※注意※
こん作品は作者の願望と妄想が含まれちょります。
それらを好まない方はすぐさま戻るを選択していただきたい所存でございます。
注意はしたぞな、中傷は止めておくんなもし。
何で、何でこんなことに…
何で文さんがこんなことに…
昨日会った時は普段と変わらない様子で軽口を叩き合って笑っていたのに…
「…どうして、何でこんなことに」
がっくりと膝をつきあらん限りの力で地面を殴りつける。
気づけば、紅い血が水たまりをなしていた。
「何で文さんが…」
そして視線を上げた先にはあの射命丸文の変わり果てた姿。
知らず知らずのうちに血だまりに落ちるは涙。
「…文さんが小さくなってしまったんだ!」
目の前には、可愛らしくなった射命丸文がいた。
「もみじ、おはなさんから血がでてるよ、だいじょうぶ?」
「はい……大丈b…ゴッファァ」
幼女に涙目で上目づかいで心配なんてされた日には吐血もんですよ、ねぇ皆さん?
「もみじ!もみじ!どうしたの?だいじょうぶ?」
「大丈夫ですよ、ちょっと血を吐いただけですから…」
それは大丈夫なのかという疑問が浮かんでくるが、雰囲気で押し流そう。
私は血を拭い口を洗うと改めて目の前の幼女を観察した。
「…しかし、本当に小さくなってしまったんですね」
前は私よりも大きかった文さんが今は私の腰辺りにまで縮んでしまっている。
「もみじぃ、そんなじろじろ見られるとはずかしいです…」
両手をもじもじさせながら恥ずかしがる文さんを見ていると、新鮮と言うか何というか。
私は堪え切れず文さんのプニプニとしてそうなほっぺに指をさした。
「ひゃうっ、なんですかもみじぃ」
柔らかく沈み込む感覚に自制がきかなくなり私はほっぺを優しくつまむと左右に広げた。
「へぇあぁぁぁ、やめへ~やめへくりゃはい~」
その時だった、私と文さんの幸せ空間に闖入者が現れたのは。
「椛ー、文見なかった…ってこの犯罪者!」
「失礼な姫海棠!犯罪者とはなんだ」
そう、文さんの同業者、姫海棠はたてである。
「まさかあの規則の塊であり品行方正であり堅物だったあの犬走椛君がはたしてロリコンだったとは思いもしなかったのだ」
「言っておくがこの子は文さんですよ」
「え?嘘だぁ、こんな幼女じゃ無かったでしょ」
そう言って文さんの前にしゃがみ込んで数瞬、はたてはゆっくりと立ち上がりこちらに向かって言った。
「あぁ文だ」
「でしょ?」
「しかしあの文がこんな可愛くなっちゃって」
そして暫くした後、はたてはカメラを取り出し文さんに向け笑顔を作った。
「さぁ文ちゃん、笑って、フヒヒ」
息を荒げてカメラを構えるはたてに文さんは恐怖したのだろう、私の後ろへ隠れ言った。
「もみじぃ、あの人こわい」
幼女のその強烈な一言によってはたては地面に膝をつき泣き崩れた。
「文ぢゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
「…もみじ、あの人」
「見ちゃいけません、汚れますよ」
子どもの教育上よろしくない姿だったので私は文さんを抱きかかえるとその場を後にした。
気づけばお昼時、私も文さんもお腹が空くころである。
「…そう言えば文さん、何食べたいですか?」
「はい!はい!おうどんが食べたいです!」
「うどん、いやはや何ともお財布に優しいリクエストですね」
私ははしゃぐ文さんの手を引いてうどん屋へと向かった。
山で食事を食べるとなると大騒ぎになるため文さんを伴って飛ぶこと数分、私たちは人里にある定食屋へ訪れた。
「…さぁ到着」
「おっうどん♪おっうどん♪」
「結構いっぱいですね~」
店内は昼時だけあってかなり賑わっていた。
「あれ、椛じゃん」
かけられた声に振り向くとそこには河童の河城にとりが座っていた。
手招きするにとりの好意に甘え私と文さんは相席をさせてもらった。
「あ、にとりさん、どうしてここに」
「里の技術交流会の帰り、そんなことよりそっちの小さい女の子は誰との子供?文さん?」
「文さんです」
「そっか、仲良かったもんね」
「いえ、文さん本人です」
にとりは数回瞬きした後胡瓜の浅漬けを食べた後、また口を開いた。
「…は?よく聞こえなかったなぁ、も一度言ってよ」
「だから、射命丸文さん本人です」
にとりは何が起きているのかわからないと言う顔でまた続けた。
「…エイプリールフールはまだ先だよね」
「えぇそうですね」
そして訪れる沈黙、文さんは目を輝かせてメニューを眺めている、可愛いなぁ。
「…どうせ外には『ドッキリ大成功』とか言う看板持った文さんがいるんでしょ」
「これが事実です、受け止めてください」
「そんな非常識が起こってたまるか、そうでしょ?」
「非常識がこの世の中の常識です、忘れましたか!」
再び訪れる沈黙、文さんはお冷をごくごくと飲んでいる、可愛いなぁ。
「じゃあ文さんだとしよう、これからどうするの?」
「私が引き取って世話しようかと思います」
そして文さんに目をやると机の下に積まれていた雑誌を読みふけっていた、可愛いなぁ。
「そだね、何時か本当に子どもが出来た時の訓練になるし」
「まだ言うんですか」
「もみじ、もみじ、食べたいのきまった」
話が終わりに近付いていることを悟ったのだろう、文さんは私の袖を引っ張ってメニューを見せてくれた。
「どれどれ、あぁざるうどん、本当にお財布に優しいメニューですね、泣けてきます」
「お母さん思いの良い子じゃない、じゃあ私はこれで行くよ」
私は店員にざるうどんを二人前頼みにとりと別れた。
うどんを食べ終えた後、私と文さんは手をつないで人里を歩いていた。
「…はぁ~おなかいっぱい、ごちそうさまでした、もみじ」
「いえいえ、こちらこそ」
冬とはいえ少しばかり暖かい陽気に文さんは眠くなってきたのだろうか動きが鈍ってきた。
「眠いんですか?」
「うん、ねむい」
「おんぶしてあげましょうか?」
「おんぶぅ」
そう言ってしゃがんだ私の背中に文さんは体を預けた。
「じゃあ行きますよ」
「うー」
背負って歩きだしたが早いか、文さんは寝息を立てて眠りこんでしまった。
そう言えば怪我したときにこうやって背負った事があったなぁ、あの時よりも随分軽くなったけど。
気持ちよく寝ている子どもを背負って空を飛ぶのは気が引ける、私は背中の寝息を聞きながら歩いて帰路に就いた。
後、登山する時気をつけてww
やっぱり此処の椛はもう駄目だw
>>奇声を発する程度の能力様
えぇ気をつけます、と思った矢先に転倒しましたよ、山道で。
>>唯様
最初はシリアスにしようと思わなかったんです
椛は多分大丈夫です
>>虎姫様
文ちゃん可愛いですよね文ちゃん