Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ボンバーレンタイン

2011/02/14 16:03:44
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「え、一輪、これ?」

 私が村紗に差し出したのはバレンタインチョコ。私が昨日、心を込めて徹夜で作った、マシュマロ入りのものだ。

「あなたのために作ったのよ」

 自分の声が少し震えているのがわかる。つとめていつもの表情をしようとしているのに、口の端がぴくぴくしてしまいそう。
 ただ渡すだけなのに、こんなに緊張するなんて、思いもしなかった。きっと今頃は耳の端まで真っ赤になっているに違いない。頭巾があってよかったと、心の底から感謝した。

 でも、もし、村紗がこのチョコを受け取ってくれなかったら。私は一体どうすればいいのだろう。もうこんな頭巾などかなぐり捨てて、自ら姐さんに破門を申し出るかもしれない。
 深夜のキッチンでチョコを作りながら、私はそんなことばかり考えていた。おかげで甘いはずのチョコに涙が混じりそうになってしまって。

 ああ、なんで渡すときにまでこんな嫌な想像をしてしまうのだろう。
 自分の心臓がいつもの二割増しで大きく鼓動している。肺が見えない紐で縛られているようだ。
 こんな思いをするなら、チョコなんて作らなくたってよかったとさえ感じられるほどに、全身が苦しかった。

 しばらく私も村紗も何も言わなかった。私は村紗の細い手首をじっと見ていた。


 ふと静寂の中で、その手首がぴくりと動いたのが見えた。私は思わず顔を上げた。
 村紗が、幽霊のはずの村紗が、顔を真っ赤にしていた。そんな顔ができることに私は驚いたけれど、でも何より私が胸を打たれたのは――。

「ありがとう、一輪……私、とっても嬉しいよ」

 恥ずかしそうに、けれど村紗がかすかに微笑んでいてくれたことだった。耳まで真っ赤になりながら。

「村紗」

 不意に涙が出そうになる。
 チョコを渡す、たったこれだけのことなのに、どうしてこんなに苦しくて、でも嬉しくて。だから、涙なんか拭かない。私はにっこりと笑って、村紗にチョコを差し出すだけ。

「ちゃんと味わって食べて……」
「うん、すごく大切に食べる」

 指の先まで真っ赤になりながら、村紗がチョコに手を伸ばしたその瞬間。









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 だいたい命蓮寺の半分が吹っ飛んだ。


 マシュマロと間違えて雲山をチョコに入れるなんて、私ったらドジっ子さん!



 
 
 ああうん、雲山も寝ていて気づかなかったらしい。起きたときに伸びをするつもりが、寝ぼけて急速巨大化したということなんだ。
 そういうことだ。それだけさ。

 うん、チョコ?
 ああ、床に落ちたものは私のかわいい小ネズミたちが美味しくいただいたよ。安心してくれたまえ。

 それから、一輪と村紗についたチョコなんだが、それは彼女たちがお互いに食べていた。

「ほら、首にもまだチョコがついてるよ」
「ちょ、やめ……ひゃっ!?」

 とか言っていて、私はダウジングロッドを納めるのにものすごく苦労した。もう勝手にしていればいいと思った。
 もっかい爆発しろ。


 そういえば、雲山についていたチョコは私が美味しくいただいた。体についていたチョコを舐めるたび、雲山がぶるぶる震えていたが、なに、気のせいだろう。
 そのチョコは、マシュマロの味がした。

――――――――

ついかっとなって書いた。反省はしている。
蛮天丸
[email protected]
http://bantenmaru.at.webry.info/
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
………何ぞコレw
2.SAS削除
なんでwwwwwwwwww
3.名前が無い程度の能力削除
なにこれこわい
4.有利削除
なにこれこわい
5.名前が無い程度の能力削除
なん・・・だと・・・?
6.名前が無い程度の能力削除
Oh……
7.名前が無い程度の能力削除
何故だれもムラいちとナズ山につっこまない
8.名前が無い程度の能力削除
えー
9.名前が無い程度の能力削除
おい雲山俺と代われ