ある日の事だった
紅魔館に門の方から爆音が響き渡る、魔法使いの図書館への訪問と言う名の略奪の合図
既に日常の出来事である
珍しくも魔法使いが来る様な時間に、館の主である吸血鬼は起きていた
だからだろうか、館の主に仕える従者が常々疑問に思っていたことを尋ねたのは
「お嬢様、美鈴の事でお伺いしても宜しいでしょうか?」
「美鈴・・・・えぇ! かまわないわよ! 何を聞きたいのかしら!?」
吸血鬼は、突然に従者がかけた言葉にこう思ったのだ
『・・・・・・誰?』
思い出そうと少し焦っていた
「?・・・・何故、彼女に門番を任せているのですか?」
吸血鬼は思い出す
門番! 門番の美鈴! ほ、ほりめいりん!?
「美鈴には、あまり門番は向いていない気がします」
「美鈴、か」
過去を思う
何時だったろうか、最初に門番と出会ったときは
それはある半月の輝く夜
外に一人で出かけようとした時のこと
『レミリアお嬢様、お一人でお出かけですか? 』
紅魔館の門前に彼女は立っていた
『誰?』
『あ、申し遅れました! 紅魔館の門番を勤めさせて頂いている紅美鈴です! 』
『そう、ご苦労ね』
『はい! 有難う御座います! それでは、お気をつけて』
『ん』
それがレミリアと門番の最初の出会いだった
「初っ端から門番してた!? 」
「お嬢様? 」
あと名前は紅美鈴だった!
吸血鬼は衝撃的な事実に驚愕する、紅美鈴は気がつけば門番だったのである
「・・・・・・・何時から門番してるんだ? 」
「お嬢様もお知りにならないと? 」
「いや、待って。こう何か、別の場所で見覚えがあるような」
こう、今の服装が目立つけど以前
そう、以前見かけたときは別の格好をしていた気がする
しかしメイド服しかないはずだけど、何故か門番はメイド服を着ていなかったような記憶が
前の水着であの胸がたゆんたゆんと揺れる姿はたゆんたゆんたゆゆんたゆん震度7
思い出せない吸血鬼は、記憶と思考が別の次元に移る
「思い出せないようね」
「パチェ? 」
そんな吸血鬼を見かねたのか、困ったときのお助け魔女
動かない大図書館の異名を持つ、吸血鬼の親友が現れた
思い出せない場面でそう言うのなら、魔女はきっと門番の事を知っているに違いない
「パチェは知ってるの? 」
「まぁ、ね。私が此処に来た時はもう門番だったけど、知識としては知ってるわ」
「教えて、何で門番が門番なのかを」
「哲学的ね」
そう言って魔女が取り出したのは一冊の本
表紙に書かれているのは『紅美鈴日記・六千七百八拾七号』
「気がついたら、図書館の一角を占領されてたの」
「私を睨んでも意味は無いから、本人に言いなさい」
「で、肝心の此処よ」
そうやって魔女は持っている本を開いて親友の吸血鬼に見せる
従者は、その番号で門番を始めたのなら今はどれだけの日記があるのかを想像して頭から振り払った
吸血鬼が、魔女の指す部分を読む
『気がついたら門番をしていたけど、まぁ別に良いかと思って門番をし始める』
「結局分からない!? 」
「冗談よ」
魔女の手の中で、本がガラスが割れるような小さく甲高い音と共にサラサラと消え去った
吸血鬼は気づく、コレは本じゃなかった
従者は、またかと溜息をついた
「随分とまぁ、手の込んだ冗談だ事」
「ふふ、たまにはね」
魔女は自分の冗談が成功した事に満足げに頷き、帰ろうとしたが吸血鬼に手を掴まれる
「ちょ、本当の答えを教えていきなさい」
「思い出せないなら、別にそれで良いじゃない。でもそうね、お薦めは
『かつての紅き悪魔、レミリア・スカーレットへと挑んだ妖怪が居た
其の妖怪の名は、紅美鈴
弾幕を張らず、格闘を得意とする妖怪の武術がレミリアへと襲い掛かる
ちょこざいな、永遠に幼き吸血鬼はそれを真っ向から押し潰さんとする
激突する二人の熱き血潮が散る舞闘は、レミリア・スカーレットの勝利で終わった
しかしレミリアは美鈴の奮闘を気に入って、己の住む館の門番を言いつけたのだ
こうして、門番となった紅美鈴の苦労が始まったのである』
とか良いと思うわ。敵として来たけど自分の物にするってのが、いかにもレミィだし」
「作り話!? 」
「それじゃあ、思い出したら後で教えて。実は私も知らないから」
「今更それを言うの!? 」
「お嬢様。パチュリー様が美鈴について何も知らない事は、既に私が質問したときに聞いていたのですが」
「咲夜まで!? そうか! グルね!? グルなのね!? 」
「「 冗談はさておき 」」
そんな二人の息のあった行動に、吸血鬼は少しジェラシー
「分からない事があれば気になる私は、勿論本人に直接聞いたわ」
「そして私も聞きました」
「でも貰った答えの意味が分からない」
「美鈴は言います」
「何時から門番を? 」
「「 『三角巾を脱いだ時、私は門番になりました』 」」
「「 裸エプロンが似合うのかな~ 」」
「歌うなー!! 」
二人の劇団式を見聞いて、吸血鬼のどちらをむいているとも分からない嫉妬が上限オーバー
しかしその嫉妬も、裸エプロンで吹っ飛んだ
思い出したのだ、紅美鈴が門番をする前に何をしていたのか
「お、おっかさーん! 」
「はーい」
呼ばれて飛び出る紅美鈴
三角巾に、前掛けエプロンの華人何処行った純和風おさんどさんルック
お玉を片手に華麗に参上
「お嬢様、呼びました? 」
「うわーん」
そのどこか懐かしい姿に、吸血鬼は泣きながら抱きついた
本来なら少し引く光景なはずなのだが、門番の姿が全てを許すとばかりに和ませる
泣いている吸血鬼をあやしながら、泣かしたであろう残り二人に向かって門番はお玉をむけた
「めっ! 」
「「 あふんっ 」」
叱られて良い笑顔の二人、最後の最後まで息のあった二人である
既に吸血鬼はジェラシックパークだが、門番の胸の中で呼吸が出来ずに深い眠りについた
こうして、意味も分からず紅魔館の一日が終える
紅魔館に門の方から爆音が響き渡る、魔法使いの図書館への訪問と言う名の略奪の合図
既に日常の出来事である
珍しくも魔法使いが来る様な時間に、館の主である吸血鬼は起きていた
だからだろうか、館の主に仕える従者が常々疑問に思っていたことを尋ねたのは
「お嬢様、美鈴の事でお伺いしても宜しいでしょうか?」
「美鈴・・・・えぇ! かまわないわよ! 何を聞きたいのかしら!?」
吸血鬼は、突然に従者がかけた言葉にこう思ったのだ
『・・・・・・誰?』
思い出そうと少し焦っていた
「?・・・・何故、彼女に門番を任せているのですか?」
吸血鬼は思い出す
門番! 門番の美鈴! ほ、ほりめいりん!?
「美鈴には、あまり門番は向いていない気がします」
「美鈴、か」
過去を思う
何時だったろうか、最初に門番と出会ったときは
それはある半月の輝く夜
外に一人で出かけようとした時のこと
『レミリアお嬢様、お一人でお出かけですか? 』
紅魔館の門前に彼女は立っていた
『誰?』
『あ、申し遅れました! 紅魔館の門番を勤めさせて頂いている紅美鈴です! 』
『そう、ご苦労ね』
『はい! 有難う御座います! それでは、お気をつけて』
『ん』
それがレミリアと門番の最初の出会いだった
「初っ端から門番してた!? 」
「お嬢様? 」
あと名前は紅美鈴だった!
吸血鬼は衝撃的な事実に驚愕する、紅美鈴は気がつけば門番だったのである
「・・・・・・・何時から門番してるんだ? 」
「お嬢様もお知りにならないと? 」
「いや、待って。こう何か、別の場所で見覚えがあるような」
こう、今の服装が目立つけど以前
そう、以前見かけたときは別の格好をしていた気がする
しかしメイド服しかないはずだけど、何故か門番はメイド服を着ていなかったような記憶が
前の水着であの胸がたゆんたゆんと揺れる姿はたゆんたゆんたゆゆんたゆん震度7
思い出せない吸血鬼は、記憶と思考が別の次元に移る
「思い出せないようね」
「パチェ? 」
そんな吸血鬼を見かねたのか、困ったときのお助け魔女
動かない大図書館の異名を持つ、吸血鬼の親友が現れた
思い出せない場面でそう言うのなら、魔女はきっと門番の事を知っているに違いない
「パチェは知ってるの? 」
「まぁ、ね。私が此処に来た時はもう門番だったけど、知識としては知ってるわ」
「教えて、何で門番が門番なのかを」
「哲学的ね」
そう言って魔女が取り出したのは一冊の本
表紙に書かれているのは『紅美鈴日記・六千七百八拾七号』
「気がついたら、図書館の一角を占領されてたの」
「私を睨んでも意味は無いから、本人に言いなさい」
「で、肝心の此処よ」
そうやって魔女は持っている本を開いて親友の吸血鬼に見せる
従者は、その番号で門番を始めたのなら今はどれだけの日記があるのかを想像して頭から振り払った
吸血鬼が、魔女の指す部分を読む
『気がついたら門番をしていたけど、まぁ別に良いかと思って門番をし始める』
「結局分からない!? 」
「冗談よ」
魔女の手の中で、本がガラスが割れるような小さく甲高い音と共にサラサラと消え去った
吸血鬼は気づく、コレは本じゃなかった
従者は、またかと溜息をついた
「随分とまぁ、手の込んだ冗談だ事」
「ふふ、たまにはね」
魔女は自分の冗談が成功した事に満足げに頷き、帰ろうとしたが吸血鬼に手を掴まれる
「ちょ、本当の答えを教えていきなさい」
「思い出せないなら、別にそれで良いじゃない。でもそうね、お薦めは
『かつての紅き悪魔、レミリア・スカーレットへと挑んだ妖怪が居た
其の妖怪の名は、紅美鈴
弾幕を張らず、格闘を得意とする妖怪の武術がレミリアへと襲い掛かる
ちょこざいな、永遠に幼き吸血鬼はそれを真っ向から押し潰さんとする
激突する二人の熱き血潮が散る舞闘は、レミリア・スカーレットの勝利で終わった
しかしレミリアは美鈴の奮闘を気に入って、己の住む館の門番を言いつけたのだ
こうして、門番となった紅美鈴の苦労が始まったのである』
とか良いと思うわ。敵として来たけど自分の物にするってのが、いかにもレミィだし」
「作り話!? 」
「それじゃあ、思い出したら後で教えて。実は私も知らないから」
「今更それを言うの!? 」
「お嬢様。パチュリー様が美鈴について何も知らない事は、既に私が質問したときに聞いていたのですが」
「咲夜まで!? そうか! グルね!? グルなのね!? 」
「「 冗談はさておき 」」
そんな二人の息のあった行動に、吸血鬼は少しジェラシー
「分からない事があれば気になる私は、勿論本人に直接聞いたわ」
「そして私も聞きました」
「でも貰った答えの意味が分からない」
「美鈴は言います」
「何時から門番を? 」
「「 『三角巾を脱いだ時、私は門番になりました』 」」
「「 裸エプロンが似合うのかな~ 」」
「歌うなー!! 」
二人の劇団式を見聞いて、吸血鬼のどちらをむいているとも分からない嫉妬が上限オーバー
しかしその嫉妬も、裸エプロンで吹っ飛んだ
思い出したのだ、紅美鈴が門番をする前に何をしていたのか
「お、おっかさーん! 」
「はーい」
呼ばれて飛び出る紅美鈴
三角巾に、前掛けエプロンの華人何処行った純和風おさんどさんルック
お玉を片手に華麗に参上
「お嬢様、呼びました? 」
「うわーん」
そのどこか懐かしい姿に、吸血鬼は泣きながら抱きついた
本来なら少し引く光景なはずなのだが、門番の姿が全てを許すとばかりに和ませる
泣いている吸血鬼をあやしながら、泣かしたであろう残り二人に向かって門番はお玉をむけた
「めっ! 」
「「 あふんっ 」」
叱られて良い笑顔の二人、最後の最後まで息のあった二人である
既に吸血鬼はジェラシックパークだが、門番の胸の中で呼吸が出来ずに深い眠りについた
こうして、意味も分からず紅魔館の一日が終える
さくパチェの投げっぱなしミュージカルもGood!
美鈴順応してるwwww
そして、幻想郷の母なら師匠も忘れないで下さい。
幻想郷の母が美鈴になったら・・・
それはそれで面白そう。
美鈴の「めっ!」は回避不能防御不可のスペルなんだってば!
やっぱり門番かな