Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

それは紅魔館の

2011/02/28 02:44:24
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どうも、私、紅魔館のとあるメイド妖精です。紅魔館の皆様が快適に毎日を過ごせるために、掃除、雑用、頑張っております。
まぁ、私一人だけの仕事じゃあないんですけどね…でも、私は頑張っている方ですよ!サボってません!実力だって十分にありますよ!
この前だって咲夜様に「よく頑張ってるわね」と褒められましたんですから!
その前のフランドール様の事件の時だって、パチュリー様の目の前を守っていたんですから!…撃破されましたけど(涙)
と、とにかく、今、紅魔館の皆様が大変大変と驚いています。慌てています。大惨事レベルです。
何故そんなに慌てているのかというと、他ならぬレミリア様の妹、フランドール様の事で異変が起きているのです。
それがとにかく大変なのです!大変なんですよ!本当に大変すぎて空から槍が降ってしまうぐらい大変なんですよ!
フランドール様のスペルカードに「フォーオブアカインド」というスペルカードがあるのは皆さんご存知ですね?
問題というのは、その「フォーオブアカインド」というスペルカードを使用した後…なんと、元に戻らないんです!
鬼も裸足で逃げ出しそうな程の恐ろしい吸血鬼、フランドール様。それが四人もいるのです。たまったもんじゃありませんね…。
四人もフランドール様が集まるのは大変ですので、皆様、それぞれフランドール様を一人ずつ受けるそうです…何か凄い事になりました…。


――
2/6

今は昔と違って気が触れることも少ないので、賢明な行動と言ってもいいでしょう。…低級の私が言うのもアレなんですが…。
レミリア様に一人、咲夜様に一人、美鈴さんに一人、パチュリー様に一人。
紅魔館の中では完璧な布陣ですね。
完璧は完璧ですが、その分私達のメイドの仕事が激増しました…かなり大変です。
レミリア様、パチュリー様はいいのですが、咲夜様、美鈴さんの二人はメイド長と門番長。
仕事場の大黒柱です。
ですが今回は、そのお二人がどうしても仕事場を離れないといけないことになったので…仕事が激増しました。
そして最近、特に大変なことが起きて…メイド長が咲夜様から私に認定されました。え、私!?なして!?
何やらサボらず頑張っていたため(他の妖精メイドはサボることが結構多いんです…しっかりしないとダメなのに)、今のところ一番メイド長らしいっていうことなので直々にメイド長を受け渡されました。ですが…
何これ大変すぎるでしょ!?紅魔館内部ほぼ全ての妖精メイドの指示に加え、自分も隅々まで掃除だとか、無理ですよ!?
それにレミリア様の紅茶を入れるなんて…紅茶入れは咲夜様仕込みの特訓で大の得意になりましたから問題ありませんが…
時止める人と同じ仕事ができるなんてまずありえませんってば!何この仕事量!ふざけてるの!…と言いたいんですが、言えないのが現実です。答え3なのです。
なんとか終わらせてはみるものの、本当に、本当に、本当に、本当に、本当に、大変です…。
メイドの皆さんは一部とはいえサボってますし…私はあまり力が無いのか咲夜様の時には無かったのですが、反発もしてきます。
なんとか説得してますが…それに時間取られてたらこんどは掃除ができなくて…ううう…
門番長の方も美鈴さんから指定があったらしいですが…大丈夫でしょうか…?
こんなんで本当に大丈夫なのかなぁ…寝る時間少ないよぅ…


――
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まだまだフランドール様は四人になったままです。大変ですね。みんなも、私も…。
過労死しそうっていうのは正にこの事です…寝る時間がほとんどありません。そのうち壁に血文字で「タスケテ」なんて書きそうなほど…。
ハッ、いけませんいけません。今私が倒れたら誰がメイド長を…誰かやってー…
…さて、フランドール様の方は、今のところは暴れたりしてないようです。暴れる心配はほとんど無いんですがね。
解決方法を紅魔館の皆様が全力で探しています。特にパチュリー様と美鈴さんが。咲夜さんもそうですね。
パチュリー様は言わずもかな、小悪魔さんによると図書館の本を全て探す勢いらしいです。喘息持ちなのに、大丈夫なんでしょうか…。
美鈴さんは担当しているフランドール様が寝たら、様々なところへ出かけているそうです。永琳さんのところとかに行っているんでしょうか?
咲夜さんはとにかく何をしているのか分かりませんが、全力でやってることは間違いないと思います!信頼できます!
レミリア様は、私なんかが何をしているのか、見ることが無礼です。あのカリスマは私にはもったいないんです。
そんなこんなで、皆様頑張っているようです。…私もこのくらいの事で頑張らないといけませんね。
…え?あのメイドがあの花瓶を割った?
そ、そんなぁ…あの部分の掃除、後で私がやる場所なのにぃ…


――
4/6

メイド長になってから、結構経ちました。とはいってもまだ数十日ぐらいなのですが。
相変わらず疲労には負けそうですが、以前のようにとはいきません。私だって鍛えられてるんです。
メイド長の仕事をしてれば誰だって嫌でも鍛えられますよ!腕立て伏せ500回、腹筋500回の方がまだマシ…なのかな?
とにかく、前よりかは辛いとは思いませんが、反発してくるメイドが少しずつ増えてきたのがちょっと怖いです…
咲夜様は「気にしてはいけないわ」と言いましたが…やはり怖いです。その内、3way毛玉を何百体か用意されて反乱されそうな…
でも、メイド長はこの程度で恐れてはいけないってことも確か。そう思って気合を入れると、私にもカリスマが出ているように見えます。
でもー…やっぱり「@」なカリスマっぷりには目が眩みます…あれは私達妖精にとっては眩しすぎます…。
フランドール様の事ですが、まだまだ解決方法は見つからず…皆さん困っています。パチュリー様が倒れそうっていう噂も耳にします…物騒ですね。
フランドール様も何とか戻ろうと努力しています。そういうところがかわいいんですよね…健気で元気っぷりがよく見れます。
さすが「フランドール様ファンクラブ」が立つ程のかわいらしさ…さすがです。私にもできないかなぁ…無理だよね。うん、無理。
今回、大きなイベントがありました。嬉しいイベントではありませんでしたが。私にとってはBADエンド直行もんのイベントです。
こういう時に限って企み度80%程の魔理沙さんが襲来してきました…門番隊は案の定…全滅!もうちょっと耐えて!
その後、内部に侵入され、私達も応戦しました…が、ほぼ全滅しました…。あそこまであっさり抜けられると悔しいです…
どうやら魔理沙さんは図書館に直行してから、直行で帰ったらしく、様々な部屋にフランドール様が、合計四人もいることはバレなかったようです。
噂されたらたまったもんじゃありませんしね…豆腐屋のおじいさんも来てくれなくなります。あの人の豆腐は美味しいです。とてもオススメです。
……あれ?そういえば内部って魔理沙さんを応戦した場所って…私が…掃除…?
嘘…でしょ?ねぇ嘘でしょ?嘘だと言ってください…。あの場所は私の担当外だよね?あ、メイド長の場所はほぼ全てでしたね。


紅魔館のみんな、もし私がいなくなっても、頑張っていってね。あ、私なんていなくてもいいのかも…?
紅魔館の皆様。大変ご迷惑かと思いますが、私は逝ってしまいます。その時はどうか…。
咲夜様。メイド長という大役。私には荷が重すぎたようです…本当に、ごめんなさい。さようなら。

逝ってきます。


――
5/6

死にそうですが生きてました。というか妖精に死の概念なんて…ありますよね。実際過労で死にそうだったし。
でもどうなんでしょう?うーん………なーんて悩んでる時じゃありませんね、あはは…。
フランドール様については、パチュリー様が何か見つけたらしく、期待ができるそうです。もうすぐこの仕事もおしまいですかね?嬉しいやら、悲しいやら。
どうやら、四人がかりでやっているらしく、今、忙しくて手が離せないようです。何度も言いますが、大変ですね…。
私が死に物狂いで頑張ってるおかげか、反発していた妖精も文句を言わなくなりました。それどころか、頑張ってくれるようになりました。
ちゃんと私を見てくれていたんですね…とてもいいことです…努力は必ず成熟するもんなんですよ。
フランドール様の事については皆様に任すしか、今のところはそれしかありません。前も今も今後も…
さて、今回は霊夢さんが襲撃…じゃなくて訪問してきました。強引に突破ではなく、ちゃんと許可貰うために私を呼んでくれました。
魔理沙さんと違って霊夢さんは良い人そうに見えます。不思議です。空を飛ぶ不思議な巫女ですから不思議で当たり前ですね。
メイド長を呼んで咲夜様ではなく私だったのが相当驚いたようです。
あまりこの事情は外の人には話しちゃいけないのですが…霊夢さんには話してもいいかなと思って話してみたところ、納得してくれました。間違いなくいい人です。
レミリア様とお話したいそうですが、「忙しいのでダメらしいです」ですと言ったら。さっき話した事情にもより、素直に今度にしてくれました。
霊夢さんの去り際に「絶対にこの事は秘密ですからね!」と念押しをしてみたら、ちょっと遠くですが、ちゃんと頷いてくれました。感激です…。
話が分かる人で助かった日でした。さて、話はたぶん急激に変わりますが…
このメイド長の仕事もすっかり慣れてきています。もう紅茶入れも咲夜様以上とまで言われそうです。自称ですのでここは気にせずに。
寝る時間が少ないデメリットも、慣れたおかげでへっちゃらです。気分はへのへのかっぱにはなりませんが。
カリスマも、メイド達が言うに、ビンビンに放っているようです。お世辞臭いですが、それでも何故か嬉しいもんです。
さー、今日もお仕事頑張るぞー。お昼のご飯は今日はサンドイッチ。あらかじめ作っておきましょう…。


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緊急な速報、緊急速報です!フランドール様が四人から元に戻ったそうです!
紅魔館全員で大喜びな速報ですね!めでたくて胴上げでもしたいところです!そこまでめでたくない?普通に考えればそうでした…。
しかし、違う意味ではめでたくありませんね、フランドール様ファンクラブでは少々不満の声もあるそうです。たしかに四人は天国すぎましたね。
ですが、異変は異変。割り振らないと幻想郷では生きていけません。そこが幻想郷なのです。私だって幻想郷の産物…って言うと何か変な言い方。かなり変ですね。
さて、戻った事により、メイド長が私から咲夜様に戻りました。これでやっと肩の荷が下ります…後々になってから楽になってきましたが…。
戻ってから、嬉しい事があります。二つですが、どっちも咲夜様に関係しています。
一つは咲夜様に褒められました!嬉しいです!もっと頭を撫でてくださ…ハッ。いけないいけない、無礼ですね。
褒められた理由は「貴女のおかげでメイドの働きが以前より良くなった」っていうことらしいです。恐らくそれは私よりも…。みんな頑張ってるようですね、私だって負けませんよ。
もう一つは…「貴女、私を補佐するメイドにならないかしら?」…え?私?わた、私!?
最初は聞き違いかと思いました、ですがあの咲夜さんが微笑みながらこっちを見ているのです。これは相当信頼されていますよ!
…ですが、私の答えはNO。何故?と聞かれましたがちゃんと理由があるんです。
私は「みんなと同じ立場が良い!」ってハッキリと言いました。あの咲夜様に、以前の自分じゃ絶対にできないことです…。
それを聞いた咲夜様の上品な笑いと言ったら…抱きつきたいのですが、抱きつこうにも抱きついちゃいけません。常識が一番ですから。
でも、気持ちは十分に受け取りました。もう紅魔館を出てっても悔いが無いぐらい。でも出て行きませんよ!。
雑用のメイドに戻ってから、レミリア様やら、パチュリー様に、「みんなが変わったのは貴女のおかげ」と言われますが…ちょっと照れます。
そのセリフには決まって私は「みんなが変わったのは、私じゃなくてみんなが頑張ったからですよ」と言い返します。
…ちょっと矛盾してるかもしれませんが、こっちの方がかっこいいでしょ?うん、自分で思い返すとちょっと殴りたい。恥ずかしい。
メイド長経験という珍しい経験から、私は強くなりました、この事から、紅魔館の人から昇格みたいなことも言われてますが、
やっぱり私はこの雑用の位置が一番良いと言うと。みんな納得してくれます。ありがたいことです。
ですが私だってそんなに遠慮してばかりじゃありません。昇格の代わりに常に紅魔館のどこへでも行っていい許可を貰いました…昇格よりこっちの方が凄くありませんか?
でも、みんなOKと言ったからいいんでしょう。この許可のおかげで毎日が楽しいです。あ!サボってはいませんよ!
昨日は美鈴さんの花壇の水遣りを手伝いましたし、今日はパチュリー様に紅茶を入れる仕事を…、小悪魔さんが嫉妬の目でこっちを見てましたが…。
明日は門番隊に紛れ込んで明日来るチルノっていう妖精と戦ってみるんです。ほら、ちゃんと貢献してるでしょ?
そんな『妖精』(ここ重要!)メイドの存在。紅魔館の外では伝説らしいです。
なんかステキですね…伝説の妖精メイドって。って私か、私!?あわわ…。
そんな、ちょっと変な雑用メイド、私は今も楽しく紅魔館でやってます。


紅魔館はいいところ一度はおいで!


あ、でもうちのメイドを連れて帰りそうな人はご勘弁を!
始めまして。なんとなくな、「七誌」です。
こういう幻視も、いいですよね。こう脇役ながらも頑張る子って…って、この子は脇役じゃないですね。
実は結構前に書いたSSで、今の自分にはこう、書ききるという情熱が無くて困ります。自分に叱咤激励したいです…!
自分は気まますぎるので、次の作品はいつになるか…自分でも分かりませんので、ご了承ください。
七誌
http://
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
キャラが生き生きしていたとても面白かったです。
妹様側の話も読んでみたいなー、なんて思いました。
2.奇声を発する程度の能力削除
私も妹様の視点お話を読んでみたいです
3.名も無き脇役削除
脇役と聞いて歩いてきましたw
こういう名も無き妖精などが頑張る御話は大好きです!