くるくるくるくるくるくる
そんな擬音が似合うような動きをしながら、鍵山雛は移動をしている。その隣に居る私、河童の河城にとりは我慢をしていた。
何を我慢しているかって?
知っての通り、雛は移動のほとんどをくるくると回りながらしている。そして思い出してほしい。雛の服装を。雛のあのゴスロリ風な服装には当然ながらスカートが使われている。だから…その、雛がくるくると回るたびにそのスカートは結構きわどい所までふわりと上がるんだよ。それによって、雛の―――
「どうしたのにとり?」
ぅおうッ!?いつの間にか雛が私の目の前に居るよ!えっと、そんな純粋で綺麗な目で私を見ないで。私はいま雛の下着が見えちゃうこととか、雛の下着の色を言おうとしてた汚れた河童なんだから!あ、ちなみに雛は水色着用が多いです。
「べ、別に何でもないよ」
「何でもないのにどうして私の下半身を見てるの?」
どうやら知らず知らずのうちに視線が下半身にいってたみたい。
「いやー、雛っていつもそんな服着てるから、たまには違うのもいいかなって」
「うーん…似合わないかな、これ?」
苦し紛れに思い浮かんだことを言うと、雛は自分の服を手で触ったり、首を背中に向けてみたりして私にそう聞いてきた。いや、雛のそのファッションはとっても似合っている。この幻想郷で一番着こなせる人物だと私が保証する。
「ううん、ファッションセンスがない私が言うのはなんだけど、その服装とても似合ってて可愛いよ。まぁ雛はどんな服着ても可愛いけど」
「そ、そうかな? でも、にとりだってセンスあると思うわよ」
「私が? 無いよ私にそんなセンスなんて」
「でも、そのにとりの服だって似合ってて可愛いわよ」
そんなセリフをはにかみながら言う雛はとても輝いている。素直に嬉しいんだけど、恥ずかしくてまともに雛の顔が見れないよ。
私は恥ずかしさから、いつも以上に帽子を深くかぶって表情を隠してしまう。
「あ、そうだにとり!」
雛は何か思いついたような顔を私に向けてきた。
「なに?」
「いまからお互いの服を取り換えっこしてみない?」
「と、取り換えっこ?」
雛の顔を見てみると「さぁ、今からやろう!」という意気込みが感じられた。
「でも、私が雛の服着たって全然似合わないと思うよ」
「大丈夫だって! にとりだってどんな服着ても似合うし可愛いよ」
ひゅい……そんなセリフ反則だよ。
私はそのまま顔を赤くしながら、たまに見えてしまう雛の下着をチラ見をしながら雛の家に向かうのだった。
ちなみに今日も水色でした。
「凄く似合ってるわよにとり」
「な、なんかすごく恥ずかしいよ雛ぁ~…」
私と雛はお互いの服を交換し終えて、雛はいま私の服を着てて、私はいま雛の服を着ている。私の格好をしている雛はいつもと違い、全体的に可愛さが強調されている。それと、頭にはいつものリボンではなく、私の帽子を被っている。私が被ったら至って普通だけど、雛が私の帽子を被っているのを見ると、私が持っている帽子と違う、という錯覚に陥ってしまう。同じ服や帽子でも、着る人物が違うだけでこんなにも印象が違うものなんだな、と私は思った。
それに比べて、と下へ視線を向けてみる。私は雛の服を着てもやっぱり似合いもしなければ可愛さの欠片もありゃしない。普段着ないような服の所為で、モジモジと落ち着かない様子や頭に結んでいる雛のリボンが歪な形で結んであるのがそれをさらに強調している。やっぱり、同じ服でも着る人物によって変わるもんだな、と私はなお思った。
そして視線を再び雛に戻してみると、雛は帽子を被ったり脱いだりして遊んでいる。もう、何をしていても雛は可愛いよ。
そんなニヤついた視線を感じたのか、雛は帽子で遊ぶのを止めて私を見てくる。
「どこか変な所でもあるかな?」
「ううん。似合ってて可愛いなって。でも、やっぱり私にこの服は似合わないよ…」
「そんなことないわよ。綺麗だし可愛いわ」
「そ、それなら雛の方が綺麗だし可愛いよ」
「ううん、にとりよ」
「いいや、雛だよ」
「にとりよ~」
「雛だよ~」
「にとりd(ry」
「雛d(ry」
イチャイチャしているという自覚のない2人のそんなやりとりは軽く10分以上も続いた。
その間、取材をするために雛の家に訪ねてきた文と椛は、いつ声を掛けるべきかと扉の前で立ち続けていた。
「取材するつもりでしたが、どうしましょうかね椛?」
「もうちょっとだけ待ってみましょうよ。…ところで文様」
「なんですか?」
「私達も服を取り換えっこしてみませんか?」
「取り換えっこ、ですか……まぁいいんじゃないですか」
その時、確かに椛の目はキラリと光りました。
「では今すぐやりましょう! すぐここで!」
ガバリ!と勢いよく私の服をひっ捕らえて、私の服を脱ぎに掛かる椛。しまった!頭のどこかでこの椛を信じていた私がバカでした!
「嫌な予感はしてましたがやっぱりですか!? ここは駄目です! せ、せめて私かあなたの家でやりましょう!?」
「そんな移動時間があるならここでやったほうが早いです!」
「いやああああぁあああぁあぁあ!?」
にとりや雛と違った意味のイチャイチャを繰り広げている文と椛を見た妖精や妖怪は、そのある意味微笑ましい光景を、見て見ぬふりをしながら飛び去っていった。
片方からはニヤリとしてしまいそうな黄色い声。もう片方からは助けを求めるような悲鳴。同じ行為でも、やるカップルが違うとこんなにも違うものなんだな、と飛び去っていく妖精や妖怪は思った。
そんな擬音が似合うような動きをしながら、鍵山雛は移動をしている。その隣に居る私、河童の河城にとりは我慢をしていた。
何を我慢しているかって?
知っての通り、雛は移動のほとんどをくるくると回りながらしている。そして思い出してほしい。雛の服装を。雛のあのゴスロリ風な服装には当然ながらスカートが使われている。だから…その、雛がくるくると回るたびにそのスカートは結構きわどい所までふわりと上がるんだよ。それによって、雛の―――
「どうしたのにとり?」
ぅおうッ!?いつの間にか雛が私の目の前に居るよ!えっと、そんな純粋で綺麗な目で私を見ないで。私はいま雛の下着が見えちゃうこととか、雛の下着の色を言おうとしてた汚れた河童なんだから!あ、ちなみに雛は水色着用が多いです。
「べ、別に何でもないよ」
「何でもないのにどうして私の下半身を見てるの?」
どうやら知らず知らずのうちに視線が下半身にいってたみたい。
「いやー、雛っていつもそんな服着てるから、たまには違うのもいいかなって」
「うーん…似合わないかな、これ?」
苦し紛れに思い浮かんだことを言うと、雛は自分の服を手で触ったり、首を背中に向けてみたりして私にそう聞いてきた。いや、雛のそのファッションはとっても似合っている。この幻想郷で一番着こなせる人物だと私が保証する。
「ううん、ファッションセンスがない私が言うのはなんだけど、その服装とても似合ってて可愛いよ。まぁ雛はどんな服着ても可愛いけど」
「そ、そうかな? でも、にとりだってセンスあると思うわよ」
「私が? 無いよ私にそんなセンスなんて」
「でも、そのにとりの服だって似合ってて可愛いわよ」
そんなセリフをはにかみながら言う雛はとても輝いている。素直に嬉しいんだけど、恥ずかしくてまともに雛の顔が見れないよ。
私は恥ずかしさから、いつも以上に帽子を深くかぶって表情を隠してしまう。
「あ、そうだにとり!」
雛は何か思いついたような顔を私に向けてきた。
「なに?」
「いまからお互いの服を取り換えっこしてみない?」
「と、取り換えっこ?」
雛の顔を見てみると「さぁ、今からやろう!」という意気込みが感じられた。
「でも、私が雛の服着たって全然似合わないと思うよ」
「大丈夫だって! にとりだってどんな服着ても似合うし可愛いよ」
ひゅい……そんなセリフ反則だよ。
私はそのまま顔を赤くしながら、たまに見えてしまう雛の下着をチラ見をしながら雛の家に向かうのだった。
ちなみに今日も水色でした。
「凄く似合ってるわよにとり」
「な、なんかすごく恥ずかしいよ雛ぁ~…」
私と雛はお互いの服を交換し終えて、雛はいま私の服を着てて、私はいま雛の服を着ている。私の格好をしている雛はいつもと違い、全体的に可愛さが強調されている。それと、頭にはいつものリボンではなく、私の帽子を被っている。私が被ったら至って普通だけど、雛が私の帽子を被っているのを見ると、私が持っている帽子と違う、という錯覚に陥ってしまう。同じ服や帽子でも、着る人物が違うだけでこんなにも印象が違うものなんだな、と私は思った。
それに比べて、と下へ視線を向けてみる。私は雛の服を着てもやっぱり似合いもしなければ可愛さの欠片もありゃしない。普段着ないような服の所為で、モジモジと落ち着かない様子や頭に結んでいる雛のリボンが歪な形で結んであるのがそれをさらに強調している。やっぱり、同じ服でも着る人物によって変わるもんだな、と私はなお思った。
そして視線を再び雛に戻してみると、雛は帽子を被ったり脱いだりして遊んでいる。もう、何をしていても雛は可愛いよ。
そんなニヤついた視線を感じたのか、雛は帽子で遊ぶのを止めて私を見てくる。
「どこか変な所でもあるかな?」
「ううん。似合ってて可愛いなって。でも、やっぱり私にこの服は似合わないよ…」
「そんなことないわよ。綺麗だし可愛いわ」
「そ、それなら雛の方が綺麗だし可愛いよ」
「ううん、にとりよ」
「いいや、雛だよ」
「にとりよ~」
「雛だよ~」
「にとりd(ry」
「雛d(ry」
イチャイチャしているという自覚のない2人のそんなやりとりは軽く10分以上も続いた。
その間、取材をするために雛の家に訪ねてきた文と椛は、いつ声を掛けるべきかと扉の前で立ち続けていた。
「取材するつもりでしたが、どうしましょうかね椛?」
「もうちょっとだけ待ってみましょうよ。…ところで文様」
「なんですか?」
「私達も服を取り換えっこしてみませんか?」
「取り換えっこ、ですか……まぁいいんじゃないですか」
その時、確かに椛の目はキラリと光りました。
「では今すぐやりましょう! すぐここで!」
ガバリ!と勢いよく私の服をひっ捕らえて、私の服を脱ぎに掛かる椛。しまった!頭のどこかでこの椛を信じていた私がバカでした!
「嫌な予感はしてましたがやっぱりですか!? ここは駄目です! せ、せめて私かあなたの家でやりましょう!?」
「そんな移動時間があるならここでやったほうが早いです!」
「いやああああぁあああぁあぁあ!?」
にとりや雛と違った意味のイチャイチャを繰り広げている文と椛を見た妖精や妖怪は、そのある意味微笑ましい光景を、見て見ぬふりをしながら飛び去っていった。
片方からはニヤリとしてしまいそうな黄色い声。もう片方からは助けを求めるような悲鳴。同じ行為でも、やるカップルが違うとこんなにも違うものなんだな、と飛び去っていく妖精や妖怪は思った。
副産物で厳つい尼僧入道が出来上がるが、片や霞を纏ったお姉さんというかずばりマッp
貴方が神か
なるほど、水色か・・・。