少年が見た日本の原風景

「ん……ここは何処だろう？」

目を覚ますとそこは森の中であった。

「確か部屋で寝てたはずなのに……何でこんな所にいるんだろう？」



　　　　『少年が見た日本の原風景』



聞こえるのはエンジンの音ではなく鳥の声。
見えるのは街ではなく木々。
匂うのはガスではなく草の香り。
感じるのは人の気配ではなく獣の気配。



「ここは……何処なんだ？　明らかに都会の風景じゃないけど……ん？」

微かに聞こえたのは複数の少女の声。

「誰かいるならここは何処なのか聞いてみよう、何か分かるかもしれない」

未知の場所、それも人気もない森の中で不安を感じていた少年はその声を頼りに森の中を歩いていった。


――数分後

彼が声を頼りに森の中を歩いていると、５０ｍ程前方に丘が見えてきた。

「あの丘に行けばここがどんな場所なのか分かるかも……」

その希望を胸に少年は丘を登ると、そこには現代では考えられない光景がひろがっていた。

「なんだ……ここは……？　ここは……一体……？」



目の前に広がるのは都会のビル群ではなく雄大な山々。
天を衝くかのようにそびえる山は富士の山よりも高いのではないかと思う位に大きい。
眼下に見えるのは時代を逆行したかのような集落地帯であり、古き日本の姿を表している。
いずれも現代では考えられないほど美しい自然の形をしているのだが、彼を何よりも驚かせたものは先ほどの少女達の声の正体であった。












巫女服の少女が大量の座布団を魔女っ娘に向かって飛ばし
その魔女っ娘が箒に乗って勢いよく巫女服少女に向かって突進していく。

日本刀を持った少女が日傘を差した女性に斬りかかり
その日傘を差した女性がその日傘の先端から極太のレーザーを発射し迎え討つ。

楽器を持った少女が音符を発射し。
うさ耳をつけた少女があちらこちらに座薬を撒き散らす。

背中に巨大な扇をつけた女性が、背中に巨大な石柱をつけた女性と談笑していて。
背中に炎の翼を広げている少女と平安美人が殴りあっている。

ガン○ムSE○Dも真っ青な弾幕戦を繰り広げる少女達もいれば
ぐるぐる回っているだけの少女もいる。









その光景を見た少年は神に助けをもとめた。
「神様……どうかお助け下さい」



その瞬間背中に石柱をつけた女性が少年の方へと猛スピードで向かってきた。
そして少年は考える事をやめた。



















幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね。

オチが弱いですね、すいません。

何も知らない一般人が幻想郷を見たらきっとこうなるんだろうなぁ。