茶屋「博霊神社」　～二人目～

師匠！姫を売りに出したって本当なんですか！？
違うわよウドンゲ。売りに出したんじゃなくて、お金と交換に引き渡したのよ。










一緒じゃないですかーーーー！！！！　　ｶﾞﾋﾞｰﾝ





注：やっぱり意味はありません。


































～　ふろむ　博麗神社　～





は～くれい、は～くれい、麗しの～♪

ええい、夜雀の癖に真昼間から神社に居座るんじゃないの。

えー。

「えー」も「りん」も無い。アンタが歌うと参拝客が居なくなる。

元々居ないじゃん。

居るわよ。ほら、あそこ。






うわぁぁぁ！前が真っ暗になって何も見えないぜぇぇぇぇぇぇぇぇ………

チュドーン






………。

………。

鳥目って昼間でも見えなくなるんだっけ？

昼間も見えなくなっちゃったら盲目でしょ。

ま、放っておいても大丈夫でしょ。ギャグ体質だし。

ギャグ体質なら大丈夫ね。

まぁ痛い事には変わりないんでしょうけれど。

喉元過ぎれば痛さも忘れる～♪

忘れた頃にやってくる、アイツの名前は霧雨 魔理沙～♪

私の歌うのを邪魔しない。

意外と横暴ね。ちょっと表に来なさい。

ここが表じゃなくて？

表の表はつまり裏。泣いたり笑ったり出来ないようにしてあげるだけだから心配無用よ。

申し訳御座いません博麗の巫女様、私の失言をお許しください。

拒否します、アンタは食べられる鳥類？

一度手をだしゃ、光を無くす。二度手をだしゃ、頭が狂う。三度手をだしゃ……どうなるのかしら～♪

それは神のみぞ知る。

ケチな神ねぇ。

知る必要が無いだけなのよ。

無駄知識もたまには必要になるとは思わない？

無駄知識だけが増えるのも考え物ね。まぁせっかくだし、お茶でも飲んでいきなさい。

感謝感激小雨あられ～♪

小雨じゃちょっと物足りないわね。はい、どうぞ。

いただきまーす。



ズズズズズ……。

ズズズズズ……。

お茶が美味いわね。

お茶が美味しいわ～♪

ところでミスティア、夏のこんな暑い日に長袖なんか着てて熱くないの？

ほら、鳥って夏毛とか冬毛みたいのってないから。

便利な種族ね。

忘れっぽいけどね。

ブン屋みたいにメモを取れば良いのよ。

お陰で屋台がメモ紙だらけよ。

屋台と言うより移動伝言板ね。

それでも嫌な事ばかり覚えてるから困るわ。

覚えてるだけ凄いわよ。

それの中に誰かさんのツケの総額も含まれてるけれど。

ホント御免、マジ御免。

まぁ知らない仲でもないし、利子は少な目にしてあげるわ。

ここで「利子はおまけしておいてあげる」って言えば感動巨編の仲間入りよ。

感動だけじゃ生きられない。

生きる実感は持てるでしょ？

いや、まぁ。

ズズズズズ……。

ズズズズズ……。

そういえば前から疑問に思ってたことがあるのよ。

へー、何なの？

アンタってやっぱ卵とか産むのかなーって。

そ、それは……。

それは？

……霊夢ちゃんのエッチ♪

ガラじゃないと思うわよ？

鶏がらだから色んなものが似合うのよ。

鶏がらにも限界があると思うの。

確かに私にも限界はあった。でも、焼き鳥を撲滅しようって考えはきっと皆に理解してもらえる。

それじゃあ煮鳥で。

お湯の温度は体温のちょっと低目が良いって兎が言ってた。

それじゃあ50℃くらいで丁度良いわね。

どれだけ体温高いのよ。

ズズズズズ……。

ズズズズズ……。

そういえば最近鶏肉なんて食べてないわねぇ。

人間が人間を食べたら妖怪になるって聞いたけど、人間が妖怪を食べたらどうなるのかしら。

妖怪が人間を食べても人間になるわけじゃないし、意外と大丈夫なんじゃない？

そーなのかなぁ……って待て待て待て待て、何で私の方を見つめるのよ。特に足を。

やっぱ食べるなら足じゃないかなーって。と言うか羨ましくなるくらい足細いわね。

んー、まぁ鳥だし？

逆に言えば食べる所無いわね。

胸を見て言うなー。微妙に傷つくわ。

うん、まぁ、頑張りましょう同士よ。

や、別に私は胸が無くても……って絞まってる絞まってる！チョーク、チョーーーーク！！

女の価値は胸だけじゃないのよ！

いや、だから私に言われても。

ズズズズズ……。

ズズズズズ……。

で、結局どうなの？卵？へその緒？

このタイミングで蒸し返しますか。

いや、だって気になって。

そもそも生まれたときの事なんて覚えて無いし、卵も産んだこと無いから分からないわ。

それは残念。

あ、でも天狗とかなら知ってるかも。情報の正確性は兎も角。

あー、そういえばあのブン屋も鳥類だったわね。

そういうわけだから、そっちに聞いて。

委細承知したわ。

ズズズズズ……。

ズズズズズ……。

お茶が切れたわ。

それじゃあキリが良いからそろそろ行くわ。

お帰りの際のお賽銭を入れる素敵なお賽銭箱はアッチよ。

ツケを全部払ってくれれば幾らでも入れてあげる。

期待しないで待ってて。多分無理だから。

元から期待なんてしてないわよ。それじゃあまた宴会の時にでも来るわ～♪























数分後



毎度ー。幻想郷のシッポリからグッチョリまでを見つめる文々。新聞の射命丸 文でーす。

良い所に来たわ！早速卵を産みなさい！

緑色の大魔王じゃないんですから無茶言わないで下さい。と言うか落ち着け。

あなざぁすとぅりぃ

「永琳、ほーむすていとか言う物をしてみたいわ」
「ほーむすてい……ですか」
「ええ。何でも他人の家に泊まらせてもらい、そこの家族との交流を深める事らしいわ」
「なるほど、素晴らしい心がけです。早速準備致します」
「ああ、永琳。ちょっと待って。イナバ達には『売りに出す』って伝えておいてね。反応が面白そうだから」
「姫も悪趣味ですね。承知しました」