Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

とらみな

2011/02/11 06:03:29
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ある冬の夜の幻想郷。

近くに防風林がなく夜風が強く吹きつけるここ命蓮寺では本日の拝観時間を終えた事もあってその扉を固く締めて寒さに対策していた。
その扉の中では、仕事を終えた寺の妖怪達は居間のこたつを囲んでわいさわいさと騒いで遊んで寒い夜をまったりと過ごすのが日常的な風景となっている
今日はそのうちの「聖白蓮」「封獣ぬえ」が博麗神社へ酒盛りに行ってるため、門弟四人衆が仲良く一つのこたつを囲んでいた。
最初は和気あいあいと茶をシバき、みかんを摘まんでケラケラと笑い合っていたが、ふと四人は同時にある事実に気付く。
「あ、ない!!」
きっかけはムラサのその一言だった。

「やーだーよー、こたつから出てみかん補充しに行くなんてやだ!」
こたつの上には空のみかん受け。ここに集まる前にドサ盛りにはしていたがいかんせん消費者は四人。無くなるのも早い
「わがまま言わないの」
「そうだぞ船長、贅沢言うんじゃない」
「そうだけどさぁ」
青頭巾の入道使いとネズミ頭の賢将に怒られてぶつぶつ言う船長。
「だーって寒いじゃんかぁ」
「そうだけど。じゃんけんしようって提案したのはムラサなんだし、負けたのもムラサでしょ?」
一輪の言葉通り、ミカンのないことに気づいたムラサは誰かに持ってきてもらおうとじゃんけんを提案し、見事なまでに一発で敗北を期して現在に至る始末である。
「うん…」
「ほらっ、じゃあ行ってきなさいな」
「ふへーい」
イヤイヤ船長がのろのろ立ち上がろうとする所を星が肩に手を置いて制する。
「私が代わりに行ってきますよ」
「星ちゃん…ううう、大好き―!」
嬉しさに任せて星ちゃんに飛びつこうとしたころにナズーリンが船長にダウジングでツッコミを入れる。
「ダメだぞご主人、甘やかしちゃー船長の身長が成長しない」
「うるさいよ!」
「でも・・」
切なそうな顔でムラサを眺める星を二人がたしなめる。
「いいのよ寅丸、自分で提案したことぐらいはこなさせないとおねしょも治んない」
「そうなんですか?」
「してるわけないでしょ!!んもぅ!わかったよ!自分で行くよ!!」
ドスドスと廊下を行くムラサを手を振って見送る二人。
「「はいはーい、いってらっしゃい」」
「わ、私も行きます」
「あ、星ちゃん」
とたとたと追いかけていく星を一輪は呼びとめる。
「ついでにココアもお願いー」
「あ、はいー」
指で手のひらに文字を書くように覚え、改めてムラサを追いかけなおす。
こたつ組はため息を一つ。
「やれやれ、星も人がいいんだから」





場所は変わって台所。
未だぶつぶつ言ってる船長をたしなめながら星はみかんを段ボールから取り出す。
「星ちゃんも断ればいいのに!」
ムラサはココアの粉をそれぞれのマグカップに振り分ける。
カリカリしてる事もあってその振り分けかたが少しだけ雑になっていたけど、今はそんなこまけぇことを気にする余裕など今の彼女にはない。
「良いんですよ、うれしいですから」
「嬉しい?」
「はい、みんなが頼ってくれるのがうれしいんです」
「ふぅん?」
星は嬉しそうに言うけれど、その意味がいまいちムラサにはよくわからなかった。
そんなムラサを見て見て星はまた小さく微笑む。
「そういう性格なんですよ」
「ふーん、へんな性格」
ムラサはココアの瓶のふたを閉め、砂糖を取り出す。
みかんを受け皿にたんまり詰め終わった星は、ほかに摘まめるはないかと菓子箱をガサリゴソリ。
「でも、そのかわりこの性格で得してる事もあるんですよ?」
「損してる事じゃなくて?」
「ええ、得してる事です」
おせんべいとあんぽ柿を見つけた星はそのすべてを抱えて盆に載せムラサに一声。
「先に行ってますね」
「あ、うんー。でもその性格で得することなんて・・・うわっと!」
「? ムラサ?」
星が覗き込むとマグカップから砂糖が少しだけこぼれていた。
「あちゃあ・・・やっちゃったよ」
にははと笑うムラサを横目に星は指で砂糖を掬って一口舐める。
「あ~あ、星ちゃんばっちぃよ?」
「そうですか?でも、こうすれば」
咥えてた指をそのままムラサの口にそっと差し込む。
「ほら、同じ穴のムジナですよ」
「ほほほ、ほええほめええええ」
顔を真っ赤にして言葉にならないことを言うムラサ。
「この性格でも、いいことあるんですよ」
星はお盆を持ち
「二人っきりになってこういう事ができます」
少しほほを染めながら
「なんてね」
言い終わらせないうちに
「先にみかん、持って行ってますね」
廊下へと駆け出ていく。
「あ、うん…」
取り残されたムラサは顔を真っ赤にしながらぎこちなくココアの準備を仕上げる。

甘いのが好きな一輪には砂糖三杯、甘いのが苦手なナズには砂糖を一杯
先ほど私に砂糖を鱈腹食べさせた毘沙門天の弟子には入れてたやらないぞと決意しつつ、砂糖を星のコップに注ぐムラサなのであった。
星水を書きたいと思い、頭に浮かんだものを本能の赴くままに殴りがいた結果がこれだよ!
こたつ・甘いものを書きたいと思い出した結果、話の整合性が無茶苦茶になってしまったのが心残りです。
次回は頑張ろう!
ここまでお読み頂き大変ありがとうございました!
古河
http://
コメント



1.香霖堂本店削除
これはいい星水!口が甘いのでブラックコーヒー買って来ます!
2.名前が無い程度の能力削除
星水来た!これで勝つる!!
ほのぼので終わるかと思いきや砂糖を口に含んだみたいに甘くなりましたね!
ごちそうさまですっ!
次回ももしや星水…?ちょっと期待しちゃいますw