何が好き?
唐突に投げかけられた問い。
その問いに、考えることもせず淡々と。
お茶。
だけ?
あとお昼寝。
貴女らしいわ、と笑われた。
あんたはどうなのよ。
人形、かしら。
あんたらしいわ。
思った通りの返事に、頷いてお茶をすする。
うん、今日のお茶もおいしい。
ねぇ、
ん?
しあわせってどんなとき?
んー?
幸せ、しあわせ……しあわせねぇ……。
お茶を飲みながらぼんやり考える。
しあわせってなんだっけ?
なによそれ、ってまた笑う。
じゃああんたはどうなのよ。
私? 私はそうね……今かしら。
いま?
ええ、お茶飲んで日向ぼっこして、のんびりできて。平和でしあわせね。
しあわせにあんたの好きなもの、関係ないのね。
ええ、でもそういうものよ。
へぇ……。
それで霊夢は?
んー、なら私も今ね。
ならってなによ。
えー、だってさ、天気のいい日にのんびりお茶が飲めて、あんたとふたりでだらだら過ごせるっていいじゃない。
実は適当に合わせてちょっと付け加えただけだけど、自分で言ってみてしっくりときた。
これを幸せと言わずなんと言う。
あなたも好きなもの関係ないのね。私は好きなものの中になかったと思うけど?
そんなの当たり前じゃない。
どういうこと?
あんたはお茶や昼寝と一緒にされて嬉しいわけ?
それは確かに微妙ね……。
アリスの中で、私と上海たちは一緒かもしれないけど。
でも、別にそこまで嫌な気はしない。
アリスが上海やほかの人形を大切にしてるのは見ててわかるし。
あんな風に想われていると思うと少しこそばゆい。
……考えるのやめよう、なんだか恥ずかしくなってきた。
そういえば、なんで好きなものからしあわせの話になったのよ。
だって、しあわせそうな顔してお茶飲むんだもの。
……そんなに顔に出てたかしら?
ええ。だから答えを聞いて、ああ、やっぱりって思ったわ。
それはあんたもよ、という言葉はお茶と一緒に飲み込む。
あ、そうだ。
なによ。
しあわせにひとつ付け加えてもいいかしら?
どうぞ、と視線を投げかけてお茶をすする。
お茶飲んで日向ぼっこして、平和な中でのんびりと、
そこから続けるのかと、呆れた視線を向ける。
でも、そのあとすぐにそれを後悔した。
しあわせそうにお茶飲むあなたを見て過ごす今が、私にとってはしあわせね。
……どうしてそんなこと恥ずかしげもなく言えるのよ。
あなたも人のこと言えないと思うわ。
ちょっとした無言のあと、耐え切れなくて笑ったら、同じタイミングでアリスも笑いだした。
ねぇ、
なに?
好きなもの、ひとつ付け加えてもいいかしら?
どうぞ、と視線を投げかけられた。
お茶と、お昼寝と、
それはさっき聞いたわよ、と言いたげな視線を無視して続けた。
今このとき。それが私の好きなものね。
……やっぱり、人のこと言えないじゃない。
ふっと笑ったら、また、アリスも同じように笑った。
好きとしあわせ。
似てるようで少し違う。
それはまるで、私とあんた。
おしまい。
唐突に投げかけられた問い。
その問いに、考えることもせず淡々と。
お茶。
だけ?
あとお昼寝。
貴女らしいわ、と笑われた。
あんたはどうなのよ。
人形、かしら。
あんたらしいわ。
思った通りの返事に、頷いてお茶をすする。
うん、今日のお茶もおいしい。
ねぇ、
ん?
しあわせってどんなとき?
んー?
幸せ、しあわせ……しあわせねぇ……。
お茶を飲みながらぼんやり考える。
しあわせってなんだっけ?
なによそれ、ってまた笑う。
じゃああんたはどうなのよ。
私? 私はそうね……今かしら。
いま?
ええ、お茶飲んで日向ぼっこして、のんびりできて。平和でしあわせね。
しあわせにあんたの好きなもの、関係ないのね。
ええ、でもそういうものよ。
へぇ……。
それで霊夢は?
んー、なら私も今ね。
ならってなによ。
えー、だってさ、天気のいい日にのんびりお茶が飲めて、あんたとふたりでだらだら過ごせるっていいじゃない。
実は適当に合わせてちょっと付け加えただけだけど、自分で言ってみてしっくりときた。
これを幸せと言わずなんと言う。
あなたも好きなもの関係ないのね。私は好きなものの中になかったと思うけど?
そんなの当たり前じゃない。
どういうこと?
あんたはお茶や昼寝と一緒にされて嬉しいわけ?
それは確かに微妙ね……。
アリスの中で、私と上海たちは一緒かもしれないけど。
でも、別にそこまで嫌な気はしない。
アリスが上海やほかの人形を大切にしてるのは見ててわかるし。
あんな風に想われていると思うと少しこそばゆい。
……考えるのやめよう、なんだか恥ずかしくなってきた。
そういえば、なんで好きなものからしあわせの話になったのよ。
だって、しあわせそうな顔してお茶飲むんだもの。
……そんなに顔に出てたかしら?
ええ。だから答えを聞いて、ああ、やっぱりって思ったわ。
それはあんたもよ、という言葉はお茶と一緒に飲み込む。
あ、そうだ。
なによ。
しあわせにひとつ付け加えてもいいかしら?
どうぞ、と視線を投げかけてお茶をすする。
お茶飲んで日向ぼっこして、平和な中でのんびりと、
そこから続けるのかと、呆れた視線を向ける。
でも、そのあとすぐにそれを後悔した。
しあわせそうにお茶飲むあなたを見て過ごす今が、私にとってはしあわせね。
……どうしてそんなこと恥ずかしげもなく言えるのよ。
あなたも人のこと言えないと思うわ。
ちょっとした無言のあと、耐え切れなくて笑ったら、同じタイミングでアリスも笑いだした。
ねぇ、
なに?
好きなもの、ひとつ付け加えてもいいかしら?
どうぞ、と視線を投げかけられた。
お茶と、お昼寝と、
それはさっき聞いたわよ、と言いたげな視線を無視して続けた。
今このとき。それが私の好きなものね。
……やっぱり、人のこと言えないじゃない。
ふっと笑ったら、また、アリスも同じように笑った。
好きとしあわせ。
似てるようで少し違う。
それはまるで、私とあんた。
おしまい。
>毎月1日と10日はレイアリの日
最強過ぎるな…
微笑ましいお話でした。
まさに幸せ。
微笑ましくて良かった。
コメントありがとうございます。
≫奇声を発する(ry in レイアリLOVE!様
ありがとうございます。
幸せといってくださり恐縮です!
ほんと最強ですよね
≫2様
ありがとうございます。
ぜひとも覚えていってくだされ!
≫けやっきー様
ありがとうございます。
あったかさが伝わってくださって私も幸せです
≫4様
ありがとうございます。
さらりと読めるような構成を目指しましたので、そう言ってもらえて嬉しいです。
そのほか読んでくださった方々もありがとうございます。