Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

汝は人狼なりや? ~紅魔館村~ 4日目

2011/05/17 21:26:09
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「いよいよグレーがなくなりましたね」
「ああ、ここからが本番といったところか」

 私は衣玖と共に正念場の夜を迎えていた。
 明日はグレーが存在しない。よってグレランは成立せず、吊ることになるのは占い師本人か占い師が出している○や、明日誰かが出せば●。つまり実質、どの占い師を信用するのかが決まるということだ。

「噛みはどうしますか? 共有が出てきたので噛みにいきたいところですが」
「狩人がいたとしても、占い師を護衛しているだろうしな。……いや、どうだろう。信頼勝負に持っていくとバレているから、もう共有を護衛したりするかね」
「問題は……。占い師を決め打つということになれば、狩人がCOを行う可能性もあります」
「ふむ。死亡した可能性のある狩人候補は●を出されたヤツらだけ……。狩人が生きている可能性は、まだ高い……か」
「さとりさんが指示だけ出して、意見を言わないのは面倒ですね。どの占いを真視しているのか……神奈子さんでしょうか?」
「ふむ。やはり唯一の指示できる村人。厄介である。……さとりを噛みにいくか?」
「さとりさんが噛み成功だとしても……怖いのは神奈子さんが誰を占うかですね。いよいよ、私か狂人の囲いを占ってくることになります」
「昨日の時点から小町を占いに来たのは驚いたが……。神奈子の占い先は“紫○”の大妖精と私、“衣玖○”の幽々子の3人だな」
「さとりさんを噛んで、かつ神奈子さんが大妖精・幽々子のどちらかを占い、それが狐だった場合。大妖精さん狐なら紫さんが、幽々子さん狐なら私が破綻してしまいます」
「……狐が既に吊れているとしたら、椛・こいし・天子のいずれか……。反応的に臭かった天子あたりが狐だと嬉しいが……まだ生きている可能性も高い」
「そして生きているのなら、明日の朝に呪殺が起きる可能性も高い……です」

 あくまでも明日の「真占い選別」は、候補3人が横一線の状態で臨みたい。
 紫か衣玖のどちらかが破綻した状態であると、ますます勝機が薄い。……それは避けたいな。

「……今日は大妖精か幽々子、どちらかを噛むか?」
「狐の可能性があるのは、そのどちらかだけ……。もう一回だけなら平和が起きても吊り回数には影響がないので、狐噛みでも痛くはありませんね」
「結局は、だ。今日は共有が噛めない。だからさとりの指定次第になるかもな」
「幽々子さんはスケープゴートや票田として残したいですね。噛むとしたら大妖精さんでしょうか?」
「大妖精噛み……で、占い先はどうする? 私に○でも出すか、誰かに●を当てるか」
「噛み合わせの形になりますが、大妖精さんに○はどうですか? 呪殺+護衛の可能性を臭わせるとか……」
「……最後の占いになるかもしれん。騙りのお前に任せるぜ」
「了解です。それならば、これでいきましょう」

 正直な話、これで衣玖が真と見られる可能性は低いと思う。
 いかにも怪しい吊られどころばかりを「占う」方針が、逆に真と見られることを望んではいるが……。

 やはり勝負は紫と神奈子。
 そして昨日の対抗の○を占う「囲い占い」により、神奈子の信用度がどの程度下がったのかが肝であるだろう。
 状況を見れば神奈子の真はかなり濃いのであるが、そのストレートすぎる状況を怪しむのが村人の性だ。
 もはや、それに賭けるしかない。

「……それでは、明日で決着がつきそうですね」
「さとりの奴が誰を選ぶのか……。神奈子以外のどっちかであることを祈るしかないぜ」
「それでは、選びますよ」
「ああ、頼む」

 衣玖が噛み先を指定し、5日目の夜は終わりを告げる。
 そして運命の6日目が始まるのだ。



「衣玖さんが大妖精さんを狙いました」




    ◇    ◇    ◇



紅魔館村 6日目昼






『大妖精さんは、無残な姿で発見されました』




 また死体は1つ……。
 問題は占いだ。神奈子が大妖精を占っていれば、ここが狐ということもあるが……。



衣玖    :「占いCOです。大妖精さんは○でした」
紫     :「占いCO、ナズーリンさんは○だった」
神奈子   :「占いCO、幽々子……○」



 まぁ、綺麗に○進行になった。
 これはいよいよ、誰かの○を吊らなければならない。
 つまりは占いを決め打つ段階にきたということだ。



衣玖    :「……呪殺……と護衛か噛みが重なったと考えても良いのでしょうか? 私は紫さんを人狼と見ているので3日目の囲い位置ということ、そして昨日の投票結果から占いました」
紫     :「人狼の初日囲いを警戒。推理が出来ているにしては、いつまでも噛まれないしね。ただ、○だったわ」
神奈子   :「前日と同じような理由。あからさまな囲いに見えるところを狙ったのだけれど……○だったわ。……魔理沙が最後の潜伏人狼、ということね」



 よしよし。神奈子は思い通りのところを占ってくれた。まぁ、必然的に私が人狼だと露見はしてしまったが。
 そして幽々子も狐ではなかったか。これまた安堵だ。



ナズーリン :「さて、いよいよ占いが噛まれずに此処まできてしまったね。今日から占いを吊り始めるべきだ」
魔理沙   :「占い全ロラで3吊り消費。奇数進行のままなら最終日になるな」
衣玖    :「……狩人が私を護衛し続けてくれているのなら、COが欲しいですね」
にとり   :「んー、真だったらそういう発言はしないで欲しいなぁ」
さとり   :「そうですね。今日は占い師吊りをしようと思います」
神奈子   :「対抗2人と潜伏1の組織票で3分の1が持っていかれる。ここは指定が欲しいわね」
魔理沙   :「それには同意だな。さとり、お前は誰を真と見ているんだ」



 さて、ここで勝負が決まる。
 頼む。どうか神奈子以外のどちらかで……!!



さとり   :「私が誰を真で見ているか……それは、まだ伏せておきます」



 なに!?



さとり   :「しかし、今日の吊り指定は行いたいと思います。……衣玖さん、あなたが今日の吊りです」
衣玖    :「……理由を。私には真を証明する為の反論が必要です」
さとり   :「……その前に……みなさんがどの占い師を真で見ているのか、順番に発表をお願いします」



 むむ。
 やはり、自分の意見は最後まで隠すタイプの共有者か。
 面倒臭いな。



ナズーリン :「……では自分から。私は神奈子が真だと思っている。理由は3日目の●出しが大きい。今日の大妖精噛みは神奈子の占っていないところ、つまり狐探しだろう。だが、占い師を吊るのなら○の一番多く残っている神奈子からだとも思うがね。呪殺が起きる可能性があるのも神奈子以外の二人だからだ」
小町    :「えー、あたいは衣玖が本物だと思う、かなぁ。理由は、まぁ、印象っていうか。人生そんな上手くいかないじゃないか。●をそんなに早く引けるもんかね、という感じさ。あとは神奈子が出した●が狂人アピールに見えたからね。神奈子狂人なら紫は偽もんだから、衣玖が真だろ?」
幽々子   :「私は紫が真だと思うわ。紫の○が噛まれたんだし、ここに人狼が隠れているとは思えない。神奈子の○はたくさんいるから、この中に人狼がいるんじゃないかしら? 衣玖は●出しが最後だったしねぇ、理由はそのくらい」
にとり   :「えーと、神奈子真寄りかなぁ。やっぱり護衛されて噛めなくなった、それで霊能を噛んで信用勝負に、って感じじゃない? 狐は……椛がそうだったら嬉しいけど……」
魔理沙   :「私は紫真寄りだな。衣玖が狂人、小町か幽々子が潜伏人狼だろう。今日の大妖精噛みは、共有噛みと呪殺発生による破綻を防ぎつつ、真の○を噛んだと考えるのが妥当だな」



 それぞれの意見を聞いたあと、さとりはゆっくりと頷いた。



さとり   :「そうですか。私は……紫さんが真だと思っています」



 ……!!



 や、やった! 共有からの真認定!
 しかも紫は、すでに私へ○を出しているから誤爆(狂人が人狼に●を出すこと)するはずがない!
 そして狐候補もいない! 狐は、おそらく既に吊れている! いや、絶対に吊れている。



 つまり……



 ……か、勝った?
 そうか。勝ったんだ、私たちは。



さとり   :「衣玖さんは発言と●の出し方から、偽と見ます。神奈子さんが真だとしたら、なぜ昨日は大妖精さんを噛んだのでしょうか? わざわざ占い先を減らして魔理沙さん●を確定させるでしょうか?」
ナズーリン :「お言葉だが、理解に苦しむね。神奈子は3日目●の時点で、真か狂と決め打つべきだろう。よって紫の真だけはないよ」
神奈子   :「……信用勝負にして私を噛むつもりがないのなら、●が確定しても痛くないでしょう? それよりは狐の可能性がある騙りの○を噛んだ、そう考えているわ」
幽々子   :「この場面で狐を見つけても、どうする事も出来ないんじゃないかしら? 人狼による占い騙りが狐をバラしちゃったら、他2人の出す●を吊って終わりじゃないの」
にとり   :「この信用勝負になる場面で○噛みっていうのがね。逆に信用が欲しいからみたいに感じるよ。神奈子の○が不自然に残っているのは、それで騙りだと思わせる為じゃないのかな?」
魔理沙   :「呪殺によって破綻が起きたりしても、グレーが広ければ吊りを避けきれるかもしれないだろ? どうも、○もらいから擁護されてる神奈子が人狼のような気がしてきたぜ……。やはり紫真かな」



 ふーむ。流れ的には紫か神奈子という感じだが。
 共有のお墨付きをもらっている紫が、圧倒的に有利。
 いや、しかし票が割れればまだ分からないか……?



さとり   :「幽香さんが○か●か。それよりは霊能噛みにいった考えに興味があります。神奈子さんが真か狂であるなら、護衛の可能性が高いところに噛みにいくでしょうか? やはり、それだけのリスクを負う必要があったのだと考えますよ」
ナズーリン :「いや、人狼は占いを護衛されたんだろう。だから霊能護衛はないと踏んだ。これが自然だとは思わないか?」
さとり   :「しかし霊能を護衛していれば、少なくとも神奈子さんの真偽が判明する場面。そう易々と霊能を噛みにいける場面ではありません」



 すまないな。易々と噛んでしまったよ。



さとり   :「そして信頼勝負に持ち込んだ理由。それは狐の始末がついたことが大きいと思われます。よって狐噛みの直後、狐に●出し。これを咄嗟にやってしまったのだと思っています」
にとり   :「それはつまり、人狼によるミスってこと?」
さとり   :「ミスに近いでしょう。しかしプレイヤーも生き物なのですから、常にミスは発生します。……だから霊能を噛まざるを得なかった」
ナズーリン :「さっき、君が言ったじゃないか。霊能は噛みにいける場面ではないと」
さとり   :「しかし、狩人にとっては狐噛みなのか護衛成功により平和なのかは分からない。霊能を守っていたとしたら、2日連続で護衛されている霊能を噛みにくるはずがない。占いを護衛したのなら、その占いが真に近いのではないかと思い、占いを護衛し続ける。そういった一縷の希望にかけ、霊能を噛みにいったのではないかと、思っているのです」



 ふーむ。ものすごく複雑な考えだ。
 だが分かるぜ。時にはありえないような展開が起きるのがこのゲーム。
 そして、案外フツーの展開過ぎる時もあるのがこのゲームだからな。
 深読みしてくれて、ありがたいぜ。



小町    :「うーん。ま、紫は理由も一番それっぽかったけどねぇ。みんなが衣玖偽だっていうなら、あたいもそれに従おうかね?」
幽々子   :「やっぱり早めに○で囲っちゃってるのかしらねぇ。そうなると初日○のナズーリンが怪しいかしら。ちゃんと推理してるように見えるけど、噛まれもしないし……。ただ紫によると○なのよね……」
ナズーリン :「ここまで役職噛みが続いているんだ。素の村人だから噛まれないというだけさ。初日囲いは警戒されやすいからスケープ・ゴートにもされているのだろう」
魔理沙   :「ほう。映姫は役職――共有者、ただし噛まれた時点ではグレーだったがな。人狼が狙った役職噛みは霊夢だけのはず、事実誤認は良くないぜ? 夜に仲間との会話で忙しくて、ロクに推理のフリもできていないみたいじゃないか」
ナズーリン :「魔理沙は紫真で見ているのだろう。その占いの○である私に対して、ずいぶんと突っかかるじゃないか」



 おっと。
 少し深入りし過ぎたか。確かにナズーリンの言うとおりだ。
 だが私の失策からの良くない流れを、共有者であるさとりの発言が遮ってくれた。



さとり   :「やはり意見は割れますが……。――しかし、衣玖さんが騙りというのは満場一致のようですね」
衣玖    :「待ってください! 私が●を引いたのは対抗2人と同じく、共有者が潜伏の状況です。その点で信用度に差がつくのは納得いきませんよ」



 衣玖も適度に抵抗し、ここは吊られてもよしとする場面。
 必死に自己弁護しているようにみせて、紫を真と見る流れで内心はほくそ笑んでいるはずだ。



ナズーリン :「やれやれ。その発言、騙りが上手くいかなかったことに納得がいかない、としか聞こえないな? 問題は衣玖の●よりも、対抗2人が3日目と4日目に●を出したってことなんだ。君が真だというのなら、狂人ならまだしも、人狼がリスクを犯して●を出す意味は? 真実は衣玖が人狼で、真と狂人が先に●を引いたってことだろう? そして、信用勝負というレースに置いて行かれまいと●を出した」
さとり   :「……衣玖さんが騙りという点では、みなさんと意見は合いますね……」
魔理沙   :「ナズーリンの意見はごもっともだが、私は紫が真だと主張させてもらう。衣玖は○を連打して囲いを作ろうとしていた狂人に見えるということも、紫を真で見る理由だ」
神奈子   :「意見が変わる、というかその場に合わせている感じ。魔理沙が人狼だということを考えれば、彼女の発言がおかしいことに気づけるはずよ」
にとり   :「そりゃ神奈子真だったら、魔理沙は人狼濃厚なんだから、対抗である紫真を主張するのは参考になんないよね。聞き流させてもらうよ」
紫     :「……ナズーリンは村人と分かっているから、ミスリードをされていると困るわね。共有が私で決め打っているのが救いかしら?」
さとり   :「……ああ、言い忘れていましたが。私は紫さんを真と決め打っていますが、村としての真は決め打ちませんよ」



 な……なんだと?



さとり   :「占いローラーです。今日は衣玖さんで決定ですが、明日以降は神奈子さん、紫さんの順番でローラーしましょう。どの占い師が本物でも、それでLWになるのですから、最終日勝負になります」
魔理沙   :「……わざわざ最終日勝負にするリスク。必要あるかだな」
ナズーリン :「いいんじゃないかい? どうせ、どの占い師を信じるかが村の勝敗を分けることになるんだ。神奈子視点では魔理沙がLWだし、紫視点でもグレーはそう広くない。占いが噛まれればヒントにもなるし、呪殺が起きればなおさらだ」
さとり   :「そういう事です。私が噛まれても占いローラーは遂行しましょう。途中で呪殺などが起きて、それで真が確定するかもしれませんし。最悪、衣玖さんが真だとしても挽回はできるのですから」
紫     :「……やぁねぇ。狐のことを考えていないのかしら? 共有が私を真と見ているから、もう勝ちは確定したかのようなモノなのに。占いローラーなんかしたら、狐保護をするようなものよ?」
神奈子   :「狐なら明日、呪殺すればいいじゃないか。それが真の仕事だ。まぁ、実際には狐は既に始末されているはず。……いえ、紫が狐という可能性が、まだ僅かに残っているかしら」
衣玖    :「この二人の発言を見て、まだ分からないのですか。私が真です。二人は騙りなんですよ! 魔理沙さん、ナズーリンさん、にとりさん。この中に人狼がいるはずなんです」
小町    :「うーん。なかなか難しいけどさ。本物か偽物か分からないなら、全員吊ってしまうってのは単純でいいねぇ」
幽々子   :「神奈子が真だとしたら、狐もいないしLWも決まってるしで、出来すぎよね~。やっぱり紫が真のような気がするわ」
魔理沙   :「幽々子と同じ意見だな。やはり囲いを大量に残している神奈子が真だというのは、考え辛いぜ。発言から見て衣玖も切れば、紫が真と見える」



 そうこう、議論というか、言い合いのようなものをしているうちに、今日の投票時間がやってきた。
 結論としては占いローラーで最終日に勝負。――まぁ、こういう流れになったのは仕方がないか。
 むしろ神奈子真と確定されて、あっさりと負けにならないだけでも、かなり上出来だ。
 私はここまで共に戦ってきた仲間へと、労いの気持ちを込めながら投票した。



   ◇   ◇   ◇



紅魔館村 6日目投票結果



       
      
      
魔理沙 (0票)→衣玖幽々子 (0票)→衣玖ナズーリン (0票)→衣玖神奈子 (0票)→衣玖
小町 (0票)→衣玖さとり (0票)→衣玖にとり (1票)→衣玖紫 (0票)→衣玖
衣玖 (8票)→にとり



『衣玖さんは村民協議の結果、処刑されました』




   ◇   ◇   ◇



 ついに私ひとりになったか。
 ま、これでゆっくり眠れることになりそうだ。
 あとは、この勝負に勝つだけだな。



―――――――――――――――――――――
村人視点メモ 6日目

村人9>7>5>3>
奇数進行4吊り
【占い】
紫  :衣玖◯→大妖精◯→こいし●→魔理沙○→ナズーリン○
衣玖 :さとり◯→小町◯→幽々子○→天子●→大妖精○
神奈子:ナズーリン○→幽香●→にとり○→小町○→幽々子○
【霊能】
霊夢 :椛○
【共有】
映姫・さとり
【吊り】
椛→幽香→こいし→天子→衣玖
【噛み】
初日→平和→霊夢→映姫→大妖精
【グレー(各視点)】
紫  :幽々子・小町・にとり(3人)
衣玖 :魔理沙・ナズーリン・にとり(3人)
神奈子:魔理沙(1人)
―――――――――――――――――――――



 結果的には……紫真、衣玖狂人、神奈子人狼……。
 こんな形で騙せていけそうだろうか?
 やはり囲いが残っているのが不自然と見てもらえたか?

 明日、神奈子は私に●を出すだろう。
 そして紫は3人のうち、いずれかに○だろうか。

 人狼の仲間を失った私にとって、仲間は狂人である紫だけだ。
 夜の会話こそ出来ないが、なんとか連携をとっていかなければならない。

 呪殺の可能性がなくなり、神奈子が真確定する状況がなくなった今……。
 ここは共有噛み一択だろう。
 確定○であり、やり辛い相手。ましてや囲いとみられている神奈子の○は絶対に噛めないし、紫の○は私だけだ。噛めるのは共有しかいない。

 吊りは……このまま、占いローラーでいいだろう。
 そうすると、ここからの噛みは

 さとり(神奈子吊り)→ナズーリン(紫吊り)の流れでいこうか。

 そうすれば残るのは私、幽々子、小町、にとりの4人。
 正直な話、このグレランには負ける気がしない。
 勝率は五分五分以上にはなるだろう。

 いや、幽々子か小町を残し、にとり噛み。そしてナズーリンと勝負しても良いか?
 衣玖が真だったのかも、という不安を煽れば、初日○のナズーリンはかなり臭くなる。
 ただその場合、残した村人である幽々子と小町、ここがどう動くか分からなさすぎて怖いかな……。

 いや、明日の噛みは明日考えよう。
 私には考える時間がたっぷりと与えられたのだから。

 私は焦る気持ちを抑えるように、ゆっくりと、狙いをつける相手を選んだ。



「魔理沙さんがさとりさんを狙いました」




    ◇    ◇    ◇



 少々不安はあった。狩人がまだ生きているという幻想。
 だがそれは杞憂。この場面で共有を守らないということは、狩人の生存は絶望的だろう。



紅魔館村 7日目昼






『さとりさんは、無残な姿で発見されました』




 ここは仕方がない、と。村人たちはある意味では予定調和の死体を前に、すでに議論に移ろうとしていた。
 いや、議論の必要すらない。ここからの2日間は作業のような時間。
 村人たちにとっては自分の中で推理をまとめる時間にでも使いたい、そんなフリータイムになるはずだ。



紫     :「占いCO、にとりさんは●だった。椛さん投票者、そして人狼占いの囲い位置として最も臭い。また残った候補から前日、意見のおとなしかったように感じた所を。恐らくは私が真になる流れで萎縮し、なりを潜めようとしたのでしょう。しかし引き当てました」
神奈子   :「占いCO……魔理沙●。分かりきっていたことだが、ここしか占うところがないのでね。魔理沙を吊って、それで終わらなかったら紫吊りで勝ちよ」



 ふむ。ここで紫は●を出してくるか。
 できるなら、まだ○を出してもらって、村人にLWの位置が分からないというプレッシャーを与えて続けて欲しかったが。
 これで実質、占いローラーをして私と、にとりのラン対決になるか。もしくは衣玖真説を再燃させるか……。



小町    :「えっと、これで人狼の位置は全部わかったってことかい? じゃあ、占いをローラーしてっと」
にとり   :「あー、神奈子真……かな。衣玖真だったら狐生きてるかもしれないから、ちょっとキツいけど……。うん、神奈子で決め打ちたいね」
ナズーリン :「ふむ。衣玖真でない限り、全てが露出したか。これで紫が占い騙りのLW、というケースはなくなったようだ。2吊り(にとり→神奈子)で破綻した後に吊られたら負けだからね。潜伏に仲間がいるか、もしくはLWかつ紫が狂人か……」
幽々子   :「私たちは村人確定ってことでいいのかしら?」
魔理沙   :「にとり、か。あるとすれば狐あたりかと思っていたが、人狼だったとはな」
紫     :「……占いローラーね。……異議ありよ」



 うっ。なんだって?
 ここは大人しくローラーされてくれた方が、私としては助かるんだが……。

 そんな私の心の中を知る由もなく、紫は一人しゃべり始めた。



紫     :「共有の意見に従うのが村……。その固定概念は捨てた方が身のためよ。占いローラーに賛成して得をする立場にあるものが、一人いる。……それは、狐よ!」



 うお、どうした。
 ここであまり派手に動いて欲しくはないぞ。



にとり   :「何を言い出すかと思えば。神奈子真だから、もう狐はいないんだよ。紫の立場なら、そういう主張をするしかないんだろうけど」
魔理沙   :「……待て、紫。どういう意味だ?」
紫     :「真である私の占いから、まだ逃れ続けているものがいる。それは神奈子の○である、幽々子と小町よ。このどちらかが狐である場合、占いローラーをした瞬間に私たちは負ける」
小町    :「あー? あたいは村人なんだが……」
幽々子   :「私だって村人よ。けど、小町が村人だとは決まってないわね」
ナズーリン :「この段階、狐ケアをする余裕はないと思うが。……もしや紫人狼の2Wか? 焦って勝負を決めにきたように感じるが」
にとり   :「……そうだとしても共有の指示では神奈子から吊る予定だったはず。……ここで下手に動いてまで今日の命を得る意味は……ないと思うけど」
紫     :「狐ケアの余裕がない? それは占いローラーをするからよ。私を真で決め打てば、にとりを今日に吊って、明日は幽々子か小町を占い、そして翌日に残ったグレーを吊れば狐を完全にケアできる」
魔理沙   :「……なるほどな。たしかに、ここまで狐がいないっていうのも考え辛いんだよな。可能性としては衣玖真で、大妖精狐の噛みか護衛かぶりだが、どうもしっくりこないしな」
にとり   :「……いや、そうかな。あの場面での大妖精噛みっていうのも謎じゃないか? もしかしたら占いにチャレンジして護衛されて、大妖精は呪殺だったのかも」
ナズーリン :「いや、それはないだろう。あの時点で護衛成功していたら、狩人はCOすべきだった。そして、あの日の吊りは衣玖で噛まれは共有のさとり。狩人は今現在も生存していることになる。この場面でCOしない狩人などいるかい?」
紫     :「場を混乱させようとしても無駄よ、にとり……。私を信じてもらえるならば、村には完全なる勝利を保証するわ。ただし、今日は確実に人狼を吊らなければいけない場面。信用を得られたと確証するまでは、私もこの作戦は実行できない」



 よく言うぜ。
 村を混乱させようとしているのは、狂人である紫。お前だろう?
 まぁ、それが私にとっては助かるんだがね。
 怖いのは、にとりやナズーリンの反撃か。ここ2票は確実に紫を吊りにくるだろう。そして当然、真である神奈子も……となると、こっちが使える票は……。



にとり   :「……これは紫が人狼、って線かな。共有が占いローラーを宣言したっていうのに、それを撤回させようなんて、騙り丸出しじゃないか。狂人なら吊られても問題ないし、人狼騙りと見える。ただ解せないのは、紫がここで生きても最終日までは……まさか紫人狼の神奈子狂……とかだったら最終日まで占いを生かしてPP?」
ナズーリン :「まぁ、ここで占いを信用されたらあとがないのは、人狼陣営だからね。にとり……その必死さは、人狼によるものなのか、無実の村人によるものなのか。私は無論、占いローラーを推す。今日の発言で紫から吊りたくなったね。……冷静に、神奈子から吊るというのもありだが」
小町    :「私は身の潔白を証明して欲しいねぇ。狐だと思われるなんて心外だよ。そしてナズーリンとにとりが、なんだか必死になっている気がするし。魔理沙は魔理沙で、紫に乗っかっている気がするんだよねえ」
幽々子   :「うーん、紫が真って決まってるわけじゃないんでしょう? 偽物の戯言に付き合ってたら、それこそ負けちゃうわ」
魔理沙   :「……私は紫を真で決め打っている。だから、彼女の案に乗りたいと思っている。だが、たしかに村の全員が賛同しなければ無理だ。ここで決を取ろうじゃないか」
神奈子   :「……私を信じてくれ」



 ハタから見れば、誰が正しく合理的なことを言っているかは一目瞭然だろう。
 だが人狼において、必ずしも真実は正義とは決まっておらず、合理性は正当ではない。
 ハッタリだろうが、嘘だろうが、虚仮おどしだろうが、強弁のゴリ押しだろうが、勝った陣営が正義なのだ。

 そして神奈子。ここでの沈黙は痛い。
 確かに潜伏人狼を全て占い終えたのだから、占い師としての仕事は終わったように感じるだろう。
 だが対抗がここまで暴れているのに、それを反論もせずに傍観では分が悪すぎる。それを真ゆえの余裕と取ってもらえるかは、村の見方次第だ。

 結果的に事実無根の●を当てられた、にとりだけが反論。●を当てられた者が、その占いを攻撃するのは当然。にとりの発言は、人狼の抵抗のようにも見えてしまう。

 村の中で彼女だけが孤立しているような、そんな空気になっている。
 この空気に騙されない村人は、もう残り少ない。
 なぜなら、そういった連中は、私たちが残らず食べてしまったからだ。



ナズーリン :「……私は神奈子が真だと、やはり思っている。そして今日の言動で、紫人狼の……魔理沙人狼が強まった。紫に投票したい」
にとり   :「それじゃあ、私も紫に投票だな」
神奈子   :「そうか。ありがとう二人とも。まぁ、当然だけどね」
魔理沙   :「私はにとりに投票するぜ。占いローラーなんて悠長なことをしていて、それで得をするのは狐って相場が決まっているんだ。ここは占いを決め打ちするべきだろう」
小町    :「あたいは狐じゃないけどねぇ。そんなに言うんなら紫に占ってもらいたいよ。……なんだか必死すぎる気がしてね。気になってしょうがない。にとりに投票しようかな」
幽々子   :「うーん。先に神奈子を吊ったらダメなのかしら? でも票が割れたら意味がないし……。ナズーリンが怪しいのよねぇ? でもそれだと、衣玖真ということだし……。にとりに投票しようかしらねぇ」



 うお。幽々子め。
 明らかに初心者な癖して、なかなか鋭いじゃないか。

 そう。神奈子を始めとして“正しい”連中が犯したミスというのは、ツッコミが足りないということだ。
 例えば紫が言うように狐ケアを推進したいのならば、自分が確実に人狼だと分かっている●のにとりを残し、対抗の神奈子を吊るべきなのだ。
 可能性としては考え辛いものがあるが、にとりがLWで神奈子が狐。という可能性もある。それでにとりを吊ってしまっては、狐ケアをするつもりが狐に勝利をプレゼントすることになるからだ。
 そして“村人”である私も、紫が確実に真であると分かっていない以上、確実に偽物である(という立場の)神奈子を吊りにいこうとするべきなのだ。そこにもツッコミはこなかった。

 では、なぜ“狂人”としての紫は、怪しまれるような賭けにも関わらず、にとり吊りを推進したのだろうか?
 おそらく紫視点、神奈子が人狼かもしれないという意識があって、対抗吊りに持っていかないのだろう。これで神奈子が人狼かつLWだったら、利敵行為になってしまうからな。

 そして、そこをツッコめない相手の負けだ。小町と幽々子を正しい道に戻せなかった。
 まぁ、仕掛けてきたとしても、屁理屈をこねて反撃するがな。



紫     :「決定ね。それじゃあ、投票に移りましょうか? ちなみに、私は今日は幽々子を占います。明日、私が噛まれていたとしたら小町を吊り、最終日で神奈子を吊れば確実に勝ちです」
ナズーリン :「……くっ。ここまでか……? こうなったら、私の推理が外れていることを願うしかない……」
にとり   :「違うって! 私を吊るのはおかしいじゃん!」
魔理沙   :「紫が真だと願うばかりだが、にとりの反応を見ると、正解だと思えるな。……これで衣玖真だったら、しょうがないぜ」
小町    :「なーんか、あたい。良いように動かされてる気もするんだけどなー。誰の言ってる事も一理あるんだよなぁ。紫が真だったら、狐を探したいんだろうし」
幽々子   :「どちらにせよ、人の意見に乗ってるからね~、私たち。勝てれば嬉しいけど、負けてもしょうがないんじゃない?」



 ふふふ、神奈子は大人しいな。
 最後まで生き残り、しかも人狼を全員あぶり出し、なのに負ける。信じてもらえない。
 これほど辛い立場の占い師もいないだろう。
 だが“汝は人狼なりや?”は弾幕ごっことは違う。
 ただ「当てれば」いいもんじゃないんだ。自分だけが正解を知っていれば勝てるゲームじゃない。
 そこを取り違えたな。



魔理沙   :「よし、それじゃあ投票に移ろうか」
ナズーリン :「……幽々子、小町。考え直すべきだ。自分が疑われるという不安を煽り、自分を生き残らせようとする。それが紫の作戦。君たちはそれにまんまと嵌っている」
にとり   :「そ、そういうことさ! っていうか共有の遺言で、占いローラーするって言ったじゃないか! ちゃんと守ろうよ。少なくとも最終日までは確実にいけるんだからさ」
魔理沙   :「“それ”がお前にとって都合の良い展開だったから、だろ? さとりは紫を真だと思っている、と言った。ならば決め打ちの展開になって負けるのは、にとり。お前じゃないか」
幽々子   :「まぁ、そう言われればそうだけどねぇ。魔理沙が5日目までグレーにいたのも、人狼とは思えないわぁ。そういう意味では」
小町    :「そうだねぇ。にとりは4日目に○もらってるし、ギリギリで囲われた感じかね。占い師はどっちもどっちだけど、魔理沙とにとりのどっちが人狼かといったら……私はにとりの方が怪しいと思う」
ナズーリン :「仕方がない、私は紫に投票するぞ! 3日目の●、この意味を良く考えてくれ。神奈子は真狂、この時点で紫の真だけはない」
にとり   :「ん、同じく、紫投票で。みんな投票時間ギリギリまで、会話を読みなおして考えてよ。少なくとも、占いローラーをするべきだ」



 紫が動いた時はどうしようかと思ったが、お陰さまで胃が痛くならずに勝てそうだぜ。
 まぁ、いい感じに誘導できそうな村人を残しておいた、私の噛み選択を褒めて欲しいもんだ。
 利用できそうなものは、何でも利用しないとな。

 時間が無限にあれば、いろいろな矛盾やら冷静さやらが、正しい道を村人に与えたかもしれない。
 だがこれはゲーム。残念ながら時間制限付きだ。人狼である私にとっては、弾幕ごっこと同じく、いざという時の助けになる『タイムアップ』ってトコだな。

 正しい連中の反論は、時間によって遮られた。
 だが、まぁ。ふわふわと動く小町と幽々子の事だ。開票してみるまで、どうなるか分からない。
 とりあえず私は「にとり」と書かれた紙を投票箱へと投じ、そして目を瞑った。

 さぁ、こい……。
 にとり吊り!



    ◇    ◇    ◇



紅魔館村 7日目投票結果



       
      
魔理沙 (1票)→にとり幽々子 (0票)→にとりナズーリン (0票)→紫紫 (2票)→にとり
小町 (0票)→にとりにとり (4票)→紫神奈子 (0票)→魔理沙



『にとりさんは村民協議の結果、処刑されました』




    ◇    ◇    ◇



 神奈子、私に投票……だと? 投票ミスか?
 それとも捨て鉢になって、適当に●へ投票したか……。
 だが浮動票がどう動くか分からない場面。感心しないぜ?
 もしかしたら紫が吊れて、村が“正しい道”に戻れたかもしれない瀬戸際。
 票集めをミスるとはな……。これでは小町も幽々子も責められまい。


―――――――――――――――――――――
村人視点メモ 7日目

村人7>5>3>
奇数進行3吊り
【占い】
紫  :衣玖◯→大妖精◯→こいし●→魔理沙○→ナズーリン○→にとり●
衣玖 :さとり◯→小町◯→幽々子○→天子●→大妖精○
神奈子:ナズーリン○→幽香●→にとり○→小町○→幽々子○→魔理沙●
【霊能】
霊夢 :椛○
【共有】
映姫・さとり
【吊り】
椛→幽香→こいし→天子→衣玖→にとり
【噛み】
初日→平和→霊夢→映姫→大妖精→さとり
【グレー(各視点)】
紫  :幽々子・小町(2人)
衣玖 :魔理沙・ナズーリン・にとり(3人)
神奈子:未占いは対抗(紫)のみ
―――――――――――――――――――――


 私は少し悩む。
 ここで小町を噛むと、紫の“狐ケア”は終了して神奈子吊りの流れになる。
 そうしたら次はナズーリンを噛み、「人狼・狂人・村人」の3人最終日。よって朝一で人狼CO、PPで勝利。――幽々子は恐らく『村人による人狼CO』というテクニック、咄嗟に使うことは出来まい。

 だが問題は明日の投票。……まぁ、紫・私・幽々子の3票で神奈子吊りにはなるだろうが、しかし幽々子がどう動くかは確実ではない。もしかしたら今夜、神奈子真派に生まれ変わっているかもしれない。そういう事は結構あるからな。
 ならば確実に神奈子真寄りである、ナズーリンを噛むしかないだろう。
 さすがに露骨すぎて、小町や幽々子も疑ってくるかもしれない。
 だが票の取り合いにさえなれば、私には勝てるという自信があった。口先の多弁でゴリ押せば、この村は勝てる。

 ちょうど、神奈子は投票ミスを犯したし、いちゃもんをつける所ならたくさんあるしな。

「それじゃ、いくぜ……!」

 私は最後まで奮闘した村人に敬意を表しつつ、噛みの対象を選んだ。



「魔理沙さんがナズーリンさんを狙いました」




 だが。

 私は“気づかない振り”をしていただけなのかもしれない。
 神奈子の投票ミスの不自然さ。そこに秘められた薄気味悪い予感。
 だが現実は、すぐに“それ”を私へと見せつけてくれたのだ。




    ◇    ◇    ◇




紅魔館村 8日目昼






『ナズーリンさんは、無残な姿で発見されました』




神奈子   :「占いCO、紫●。まぁ、当然……よね。今日、魔理沙か紫を吊らなければ……負けよ」



 驚愕。
 私はついに、表情を偽る事が出来なかった。






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テンポ重視でいきました。
次回、最終回。
yunta
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コメント



1.名前が無い程度の能力削除
狐騙りは予想できなかった。
初日占いの狂狼狐村村……絶望村ですね、分かります。
衣玖以外の占いの内訳は二日目に占いを噛めなかったことを考えるなら神奈子狐ですが
ローラーを嫌がった紫の態度から紫狐で神奈子狂誤爆も十分あり得ますね。
なんとなくですが紫狐・神奈子誤爆狂人乙説を押しておくことにします。
2.名前が無い程度の能力削除
フラグは立ててからのジワジワくる展開に手に汗握りました
いいテンポだし初日占い村とか胸が熱くなるな……
続きをお待ちしてますね
3.名前が無い程度の能力削除
さとりんの衣玖さん指定したときのドッキリ感とかまさかの初日占いとかまさに狼絶望村w
こんな胸熱な村はそうそう無いな
4.名前が無い程度の能力削除
真の結果騙りかな
占い初日の狐にしては精度が良すぎる