お姉ちゃん?
それはつまりまさか・・・

「よくやりましたこいし、家に来てパルスィを舐めても良いです。」
「おはよーお姉ちゃん。」

悪夢が
古明地さとりと言う悪夢がドアから入って来た
なぜかボンテージ姿で

「・・・どういう事かしら」
「私がこいしに頼んだ任務は二つ、一つはパルスィの足止め、もう一つは」

さとりは空になった皿を指さした

「ケーキを全て食べさせること」
「・・・まさかあの中に」
「おっと、吐き出そうとしてももう遅い、黒谷ヤマメ特製ウイルスは既にパルスィの体中に回っている事でしょう。パルスィ、何だか頭のてっぺんがうずうずしてきませんか?」
「確かにさっきから変な感じがするけど。」
「ふふ、もうじきです、もうそろそろです。」

一体何を、そう言いかけた時頭のてっぺんに電流が走る感覚がした
何かが生えてくる感覚

慌てて触ってみるとふにゃふにゃとしているそれはまるで

「耳?」
「遂に姿を現わしましたか、『猫耳版水橋パルスィ』略して猫橋。」
「ヤマメに猫化ウイルスを作ってもらったんだよ!」

何やってんだあの土蜘蛛
作れるのかそんな出鱈目ウイルス
とにかく逃げないとまずい、そんな気がする
さとりもこいしも呼吸がやばい

一瞬の隙をついて窓から逃げようとした私の首をさとりが掴んだ

「知ってますか?猫は耳の裏をこすられるのに弱いんですよ。」

嫌な予感が的中した
さとりが、年柄年中ペットに囲まれているこいつが動物の何処が弱いか知っているのは間違いないだろう。


さとりの手が私の耳に触れて


その瞬間体の力が抜けた
先程のこいしの攻撃とは比べ物にならない感覚

「うふふふふふ、パルスィ、力が入らないようですね。膝ががくがく言ってます。」
「お姉ちゃん、パルスィの耳食べても良い?」
「どうぞどうぞ」
「あの・・・さとりさん?」
「うふふ、これからどう料理してくれましょうか、うふふ、うふふふふふ。」
「こいしさん?」
「ペロペロペロペロ」
「さあこいし、パルスィを地霊殿に連れて行きますよ。」
「はーい」




そして私の体がふわりと浮かんで
























ある時突然失踪した水橋パルスィの行方はようとして知れないがそれから地霊殿に行くと時々人型の猫が見られるようになった、その猫は金髪緑眼で大層さとりとこいしに懐いているようだが不思議な事にその猫は人語は話せないという特徴を持っている
さとりによると「あれは猫です」としか言わないしこいしは「可愛いよね、ペロペロしたいよね」と言っているしお燐は「あれは猫です、もうそれで良いと自分を納得させました」と諦めた様子で話している。
熱中症や脱水症状にはこいしがパルスィをペロペロするやつを書くと効果的だと永琳に言われたので書いた、私は悪くない。

先日猫橋パルスィ並びにペロペロの罪で逮捕された住所不定の容疑者はこう語っており反省の色が見られないことから警察は容疑者を病院に送還するとともに余罪を追及している




長編でこいしの描写があまりにも少なかったので思いっきり自己主張させてみた。
真面目な物しか書けなくなるスランプになっていたのでこれではいかんとこいしをはっちゃけさせたらさとりがもっとはっちゃけた。はったけちゃったさとりとこいしがはっちゃけた。おかげでスランプは脱した、ペロペロは偉大である。ペロペロ

パルスィに似合う動物耳は何だろう


>>奇声を発する程度の能力さん
猫耳パルスィは鉄板でしょう、ええ。
>>2さん
なるべく誤字修正しました、ご指摘ありがとうございます。
>>oblivionさん
嫁げばいい、私も同意見でございます。
嫁いだら古明地性になるのか水橋性のままか、ううむ。
>>4さん
おお、非常に嬉しいお言葉ありがとうございます。
作者が最初に猫耳パルスィを見たときの衝撃はもう・・・
>>フェッサーさん
そのネタはやめろおぉぉ!
でもパルさんは地霊殿で可愛がられていますよ、きっと。
>>6さん
ご指摘ありがとうございます
きっといい声で鳴いてくれますうわなにをするやめr

>>7さん
パルパル!パルパルパル!パルパル!?
芒野探険隊
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
パルスィに似合う獣耳はネコ耳が一番
ペロペロしたい
2.名前が無い程度の能力削除
誤字が多すぎる。
3.oblivion削除
私の中ではパルスィは既に猫
さっさと古明地家に嫁げばいいと思います
4.名前が無い程度の能力削除
芒野探険隊さんの書くパルさんとこいしの掛け合いが好き過ぎる
しかも猫橋パルスィだと…!?超俺得
5.フェッサー削除
独身生活からの脱却ッッッ!
やったねパルちゃん!家族が増えたよ!
6.名前が無い程度の能力削除
特性→特製
猫橋パルスィの尻尾の付け根撫で撫でしたい。
7.名前が無い程度の能力削除
パルパル!