不定期に開催される博麗神社の宴会。
その宴会では普段あまり顔を見せない大物妖怪や神、野良妖怪から神社の巫女にいたるまで幅広い人妖が参加しているため、親睦を深め、また新たな交友関係を結ぶ場としても利用されています。
「はぁ……、今年は参加者が多いような気がしますねぇ」
そんな中、宴会の出席者の一人である妖怪の山の神社の巫女。東風谷早苗は一緒に参加した神社の神である神奈子とはぐれ、一人で境内を歩いていました。
「もう、神奈子様ったら何処に行ってしまったのでしょう? これでは私、一人ぼっちになってしまいます」
そんな事を考えながら歩いていると、境内のある一画だけがぽっかりと空いたように静かであることに気がつきました。
よくよく見るとその場所は無人というわけではなく、ただ一人だけがのんびりと宴会の様子を見ながら酒を飲んでいる様子です。
この宴会で騒がずに酒を飲む者がいるとは珍しいなぁ、と早苗がそこに近寄ってみると、その人物が知り合いであることに気がつきました。
「あなた、知り合いに会えてよかったと考えていますね? 正直、あなたとは会いたくなかったのですが」
それはあの時のさとりでした。
そして不機嫌そうな、それでいて寂しそうな顔をしていました。
「あなた、何故あの時私が小屋から飛び出したのかと考えていますね? あなたのせいです」
「……」
「あなた、何が悪かったのだろう、と考えていますね? それ本気で思ってるんですか?」
自分は何か悪いことをしたのであろうか? 危害を加えたわけでもないのに。
そこで早苗は思い出します。
「そうですそれです、その妄想です。というか何故あなたの中の私はスク水なのですか?」
「……」
「いえだからそんな事しませんって!! なんで私がそんな汚いモノを……」
ふと早苗は思いました。
「いえ、あの……思わなくていいですから話を聞いて下さい」
もしさとりに好意をよせる男がいたとすると、その男がさとりに会った時は……。
「まぁ、好意を寄せていただいてる事が分かりますね」
その男の卑猥な妄想をさとりはどう感じるのであろう?
「なぜ卑猥な妄想をする事が前提なんですか!? まともな人で考えて下さいよ」
「はぁ……はぁ……」
「あなた……女性ですよね? 何故そんな事ばかり考えているのですか?」
「乱れる幼女の艶……」
「そこまでですっ!! それ以上、というか何故考えてることを口に出すのですか!?」
こうなってはもう早苗は止まらない。そしてさとりのツッコミも止まりません。
「もうですね、いっそ目の前で脱いでください」
「どうしてそんな発想に至ったのですかぁ? さとりとして生まれてきて心が読めないのはこいしを除いてあなたが初めてですよぉ……」
「つまり私はさとりさんの初めてを奪ってしまった、と」
「あぁ……、何故私はこんなのに絡まれているのでしょうか?」
「まぁ、絡むだなんて……。うふ、うふふふふふ」
「!? 何てことを考えるんですかあなたは!! 仮にも、おおおお女の子同士でそんなことっ!!」
何処かで「誰だ今うふふなんて笑った奴!!」という声がしたが、そんなことはお構いなし。
早苗の妄想はエスカレートし、それを嫌でも読み取ってしまうさとりの心は崩壊寸前でありました。
「もう……もう勘弁して下さい、お願いします」
「あれ? どうかしたんですか?」
さとりと人間。普段ならば人間がさとりを恐れる関係であるはずが、常識の通用しない巫女の前ではそうもいかないようです。
怨霊も恐れ怯む少女……とその少女が恐れ怯む巫女。なんと奇妙な関係でしょうか。
「な……なんて巫女なんですかあなたは。これならまだ博麗の巫女の方がマシですっ!!」
「霊夢ちゃん……、可愛いですよねぇ」
「あなた見境無しですか!? というかなんで私と博麗の巫女が抱き合わないといけないんですかっ!」
「ゆり……百合ぃ……じゅるり」
「ひぃ~! 誰か助けて~!!」
このままでは貞操が危ない。
そう判断したさとりはそう叫ぶともの凄いスピードでその場を立ち去りました。
早苗はそれをよだれを垂らしたまま、名残惜しそうに見ていました。
その宴会では普段あまり顔を見せない大物妖怪や神、野良妖怪から神社の巫女にいたるまで幅広い人妖が参加しているため、親睦を深め、また新たな交友関係を結ぶ場としても利用されています。
「はぁ……、今年は参加者が多いような気がしますねぇ」
そんな中、宴会の出席者の一人である妖怪の山の神社の巫女。東風谷早苗は一緒に参加した神社の神である神奈子とはぐれ、一人で境内を歩いていました。
「もう、神奈子様ったら何処に行ってしまったのでしょう? これでは私、一人ぼっちになってしまいます」
そんな事を考えながら歩いていると、境内のある一画だけがぽっかりと空いたように静かであることに気がつきました。
よくよく見るとその場所は無人というわけではなく、ただ一人だけがのんびりと宴会の様子を見ながら酒を飲んでいる様子です。
この宴会で騒がずに酒を飲む者がいるとは珍しいなぁ、と早苗がそこに近寄ってみると、その人物が知り合いであることに気がつきました。
「あなた、知り合いに会えてよかったと考えていますね? 正直、あなたとは会いたくなかったのですが」
それはあの時のさとりでした。
そして不機嫌そうな、それでいて寂しそうな顔をしていました。
「あなた、何故あの時私が小屋から飛び出したのかと考えていますね? あなたのせいです」
「……」
「あなた、何が悪かったのだろう、と考えていますね? それ本気で思ってるんですか?」
自分は何か悪いことをしたのであろうか? 危害を加えたわけでもないのに。
そこで早苗は思い出します。
「そうですそれです、その妄想です。というか何故あなたの中の私はスク水なのですか?」
「……」
「いえだからそんな事しませんって!! なんで私がそんな汚いモノを……」
ふと早苗は思いました。
「いえ、あの……思わなくていいですから話を聞いて下さい」
もしさとりに好意をよせる男がいたとすると、その男がさとりに会った時は……。
「まぁ、好意を寄せていただいてる事が分かりますね」
その男の卑猥な妄想をさとりはどう感じるのであろう?
「なぜ卑猥な妄想をする事が前提なんですか!? まともな人で考えて下さいよ」
「はぁ……はぁ……」
「あなた……女性ですよね? 何故そんな事ばかり考えているのですか?」
「乱れる幼女の艶……」
「そこまでですっ!! それ以上、というか何故考えてることを口に出すのですか!?」
こうなってはもう早苗は止まらない。そしてさとりのツッコミも止まりません。
「もうですね、いっそ目の前で脱いでください」
「どうしてそんな発想に至ったのですかぁ? さとりとして生まれてきて心が読めないのはこいしを除いてあなたが初めてですよぉ……」
「つまり私はさとりさんの初めてを奪ってしまった、と」
「あぁ……、何故私はこんなのに絡まれているのでしょうか?」
「まぁ、絡むだなんて……。うふ、うふふふふふ」
「!? 何てことを考えるんですかあなたは!! 仮にも、おおおお女の子同士でそんなことっ!!」
何処かで「誰だ今うふふなんて笑った奴!!」という声がしたが、そんなことはお構いなし。
早苗の妄想はエスカレートし、それを嫌でも読み取ってしまうさとりの心は崩壊寸前でありました。
「もう……もう勘弁して下さい、お願いします」
「あれ? どうかしたんですか?」
さとりと人間。普段ならば人間がさとりを恐れる関係であるはずが、常識の通用しない巫女の前ではそうもいかないようです。
怨霊も恐れ怯む少女……とその少女が恐れ怯む巫女。なんと奇妙な関係でしょうか。
「な……なんて巫女なんですかあなたは。これならまだ博麗の巫女の方がマシですっ!!」
「霊夢ちゃん……、可愛いですよねぇ」
「あなた見境無しですか!? というかなんで私と博麗の巫女が抱き合わないといけないんですかっ!」
「ゆり……百合ぃ……じゅるり」
「ひぃ~! 誰か助けて~!!」
このままでは貞操が危ない。
そう判断したさとりはそう叫ぶともの凄いスピードでその場を立ち去りました。
早苗はそれをよだれを垂らしたまま、名残惜しそうに見ていました。
さとりんを貼り付けにして色んな妄想を無理やり聞かせる早苗とか見たいです!
やれ、もっとやれ!
皆様ありがとうございます。
面白かったんですが、こっちから読んだら最初「?」でした。
ところでこの早苗と友達になりたい。
前作読んでくる