「これはアーチだ」
「どう見ても緋想の剣です。ありがとうございました」
今日も今日とて総領娘様のボケを華麗に撃墜。流石私、出来る女。
そんな事より今日は私の数少ない休暇。邪魔されてたまるものか…既に邪魔されてるけど。
「もう!衣ーノッ玖、ちゃんと乗ってよ」
「私は衣玖です。ジーンズ履いて一番良い装備に身を包む人間ではありません」
そもそも私は竜宮の使いですし書記でもありません。
「あーつまんなーい、衣玖が相手してくれないからー」
「私は貴方のお守だけが仕事じゃないんですよ」
だけど最近この娘のお守を最優先にしろと言われているのは内緒。
「取り敢えず剣収めたらどうです?ぶっちゃけ危ない人ですよ?」
「神はこれを爪楊枝として使うつもりだったらしいから鞘なんて無いわよ」
それで良いのか天人共よ、切れ味ゲージが紫まであるんですよ、この刀。
「それに最近これ桃を切る包丁くらいにしか使っとらんし」
「後学の為に聞いておきますがどうやって斬るんですか?」
まさか刀身に布巻いて短く持つとか言わないですよね?ねぇ?
「そのまんま、桃を置いて一刀両断。あとは豪快にむしゃぶりつく」
「わぁい、豪快ですねぇ」
説明しつつ桃に齧り付いた総領娘様の口の端っこからは桃の果汁が滴り落ちる。やばい、可愛い、ときめいた。
「衣玖も食べる?」
「や、私は…」
神は言っている、ここで断るべきでは無いと―――。
「…頂きます」
「そうこなくっちゃ」
にんまり顔の総領娘様から半分の桃を受け取り口に入れる。旨い、流石天界桃。
「美味しい?」
「はい」
あっという間に桃を食べ終えると、今度は別の面倒が待っている。
「眠い……」
「眠そうですね」
総領娘様は少しお腹に食べ物が入るとすぐ眠くなってしまう。そこが可愛いんですけど。
「いくぅ、ねむい」
「分かってますよ」
言いながら総領娘様の小さい頭を自分の膝に置く。
「おやすみなさい」
「おやすみぃ……」
そして眼鏡の劇場版になるとやたらカッコ良くなる少年顔負けの速さで眠ってしまう。
「……こうやって眠っていれば本当に天使なんですけどねぇ」
柔らかい頬を指で突きつつぼやく。
こんな休日も偶には良いか、と。
「どう見ても緋想の剣です。ありがとうございました」
今日も今日とて総領娘様のボケを華麗に撃墜。流石私、出来る女。
そんな事より今日は私の数少ない休暇。邪魔されてたまるものか…既に邪魔されてるけど。
「もう!衣ーノッ玖、ちゃんと乗ってよ」
「私は衣玖です。ジーンズ履いて一番良い装備に身を包む人間ではありません」
そもそも私は竜宮の使いですし書記でもありません。
「あーつまんなーい、衣玖が相手してくれないからー」
「私は貴方のお守だけが仕事じゃないんですよ」
だけど最近この娘のお守を最優先にしろと言われているのは内緒。
「取り敢えず剣収めたらどうです?ぶっちゃけ危ない人ですよ?」
「神はこれを爪楊枝として使うつもりだったらしいから鞘なんて無いわよ」
それで良いのか天人共よ、切れ味ゲージが紫まであるんですよ、この刀。
「それに最近これ桃を切る包丁くらいにしか使っとらんし」
「後学の為に聞いておきますがどうやって斬るんですか?」
まさか刀身に布巻いて短く持つとか言わないですよね?ねぇ?
「そのまんま、桃を置いて一刀両断。あとは豪快にむしゃぶりつく」
「わぁい、豪快ですねぇ」
説明しつつ桃に齧り付いた総領娘様の口の端っこからは桃の果汁が滴り落ちる。やばい、可愛い、ときめいた。
「衣玖も食べる?」
「や、私は…」
神は言っている、ここで断るべきでは無いと―――。
「…頂きます」
「そうこなくっちゃ」
にんまり顔の総領娘様から半分の桃を受け取り口に入れる。旨い、流石天界桃。
「美味しい?」
「はい」
あっという間に桃を食べ終えると、今度は別の面倒が待っている。
「眠い……」
「眠そうですね」
総領娘様は少しお腹に食べ物が入るとすぐ眠くなってしまう。そこが可愛いんですけど。
「いくぅ、ねむい」
「分かってますよ」
言いながら総領娘様の小さい頭を自分の膝に置く。
「おやすみなさい」
「おやすみぃ……」
そして眼鏡の劇場版になるとやたらカッコ良くなる少年顔負けの速さで眠ってしまう。
「……こうやって眠っていれば本当に天使なんですけどねぇ」
柔らかい頬を指で突きつつぼやく。
こんな休日も偶には良いか、と。
大丈夫だ!問題ない!
でも天子ってエゼキエルに似てるからちょうどいいかもね。