紅魔館の一室。
主であるレミリアの部屋。
「い、いたぃぃぃぃぃい!?」
そんな絶叫が響いたのは夜の帳が落ちた頃であった。
「いたい、いたいぃぃ!!」
その声は驚いた事にレミリアのものであった。
普段は貴族である誇りや体面を何よりも気にする彼女。
そんな彼女が恥も外聞もなく悲鳴をあげていた。
「い、いたいよぅ!」
「おやおや、まだまだ始まったばかりですよ?」
笑みを浮かべながらそう答えるのは門番である美鈴だ。
レミリアが悲鳴を上げるほどの痛み、それを与えているのは信じられない事に彼女なのだ。
美鈴は激痛のあまりに満足に動く事の出来ない主にさらに痛みを与えるべく、その拳に力を込めた。
それが己の体に当てられて、さらなる痛みを与えられることを察したレミリアがついにその言葉を発した。
「や、やめて、助けて咲夜ーー!」
もはや絶叫であった。痛みに顰めた顔に、恐怖の表情を貼りつかせてレミリアは助けを求める。
その時点ですでに激痛のあまりレミリアの体は痙攣し、歯を食いしばって拳を強く握りしめていた。
美鈴の動きが止まる。
面白がるように、どうせ無駄だとわかってでもいるかのように。
レミリアはその態度に不信を覚えながらも忠実な従者を待った。
きっと自分を助けだしてくれると、そんな希望を抱いて。
そして、しばしの時間が経過する。
だが、呼びかけ空しく何時まで経っても誰も現れる事はなかった。
「な、なんで……咲夜?」
何時もならすぐに現れる従者が現れずに、痛みに顔をしかめながら失望の表情を浮かべた。
「咲夜さんは納得済みなんですよ、貴方が痛がる事をね」
「そ、そんな……」
「どんなに痛がっても決して辞めずに最後までする様に、と」
「う、うそ……そんな……」
酷薄な笑みで美鈴が答え、レミリアが絶望の表情を浮かべた。
つまりは見捨てられたのだと……いや、二人は最初から結託していたのかもしれないと。
信頼していたのにと、こんなひどい仕打ちはしないと、そう信じていたのにと。
そんなレミリアの思いを踏みにじるように美鈴が残酷に宣言する。
「さあ、続けましょうか」
「ひぃっ!」
「お楽しみはまだまだこれからですよ、うふふふふ!」
「や、いやぁ、いたいのやだぁぁぁ!」
「足つぼマッサージすごくいたいのぉぉぉ!」
「お嬢様がしてくれって言ったんじゃないですか~」
-終-
主であるレミリアの部屋。
「い、いたぃぃぃぃぃい!?」
そんな絶叫が響いたのは夜の帳が落ちた頃であった。
「いたい、いたいぃぃ!!」
その声は驚いた事にレミリアのものであった。
普段は貴族である誇りや体面を何よりも気にする彼女。
そんな彼女が恥も外聞もなく悲鳴をあげていた。
「い、いたいよぅ!」
「おやおや、まだまだ始まったばかりですよ?」
笑みを浮かべながらそう答えるのは門番である美鈴だ。
レミリアが悲鳴を上げるほどの痛み、それを与えているのは信じられない事に彼女なのだ。
美鈴は激痛のあまりに満足に動く事の出来ない主にさらに痛みを与えるべく、その拳に力を込めた。
それが己の体に当てられて、さらなる痛みを与えられることを察したレミリアがついにその言葉を発した。
「や、やめて、助けて咲夜ーー!」
もはや絶叫であった。痛みに顰めた顔に、恐怖の表情を貼りつかせてレミリアは助けを求める。
その時点ですでに激痛のあまりレミリアの体は痙攣し、歯を食いしばって拳を強く握りしめていた。
美鈴の動きが止まる。
面白がるように、どうせ無駄だとわかってでもいるかのように。
レミリアはその態度に不信を覚えながらも忠実な従者を待った。
きっと自分を助けだしてくれると、そんな希望を抱いて。
そして、しばしの時間が経過する。
だが、呼びかけ空しく何時まで経っても誰も現れる事はなかった。
「な、なんで……咲夜?」
何時もならすぐに現れる従者が現れずに、痛みに顔をしかめながら失望の表情を浮かべた。
「咲夜さんは納得済みなんですよ、貴方が痛がる事をね」
「そ、そんな……」
「どんなに痛がっても決して辞めずに最後までする様に、と」
「う、うそ……そんな……」
酷薄な笑みで美鈴が答え、レミリアが絶望の表情を浮かべた。
つまりは見捨てられたのだと……いや、二人は最初から結託していたのかもしれないと。
信頼していたのにと、こんなひどい仕打ちはしないと、そう信じていたのにと。
そんなレミリアの思いを踏みにじるように美鈴が残酷に宣言する。
「さあ、続けましょうか」
「ひぃっ!」
「お楽しみはまだまだこれからですよ、うふふふふ!」
「や、いやぁ、いたいのやだぁぁぁ!」
「足つぼマッサージすごくいたいのぉぉぉ!」
「お嬢様がしてくれって言ったんじゃないですか~」
-終-
大丈夫だ、問題ない
ただひとつあるとすれば、それは気持ちいいマッサージの方の話が書かれていないことだ