紅美鈴は逃げていた
自分が守るべき場所から逃げていた
「止まれ! 動くと撃つ! 止まっても撃つ! そして私が撃つ! 」
「追いかけっこは嫌いじゃないぜ! 性的な意味だけどな! 」
「It eats me! ( 英語 ) 」
誰がどのように言っているのか分からないだろうが上から順に
地獄で撃ち叫ぶ七色の人形遣い、美しく8頭身な普通の魔法使い、魂でSHOUTだ楽園の素敵な巫女
色々と間違っていたりするが、其の三人が紅美鈴を追いかけていた
始まりは長き夢から復活した巫女が紅魔館に襲撃をかけた事だろうか、そして持ち前の幸運と勘で見つけ出した紅美鈴に向かってこう言ったのだ
「食べる? 巫女食べる? 」
既に巫女は狂っていた、長く夢を見すぎていたのだ
「飛べるから、足ぐらいなら良いわよ? 食べる? 食べて? 」
迫る巫女
それも自分の身体が食べられる事を想像したのか、色々垂れ流しながら誰も見た事が無い凄い表情で
これは幾ら紅魔館の者とはいえ怖かった、不幸にも巫女を見てしまった一部のメイドが恐怖の余り気絶する
人間を見て怖さの余り気絶する妖怪、珍しくも奇怪な光景が完成
「食べてしまいましょう、物理的に」
「指ぐらいならば食べて良いと思います、まず私が毒見を」
「そんな罠に私達が釣られクマー! 」
されど気絶したメイド達と違い、紅美鈴と一緒に居た大部分のメイド達はこう言ってのける
言ってのけたが、言った瞬間にまるで通り道に石が転がっていたので蹴飛ばしました位の気軽さで巫女に吹き飛ばされた
勿論メイド達も負けては居ない、吹き飛ばされてもまるでダメージが無かったかのように巫女へと迫る
あるメイドは蛇のように地を這い、あるメイドは兎の様に跳躍し、あるメイドは猪の様に真っ直ぐ突っ込んだ
そんなメイド達を、巫女はいとも簡単に薙ぎ払う
弾幕で、素手で、理解しがたい休術で、不思議な技で
「アンタ達はお呼びじゃないのよ、消えなさい」
「お呼びでなくともメイドですから」
「なんてつれないお方、本気になってしまいそうだわ」
「私達は眼中に無しか! だが其処が良い! 」
力で突破しようとする巫女と、それを数と耐久力で防ぐメイド達の攻防が続く
そして職業・門番はメイド達を手伝うかどうか迷っていた、此処で暴れると被害も大きくなるのではないかと
おかしくなった巫女は、どうやら自分に用があるみたいだからこの場を離れれば追いかけてくる?
悩んだ末にそう結論付けて紅美鈴は窓から飛び出す、そしてその考えは正しかった
メイド達ごと壁をぶち破って飛び出す巫女は予想通り追いかけて来た、飛ぶ速度が何処ぞの魔法使い並みに速かったが
これは不味いと思う門番は咄嗟に急降下、今の巫女に対して空中ではこちらが不利
しかし其処で地面に降り立とうとする門番に迫る影がる、彼女の名はアリス・マーガトロイド
執拗にヤスを犯人へと仕立て上げようとした人形遣いであった
そんな彼女は血溜りの中で今頃目覚め、ノーリアクション・アンド・スルーをされた事に気がつき大層腹を立てていた
「フハハハハ! お前を蝋人形にしてやるぅー! 」
大層腹を立てていた
「人形にして思春期の娘を持った父親役をやらせれば勢いに乗って大海原へと航海は南南東に進路をとれ! 」
血を流しすぎた人形遣いは、自慢の頭脳が上手く働いていないらしい
別の意味で血が多すぎるとも言えた、流石は元魔界の住人だ逞し過ぎる
人形遣いをオロオロと心配そうに取り囲む人形達の可愛い光景もその逞しさの前では霞む、子を心配する母のようで哀れだ
前門の人形遣いに後門の巫女、目的の危険度で言えば人形遣いの方が高いはずなのだが何故か巫女の方が危ないとしか思えない
挟まれた門番は迷わず前進する、やはり彼女も巫女の方が危険だと判断したらしい
地面に降り立った門番が止まる事無く地面を蹴り飛ぶよりも速く走る、しかし其処に巫女のスペルが放たれる
「夢想天生」
突然ながらの LASTWORD 、今日の巫女はとことんまでに狂っていた
勿論狙いは人形遣い、メイド達と同じく邪魔者は例え顔見知りといえど容赦無し
どうやったのかばら撒く弾幕を集中して突き刺し当てて爆発、人形達に守られながら漫画のように吹き飛ぶ人形遣い
「光ある所に闇はある! 私は必ず還ってくるぞぉー! 」
人形遣い、束の間の戦線離脱
その爆発の余波で動きを止められた門番の前に素早く巫女が回りこむ、其れを見た門番はこの場所で決着をつけようと覚悟を決めた
そんな門番に対して散々暴れたからか普段と変わらぬ雰囲気と表情に戻り、巫女が言う
「巫女食べる? 」
まだ狂っていた、元の巫女に戻ったと思って安心した門番は虚を突かれた
まるでこれを狙っていたかのように門番の懐へと滑り込むように接近した巫女の表情は良い笑顔だ、巫女タックルが炸裂
支えきれずに押し倒されてマウントポジションを取られた門番、弾幕ごっこならまだしも力比べで近接戦闘を得意とする妖怪に勝る巫女は何なのか
門番を完全に押さえ込んだ巫女は袴の裾を大胆に捲りあげる、まるで食えと言わんばかりに生足が出てきた
しかも其処で止まらず更に捲ろうとする、この巫女 LASTWORD を使ったのに気にせず見せる気である
[ 幻想郷における LastWord を証明せよ : プチ東方創想話ミニ : 作品集その8 を参照せよと超宣伝 ]
されど天は門番を見捨てていなかった、空高き場所から一条の流れ星が舞い落ちる
「ブレイジングスター!! 」
お前もかブルータスと門番が思ったかは定かではないが、突然現れて当然のように巫女を吹き飛ばしたのは準主役・霧雨魔理沙
「おい、大丈夫か? 性的な意味で」
お前もかブルータス
しかし巫女はこの程度では倒れなかった、咄嗟に懐から取り出した玉串で防いだのだがどうやって収納していたかは不明だ
自分を吹き飛ばした顔馴染みに一瞥をくれるもまるで何も無いかのように視線を門番に戻す、中途半端に成功した先程の行動でさらに火がついたのかリボンを外した
巫女の髪が風も無いのに靡く、それだけで先程までの騒ぎの中でそれに負けぬほど騒いでいた虫達の声が止んだ
静寂に包まれた巫女が門番の下へと今までと違い優雅なまでにゆったりと近づく、だが門番は何故か動けなかった
門番は巫女がリボンを外した時点で、理由も分からぬまま抵抗を諦めていた
博麗の巫女たる封印が解かれた、此処にいるのは幻想郷と外とを隔たてる結界の主
通る事能わず、透る事能わず、全てを受け入れり、博麗の下に全てを行う
巫女が近づく足音を聞きながら門番は眼を閉じる、幻想郷に住む妖怪では今の彼女に抵抗は出来ない事を本能で理解したからだ
それでも抵抗する者がいる、其れは妖怪では無く人間
本能で理解しても理性で理解しても其れを是とせず、巫女と顔見知りの魔法使いが門番の前に立つ
門番を見る巫女の視界を遮る魔法使い、無言のまま巫女の周りに陰陽球が浮かぶ
魔法使いが其れを見てミニ八卦炉と呼ばれる道具を目の前に構る、構えていない方の手では懐から取り出した数枚のスペルカード
「ドケ」
「悪いが、こいつは私が先に借りるぜ」
二人の間で霊力と魔力がぶつかり合い空間を歪ませる、爆発する可能性が高い
それはさておき渦中の門番は時間稼ぎが出来そうな展開に安堵する、まだ己の主人が目覚る時間までは遠いがその従者はまもなく起きて来るはず
魔女の手助けは吐血で倒れたばかりなのであまり期待できない、妹君などもってのほかだ
相手は既に館の敷地内に入っているが久しぶりの門番らしい仕事に思考が加速する、そして煙が出そうなほど加熱する勢いで空回りを始めた
煙が出始めた
その煙が弾幕開始の狼煙となったのか、二人が激突する
そんな激しい弾幕中、吹き飛ばされたはずの人形遣いが煙の出た門番を抱えて外へと勝利の笑顔を浮かべながら歩いていた
二人の一時的協力による高密度高威力のごっこが抜けているような弾幕にさらされて、正気に戻った門番に逃げられるまでは
門番は逃げていた
( 紅魔館に被害が出ないように、遠くへ行かないと )
数時間後、時空要塞紅魔館が紅美鈴を追って発進した事を彼女は知らない
自分が守るべき場所から逃げていた
「止まれ! 動くと撃つ! 止まっても撃つ! そして私が撃つ! 」
「追いかけっこは嫌いじゃないぜ! 性的な意味だけどな! 」
「It eats me! ( 英語 ) 」
誰がどのように言っているのか分からないだろうが上から順に
地獄で撃ち叫ぶ七色の人形遣い、美しく8頭身な普通の魔法使い、魂でSHOUTだ楽園の素敵な巫女
色々と間違っていたりするが、其の三人が紅美鈴を追いかけていた
始まりは長き夢から復活した巫女が紅魔館に襲撃をかけた事だろうか、そして持ち前の幸運と勘で見つけ出した紅美鈴に向かってこう言ったのだ
「食べる? 巫女食べる? 」
既に巫女は狂っていた、長く夢を見すぎていたのだ
「飛べるから、足ぐらいなら良いわよ? 食べる? 食べて? 」
迫る巫女
それも自分の身体が食べられる事を想像したのか、色々垂れ流しながら誰も見た事が無い凄い表情で
これは幾ら紅魔館の者とはいえ怖かった、不幸にも巫女を見てしまった一部のメイドが恐怖の余り気絶する
人間を見て怖さの余り気絶する妖怪、珍しくも奇怪な光景が完成
「食べてしまいましょう、物理的に」
「指ぐらいならば食べて良いと思います、まず私が毒見を」
「そんな罠に私達が釣られクマー! 」
されど気絶したメイド達と違い、紅美鈴と一緒に居た大部分のメイド達はこう言ってのける
言ってのけたが、言った瞬間にまるで通り道に石が転がっていたので蹴飛ばしました位の気軽さで巫女に吹き飛ばされた
勿論メイド達も負けては居ない、吹き飛ばされてもまるでダメージが無かったかのように巫女へと迫る
あるメイドは蛇のように地を這い、あるメイドは兎の様に跳躍し、あるメイドは猪の様に真っ直ぐ突っ込んだ
そんなメイド達を、巫女はいとも簡単に薙ぎ払う
弾幕で、素手で、理解しがたい休術で、不思議な技で
「アンタ達はお呼びじゃないのよ、消えなさい」
「お呼びでなくともメイドですから」
「なんてつれないお方、本気になってしまいそうだわ」
「私達は眼中に無しか! だが其処が良い! 」
力で突破しようとする巫女と、それを数と耐久力で防ぐメイド達の攻防が続く
そして職業・門番はメイド達を手伝うかどうか迷っていた、此処で暴れると被害も大きくなるのではないかと
おかしくなった巫女は、どうやら自分に用があるみたいだからこの場を離れれば追いかけてくる?
悩んだ末にそう結論付けて紅美鈴は窓から飛び出す、そしてその考えは正しかった
メイド達ごと壁をぶち破って飛び出す巫女は予想通り追いかけて来た、飛ぶ速度が何処ぞの魔法使い並みに速かったが
これは不味いと思う門番は咄嗟に急降下、今の巫女に対して空中ではこちらが不利
しかし其処で地面に降り立とうとする門番に迫る影がる、彼女の名はアリス・マーガトロイド
執拗にヤスを犯人へと仕立て上げようとした人形遣いであった
そんな彼女は血溜りの中で今頃目覚め、ノーリアクション・アンド・スルーをされた事に気がつき大層腹を立てていた
「フハハハハ! お前を蝋人形にしてやるぅー! 」
大層腹を立てていた
「人形にして思春期の娘を持った父親役をやらせれば勢いに乗って大海原へと航海は南南東に進路をとれ! 」
血を流しすぎた人形遣いは、自慢の頭脳が上手く働いていないらしい
別の意味で血が多すぎるとも言えた、流石は元魔界の住人だ逞し過ぎる
人形遣いをオロオロと心配そうに取り囲む人形達の可愛い光景もその逞しさの前では霞む、子を心配する母のようで哀れだ
前門の人形遣いに後門の巫女、目的の危険度で言えば人形遣いの方が高いはずなのだが何故か巫女の方が危ないとしか思えない
挟まれた門番は迷わず前進する、やはり彼女も巫女の方が危険だと判断したらしい
地面に降り立った門番が止まる事無く地面を蹴り飛ぶよりも速く走る、しかし其処に巫女のスペルが放たれる
「夢想天生」
突然ながらの LASTWORD 、今日の巫女はとことんまでに狂っていた
勿論狙いは人形遣い、メイド達と同じく邪魔者は例え顔見知りといえど容赦無し
どうやったのかばら撒く弾幕を集中して突き刺し当てて爆発、人形達に守られながら漫画のように吹き飛ぶ人形遣い
「光ある所に闇はある! 私は必ず還ってくるぞぉー! 」
人形遣い、束の間の戦線離脱
その爆発の余波で動きを止められた門番の前に素早く巫女が回りこむ、其れを見た門番はこの場所で決着をつけようと覚悟を決めた
そんな門番に対して散々暴れたからか普段と変わらぬ雰囲気と表情に戻り、巫女が言う
「巫女食べる? 」
まだ狂っていた、元の巫女に戻ったと思って安心した門番は虚を突かれた
まるでこれを狙っていたかのように門番の懐へと滑り込むように接近した巫女の表情は良い笑顔だ、巫女タックルが炸裂
支えきれずに押し倒されてマウントポジションを取られた門番、弾幕ごっこならまだしも力比べで近接戦闘を得意とする妖怪に勝る巫女は何なのか
門番を完全に押さえ込んだ巫女は袴の裾を大胆に捲りあげる、まるで食えと言わんばかりに生足が出てきた
しかも其処で止まらず更に捲ろうとする、この巫女 LASTWORD を使ったのに気にせず見せる気である
[ 幻想郷における LastWord を証明せよ : プチ東方創想話ミニ : 作品集その8 を参照せよと超宣伝 ]
されど天は門番を見捨てていなかった、空高き場所から一条の流れ星が舞い落ちる
「ブレイジングスター!! 」
お前もかブルータスと門番が思ったかは定かではないが、突然現れて当然のように巫女を吹き飛ばしたのは準主役・霧雨魔理沙
「おい、大丈夫か? 性的な意味で」
お前もかブルータス
しかし巫女はこの程度では倒れなかった、咄嗟に懐から取り出した玉串で防いだのだがどうやって収納していたかは不明だ
自分を吹き飛ばした顔馴染みに一瞥をくれるもまるで何も無いかのように視線を門番に戻す、中途半端に成功した先程の行動でさらに火がついたのかリボンを外した
巫女の髪が風も無いのに靡く、それだけで先程までの騒ぎの中でそれに負けぬほど騒いでいた虫達の声が止んだ
静寂に包まれた巫女が門番の下へと今までと違い優雅なまでにゆったりと近づく、だが門番は何故か動けなかった
門番は巫女がリボンを外した時点で、理由も分からぬまま抵抗を諦めていた
博麗の巫女たる封印が解かれた、此処にいるのは幻想郷と外とを隔たてる結界の主
通る事能わず、透る事能わず、全てを受け入れり、博麗の下に全てを行う
巫女が近づく足音を聞きながら門番は眼を閉じる、幻想郷に住む妖怪では今の彼女に抵抗は出来ない事を本能で理解したからだ
それでも抵抗する者がいる、其れは妖怪では無く人間
本能で理解しても理性で理解しても其れを是とせず、巫女と顔見知りの魔法使いが門番の前に立つ
門番を見る巫女の視界を遮る魔法使い、無言のまま巫女の周りに陰陽球が浮かぶ
魔法使いが其れを見てミニ八卦炉と呼ばれる道具を目の前に構る、構えていない方の手では懐から取り出した数枚のスペルカード
「ドケ」
「悪いが、こいつは私が先に借りるぜ」
二人の間で霊力と魔力がぶつかり合い空間を歪ませる、爆発する可能性が高い
それはさておき渦中の門番は時間稼ぎが出来そうな展開に安堵する、まだ己の主人が目覚る時間までは遠いがその従者はまもなく起きて来るはず
魔女の手助けは吐血で倒れたばかりなのであまり期待できない、妹君などもってのほかだ
相手は既に館の敷地内に入っているが久しぶりの門番らしい仕事に思考が加速する、そして煙が出そうなほど加熱する勢いで空回りを始めた
煙が出始めた
その煙が弾幕開始の狼煙となったのか、二人が激突する
そんな激しい弾幕中、吹き飛ばされたはずの人形遣いが煙の出た門番を抱えて外へと勝利の笑顔を浮かべながら歩いていた
二人の一時的協力による高密度高威力のごっこが抜けているような弾幕にさらされて、正気に戻った門番に逃げられるまでは
門番は逃げていた
( 紅魔館に被害が出ないように、遠くへ行かないと )
数時間後、時空要塞紅魔館が紅美鈴を追って発進した事を彼女は知らない
ちうか、紅魔館の外でも調教開始ですか!
>誰がどの容易言っているのか→ように?
>理解しがたい対術で→体術?
>突然なからの LASTWORD→ながら?
>玉串で防いだいのだが
>笑顔を浮かべながら歩いていいた
>空中起動要塞→機動?いや、このままでも?むしろ空を飛ぶ不思議な館?