殺し合いの理由

「師匠……姫様は何故妹紅さんと殺し合い続けるのでしょうか」
「そうね、姫は罪滅ぼしだと言っていたわ」
「罪滅ぼし？」
「えぇ、昔の姫の我儘で関係の無いあの子は沢山の苦労をしてきたの」
「はい、それは前に聞かせていただきました」
「そんなあの子に姫様がしてあげられる事は何だと思う？」
「……分かりません」
「じゃあ、あの子が一番望んでいる事は？」
「姫様を殺す事ですか？」
「それも確かに望んでいるかも知れない……でも一番では無いわ」
「じゃあ……」
「それはあの子自身の死……」
「でも彼女は……」
「そう、姫と同じ蓬莱人たとえどれだけ願っても死ぬ事は願わない」
「じゃあ姫様の罪滅ぼしと言うのは？」
「あの子は殺し合いの時に姫様に自分の姿を重ねているの、そして姫を殺すことで自分を殺そうとしてる」
「だから、姫様はその殺し合いに付き合い続けるのですか？」
「そうよ」
「そうだったのですか…………」
「……嘘よ」
「え？」
「私にあの子の心なんて分かる訳無いじゃない、地底の妖怪でもあるまいし」
「ま、またからかったんですか？」
「えぇ、本当に優曇華はからかうと楽しいわ」
「もう、じゃあ只の姫様の気紛れって事ですか？」
「それも私に分かる訳無いでしょう？」
「…………」
「でも、姫様が彼女と出会ってすぐに私に蓬莱人を殺す薬を作るように指示をしたのは事実よ」
「……え？」

思いついたら書きたくて仕方なくなって書きました
約半年三か月ぶりの投稿です

今回会話だけの文章に初挑戦してみました
短いですが読んで頂きありがとうございました

誤字脱字等ご指摘あればお願いします