実はみんなが知っている霊夢さん。彼女はツンデレなのである。
しばらく仕事だ取材だで霊夢さんに会えなかったので今日は私は仕事をサボ、
ゲフンゲフン自主休養して神社へ向かうことにしました。
幻想郷最速の速度を発揮してあっという間に到着すると縁側には私を歓迎してくれる霊夢さんが!
「霊夢さーん!お久しぶりです今日も清く正しいしゃめ…」
「帰れ馬鹿ガラス。新聞いらない。お賽銭いれてけ。お土産持ってきなさい」
「いきなりひどっ?!」
いきなりの暴言攻撃だがこれは仕方ない。なぜなら彼女はツンデレであるからだ。
ツンデレというからには当然「ツン」の部分が存在しており、この暴言はその表れなのだ。
「そんなこと言わないで下さいよ。ほら、お土産に羊羹もってきました!」
「それを早く言いなさい。入って文。今お茶いれてくるから」
そう言って奥に引っ込んでいく霊夢さん。
ほら散々ひどい事を言ってもこうやってお茶をいれてきくれるんです。
「相変わらず現金なやつだぜ、霊夢は」
よっ、と卓袱台の前でお茶を飲みながらと片手を挙げて挨拶してきたのは魔理沙さん。
なるほど。いつも以上にツンツンしてると思ったら彼女が原因でしたか。
ツンデレというのは二種類ありまして、いったんデレるとその後ずっとデレデレしてくれるタイプと基本的に二人きりにならないとデレデレしてくれないタイプがあります
霊夢さんは後者にあたって二人きりにならないとデレてくれないのです。
しかしそこがいい!
「はい魔理沙」
「サンキュー」
「はい文」
「ありがとうございま……って薄すぎません?!」
お茶と切った羊羹を持ってきてくれた霊夢さんですがこれは薄い。お茶の濃さは渋いくらいなんですが羊羹の厚さは向こう側が見えるレベルです。持ち上げてみると風に吹かれてペラペラと揺れています。
「すごいなコレ…どうやったらこんなに薄く切れるんだ?」
「巫女の心得よ」
「どんな心得ですか……」
「何か文句あるの?」
「いえいえ!頂きます」
針を構えながら言われたら頷くしかありません。ちなみに二人とも私の十倍くらいの厚さの羊羹を齧っています。
一見いじめに見えますがこれはきっと私が太ることが嫌な霊夢さんの心配りなのでしょう。
幻想郷最速の私が太って遅くなってしまっては大変ですからね。
なんという優しさ。こういう小さなところでデレ分を見せてくれているのですね!
しばらくまったりしていると思いだしたように魔理沙さんが新聞を取り出しました。
「そう言えば霊夢。お前また記事になってたぞ」
「え、ほんと?」
ああ、その記事は私の力作です。
「踊る巫女」という簡潔で分かりやすい見出しにベストアングルでの写真が掲載されており宴会のときに酔っぱらってくるくると踊る霊夢さんのかわいらしさがよくあらわれ
「あや?」
「は、はい!なんでしょうか?!」
私の自賛は霊夢さんのとびきりの猫なで声で中断させられました。
思わず背筋が伸びます。
「あんたまた私を記事にしたわね?」
「いやあれは、真実を追求する記者としてですね」
「もうしないって言ったわよね?」
「いやあ、私はなにぶん鳥頭なものでそういった発言があったかどうかはですね」
「都合のいい時だけ鳥になろうとするな!」
「ご、ごめんなさーい!」
「ほどほどにしとけよー」
霊夢さんに襲われる刹那、魔理沙さんの声が聞こえた気がしました。
ちなみにこれは「文だけの私でいたいから記事にはしないで」という照れ隠しなん……
そう、あれは霊夢さんが気になり始めてしばらくたったときでした。
その気になるが恋だと自覚したとき私の中の何かが変わりました。
長い時間を生きてきて初めての恋。それは私を臆病に、また大胆にもしました。
想いを告白はできない。でも彼女には会いたいという気持ちで毎日毎日神社に通いつめ、
ある日とうとう我慢しきれずに想いを打ち明けます。
このまま生殺しの状態を続けるくらいなら華々しく散ろう、と。
まあ実際はところどころに見え隠れしていたツンデレ成分のデレ分が見えていたので大丈夫だという打算はありましたが。
私の告白を受けた霊夢さんは顔を真っ赤にしながらこう言うのです「私も文のことが…」と。
そしてお互い頬を染めたまま距離は近づき、やがて影は一つになり、唇が……
「ああ、霊夢さ……っ!……て夢ですか……」
気がつくと私は縁側に横になっていました。頭の下に置かれた座布団にそこはかとない優しさを感じます。
「お、やっと目覚ましたか」
「おや、魔理沙さん。私は一体…」
「お札と夢想転生くらって気絶してたんだぜ」
「それはまた随分長く寝てましたね…」
ここしばらく記事だの取材だので寝不足が続いてましたからね。
気絶は最初だけであとは眠っていたみたいです。座布団がしかれていた理由もこれでわかりました。魔理沙さんがいたせいです。二人きりなら膝枕をしながら私が起きるのを待っていてくれたはずだったのに!ああ、残念でなりません……
「ちなみに今からキノコ鍋やるけど食べてくのか?」
「あやや。いつのまにそんなものを?」
「そもそも今日は鍋の予定だったんだぜ。材料はもってきたから今霊夢が準備してる」
「それはいいですね。最近まともな食事とってませんでしたし」
「わかったぜ。おーい、霊夢! 文の分追加な!」
「わかってるわよ。もう準備してるから!」
卓袱台の上にはもうグツグツと煮える鍋が置いてありました。さすがは霊夢さん、手際がいいです。
「じゃあいただきまーす」
「ところで全部入れちゃったけどこれ毒キノコとか入ってないでしょうね」
「大丈夫大丈夫!…たぶん」
「とりあえず文に食べさせて毒見したほうがよさそうね…」
「扱いひどくないですか?! いやまあ確かに妖怪は毒キノコ程度じゃどうにもなりませんけどね?!」
「つべこべ言ってないでとっとと食べなさい!」
「ちょ、待っむが」
無理矢理キノコを食べさせられます。
何度も言うようですがこれは決して嫌われているとかそういうことではないんです。
本当は霊夢さんは「はい文。あーん」ってしたいのですが、何度も言うように彼女はツンデレです。ツンモードである今は素直にそういったイチャイチャはできないのですよ。
だからこれは無理矢理毒見をさせている、という風を装ってのあーんです。キノコがとんでもなく熱いのも出来たてのおいしいうちに食べてもらいたいという気持ちからでしょう。
これがデレモードに入ったら、あーん、より上の口うつしも充分にありえます!
「一応毒の味はしませんね」
「なら大丈夫だな。改めていっただっきまーす」
「じゃあ私も」
「本気で毒見役なんですね……」
久しぶりに美味しい食事にありつけたから良しとしましょうか。
「じゃあ私はそろそろ帰るぜ」
「あ、そう。じゃあね」
「キノコ美味しかったですよ、魔理沙さん」
「おうじゃあな!霊夢、文」
箒にまたがって魔理沙さんは帰って行きました。
魔理沙さんが帰ったということは……そういよいよ霊夢さんとの二人きりです。
さあ、盛大にいちゃつきますよー
そう思って振り返ると霊夢さんはさっさと奥に入っていこうとしていました。
「……まだ居たの? もう遅いしいい加減帰ったら?」
おやおかしいですね。てっきり抱きついてきてくれるものかと思ったのですが……
……おお! なるほどわかりました。しばらく神社に来れていなかったので拗ねているんですね?もう可愛いんですから!
「れ・い・むさん! しばらく会えなかったのは謝りますから機嫌なおしてくださいよ」
そう言うと霊夢さんはばっと振り返りました。
ジト目で私を見ながら私に近づいて……
「……寂しかった」
「はい、ごめんなさい。でも私も寂しかったんですよ?」
「……もう三日も会ってなかった」
「反省してます」
ポスっと胸に飛び込んできてくれました。
ギュウっとしがみついてくる霊夢さんの頭を撫でながらあやします。
「あと、今日いじわるいってごめんね……」
「いえいえ。霊夢さんが人前では素直になれないのはよく知ってますから」
「お札とか痛くなかった……?」
「私は頑丈ですから。倒れてたのは寝不足が原因ですから霊夢さんのせいじゃありません」
「うん……あと二人きりの時はさんづけ禁止」
「はいはい。ちょっと意地悪してみました。ごめんなさい、霊夢」
「……うん!」
そう言うと、胸に埋めていた顔をあげて、ぱぁ、と私だけにしか見せない笑顔を見せてくれました。
いやぁ、一日の疲れが吹っ飛びますね。
この独占欲と占有感が満たされる瞬間がツンデレの醍醐味と言えましょう。
実に可愛いです。
「ほら、あや!座って座って!」
「そんなに引っ張らないでくださいよ」
促されるまま霊夢と一緒に座りました。
そのままピタッと私にくっついてきて腕を抱きしめてくれます。腕に当たる控えめですが確かな柔らかさがなんとも言えませんね……嗚呼至福。
「そんなにくっつかなくても帰ったりしませんよ?」
「今日一日あやにくっつけなかったから今くっついてるの!」
あや分ほきゅうー、と言いながらますます強くしがみついてくる霊夢。
正直かわいすぎて鼻血がでそうですがそこはできる女射命丸。優しく笑って受け止めます。
「でももっと素直になったら今日もちゃんとイチャイチャできたんですよ?」
「だって……人の前でこういうことするの恥ずかしいんだもん……」
「…………」
「あや?」
「もう可愛すぎです!!」
「ひゃあ!」
顔を真っ赤にしてそう呟く姿でとどめでした。
思わず抱きしめて頬ずりします。
「あや、くすぐったい」
「霊夢が可愛すぎるのがいけないんです。我慢してください」
「もう……でもあやだからいいや」
うわあ、理性が飛びそうです……でもここで押し倒すとこのまったりとしたいちゃつき時間が終わってしましますし、悩みどころですね…
「あや」
「はい?」
「グリグリしてくれるのもいいけど、その」
「なんですか?」
「キ、キスとかしてくれたら嬉しいかなー、なんて……」
デレたときのおねだりですか。
「はい、わかりました」
グリグリを解除してそのまま霊夢の顎に指をかけてクイッと上に持ちあげます。
「あっ……」
「ほら霊夢、目つぶって……?」
「ん……」
しばらくして唇をはなします。
少々乱れた息遣いとトロンとした目が実に扇情的です
「どうです?」
「…………と」
「霊夢?」
「……もっと」
わかっててやってるんですかねぇ…いえたぶん素でしょうね。これだから天然は怖い。
「そんなことを言ったら私がどうなるかわかってますよね……?」
「え、とその……うん」
コクンと頷いたのが合図です。
霊夢を抱き上げて奥に行きました。
「出来るだけ優しくしますけど自制がきかなかったらごめんなさい」
「……馬鹿」
詳しくは語りませんがその後、同じ布団の中で二人で朝を迎えたのは言うまでもありません。
しばらく仕事だ取材だで霊夢さんに会えなかったので今日は私は仕事をサボ、
ゲフンゲフン自主休養して神社へ向かうことにしました。
幻想郷最速の速度を発揮してあっという間に到着すると縁側には私を歓迎してくれる霊夢さんが!
「霊夢さーん!お久しぶりです今日も清く正しいしゃめ…」
「帰れ馬鹿ガラス。新聞いらない。お賽銭いれてけ。お土産持ってきなさい」
「いきなりひどっ?!」
いきなりの暴言攻撃だがこれは仕方ない。なぜなら彼女はツンデレであるからだ。
ツンデレというからには当然「ツン」の部分が存在しており、この暴言はその表れなのだ。
「そんなこと言わないで下さいよ。ほら、お土産に羊羹もってきました!」
「それを早く言いなさい。入って文。今お茶いれてくるから」
そう言って奥に引っ込んでいく霊夢さん。
ほら散々ひどい事を言ってもこうやってお茶をいれてきくれるんです。
「相変わらず現金なやつだぜ、霊夢は」
よっ、と卓袱台の前でお茶を飲みながらと片手を挙げて挨拶してきたのは魔理沙さん。
なるほど。いつも以上にツンツンしてると思ったら彼女が原因でしたか。
ツンデレというのは二種類ありまして、いったんデレるとその後ずっとデレデレしてくれるタイプと基本的に二人きりにならないとデレデレしてくれないタイプがあります
霊夢さんは後者にあたって二人きりにならないとデレてくれないのです。
しかしそこがいい!
「はい魔理沙」
「サンキュー」
「はい文」
「ありがとうございま……って薄すぎません?!」
お茶と切った羊羹を持ってきてくれた霊夢さんですがこれは薄い。お茶の濃さは渋いくらいなんですが羊羹の厚さは向こう側が見えるレベルです。持ち上げてみると風に吹かれてペラペラと揺れています。
「すごいなコレ…どうやったらこんなに薄く切れるんだ?」
「巫女の心得よ」
「どんな心得ですか……」
「何か文句あるの?」
「いえいえ!頂きます」
針を構えながら言われたら頷くしかありません。ちなみに二人とも私の十倍くらいの厚さの羊羹を齧っています。
一見いじめに見えますがこれはきっと私が太ることが嫌な霊夢さんの心配りなのでしょう。
幻想郷最速の私が太って遅くなってしまっては大変ですからね。
なんという優しさ。こういう小さなところでデレ分を見せてくれているのですね!
しばらくまったりしていると思いだしたように魔理沙さんが新聞を取り出しました。
「そう言えば霊夢。お前また記事になってたぞ」
「え、ほんと?」
ああ、その記事は私の力作です。
「踊る巫女」という簡潔で分かりやすい見出しにベストアングルでの写真が掲載されており宴会のときに酔っぱらってくるくると踊る霊夢さんのかわいらしさがよくあらわれ
「あや?」
「は、はい!なんでしょうか?!」
私の自賛は霊夢さんのとびきりの猫なで声で中断させられました。
思わず背筋が伸びます。
「あんたまた私を記事にしたわね?」
「いやあれは、真実を追求する記者としてですね」
「もうしないって言ったわよね?」
「いやあ、私はなにぶん鳥頭なものでそういった発言があったかどうかはですね」
「都合のいい時だけ鳥になろうとするな!」
「ご、ごめんなさーい!」
「ほどほどにしとけよー」
霊夢さんに襲われる刹那、魔理沙さんの声が聞こえた気がしました。
ちなみにこれは「文だけの私でいたいから記事にはしないで」という照れ隠しなん……
そう、あれは霊夢さんが気になり始めてしばらくたったときでした。
その気になるが恋だと自覚したとき私の中の何かが変わりました。
長い時間を生きてきて初めての恋。それは私を臆病に、また大胆にもしました。
想いを告白はできない。でも彼女には会いたいという気持ちで毎日毎日神社に通いつめ、
ある日とうとう我慢しきれずに想いを打ち明けます。
このまま生殺しの状態を続けるくらいなら華々しく散ろう、と。
まあ実際はところどころに見え隠れしていたツンデレ成分のデレ分が見えていたので大丈夫だという打算はありましたが。
私の告白を受けた霊夢さんは顔を真っ赤にしながらこう言うのです「私も文のことが…」と。
そしてお互い頬を染めたまま距離は近づき、やがて影は一つになり、唇が……
「ああ、霊夢さ……っ!……て夢ですか……」
気がつくと私は縁側に横になっていました。頭の下に置かれた座布団にそこはかとない優しさを感じます。
「お、やっと目覚ましたか」
「おや、魔理沙さん。私は一体…」
「お札と夢想転生くらって気絶してたんだぜ」
「それはまた随分長く寝てましたね…」
ここしばらく記事だの取材だので寝不足が続いてましたからね。
気絶は最初だけであとは眠っていたみたいです。座布団がしかれていた理由もこれでわかりました。魔理沙さんがいたせいです。二人きりなら膝枕をしながら私が起きるのを待っていてくれたはずだったのに!ああ、残念でなりません……
「ちなみに今からキノコ鍋やるけど食べてくのか?」
「あやや。いつのまにそんなものを?」
「そもそも今日は鍋の予定だったんだぜ。材料はもってきたから今霊夢が準備してる」
「それはいいですね。最近まともな食事とってませんでしたし」
「わかったぜ。おーい、霊夢! 文の分追加な!」
「わかってるわよ。もう準備してるから!」
卓袱台の上にはもうグツグツと煮える鍋が置いてありました。さすがは霊夢さん、手際がいいです。
「じゃあいただきまーす」
「ところで全部入れちゃったけどこれ毒キノコとか入ってないでしょうね」
「大丈夫大丈夫!…たぶん」
「とりあえず文に食べさせて毒見したほうがよさそうね…」
「扱いひどくないですか?! いやまあ確かに妖怪は毒キノコ程度じゃどうにもなりませんけどね?!」
「つべこべ言ってないでとっとと食べなさい!」
「ちょ、待っむが」
無理矢理キノコを食べさせられます。
何度も言うようですがこれは決して嫌われているとかそういうことではないんです。
本当は霊夢さんは「はい文。あーん」ってしたいのですが、何度も言うように彼女はツンデレです。ツンモードである今は素直にそういったイチャイチャはできないのですよ。
だからこれは無理矢理毒見をさせている、という風を装ってのあーんです。キノコがとんでもなく熱いのも出来たてのおいしいうちに食べてもらいたいという気持ちからでしょう。
これがデレモードに入ったら、あーん、より上の口うつしも充分にありえます!
「一応毒の味はしませんね」
「なら大丈夫だな。改めていっただっきまーす」
「じゃあ私も」
「本気で毒見役なんですね……」
久しぶりに美味しい食事にありつけたから良しとしましょうか。
「じゃあ私はそろそろ帰るぜ」
「あ、そう。じゃあね」
「キノコ美味しかったですよ、魔理沙さん」
「おうじゃあな!霊夢、文」
箒にまたがって魔理沙さんは帰って行きました。
魔理沙さんが帰ったということは……そういよいよ霊夢さんとの二人きりです。
さあ、盛大にいちゃつきますよー
そう思って振り返ると霊夢さんはさっさと奥に入っていこうとしていました。
「……まだ居たの? もう遅いしいい加減帰ったら?」
おやおかしいですね。てっきり抱きついてきてくれるものかと思ったのですが……
……おお! なるほどわかりました。しばらく神社に来れていなかったので拗ねているんですね?もう可愛いんですから!
「れ・い・むさん! しばらく会えなかったのは謝りますから機嫌なおしてくださいよ」
そう言うと霊夢さんはばっと振り返りました。
ジト目で私を見ながら私に近づいて……
「……寂しかった」
「はい、ごめんなさい。でも私も寂しかったんですよ?」
「……もう三日も会ってなかった」
「反省してます」
ポスっと胸に飛び込んできてくれました。
ギュウっとしがみついてくる霊夢さんの頭を撫でながらあやします。
「あと、今日いじわるいってごめんね……」
「いえいえ。霊夢さんが人前では素直になれないのはよく知ってますから」
「お札とか痛くなかった……?」
「私は頑丈ですから。倒れてたのは寝不足が原因ですから霊夢さんのせいじゃありません」
「うん……あと二人きりの時はさんづけ禁止」
「はいはい。ちょっと意地悪してみました。ごめんなさい、霊夢」
「……うん!」
そう言うと、胸に埋めていた顔をあげて、ぱぁ、と私だけにしか見せない笑顔を見せてくれました。
いやぁ、一日の疲れが吹っ飛びますね。
この独占欲と占有感が満たされる瞬間がツンデレの醍醐味と言えましょう。
実に可愛いです。
「ほら、あや!座って座って!」
「そんなに引っ張らないでくださいよ」
促されるまま霊夢と一緒に座りました。
そのままピタッと私にくっついてきて腕を抱きしめてくれます。腕に当たる控えめですが確かな柔らかさがなんとも言えませんね……嗚呼至福。
「そんなにくっつかなくても帰ったりしませんよ?」
「今日一日あやにくっつけなかったから今くっついてるの!」
あや分ほきゅうー、と言いながらますます強くしがみついてくる霊夢。
正直かわいすぎて鼻血がでそうですがそこはできる女射命丸。優しく笑って受け止めます。
「でももっと素直になったら今日もちゃんとイチャイチャできたんですよ?」
「だって……人の前でこういうことするの恥ずかしいんだもん……」
「…………」
「あや?」
「もう可愛すぎです!!」
「ひゃあ!」
顔を真っ赤にしてそう呟く姿でとどめでした。
思わず抱きしめて頬ずりします。
「あや、くすぐったい」
「霊夢が可愛すぎるのがいけないんです。我慢してください」
「もう……でもあやだからいいや」
うわあ、理性が飛びそうです……でもここで押し倒すとこのまったりとしたいちゃつき時間が終わってしましますし、悩みどころですね…
「あや」
「はい?」
「グリグリしてくれるのもいいけど、その」
「なんですか?」
「キ、キスとかしてくれたら嬉しいかなー、なんて……」
デレたときのおねだりですか。
「はい、わかりました」
グリグリを解除してそのまま霊夢の顎に指をかけてクイッと上に持ちあげます。
「あっ……」
「ほら霊夢、目つぶって……?」
「ん……」
しばらくして唇をはなします。
少々乱れた息遣いとトロンとした目が実に扇情的です
「どうです?」
「…………と」
「霊夢?」
「……もっと」
わかっててやってるんですかねぇ…いえたぶん素でしょうね。これだから天然は怖い。
「そんなことを言ったら私がどうなるかわかってますよね……?」
「え、とその……うん」
コクンと頷いたのが合図です。
霊夢を抱き上げて奥に行きました。
「出来るだけ優しくしますけど自制がきかなかったらごめんなさい」
「……馬鹿」
詳しくは語りませんがその後、同じ布団の中で二人で朝を迎えたのは言うまでもありません。
いいぞ、もっとやれ
そうじゃなくてよかったですけどね
自分も夢オチないし妄想オチかと思ったよw
いいぞもっとやれ
ごちそうさまでした。
ごちそうさまでした
ツンデレイムだった、ごちそうさま