Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

寅と鼠と不思議な箱

2011/08/10 02:01:49
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 ナズ日記より一部抜粋



『今日は幻想郷での異変等が起きてないかの定時集会の日である』

『同士のネズミ達と情報をやり取りする大切な日でもある……』 








 同士諸君整列!

 チュウ田、チュウ吉、レーベル・フォン・チューベット……

 よし全員無事に居るな?それでは月に一度の定時集会を執り行……

『な~ず~り~ん~!大変な事が起こりました!?何処にいるんですか!?』

 ……ああ、すまない同士諸君、私用で申し訳ないが少し遅れ……

 なに?チュウ田は友と野球の約束を思い出した?

 チュウ吉もおみくじを作る内職が残っている?

 ……チューベット、お前はなんだ?えっ?無いけど休ませてくれ?

 こ、こほん、仕方がないな今回は皆忙しいから定時集会また次に……

 あ、後片付けを……えっ?代わりにしてくれる?す、すまない!頼んだ

(どたどたどた……ガコン!) 



   ―――


  
 ナズ~!ど、何処に居るんですk『チェストー!』おぶっ!?

 やあ御主人、今度は一体何を無くし……あれ?御主人は何処に消えた?

 ……なず~軽いですけど退いてください

 おっと!?私の足元から現れるなんて珍しいね

 ……まさか天井打ち破って現れるなんて思ってませんでしたから

 まあまあ、それはともかく一体なんのようなんだい?

 そ、そうでした!大変なんですよ!

 はいはい、とりあえず落ち着いてくれ……そして無くした物を箇条書きに……
 
 違います!毎回毎回同じオチばかり使って良いと思ってるんですか!?

 お腹が空いたんだね?ご主人はハングリータイガーだなあ……私の夜食の乾パンでも……

 何かを無くしてないし、お腹も減ってません!

 ……えっ?嘘だろう?

 むぅ~!もう良いです!毘沙門天様からの贈り物は私一人で開けます

 な、なんだって!?び、毘沙門天様からの小包!?

 先程届いて、ナズと開けようと思いましたけどもういいですプンプン!

 すまない御主人、茶化して悪かった

 ……ふんだ、ナズなんて知りません

 ……分かった、岡崎印の苺豆腐ババロアで許してほしい

 さあナズーリン♪一緒に毘沙門天様からの贈り物を開けましょう

(ふぅ、御主人が甘党で助かったよ)

 それとナズ……そろそろ私の上から退いてくれませんか?

 おっと?忘れていた





     ・・・





 これがその箱なのかい?御主人

 はい、先程八雲宅急便でナズのお友達の黒猫ちゃんが運んできてくれました

 ……私の御友達の黒猫ちゃん?
  
 ナズじゃなくって私が現れたら恥ずかしがって逃げてしまいましたけど……

 ……ありがとう、御主人が出てなかったらきっと今頃追いかけられていた……

 追いかけられる?鬼ごっこですか?

 ……まあ、そんな事より箱を開けようじゃないか

 そ、そうでした!では早速……ってあれ?鍵がついてます

 なんだって?……ああ、これは……

 ナズ?ダウジングロッドを取り出してどうしたんですか?

 これを此処にはめて……よいしょっと(ガチャ!)

 ああ!?ナズのロッドが鍵だったんですか 

 ああ、きっと毘沙門天様も私達の所に届くか心配だったんだろう……よいしょっと……って箱を開けたら今度は変なヘコミが?
 
 このヘコミは宝塔の形ですね

 ……またずいぶんと器用な箱だね

 あっ?ほらほらナズ、此処に『メイドイン毘沙門天』って書いてありますよ

 なんという技術の無駄使いを……

 とりあえず宝塔を置いてみましょう!よいしょっと……

『ガチャ!』
 
 おお、やっと開いてくれたみたいだね

 早速中身を見てみましょうか、ナズ

 
 
   ―――



 えーと、これは……

 ……間違いなく骨だね、御主人

 あっ、ナズ、骨と一緒に毘沙門天様から手紙が入ってますよ?

 どれどれ?『数時間煮込めば美味しい出汁が取れるぞ』

 だ、出汁を取るための骨ですか?

 ……毘沙門天様…… 

 ……面倒だから誰かにプレゼントしましょうか?

 ああ、近くに喜びそうな人が居るから渡してこよう

 行ってらっしゃい……  



   ―――



 ただいま御主人

 骨渡されて喜んでましたか?

 ああ、響子殿に手渡したら尻尾をふってくれたから大丈夫だろう

 ならよしです、さあ、次はなんでしょうか?

 えーとだね……これは……

 大きな貝殻ですね……えーと毘沙門天様の手紙手紙……

『海で拾った、耳を澄ませば波の音が聞こえるかもしれんぞ?』

 波の音か……
 
 懐かしいですね、外の世界の海は……

 ……海と言えば村紗が懐かしがってたよね  

 ……ナズ、村紗に渡してきてもらえますか?

 ああ、わかった、すぐに行ってくるよ



   ―――



 ……おかえりナズーリン

 ただいま、御主人

 村紗どうでした?

 暫く耳を傾けていたからそっとしておきました

 そうですね、それが一番です

 ……さあ、次のプレゼント開けましょう

 はい、それでは次……ん?これは……『はじめの一歩』?

 早速毘沙門天様の手紙を読むよ……なになに?

『わしの愛読書の一つをまとめて入れておいた』

 拳闘の物語ですか……
 
 まあ、今の幻想郷にはあんまり必要がない物かもしれないね、御主人

 雲山だったら何か共感を得てくれるかもしれませんね  

 だったら一応一輪殿に手渡してこようか

 お願いしますね、ナズ



   ―――



 う~ん……

 あ、渡してきたんですか?ナズ

 ああ、一輪に手渡してきたんだけど

 ……やっぱり変な顔されましたか?

 いや、雲山よりも一輪が楽しそうに読み始めていた

 よ、喜んでもらえたのならそれが一番ですね

 まあ、そうなんだけど……

 つ、次行きましょう!さて、次は?

 ……あっ?

 ……これは

『聖の封印が解かれたのだろう?これを渡しておいてくれぬか』

 ……古い袈裟だね

 ………ナズ

 ああ、聖に渡さないと

 二人で渡しに行きましょうか?

 ……そうだね御主人



   ―――



 ……お疲れ、御主人

 ……ナズもお疲れです

 ……聖、泣いていたね

 ……仕方ありませんよ、命蓮様の遺品を今に渡されたのですから

 ……色々複雑ですけどね

 ……さあ、しんみりするのは此処までです、もうそろそろ箱の中は空ですか?

 そうですね、あれで最後……いや、箱の一番奥に

 もう一つ箱ですね……あ、『ナズーリンと星へ』って書いてありますね?

 なんと!?毘沙門天様自らが私にプレゼントを!?

 開けてみましょうか?ナズ

 ああ、正直凄い楽しみだよ御主人

 奇遇ですね、私も楽しみです

『せーの』  

 こ、これは!?ケーキ!

 す、凄い……全部手作りみたいですよ!?ナズ

 し、しかもこの臭い……チーズケーキ!

 あっ?箱の裏に手紙が

『頑張って作ったから食べてくれい!BY毘沙門天』
 
 ふおおおおっ!?毘沙門天様の手作りケーキ!
 
 ナズ!すぐにお皿とフォークの準備を!

 了解!



   ―――



『定時集会の日だったのだが、毘沙門天様からの用事があったため臨時休業』

 これでよし……っと

 ナズ?何書いているんですか?

 ああ、日記だよ……それよりもケーキのお代わりはあるかい?

 はい、まだありますよ……あれ?

 むぐっ、どうしたんだい?御主人

 ケーキの中から手紙が……

 なんだって?

 すぐに読みますね……

『急ぎの用事あり、下記に記した日より二人とも一週間程わしの元に来る事』

 ………

 ………

 な……なななな、ナズー!

 ご、ごごごごご御主人!?

 い、いい急いで準備を!

 お、落ち着け!?ま、まずは深呼吸から!






 

『本気で私の首とか御主人役職がやばいかも知れない……』

 ナズ日記より一部抜粋
 どうも、名も無き脇役です……

 御久しぶりです……

 オオナマズ先生の話や神綺と霖之助の話も考えていたのですが

 いかんせん仕事が忙しくってなかなか……
 
 まあ、のんびり書いていければと思うのと

 たまにジェネを覗いて『あ、脇役が沸いた』とでも見てもらえてば本望です

 出来たらコメ返しもできたらなーと思いつつ

 気が付けばもうそろそろ寝ないとやばいのでこれでノシ



 恒例のおまけ
 














 話が付いていたのか、約束の日に八雲紫が命蓮寺に現れて

 毘沙門天様の元に隙間を開いてくれた

 そして、毘沙門天様の屋敷の中に私と御主人が入り

 静かに座っている毘沙門天様の前で頭を下げて挨拶をした

「御久しぶりです、毘沙門天様」

 流石に真剣な表情で御主人が声をかける

(私ごときが声をかけるのは失礼なのでひたすら頭を下げて口を紡ぐ)

 そんな私達に対して毘沙門天様が頷いてくださった

「二人とも楽にするといい」

 もったいない御言葉に私が顔を上げると

「良く来てくれた」

 毘沙門天様が笑ってくれていた

「さあ、来てもらってすぐで悪いが頼み事がある」

「な、なんでしょうか!?」

 私と御主人が毘沙門天様の次の言葉を聞き漏らさまいと前のめりになる

「明日、わしの意地をかけた戦いがある」

「び、毘沙門天様の意地をかけた!?」

 御主人の言葉に私も驚く

「星……そしてナズーリン……」

 だが、その後の行動に更に驚いた

「すまん!何も言わずに明日の戦いに一緒に付いてきてくれい」

 我々に対して毘沙門天様が頭を下げてくださった事をに 

「び、毘沙門天様!何を頭を下げておられるんですか!?」

「そ、そうですよ!頭を上げてください」

 慌てて私と御主人が毘沙門天様の頭を挙げさせると

「この寅丸星、毘沙門天様の為に戦います!」

「僭越ながら、このナズーリンも戦いの末席に入れていただきます」

「おお、着いてきてくれるか!」

 頭を挙げた毘沙門天様に我々が盛大に頷いた

 

   ―――



「……ここまでならカッコイイで終わったんだけどね」

 そして今、私は海でジュースを飲んでいた

 御主人と毘沙門天様と言えば

「あ、あの……毘沙門天様?この姿は流石に少し恥ずかしいんですけど」

「はっはっは!どうじゃ!?恵比寿!大黒!布袋!わしの勝ちじゃろう!?」

「ぬお!?ま、まさかあの堅物の毘沙門天にこんな可愛い隠し球が!」

「ありえぬ!この布袋でもこのような結末は考えれんかった!」

「ぬぅぅぅ!悔しいがウチらでは勝てぬぞ大黒!」

 ビキニスタイルの御主人を自慢する毘沙門天様と

 悔しそうに地団駄を踏む大黒様と恵比寿様と布袋様

「……まあいいか」

 だいたい一週間ほど、私と御主人は此方で生活する事になっている

 無論、生活費やその他もろもろは毘沙門天様持ちだ



 さあ、あちらで福祿寿様と寿老人様にお爺ちゃんと呼ぶ仕事と

 弁財天様とビーチバレーをする仕事が始まる

(まあ一週間、羽を伸ばすことにするか)
名も無き脇役
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
>砲塔→宝塔

七福神なんてリア充ww
面白かったです
2.名前が無い程度の能力削除
私に → 渡しに が一ヶ所
響子ちゃんしっぽあったんだーとか、毘沙門天さまもフランクなんじゃないか? とか、言いたいことはあった気がするが、とりあえず。
何 や っ て ん だ 七 福 神!!
3.削除
神の世界も色々と愉快なんだなぁw
4.ぺ・四潤削除
響子ちゃんが可愛いぞww
くそう星ちゃんとナズーリンを侍らせて海とは……なんて羨ましい!
でも手作りケーキ作れる毘沙門天なら一緒に海に行っていろんなことされたい
5.奇声を発する程度の能力削除
ほのぼのしてて良かったです
6.名前が無い程度の能力削除
やっぱり貴方の書くお偉いさん方は毎日がたのしそうだw
7.名前が無い程度の能力削除
では皆様行ってらっしゃいませ。
傷心の白蓮様は私が影からそっと見守っておきますので。
8.名前が無い程度の能力削除
『ナズリーンと星へ』

毘沙門天様、慌てすぎですw
9.名前が無い程度の能力削除
ご機嫌取りの為のプレゼントかww