Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

今日のお昼はホイホイ炒飯

2010/09/12 20:11:01
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ある昼時、聖白蓮は紅魔館に訪れていた
今日の目的は相談、それも美鈴にだ
館が見えてきたところで高度を下げ、門前に近づき最初に見た物は幸せそうに眠っている美鈴だった

「…平和は一番ですね」

起こそうと肩に手を掛けようとした瞬間…

「…起きてますよ、聖さん」

聖は美鈴に手首を掴まれていた

「狸寝入りって奴でしょうか」

「あはは、そうですね」

美鈴は敵意が無いのを悟ったのか柔らかい笑みを浮かべる

「…相談に乗ってくれないでしょうか」

「唐突ですね、良いですよ」

そう言って美鈴は近くにいた妖精に番を任せ聖を連れて詰め所へ入った


美鈴は聖にお茶を出しつつ問うた

「…で、悩みってなんです?」

「実は今の状況です」

「今の状況って、例えば?」

「…私が封印される前は妖怪と人間の関係が一番荒れていた時代だと思うんです」

「そうでしょうね、貴方はそれを何とかしたくて尽力していた、そう聞いてます」

「はい、封印が解かれ私は途中で断たれた想いを続けよう、そう思ったんですが…」

「…その思いが現実のこととなって戸惑っている、そうですね?」

「え?あぁはい」

自分の思っていたことを先に言われ顔を赤らめながら茶を飲む白蓮に美鈴は問いかけた

「聖さん、お腹減ってませんか?」

「え?」

美鈴は頭を掻きながら言った

「お恥ずかしい限りですが、実は昼食はまだでして」

「それはいけない、私も今からお昼時でして、良かったら一緒に食べませんか?」

そう言って美鈴は料理台に立った


少しして美鈴は二人分の皿を持って戻ってきた

「…すいませんね、これしか作れないもので」

「これは?」

「炒飯です、私の得意料理で好物です」

聖が珍しげな目で見ていたのを見て美鈴は付け加えた

「大丈夫です、仏教のタブーの獣肉は入れてませんよ」

「え?あぁそんなことではありません、ただ珍しいなぁって」

そんなことを言う聖を見て美鈴は

「さぁ食べましょう」

とだけ言った


食べ始めて少し経ったくらい、美鈴は唐突に口を開いた

「食べながらで良いですから聞いて下さい」

美鈴は皿を示し言った

「この炒飯は幻想郷です」

「え?」

美鈴は炒飯を蓮華で崩しながら説明した

「卵、ネギ、蒲鉾、ピーマンにパプリカ、多種多様な具を入れてます」

微笑んで尚も説明を続ける

「お米は人間、具は妖怪です、この一皿に私は幻想郷を表しました」

そう言って一口頬張り、飲み込む

「土台となる卵を軽く炒ってその次にピーマンパプリカ、蒲鉾、そしてネギを入れ主役のご飯です」

美鈴は黙って話を聞いている聖に尚も語る

「この炒飯には、不和や争いはありません、炒飯ですからね」

一口頬張り、微笑む

「でもこの幻想郷では度々異変が起きます、様々な争いや不和も生じます」

美鈴は聖を見据え言った

「炒飯は卵を中心にして具を纏めます、そしてこの味ができます」

空になった皿を見つめ言った

「でも幻想郷には実際に人々を纏める卵はありません、でも崩れない」

蓮華を置き語りかける

「確かにこれまで大きな争いや動乱が起き幾度と無くこの幻想郷は危機に瀕してきました」

水を一口含んで語り続ける

「ですがその都度人間や妖怪は決してめげずに負けずに歩み続けました、その証拠に今この場所で炒飯を食べていられる、嬉しいことです」

空になったコップを置き続ける

「さて、本題に戻りましょう、貴方が貴方の存在している理由ですね?」

聖は黙って頷く

「現在の状況について悩んでいる、そう仰いましたね?」

「はい」

「でも貴方は誰にも必要とされていないわけでは無い、それだけで良いじゃないですか」

美鈴の言葉は簡潔を極めていた

「何も悩まなくて良いのですよ、確かに貴方は人間と妖怪を共存させられなかった、でも今は仲良くやってる、この意味は大きいですよ」

「…だからです」

聖の声は震えていた

「だから、私が解放されたことによって新たな不和が生まれるのかもしれない、そう思ってしまうのです」

「…考えちゃ駄目ですよ、負の方向に」

「え?」

「炒飯には決まった具はありませんそれこそ何でも受け入れます、この幻想郷の様にね」

美鈴は優しく語りかけた

「だからこそ炒飯は炒飯です、具が決まり切ってしまえばそれは炒飯ではありません」

水をもう一杯飲み干し美鈴は続ける

「だから貴方は貴方の考えを声高に主張していけばいいのですよ、関心は持たれるでしょうが貶す人はいないと思います」

美鈴は数瞬押し黙り、続けた

「例えが下手で申し訳ありません」

「いいえ…ありがとうございます、貴方に相談して良かった」

「そうですか?それは良かった」

その後聖は美鈴に別れを告げ紅魔館を後にした
その日から聖の二つ名は『ガンガンいく僧侶』になったそうな

どうも、タイトルが悪意むき出しの投げ槍です
…美鈴の炒飯食べたいね、美鈴にホイホイ炒飯したいね
聖にもう少しアクション欲しかったかな~
矛盾だらけですが、仕様という範囲に抑えられたはずです

誤字脱字などありましたらご指摘よろしくお願いします
投げ槍
コメント



1.削除
あぁそうさ。タイトルに釣られた愚か者さ!

>美鈴にホイホイ炒飯したいね
こらwww
2.エクシア削除
いや、待てや!?
美鈴上手い例えを用いてアドバイスしたのに、積極になりすぎて『ガンガンいく僧侶』に逝っちまったか!?さすがひじりんww

まあ、私もガンガンひじりんを見てみたいですがwww
3.名前が無い程度の能力削除
ああっ俺も夕イトルにホイホイされたさ!
俺もホイホイ炒飯したいぜッ!
4.奇声を発する程度の能力削除
タイトルに釣られましたが何か?
読んでたらお腹空いてきた…
5.名前が無い程度の能力削除
こんな時間に読んでしまったからお腹がすいてしまったどうしてくれry
6.名前が無い程度の能力削除
ああん?餡かけチャ-ハン?
7.名前が無い程度の能力削除
>ガンガンいく僧侶
それは既に僧侶やない、モンクや(笑
8.名前が無い程度の能力削除
関係ないけど夜中に食うならラーメンより
炒飯のが健康を害さないってことを思い出した
ですので、今から作ってきます
9.名前が無い程度の能力削除
仏教って魚とか大丈夫なんだっけ?
もし駄目なら卵と蒲鉾がアウトなんじゃ?
10.投げ槍削除
コメ返しです

>>唯様
釣ってしまってすいません、タイトルがやりたかっただけかもしれません(汗

>>エクシア様
同意です、私もガンガンひじりん見たいです

>>3様
同志が居てくれて嬉しいでありますッッッ

>>奇声を発する程度の能力様 5様
自分も書いててお腹が減りました

>>6様
…ただのチャーハンでした、すいません

>>7様
すいません、誰ですか(汗

>>8様
そうなんですか、役に立つ情報ありがとうございます

>>9様
宗派によって違うらしいですが魚類は大丈夫だった気がします、四つ足の物は食べるなと言う言葉があるそうで鶏卵も
大丈夫…かな?
11.けやっきー削除
>その日から聖の二つ名は『ガンガンいく僧侶』になったそうな
見てみたいのは私だけじゃなかった…!
12.名前が無い程度の能力削除
歪みねぇな♂いざぁ…(続きを)