ちりんちりんと縁側に響く風鈴の音。
庭で楽しそうにその音を反響させる山彦。
それを何気なく見つめる船幽霊。
「ふぁあ…」
夏至も近くなると、ふつうは少々長袖でいるのが辛くなる。
べっとり、までとはいかないが汗が服を濡らし、気分までを梅雨に連れてゆくのだ。
しかしこの船幽霊。そんな事は知るか、と本人はその気は無いのだろうが、
涼しそうな顔で、大きな欠伸を口を押さえずに一発かます。
一年中半袖の姿。色までもが涼しげな彼女…村紗水蜜は、
"なにもする事のない一日"をどう過ごすか。
他の者とは違う、小さな平和らしい悩みを解決しようと、
縁側に何気なく座っていた。いや、解決しようとしていたけど―
「やーるこーとなーいーなー」
適当なリズムで庭で、それもちりんちりんと言いながら、
箒を楽しそうに掃く山彦に、わざと聞こえるような声量で、
それでもって暇をなんとかしてくれ、という気持ちも込めて歌を歌うと、
山彦は耳を上下にぱたぱた振って、村紗のリズムを自分も歌いだした。
…そうじゃないってばぁ。
可愛い後輩に気持ちが伝わらなかったことと、作戦失敗のショックは意外と大きかったのか。
気力が元々あまりなかった体が、余計に面倒くさそうにこてんと横を向く。
エメラルドの瞳に映る世界が傾いて、その後すぐに世界を自ら遮断させる。
「…うん。今日も昼寝をしよう。そうしよう」
この、もの凄くどうでもいい日常は、別に今日だけの話ではなかった。
だからこそ彼女は飽きていた。しかしだからといって自分からは、
その日常から抜け出したくはないのだ。理由はただ一つ。
"めんどうくさい"
その言葉という種は、彼女の中の気力を栄養にぐんぐんと成長させ、
ついには幽々子も驚くくらい大きな花として開花して、幽香も虜にできそうだった。
もちろん村紗自身も、この状態はだめだと思っている。
さっさとこの花を枯らさなくちゃ。そう思っているのだが
どうしても無理だった。気力が吸われている。ちゅーちゅー吸われているのだ。
彼女は、自分の中の幽香が花を根元からブチ取って、
是非とも自分の物にしてくれないかなとか考えたが
色々ツッコミ所が多すぎるので、考えるのを止めてやっぱり寝る事にした。
どう見ても気力を吸われてる証拠だ。
「うわぁ、寝てるよコイツ」
どうやら今日は、ほんの少し違う日常がやったきたようだ。
いつの間にかぬえが近くにやってきていた。
しかし村紗は、めんどうくさいという気持ちを毛布に、すでに寝る準備をしており、
しかもあと少しで夢の世界に身を投じようとしていたのだ。
ここまでくればもう寝る。また明日かまってくれたら応じるから。
と心の中で変わらない日常がまたくることを、自分の中で何故か決め付けて、
ぬえの嫌味を含ませた言葉を無視した。
「…本当に寝てるのかな?」
寝てます。とアピールするようにわざと呼吸を深くして、
胸、肩の大きな動きを見せ付ける。
ぬえはそこまで村紗の様子を見てないようだったので、
そのアピールにアピールと気づけなかったが、
同時に確認していないからこそ、寝ているのかを益々怪しんでいた。
ぬえは暑いのが嫌いなようで、手が焼けぬようにと、日陰にある猫じゃらしをひょいと取って、
村紗の鼻にこちょこちょとするが、村紗自身も意地を張ってぐっと我慢をする。
これは本気で寝たか。いやまだまだ。
ぬえは小声でうんうんと唸って、
村紗の脇腹や足の裏をこちょこちょとするが、
爪が長いのと、力加減がなっておらず、
くすぐったい、というより少し痛い感覚だった。
そのため先ほどよりも余裕で我慢しきる。
「…ちょっと、アンタ何ほんとに寝ちゃってるのよ」
「……」
馬鹿にするように言うが、少し驚いたような声色も含んでいる。
その声と先ほどの我慢のせいで夢の世界までの道が伸びてしまった。
意識すればするほど道は伸び、夢の世界の入り口は遠く、小さくなっていく。
ぬえも意地を少し張り出したのか、
猫じゃらしのふわりとした、小穂の反対側の細い茎を村紗の鼻に、
がさつに入れてこちょこちょと擽る。
むぅと村紗は少し辛そうな顔をするが、
耐える耐える。プルプル震えるそうになるのも耐える。
さらに意地を張って、くるりと寝返りを打ち、
寝てますアピールと共に、不自然のないように猫じゃらし攻撃を回避。
むぅ、というぬえの少し不満気な声が村紗の耳に入る。
そろそろ飽きっぽい彼女の事だから、もうじき、どこかへ行くのだろうなぁと村紗は欠伸を噛み殺す
予想外な事にその後も激しいような、そうでもないような攻防は続いた。
最初はくすぐられたり、耳元で鵺的ボイスをお見舞いされる程度だったが、
最終的にはもはや暴力そのものだった。
助走つけてキックや頭突き。背中を蹴られたのは果たして何回だっただろうか。
村紗は次に何かきたら、今後こそ叫んでしまうのではないか、
そう冷や冷やしながらも、見えないぬえにやめて、と心から祈る
「なんで寝てんのよあんた、この私が直々にこうやって起こしてあげてんのに!」
いや、そもそも何の用なの?と聞きたかったが状況的に不可能のため、
この理不尽さに歯をこっそり食いしばるしかない。
「むーらーさーおーきーろー」
ゆっさゆっさと肩を掴み大きく村紗をゆらす。
思わずうめき声をもらしそうになってしまったが、
それでも意地を張って歯を食いしばって耐える。
ふと、ぬえに構っていたら、もしかしたら暇を潰せたのではないかと考えたが、
今更すぎてどうしようもなかった。
少しだけ、ほんの少しだけ意地を張ったのを反省してしまったけれど、
その反省した心は、また意地によって塗り替えられて、
結局どうしようもないものは、どうしようもないもので片付けられる。
「意地悪。馬鹿、あほう」
暴言を耳元で囁かれる。
心なしか段々ぬえの行動から、勢いと悪意が無くなってきているように感じた。
「おきろ。起きないと蹴るわよ」
…さっき起きなかったせいで蹴られたんだけど。
喉から出かけた言葉をぐっと飲み込む。
思わず言葉や手が考えるより先にでてしまう癖があるようで、
村紗は意地の中にある理性を発揮してそれを我慢する。
「うぅ、構ってよう。……暇なのよ」
声色に寂しさが混じる。
閉じていて真っ暗だった村紗の視界。
きっと気のせいなのにすぅと青色が混じった気がした。
ぬえの弱さは突然、いやもしかしたら、
グラデーションのように、自然な流れだったのかもしれないが、
適当に聞き流していたせいもあってか、村紗にとっては突然のように感じた。
その突然のせいでか、村紗の意地はいつの間にか、
綺麗さっぱり無くなっていたのだ。
チクリと胸が痛む。
少し悪い事をしてしまったのかもしれない。
だから次何かされたら、ちゃんと起きようと決心をする
―トン
肩にすこし重みを感じた。
今度は何をされたのだろうと、わざとらしく伸びをして、
ゆっくりと眼を開けて体を起こそうとする。
ずっと眼を閉じていたため、日が眩しく、村紗は半分目を閉じた。
間もなく重みが膝にやってきた。下を向くと、
さっきまで暴れていたぬえが、すやすやと寝ているではないか。
声や行動が弱くなったのは、
もしかしたら、眠たくなったからなのではないのだろうか。
いつもは意地を張ってばかりいるその姿は、
今はまったく見せず、外見相応の少女として、
夢の世界に身を投じてしまっている。
村紗は一瞬だけ"さっきの仕返し"
という意地悪な気持ちが心の中で生まれてしまったが、
彼女の良心がそれを許さなく、膝の上にぬえの頭を乗せたまま、
すぅと涼しい風に、さらさら流れるぬえの髪の毛に触わってみた。
「わぁ、意外と私よりサラサラ」
癖毛のせいなのか、ちょっぴりボサボサしたイメージがあったのだが、
自分よりもサラサラしていて、思わず驚きの声を漏らした。
村紗は船幽霊という事もあり、常に湿っている。
乾いたなら一輪と同じくらい、ふわふわとした、
雲のような髪の毛を持っているのだろうが、
生憎もしもの話である。これからも彼女は、
湿気をふんだんに帯びた髪の毛を持ったままだ。
「うぅん」
ぬえが少し唸って寝返りを打つ。
それが何故だか微笑ましくて、村紗は少しだけ笑いながらも、
やっと静かになった縁側に、安心感を覚える。
ふと、可愛らしい歌声が聞こえてきた。
先ほど、自分の周りで繰り広げていた事よりも、ずっと可愛らしい事だ。
遠くで先ほど自分が適当に作ったリズムを広げて、歌を作ったらしい山彦が、
いつの間にかやってきていたキョンシーにそれを披露している。
あっちは色々と「あつい」ようで、お互いが少し恥ずかしそうに頬を染め合っている。
(しかし村紗は「あつい」を「暑い」と判断した。)
あっちはあっち。こっちはこっちと区切り、再び視線を下に落とす。
「ぬーえっ」
「んー…」
しかし区切ったとは言え、すぐに完全に無かった事にはできない。
2人が何故かほんのり羨ましくなったので、
なんとなしにぬえに耳元でそう囁くと、寝言だろうけれど、ちゃんと反応してくれた。
あ、ちょっと可愛い。
心の中が暖かくなった村紗は、ぬえ。と意味もなく囁く。
そのたびにぬえは寝ぼけて反応する。
時折命蓮寺の一員の名前や友達らしき名前を呟くので、
彼女らに名前を呼ばれている、とでも思っているのだろうか。
「ぬーえ」
「うー…」
「ぬえ」
「ぬぅ…」
「封獣さん」
「うぅ…」
自分が知っている者らの声を真似して囁く。
ぬえは最後は少し嫌な顔をした。
封獣さん、と呼ぶのは自分では地霊殿のあの主人程度なのであるが、
それはぬえもそうなのだろうか。
ずっとぬえ、と呼んでいると、心が暖かくなって、
それが溢れでたかのように、体さえも暖かく感じさせるような気がした。
温度を感じない体の村紗にとってそれは、「気のせい」であるのだが、
今は気のせいじゃないと感じたかったのだ。
気のせいと割り切ってしまったら、
またすでに慣れた、海水のような冷たさが彼女を襲うから。
今だけは、今だけは。どうか私にぬくもりを―
「ぬーえーさーん」
買い物袋を手に持ち、早苗は命蓮寺の庭に着地する。
里での買い物が終わった後、たまたま天人くずれと出会って意気投合。
今日は運転休止で、神社でゴロゴロしている地獄鴉も交えて、
3人で遊ぼうかと思ったが、3人まで揃ったのなら、
あと一人くらいいれば、外から持ってきたゲームも4人でやれる。
そんな考えと、飛んでいてふと視界に命蓮寺が入った時に、
パッと早苗の中にぬえの顔が浮かんだからである。
早苗はぬえの事を気に入っていた。
最初の出会いで、早苗の勘違いと強引な行動もあったので、
一時はかなり気まずくなったが、神奈子と諏訪子の気遣いもあって、
何度も守矢神社でゲームなどをさせたら、いつの間にか冗談を言いあい、
また笑い合う中になっていたのだった。
そしてどこか自分と、雰囲気が似ていたため仲良くなった天人くずれ、
仕事のためと言えど、もはや神社の一員となりかけている、地霊殿の地獄鴉も交えて、
現在はよく4人でゲームをしたりと、神社で遊ぶ仲になっていた。
そして今日もその感覚でやってきた…のだが
縁側と庭の端っこで、カップル的な何かが2組もいるのに、若干焦る早苗。
自分もそろそろ、ということを感じてしまい、
哀しくなってしまったようだ。やや先ほどより気落ちしている。
しかも庭の端っこのは、あまりにも初々しすぎて、
こっちまで恥ずかしくなりそうだったため、
自然と縁側の方に目を向けたら、これまたカップル。
しかも、お目当てのぬえが膝枕されていたのだ。
庭の端っこでは気落ちしたのに、縁側では知り合いがいたというのもあって、
思わず顔がへにょりとにやけてしまう。早苗の中の邪な気持ちが心を埋め尽くした。
「おや、まさかできていたなんて」
「いやできてないですから」
ニヤニヤを隠しているつもりだったが、どうやら隠しきれていなかったようだった。
これは失礼と早苗は笑い、ぬえの様子を伺った。
起こそうかとも遠くで見ていたときは考えたが、
あまりにも気持ち良さそうに寝ていたため、
邪な気持ちが少しだけなくなってしまった。
これは、今日は小傘さんを探そうかなと考えているとぬえが突然起きる。
「ぬえは親友です。できてそうなのはそちらじゃないですか」
「嫌ですねぇ。ぬえさんは私にとっても親友ですよ。できてるのはそこの庭の山彦とキョンシーです」
「あれはたまに見かけるのですけどそっとしてあげてください」
「ちょっと何の話してんの…」
あの空間には入れない。入ったら駄目な気が誰にでもあるのか、
早苗は声にこそ出さなかったが、分かっていますよという顔で、
そのまま寝起きで状況が読めないぬえに微笑む。
「あら起こしてしまいましたか」
「…ん。いや、あんたのせいじゃないよ別に」
「村紗さんぬえさんは何時間寝ていたのですか?」
「んー1時間くらい?」
「え、うそ」
村紗が適当な時間を言うが、実際は30分程である。ぬえはそれを鵜呑みして、
ごめん、と珍しく意地を張らずに詫びると、ゆっくりと立ち上がった。
「それで、早苗どうしたの?」
「いえ、ゲームどうですかって思いまして」
「おおう、いくいく。天子とお空もいんの?」
「いますよ。それでは村紗さん、ぬえさん借りますね」
「いやなんで私に…」
「え、できてるんでしょう?」
「「できてないって!」」
思わず声が重なったのを思わず笑う早苗は、
はいはいと少し強引に会話を切って、ぺこりと村紗にお辞儀して、
ぬえと一緒に飛んで行く。ご飯時には帰るわー、とぬえの気の抜けた声が、
空から降ってくるので、先ほどの早苗と同じような、はいはいという声を空に返した。
膝の暖かさがなくなり、心の温もりも少しだけ冷めて、
冷たい海がまた彼女の中にやってくるが、
天気は晴れであり、別に嫌な気持ちは特になかった。
ぼーっとただなんとなく縁側に座って、
足をブラブラさせながら、
風に任せてちりんちりんと鳴らす風鈴の音を楽しむ。
だけれど反響しなかった。
反響させてくれる者は、今は反響をせずに済む者がいるから。
村紗にも同様に、冷たい海の中から陽だまりを感じさせてくれる者が、
先ほどまではいたのだが今はいなくて、しかも今やっとそれに自覚できた。
ほんの少し前までだったら、山彦に良かったねって言えたが、
今は見ていても、羨ましいという気持ちが生まれるだけで、
気持ちを暗くさせるだけ。そんな心を表すように、足の下にあった影の形を変えた。
影の形が心で変わるなんて怪奇現象、村紗にできるわけがない。
つまりそれは―
「一輪」
「暇そうね、手伝いをしないからだけど」
誰かがいるからだ。そう、ただの偶然。
ぬえと同じで憎まれ口を叩かれたが、
先ほどと違って意地は特にない村紗は
あーうん、と軽く流し、体を一輪の方に向ける。
一輪は暑いのだろうか、頭巾を取り、
暑そうに腕まくりをしていた。
汗を掻き、だるそうにその地味で重そうな服を、
少しでも軽くしようとしているのだろう。
先ほどから忙しなく手で服を動かし、空気を送っている。
「今日の聖の手伝い終わったの?」
「えぇ」
軽い返事をして、そのまま村紗の後ろを立ち止まらずに歩いて行く。
てっきり座って話しとまではいかずとも、止まって話はしてくれると思っていたため、
村紗は慌てて振り向いて、一輪の背中に向けて少し声を張り上げた。
「どこ行くの?暇なら話でもしない?」
ぴたりと一輪の足が止まり、顔だけ村紗の方に向ける。
苦笑いをしながら、あー…と、ぽりぽりと申し訳なさそうに頬を掻く。
そわそわとしているのが、目に見えてわかる。急ぎの用事があるようだ。
「嬉しいけど、これから里で入道屋さんしなきゃいけないから」
「へ、あぁそうなんだ」
「うん。夕方まで戻ってこれない」
「わかった。気をつけてくださいね」
「うん」
ごめんね、と一輪は苦笑いのまま村紗にそういうと、
早足で再び廊下を去ろうとしたが、
「そうだ。はいこれ」
「ん」
思い出したかのように、ポケットから何かを出して、村紗にひょいと投げ渡した。
手にあるのはアイスの袋のようだ。ひんやりとした感覚は村紗にはわからないが、
軽く握って溶けてないか確認してみたところ、まだ大丈夫なようなので、そのまま袋を開ける。
「たまには自分から、何かしなさいよ」
「んー気が向いたら」
一輪の言葉に適当に返事をする。完全に目はアイスの方だったため、
彼女が一体どういう表情だったかわからないが、恐らく苦笑いだろうと村紗は予想した。
キラキラと氷が輝くアイスを見て、嬉しそうに足をばたつかせ、
「ありがとう」という言葉を一輪に言おうとしたが、
気づけばもう姿はどこにもなかった。帰ってきてからありがとうと言えばいいか。
そう考えながら村紗はアイスを咥えた。
ひんやり、としたのかもしれない。
温度がわからないから村紗には、
アイスのそのひんやりとした有り難味がわからなかった。
ぼんやりとアイスを咥えてまだまだ青い空を見つめる。
あぁよくよく考えたら、今日はいつもと違う日常だなと考えながら。
もしかしたら今日はついているのかもしれない。
しかし"面倒くさい"という花が、村紗の中から養分を吸うのは止めてくれず、
気がつけばまた、退屈になっており、潰すものを探していた。
―たまには自分から、何かしなさいよ。
先ほどの一輪の言葉が少しチクリと村紗の胸にささる。
それは何故か、村紗は考えるのもやめた。
理由は考えるのが面倒くさいから。
口の中にバニラの味が広がる。
ひんやりとした感覚はわからないが、
おいしいという感覚はわかったようだ。
遠くで唐傘の声が聞こえる。一輪に余分にアイスをもらったらなと考えた。
あぁ、退屈だなぁと、唐傘の音が段々近くなるようにと願う。
そんな彼女を、ちりんと風鈴が嘲笑うように短く鳴った。
反響はしない。
庭で楽しそうにその音を反響させる山彦。
それを何気なく見つめる船幽霊。
「ふぁあ…」
夏至も近くなると、ふつうは少々長袖でいるのが辛くなる。
べっとり、までとはいかないが汗が服を濡らし、気分までを梅雨に連れてゆくのだ。
しかしこの船幽霊。そんな事は知るか、と本人はその気は無いのだろうが、
涼しそうな顔で、大きな欠伸を口を押さえずに一発かます。
一年中半袖の姿。色までもが涼しげな彼女…村紗水蜜は、
"なにもする事のない一日"をどう過ごすか。
他の者とは違う、小さな平和らしい悩みを解決しようと、
縁側に何気なく座っていた。いや、解決しようとしていたけど―
「やーるこーとなーいーなー」
適当なリズムで庭で、それもちりんちりんと言いながら、
箒を楽しそうに掃く山彦に、わざと聞こえるような声量で、
それでもって暇をなんとかしてくれ、という気持ちも込めて歌を歌うと、
山彦は耳を上下にぱたぱた振って、村紗のリズムを自分も歌いだした。
…そうじゃないってばぁ。
可愛い後輩に気持ちが伝わらなかったことと、作戦失敗のショックは意外と大きかったのか。
気力が元々あまりなかった体が、余計に面倒くさそうにこてんと横を向く。
エメラルドの瞳に映る世界が傾いて、その後すぐに世界を自ら遮断させる。
「…うん。今日も昼寝をしよう。そうしよう」
この、もの凄くどうでもいい日常は、別に今日だけの話ではなかった。
だからこそ彼女は飽きていた。しかしだからといって自分からは、
その日常から抜け出したくはないのだ。理由はただ一つ。
"めんどうくさい"
その言葉という種は、彼女の中の気力を栄養にぐんぐんと成長させ、
ついには幽々子も驚くくらい大きな花として開花して、幽香も虜にできそうだった。
もちろん村紗自身も、この状態はだめだと思っている。
さっさとこの花を枯らさなくちゃ。そう思っているのだが
どうしても無理だった。気力が吸われている。ちゅーちゅー吸われているのだ。
彼女は、自分の中の幽香が花を根元からブチ取って、
是非とも自分の物にしてくれないかなとか考えたが
色々ツッコミ所が多すぎるので、考えるのを止めてやっぱり寝る事にした。
どう見ても気力を吸われてる証拠だ。
「うわぁ、寝てるよコイツ」
どうやら今日は、ほんの少し違う日常がやったきたようだ。
いつの間にかぬえが近くにやってきていた。
しかし村紗は、めんどうくさいという気持ちを毛布に、すでに寝る準備をしており、
しかもあと少しで夢の世界に身を投じようとしていたのだ。
ここまでくればもう寝る。また明日かまってくれたら応じるから。
と心の中で変わらない日常がまたくることを、自分の中で何故か決め付けて、
ぬえの嫌味を含ませた言葉を無視した。
「…本当に寝てるのかな?」
寝てます。とアピールするようにわざと呼吸を深くして、
胸、肩の大きな動きを見せ付ける。
ぬえはそこまで村紗の様子を見てないようだったので、
そのアピールにアピールと気づけなかったが、
同時に確認していないからこそ、寝ているのかを益々怪しんでいた。
ぬえは暑いのが嫌いなようで、手が焼けぬようにと、日陰にある猫じゃらしをひょいと取って、
村紗の鼻にこちょこちょとするが、村紗自身も意地を張ってぐっと我慢をする。
これは本気で寝たか。いやまだまだ。
ぬえは小声でうんうんと唸って、
村紗の脇腹や足の裏をこちょこちょとするが、
爪が長いのと、力加減がなっておらず、
くすぐったい、というより少し痛い感覚だった。
そのため先ほどよりも余裕で我慢しきる。
「…ちょっと、アンタ何ほんとに寝ちゃってるのよ」
「……」
馬鹿にするように言うが、少し驚いたような声色も含んでいる。
その声と先ほどの我慢のせいで夢の世界までの道が伸びてしまった。
意識すればするほど道は伸び、夢の世界の入り口は遠く、小さくなっていく。
ぬえも意地を少し張り出したのか、
猫じゃらしのふわりとした、小穂の反対側の細い茎を村紗の鼻に、
がさつに入れてこちょこちょと擽る。
むぅと村紗は少し辛そうな顔をするが、
耐える耐える。プルプル震えるそうになるのも耐える。
さらに意地を張って、くるりと寝返りを打ち、
寝てますアピールと共に、不自然のないように猫じゃらし攻撃を回避。
むぅ、というぬえの少し不満気な声が村紗の耳に入る。
そろそろ飽きっぽい彼女の事だから、もうじき、どこかへ行くのだろうなぁと村紗は欠伸を噛み殺す
予想外な事にその後も激しいような、そうでもないような攻防は続いた。
最初はくすぐられたり、耳元で鵺的ボイスをお見舞いされる程度だったが、
最終的にはもはや暴力そのものだった。
助走つけてキックや頭突き。背中を蹴られたのは果たして何回だっただろうか。
村紗は次に何かきたら、今後こそ叫んでしまうのではないか、
そう冷や冷やしながらも、見えないぬえにやめて、と心から祈る
「なんで寝てんのよあんた、この私が直々にこうやって起こしてあげてんのに!」
いや、そもそも何の用なの?と聞きたかったが状況的に不可能のため、
この理不尽さに歯をこっそり食いしばるしかない。
「むーらーさーおーきーろー」
ゆっさゆっさと肩を掴み大きく村紗をゆらす。
思わずうめき声をもらしそうになってしまったが、
それでも意地を張って歯を食いしばって耐える。
ふと、ぬえに構っていたら、もしかしたら暇を潰せたのではないかと考えたが、
今更すぎてどうしようもなかった。
少しだけ、ほんの少しだけ意地を張ったのを反省してしまったけれど、
その反省した心は、また意地によって塗り替えられて、
結局どうしようもないものは、どうしようもないもので片付けられる。
「意地悪。馬鹿、あほう」
暴言を耳元で囁かれる。
心なしか段々ぬえの行動から、勢いと悪意が無くなってきているように感じた。
「おきろ。起きないと蹴るわよ」
…さっき起きなかったせいで蹴られたんだけど。
喉から出かけた言葉をぐっと飲み込む。
思わず言葉や手が考えるより先にでてしまう癖があるようで、
村紗は意地の中にある理性を発揮してそれを我慢する。
「うぅ、構ってよう。……暇なのよ」
声色に寂しさが混じる。
閉じていて真っ暗だった村紗の視界。
きっと気のせいなのにすぅと青色が混じった気がした。
ぬえの弱さは突然、いやもしかしたら、
グラデーションのように、自然な流れだったのかもしれないが、
適当に聞き流していたせいもあってか、村紗にとっては突然のように感じた。
その突然のせいでか、村紗の意地はいつの間にか、
綺麗さっぱり無くなっていたのだ。
チクリと胸が痛む。
少し悪い事をしてしまったのかもしれない。
だから次何かされたら、ちゃんと起きようと決心をする
―トン
肩にすこし重みを感じた。
今度は何をされたのだろうと、わざとらしく伸びをして、
ゆっくりと眼を開けて体を起こそうとする。
ずっと眼を閉じていたため、日が眩しく、村紗は半分目を閉じた。
間もなく重みが膝にやってきた。下を向くと、
さっきまで暴れていたぬえが、すやすやと寝ているではないか。
声や行動が弱くなったのは、
もしかしたら、眠たくなったからなのではないのだろうか。
いつもは意地を張ってばかりいるその姿は、
今はまったく見せず、外見相応の少女として、
夢の世界に身を投じてしまっている。
村紗は一瞬だけ"さっきの仕返し"
という意地悪な気持ちが心の中で生まれてしまったが、
彼女の良心がそれを許さなく、膝の上にぬえの頭を乗せたまま、
すぅと涼しい風に、さらさら流れるぬえの髪の毛に触わってみた。
「わぁ、意外と私よりサラサラ」
癖毛のせいなのか、ちょっぴりボサボサしたイメージがあったのだが、
自分よりもサラサラしていて、思わず驚きの声を漏らした。
村紗は船幽霊という事もあり、常に湿っている。
乾いたなら一輪と同じくらい、ふわふわとした、
雲のような髪の毛を持っているのだろうが、
生憎もしもの話である。これからも彼女は、
湿気をふんだんに帯びた髪の毛を持ったままだ。
「うぅん」
ぬえが少し唸って寝返りを打つ。
それが何故だか微笑ましくて、村紗は少しだけ笑いながらも、
やっと静かになった縁側に、安心感を覚える。
ふと、可愛らしい歌声が聞こえてきた。
先ほど、自分の周りで繰り広げていた事よりも、ずっと可愛らしい事だ。
遠くで先ほど自分が適当に作ったリズムを広げて、歌を作ったらしい山彦が、
いつの間にかやってきていたキョンシーにそれを披露している。
あっちは色々と「あつい」ようで、お互いが少し恥ずかしそうに頬を染め合っている。
(しかし村紗は「あつい」を「暑い」と判断した。)
あっちはあっち。こっちはこっちと区切り、再び視線を下に落とす。
「ぬーえっ」
「んー…」
しかし区切ったとは言え、すぐに完全に無かった事にはできない。
2人が何故かほんのり羨ましくなったので、
なんとなしにぬえに耳元でそう囁くと、寝言だろうけれど、ちゃんと反応してくれた。
あ、ちょっと可愛い。
心の中が暖かくなった村紗は、ぬえ。と意味もなく囁く。
そのたびにぬえは寝ぼけて反応する。
時折命蓮寺の一員の名前や友達らしき名前を呟くので、
彼女らに名前を呼ばれている、とでも思っているのだろうか。
「ぬーえ」
「うー…」
「ぬえ」
「ぬぅ…」
「封獣さん」
「うぅ…」
自分が知っている者らの声を真似して囁く。
ぬえは最後は少し嫌な顔をした。
封獣さん、と呼ぶのは自分では地霊殿のあの主人程度なのであるが、
それはぬえもそうなのだろうか。
ずっとぬえ、と呼んでいると、心が暖かくなって、
それが溢れでたかのように、体さえも暖かく感じさせるような気がした。
温度を感じない体の村紗にとってそれは、「気のせい」であるのだが、
今は気のせいじゃないと感じたかったのだ。
気のせいと割り切ってしまったら、
またすでに慣れた、海水のような冷たさが彼女を襲うから。
今だけは、今だけは。どうか私にぬくもりを―
「ぬーえーさーん」
買い物袋を手に持ち、早苗は命蓮寺の庭に着地する。
里での買い物が終わった後、たまたま天人くずれと出会って意気投合。
今日は運転休止で、神社でゴロゴロしている地獄鴉も交えて、
3人で遊ぼうかと思ったが、3人まで揃ったのなら、
あと一人くらいいれば、外から持ってきたゲームも4人でやれる。
そんな考えと、飛んでいてふと視界に命蓮寺が入った時に、
パッと早苗の中にぬえの顔が浮かんだからである。
早苗はぬえの事を気に入っていた。
最初の出会いで、早苗の勘違いと強引な行動もあったので、
一時はかなり気まずくなったが、神奈子と諏訪子の気遣いもあって、
何度も守矢神社でゲームなどをさせたら、いつの間にか冗談を言いあい、
また笑い合う中になっていたのだった。
そしてどこか自分と、雰囲気が似ていたため仲良くなった天人くずれ、
仕事のためと言えど、もはや神社の一員となりかけている、地霊殿の地獄鴉も交えて、
現在はよく4人でゲームをしたりと、神社で遊ぶ仲になっていた。
そして今日もその感覚でやってきた…のだが
縁側と庭の端っこで、カップル的な何かが2組もいるのに、若干焦る早苗。
自分もそろそろ、ということを感じてしまい、
哀しくなってしまったようだ。やや先ほどより気落ちしている。
しかも庭の端っこのは、あまりにも初々しすぎて、
こっちまで恥ずかしくなりそうだったため、
自然と縁側の方に目を向けたら、これまたカップル。
しかも、お目当てのぬえが膝枕されていたのだ。
庭の端っこでは気落ちしたのに、縁側では知り合いがいたというのもあって、
思わず顔がへにょりとにやけてしまう。早苗の中の邪な気持ちが心を埋め尽くした。
「おや、まさかできていたなんて」
「いやできてないですから」
ニヤニヤを隠しているつもりだったが、どうやら隠しきれていなかったようだった。
これは失礼と早苗は笑い、ぬえの様子を伺った。
起こそうかとも遠くで見ていたときは考えたが、
あまりにも気持ち良さそうに寝ていたため、
邪な気持ちが少しだけなくなってしまった。
これは、今日は小傘さんを探そうかなと考えているとぬえが突然起きる。
「ぬえは親友です。できてそうなのはそちらじゃないですか」
「嫌ですねぇ。ぬえさんは私にとっても親友ですよ。できてるのはそこの庭の山彦とキョンシーです」
「あれはたまに見かけるのですけどそっとしてあげてください」
「ちょっと何の話してんの…」
あの空間には入れない。入ったら駄目な気が誰にでもあるのか、
早苗は声にこそ出さなかったが、分かっていますよという顔で、
そのまま寝起きで状況が読めないぬえに微笑む。
「あら起こしてしまいましたか」
「…ん。いや、あんたのせいじゃないよ別に」
「村紗さんぬえさんは何時間寝ていたのですか?」
「んー1時間くらい?」
「え、うそ」
村紗が適当な時間を言うが、実際は30分程である。ぬえはそれを鵜呑みして、
ごめん、と珍しく意地を張らずに詫びると、ゆっくりと立ち上がった。
「それで、早苗どうしたの?」
「いえ、ゲームどうですかって思いまして」
「おおう、いくいく。天子とお空もいんの?」
「いますよ。それでは村紗さん、ぬえさん借りますね」
「いやなんで私に…」
「え、できてるんでしょう?」
「「できてないって!」」
思わず声が重なったのを思わず笑う早苗は、
はいはいと少し強引に会話を切って、ぺこりと村紗にお辞儀して、
ぬえと一緒に飛んで行く。ご飯時には帰るわー、とぬえの気の抜けた声が、
空から降ってくるので、先ほどの早苗と同じような、はいはいという声を空に返した。
膝の暖かさがなくなり、心の温もりも少しだけ冷めて、
冷たい海がまた彼女の中にやってくるが、
天気は晴れであり、別に嫌な気持ちは特になかった。
ぼーっとただなんとなく縁側に座って、
足をブラブラさせながら、
風に任せてちりんちりんと鳴らす風鈴の音を楽しむ。
だけれど反響しなかった。
反響させてくれる者は、今は反響をせずに済む者がいるから。
村紗にも同様に、冷たい海の中から陽だまりを感じさせてくれる者が、
先ほどまではいたのだが今はいなくて、しかも今やっとそれに自覚できた。
ほんの少し前までだったら、山彦に良かったねって言えたが、
今は見ていても、羨ましいという気持ちが生まれるだけで、
気持ちを暗くさせるだけ。そんな心を表すように、足の下にあった影の形を変えた。
影の形が心で変わるなんて怪奇現象、村紗にできるわけがない。
つまりそれは―
「一輪」
「暇そうね、手伝いをしないからだけど」
誰かがいるからだ。そう、ただの偶然。
ぬえと同じで憎まれ口を叩かれたが、
先ほどと違って意地は特にない村紗は
あーうん、と軽く流し、体を一輪の方に向ける。
一輪は暑いのだろうか、頭巾を取り、
暑そうに腕まくりをしていた。
汗を掻き、だるそうにその地味で重そうな服を、
少しでも軽くしようとしているのだろう。
先ほどから忙しなく手で服を動かし、空気を送っている。
「今日の聖の手伝い終わったの?」
「えぇ」
軽い返事をして、そのまま村紗の後ろを立ち止まらずに歩いて行く。
てっきり座って話しとまではいかずとも、止まって話はしてくれると思っていたため、
村紗は慌てて振り向いて、一輪の背中に向けて少し声を張り上げた。
「どこ行くの?暇なら話でもしない?」
ぴたりと一輪の足が止まり、顔だけ村紗の方に向ける。
苦笑いをしながら、あー…と、ぽりぽりと申し訳なさそうに頬を掻く。
そわそわとしているのが、目に見えてわかる。急ぎの用事があるようだ。
「嬉しいけど、これから里で入道屋さんしなきゃいけないから」
「へ、あぁそうなんだ」
「うん。夕方まで戻ってこれない」
「わかった。気をつけてくださいね」
「うん」
ごめんね、と一輪は苦笑いのまま村紗にそういうと、
早足で再び廊下を去ろうとしたが、
「そうだ。はいこれ」
「ん」
思い出したかのように、ポケットから何かを出して、村紗にひょいと投げ渡した。
手にあるのはアイスの袋のようだ。ひんやりとした感覚は村紗にはわからないが、
軽く握って溶けてないか確認してみたところ、まだ大丈夫なようなので、そのまま袋を開ける。
「たまには自分から、何かしなさいよ」
「んー気が向いたら」
一輪の言葉に適当に返事をする。完全に目はアイスの方だったため、
彼女が一体どういう表情だったかわからないが、恐らく苦笑いだろうと村紗は予想した。
キラキラと氷が輝くアイスを見て、嬉しそうに足をばたつかせ、
「ありがとう」という言葉を一輪に言おうとしたが、
気づけばもう姿はどこにもなかった。帰ってきてからありがとうと言えばいいか。
そう考えながら村紗はアイスを咥えた。
ひんやり、としたのかもしれない。
温度がわからないから村紗には、
アイスのそのひんやりとした有り難味がわからなかった。
ぼんやりとアイスを咥えてまだまだ青い空を見つめる。
あぁよくよく考えたら、今日はいつもと違う日常だなと考えながら。
もしかしたら今日はついているのかもしれない。
しかし"面倒くさい"という花が、村紗の中から養分を吸うのは止めてくれず、
気がつけばまた、退屈になっており、潰すものを探していた。
―たまには自分から、何かしなさいよ。
先ほどの一輪の言葉が少しチクリと村紗の胸にささる。
それは何故か、村紗は考えるのもやめた。
理由は考えるのが面倒くさいから。
口の中にバニラの味が広がる。
ひんやりとした感覚はわからないが、
おいしいという感覚はわかったようだ。
遠くで唐傘の声が聞こえる。一輪に余分にアイスをもらったらなと考えた。
あぁ、退屈だなぁと、唐傘の音が段々近くなるようにと願う。
そんな彼女を、ちりんと風鈴が嘲笑うように短く鳴った。
反響はしない。
最後の一文がなんか教科書の小説みたいで懐かしくて、あの時の暇だな―って思ってた時の感覚が蘇るみたいだった。
弱気なぬえかわいい
初投稿とのことですが、これからも投稿作品お待ちしております。
ガラスの十代の頃を思い出すぜ……
のんびり過ごすみんなが可愛らしいです。
なんだか良い雰囲気のムラぬえでした。ぬえカワイイ!
みやきょーこも読んでみたいですね
所々に居る幽谷響さんもいいアクセントですね
こんな感じの命蓮寺が大好きです
>>1 様
ありがとうございます。
教科書によくある夏の描写が好きなので
もしかしたら無意識に似せてしまったのかもしれません。
弱気なぬえちゃんはやれっ
>>奇声を発する程度の能力 様
ありがとうございます。
夏の日のだれた感じがちゃんと出ていたようなので安心しました。
>>3 様
ありがとうございます。
基本何でも好きですけと、だいたいこんな感じのムラサとぬえが好きです。
次の作品は今月中にまたと考えております。
>>oblivion 様
宿題を持ち込まないで、田舎でわっほいする時はすごく楽しくて、
暇なのに、時間よ止まれって思っちゃいますよね(宿題やりたくない的な意味で)
ありがとうございます。あぁ今年も宿題やらないと…orz
>>ぴよこ 様
ほぼ初めて人様に見せるようなSSを書いたものなので、
最初はこういう雰囲気がいいかなという事で日常ものにしました。
平和な幻想郷ばんざいです。
>>糸目 様
ありがとうございます。
ぬえむら…がんばってみます。
>>7 様
気づかれてしまったか…(スッ 間違いなく私です。
ありがとうございます。上記にもありますがこんなムラぬえが好きです。
みやきょーこも書いて見たいですね。ついでに流行ってほしいですね。
>>8 様
ありがとうございます。
幽谷響さん好きなので思わず出してしまいました。
是非他のメンバーもいつか出してみたいです。
最後に皆様、コメントありがとうございました。