幻想郷の向こう側で起きた事を小町は知らない。
結界の向こうで何かがあったらしい。
人の声、森の声、山の声、・・・死んだ者の声。
色んなものがざわざわと騒がしい。
小町は丘の上にたつ杉の木の下から山の向こう側を眺めた。
青い山々の向こう側にはいつもと同じ白い雲が浮かぶ青い空が続いている。
しかし聞こえない声が騒がしい。
「何かあったのかな」
向こう側は、小町の知らない世界が続いている。
微かに大気が震えているのがわかるが見えないものは見えない。
それでも小町の目は死者達の魂が彼岸へ向かうのを映した。
「ああやだね、仕事が増えるってのは・・・」
「お辛い仕事だものねえ」
小町が立っている横で怪しげな声がした。
リボンとリボンに結ばれた点と点がぱっくり開く。
そこからにゅっと出てきたのは隙間の妖怪、八雲紫。
「あー、丁度良かった、外で何かあったのかい?」
「さあ?知る由もないですわ」
紫は扇子で顔を半分隠しながら目を伏せる。
いつも怪しげな笑顔を浮かべる彼女だが、今日は笑っていない。
何かあったのだろう。
結界の向こう側は度々ざわざわと騒ぐ。
こちらからは想像の出来ない何かが起きていて、その度に魂が境界を越えてこちら側の彼岸へ向かった。
小町は向こう側を見ようとじっと目を凝らす。
「おやめなさい」
紫が手を伸ばして小町の目を塞いだ。
「向こう側の世界は目を凝らせば凝らすほど遠くなるわ」
「・・・そうかい」
大気がざわざわ震えてる。
胸を引き裂くような嘆きの声、怒りの声、ただそれだけを大気が教えてくれる。
小町は目を閉じて小さくため息をついた。
「早く行ってあげてくださいな」
紫が目を伏せたまま言う。
「ああ・・・」
死者を運ぶ仕事は辛い、度々逃げ出したくなるほどに。
幻想郷は境界の向こう側で起きた悲しみも受け入れた。
結界の向こうで何かがあったらしい。
人の声、森の声、山の声、・・・死んだ者の声。
色んなものがざわざわと騒がしい。
小町は丘の上にたつ杉の木の下から山の向こう側を眺めた。
青い山々の向こう側にはいつもと同じ白い雲が浮かぶ青い空が続いている。
しかし聞こえない声が騒がしい。
「何かあったのかな」
向こう側は、小町の知らない世界が続いている。
微かに大気が震えているのがわかるが見えないものは見えない。
それでも小町の目は死者達の魂が彼岸へ向かうのを映した。
「ああやだね、仕事が増えるってのは・・・」
「お辛い仕事だものねえ」
小町が立っている横で怪しげな声がした。
リボンとリボンに結ばれた点と点がぱっくり開く。
そこからにゅっと出てきたのは隙間の妖怪、八雲紫。
「あー、丁度良かった、外で何かあったのかい?」
「さあ?知る由もないですわ」
紫は扇子で顔を半分隠しながら目を伏せる。
いつも怪しげな笑顔を浮かべる彼女だが、今日は笑っていない。
何かあったのだろう。
結界の向こう側は度々ざわざわと騒ぐ。
こちらからは想像の出来ない何かが起きていて、その度に魂が境界を越えてこちら側の彼岸へ向かった。
小町は向こう側を見ようとじっと目を凝らす。
「おやめなさい」
紫が手を伸ばして小町の目を塞いだ。
「向こう側の世界は目を凝らせば凝らすほど遠くなるわ」
「・・・そうかい」
大気がざわざわ震えてる。
胸を引き裂くような嘆きの声、怒りの声、ただそれだけを大気が教えてくれる。
小町は目を閉じて小さくため息をついた。
「早く行ってあげてくださいな」
紫が目を伏せたまま言う。
「ああ・・・」
死者を運ぶ仕事は辛い、度々逃げ出したくなるほどに。
幻想郷は境界の向こう側で起きた悲しみも受け入れた。
感想書こうにも読み手に対して見せようと思ってる作品ですらない物に書く事は上の七文字で十分
今回の震災で親しい方を亡くされたのであればご冥福をお祈りします。
作品のネタに使えると思って書いたんなら二度と来んな
都心で変わらず生活してる自分にとっては向こう側の話だ