胸が大ちゃんは聞きました。
「チルノちゃんってお毛毛生えてるん?」
「!?」
チルノちゃんは危機感を覚えました。まるでお尻が大ちゃんが己のお毛毛にインモラルな情欲を燃やしているかのように思えたからです。
「ねぇ、生えてるの?」
「は……」
「は?」
「生え……てな……」
「ネンネかお前はッッ! 声が小さいッッ!」
「生えてないッッ!!」
「よく言ったァ~~~ッッ!!」
大ちゃんはお気に入りのワンピースを鉄の塊のような拳で引き裂いたかと思うと、その逞しい胸お毛毛を露出させました。
「ほぉぉっ!」
チルノはその胸お毛毛を見て、最早その一言しか発せられませんでした。
それは嫉妬でなく、怒りでなく、そして悲しみでもありません。
そう、それは……『もののあはれ』
息白く 手先色付く 朝の森
日の出きらきら 胸毛くろぐろ
チルノ
(森の朝の寒さは、息が凍り指先が赤く染まる程である。そんな冷え切った空気の中でも、草木に降りた霜は陽を受けて輝き、またそれに劣らず胸毛も黒々と茂っている)
チルノは自分でも気が付かぬ内に歌い上げていた。それは彼女自身思いがけぬ行動であった。胸毛がチルノに歌わせたのだ。胸毛がチルノの感受性に火を灯したのだ。
霜解けて 露の滴る はるうらら
陽気を誘う 胸の毛布団
大妖精
(柔らかに覆い茂る胸の毛がまるで布団のようである。その暖かさに誘われてやってきた春の日差しのなんと気持ちのいいことだろう。)
大妖精も返す。彼女もまた胸毛に歌わされていた。
だがチルノも大ちゃんも不思議と不快には思わなかった。お互いの歌を受け、胸元の毛に目をやる。すると柔らかでいて大胆な、奇妙な心地よさが体中を駆け巡るのだった。
おわり
「チルノちゃんってお毛毛生えてるん?」
「!?」
チルノちゃんは危機感を覚えました。まるでお尻が大ちゃんが己のお毛毛にインモラルな情欲を燃やしているかのように思えたからです。
「ねぇ、生えてるの?」
「は……」
「は?」
「生え……てな……」
「ネンネかお前はッッ! 声が小さいッッ!」
「生えてないッッ!!」
「よく言ったァ~~~ッッ!!」
大ちゃんはお気に入りのワンピースを鉄の塊のような拳で引き裂いたかと思うと、その逞しい胸お毛毛を露出させました。
「ほぉぉっ!」
チルノはその胸お毛毛を見て、最早その一言しか発せられませんでした。
それは嫉妬でなく、怒りでなく、そして悲しみでもありません。
そう、それは……『もののあはれ』
息白く 手先色付く 朝の森
日の出きらきら 胸毛くろぐろ
チルノ
(森の朝の寒さは、息が凍り指先が赤く染まる程である。そんな冷え切った空気の中でも、草木に降りた霜は陽を受けて輝き、またそれに劣らず胸毛も黒々と茂っている)
チルノは自分でも気が付かぬ内に歌い上げていた。それは彼女自身思いがけぬ行動であった。胸毛がチルノに歌わせたのだ。胸毛がチルノの感受性に火を灯したのだ。
霜解けて 露の滴る はるうらら
陽気を誘う 胸の毛布団
大妖精
(柔らかに覆い茂る胸の毛がまるで布団のようである。その暖かさに誘われてやってきた春の日差しのなんと気持ちのいいことだろう。)
大妖精も返す。彼女もまた胸毛に歌わされていた。
だがチルノも大ちゃんも不思議と不快には思わなかった。お互いの歌を受け、胸元の毛に目をやる。すると柔らかでいて大胆な、奇妙な心地よさが体中を駆け巡るのだった。
おわり