「ねぇ、スーさんはパラレルワールドって知ってる?」
パラレルワールド
それは並行した、また別の世界
そこはこの世界ととても似ているが全く別の世界。
「あまり詳しくは知らないわねぇ。 教えてくれる?」
最近外出の増えた彼女は色んな知識を身につけている
私はそれをとても嬉しく思う
彼女にはもっと広い世界を見て欲しいから。
しかし彼女はあまりにも純粋だ
嘘や冗談をそのまま信じてしまったりする。
だから私はわざと知らない振りをして聞き出すのだ。
間違ってたりおかしな方向に走ってしまわぬよう、私がきっちり止める所は止めておかないと。
少し悪い気もするが、これは仕方のない事……。
「ふふふ、仕方ないわねぇ、私が教えてあげるわ!」
「ありがとう、メディスン」
それに、少しでもメディスンと会話したいじゃないか。
「パラレルワールドってのはね、並行世界って訳すの」
「うんうん、それで?」
「こことは少しだけ違うみたい。例えば鈴蘭でないスーさんがいたり、毒人形でいない私がいたり」
「う~ん、鈴蘭ではない私かぁ。 想像がつかないわね」
「別のお花? それとも人や妖怪かなぁ?」
希望を言えるのであれば私は……。
「ふふふっ、どうかしらね。 メディスンはどう?」
「そうだなぁ、もしかしたら、棄てられずにあのバカと居続けている私がその世界にはいるのかもしれないわねぇ~」
ケラケラ笑いながらとメディスンは言った。
「……!?」
吃驚した。彼女がそんなことを言うだなんて。
もしかすると、心の中のほとんどを占めていた持ち主への怨みが、色んな人と色んなものを見聞きしたおかげで、薄くなってきているのかもしれない。
確かに、裏切られ捨てられた事はとてつもない苦痛であっただろう。
でもいつまでも彼女が怨みにとりつかれていて欲しくなかった。
だからそうだったとすれば、そんなに嬉しい事は無い。
「だとしたら、その私は幸せなのかな?」
「そうなるんじゃないかな? メディスンは棄てられたくなかったんでしょう?」
「もちろんよ、だからアイツは許さない。……でも」
「でも?」
「もし棄てられなかったら皆に……、スーさんには会えなかったのよね」
「……」
「その点についてだけは感謝してるわ。だって私、今とっても幸せなんだもの」
やはり彼女の人間に対する嫌悪が低くなりつつあるようだ。
何時しかの異変でスペルカードで人間や他の妖怪などと決闘したことが大きな要因かもしれない。それを期に、彼女は人とも妖とも少しずつ接してきたのだ。
スペルカードルール。通称弾幕ごっこ
その存在は随分前から風の噂で知ってはいた
どうやら遊び感覚で妖怪と人間が決闘出来るらしかった。
これは画期的で素晴らしく平和的ではないだろうか?
命を落とす事なく(不幸な事故はありえるが)相手と競う事ができ
今まで憎み合っていた種族と種族の溝を埋めたと言う。
これは大変素晴らしい事ではないか、と思っていた。
そしてそれは彼女にも同じ効果をもたらしたのだろう。
「スーさん? スーさんどうしたの?」
不安気なメディスンの声。少し考え過ぎてしまったか。
「なんでもないわ。ただ嬉しくって」
「べ、別に人間を許した訳じゃないわ。一部を見て全てを評するのはよくないとおもったからよ!」
いいのだ、それでも。 メディスンが一歩進んだことに変わりはないのだから……。
「えっと、そう! 敵を知れば百戦危うからずよ!」
「そして『己』もね?」
「うっ、自分の事は分かってるつもりよっ」
いや、彼女は己の事をもっと知るべきだ
だってこんなにも可愛くて魅力的のだから。
もう少しくらい自分に自信を持ってもいいと思う。
不意に元気な声が響いた。
「おーいメディスン! 弾幕ごっこしようぜ!」
「おーっすメディ!! ふふん! 今日もあたいが勝つんだから!」
魔理沙さんとチルノちゃんが来たようだ
よくこの二人には遊んでもらってるようだ。
なによりなにより。
「うるせぇ馬鹿、二人とも似たりよったりだろ」
「なんだと魔理沙!」
「天才でサイキョーならだまれよ」
「あたりまえでしょ! あたいは天才なのよ!」
いつもミニコントをしてるみたいで面白い二人である
「うん! じゃあいってくるね、スーさん!」
「いってらっしゃいメディスン!」
二人のあとを追って飛んで行くメディスン
その顔は春を思わせるような、さわやかな笑顔だった。
「言ったわねチルノ! 今日こそ勝ち越してやるんだから!!」
パラレルワールド
それは並行した、また別の世界
そこはこの世界ととても似ているが全く別の世界。
「あまり詳しくは知らないわねぇ。 教えてくれる?」
最近外出の増えた彼女は色んな知識を身につけている
私はそれをとても嬉しく思う
彼女にはもっと広い世界を見て欲しいから。
しかし彼女はあまりにも純粋だ
嘘や冗談をそのまま信じてしまったりする。
だから私はわざと知らない振りをして聞き出すのだ。
間違ってたりおかしな方向に走ってしまわぬよう、私がきっちり止める所は止めておかないと。
少し悪い気もするが、これは仕方のない事……。
「ふふふ、仕方ないわねぇ、私が教えてあげるわ!」
「ありがとう、メディスン」
それに、少しでもメディスンと会話したいじゃないか。
「パラレルワールドってのはね、並行世界って訳すの」
「うんうん、それで?」
「こことは少しだけ違うみたい。例えば鈴蘭でないスーさんがいたり、毒人形でいない私がいたり」
「う~ん、鈴蘭ではない私かぁ。 想像がつかないわね」
「別のお花? それとも人や妖怪かなぁ?」
希望を言えるのであれば私は……。
「ふふふっ、どうかしらね。 メディスンはどう?」
「そうだなぁ、もしかしたら、棄てられずにあのバカと居続けている私がその世界にはいるのかもしれないわねぇ~」
ケラケラ笑いながらとメディスンは言った。
「……!?」
吃驚した。彼女がそんなことを言うだなんて。
もしかすると、心の中のほとんどを占めていた持ち主への怨みが、色んな人と色んなものを見聞きしたおかげで、薄くなってきているのかもしれない。
確かに、裏切られ捨てられた事はとてつもない苦痛であっただろう。
でもいつまでも彼女が怨みにとりつかれていて欲しくなかった。
だからそうだったとすれば、そんなに嬉しい事は無い。
「だとしたら、その私は幸せなのかな?」
「そうなるんじゃないかな? メディスンは棄てられたくなかったんでしょう?」
「もちろんよ、だからアイツは許さない。……でも」
「でも?」
「もし棄てられなかったら皆に……、スーさんには会えなかったのよね」
「……」
「その点についてだけは感謝してるわ。だって私、今とっても幸せなんだもの」
やはり彼女の人間に対する嫌悪が低くなりつつあるようだ。
何時しかの異変でスペルカードで人間や他の妖怪などと決闘したことが大きな要因かもしれない。それを期に、彼女は人とも妖とも少しずつ接してきたのだ。
スペルカードルール。通称弾幕ごっこ
その存在は随分前から風の噂で知ってはいた
どうやら遊び感覚で妖怪と人間が決闘出来るらしかった。
これは画期的で素晴らしく平和的ではないだろうか?
命を落とす事なく(不幸な事故はありえるが)相手と競う事ができ
今まで憎み合っていた種族と種族の溝を埋めたと言う。
これは大変素晴らしい事ではないか、と思っていた。
そしてそれは彼女にも同じ効果をもたらしたのだろう。
「スーさん? スーさんどうしたの?」
不安気なメディスンの声。少し考え過ぎてしまったか。
「なんでもないわ。ただ嬉しくって」
「べ、別に人間を許した訳じゃないわ。一部を見て全てを評するのはよくないとおもったからよ!」
いいのだ、それでも。 メディスンが一歩進んだことに変わりはないのだから……。
「えっと、そう! 敵を知れば百戦危うからずよ!」
「そして『己』もね?」
「うっ、自分の事は分かってるつもりよっ」
いや、彼女は己の事をもっと知るべきだ
だってこんなにも可愛くて魅力的のだから。
もう少しくらい自分に自信を持ってもいいと思う。
不意に元気な声が響いた。
「おーいメディスン! 弾幕ごっこしようぜ!」
「おーっすメディ!! ふふん! 今日もあたいが勝つんだから!」
魔理沙さんとチルノちゃんが来たようだ
よくこの二人には遊んでもらってるようだ。
なによりなにより。
「うるせぇ馬鹿、二人とも似たりよったりだろ」
「なんだと魔理沙!」
「天才でサイキョーならだまれよ」
「あたりまえでしょ! あたいは天才なのよ!」
いつもミニコントをしてるみたいで面白い二人である
「うん! じゃあいってくるね、スーさん!」
「いってらっしゃいメディスン!」
二人のあとを追って飛んで行くメディスン
その顔は春を思わせるような、さわやかな笑顔だった。
「言ったわねチルノ! 今日こそ勝ち越してやるんだから!!」
そうでしたか、上手く魔理沙を表す事が出来なくて申し訳ないです。
魔理沙っぽい魔理沙とは一体どのような魔理沙か、どうかお教え下さいませんか?
だがそれがいい
ちょっと早足みたいなってますね
ありがとうございます!
4様
仲間がいて嬉しいです!
私もそれを切に願います
もっと彼女に人気が出て欲しいです