「良い屋敷ね」
その日訪れたのは日傘をさした一人の少女だった
「何かご用ですか? お嬢さん」
「あぁ、こう見えても子供じゃないからそんな話し方はやめてもらえる?」
「で? 何のご用ですか?」
「この屋敷の主はどこ?」
「居ませんよ」
「居ない? 留守ってこと?」
「違います」
「じゃあ、どういう意味?」
「文字通りいないんです」
相手は私の言っている意味が分からないらしく固まっている
「貴女は違うの?」
「私はただの門番ですから」
「門番が居るなら主もいるでしょう
さっさと出しなさい」
「確かに私は門番ですがこの館は別に誰のものでもありませんよ」
「意味が分からないわ」
「私はありのままを話してます」
私の言っている事を少しずつ理解しようとしているのか黙ってしまった
この間に私は日課である花壇の世話を再開しよう
「待ちなさいっ」
「はい?」
「この館に主が居ないというなら私がここに住んでもいいということかしら?」
「別に構いませんよ」
「貴女はそれでいいのかしら?」
「私は誰がここに住もうと関係ありません
只の門番ですから」
「そういうことなのね」
それが今の主であるレミリア・スカーレット
お嬢様との出会いだった
この設定を使った長文はもう見られないかと思うと寂しいけど、面白かった。
同人の徒歩二分の美鈴もそうでレミリアを主に迎え入れていたの思い出した
付喪神や地縛霊の例もあるし、無くはないかな。
>ありまえんよ
「ありません」の誤字?