Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

その花は貴方のために 前編

2010/09/12 19:19:22
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※作品集73・私がドキッとした瞬間の続きになっております。
 出来ればそちらから読んでいただけると分かりやすいかと。





あの事件?から一週間が経った。
パチュリー様とは顔を合せていない。
まあ、私は基本外で仕事をする身だから顔を合わせることの方が難しい。
だがしかし、あんなことを言われた後ではパチュリー様との接し方がイマイチ分からない。
会わなければいいという問題でもない。
同じ館に住んでいるのだから、顔を合わせる機会いくらでもあるのだから。
というか、私あの時決めたじゃないか。
花を図書館に持っていくって。



「やっぱり気まずいかも…」

「なにが気まずいのかしら?」

「うわっ!?」



いきなり後ろから声を掛けられた。
振り向くとそこには洗濯物を運んでいた咲夜さんがいた。



「なによその反応、傷つくわね」

「すみません…。なんの気配もなかったもので」

「まあ、時間を止めていたからね。で、なにが気まずいって?」

「それ引っ張りますか…?」

「当たり前じゃないの」



咲夜さん、完全に私の話聞こうとしてる。
いつの間にか紅茶用意されてるし。



「ちょっと休憩でもしようと思って」

「いつもならスルーじゃないですか。なんで今回は食いつくんですか」

「興味があるから、じゃダメかしら?」

「探究心があるのは良いことです。でも今回は勘弁してください」



さすがにあの事を咲夜さんに話すのはマズイ気がする。
絶対お嬢様に言うって、殺されるって。



「ほら、言ってみなさいな」

「な、なんでもないですって! 仕事しないとお嬢様に怒られちゃいますよ?」

「今は寝ていらっしゃるから問題ないわ」

「瀟洒じゃないんですか!?」

「今は一人の女の子よ」

「都合がいい時だけそんなこと言って…」

「いいじゃない。ほら、ね?」



これはもう言わないと殺されるパターンだ。
どっちにしたって殺されるのか私。



「えっと、ですね。パチュリー様のことで、ちょっと…」

「パチュリー様? どうかしたの?」

「いや、その…なんというか」

「……告白でもされたのかしら?」

「ええっ!? ち、ちがいます!!」

「じゃあなんなの?」

「告白というか、なんというか…。それに近い感じなことを言われたというか…」



そこまで言うと目の前から紅茶が噴射されてきた。
咲夜さん、もう完全に瀟洒じゃなくなってますよ。



「え? ちょっと、それなにかの間違いなんじゃないの?」

「いえ、私もいろいろ考えたんですよ? でも考えれば考えるほど分からなくなってきて…」

「…パチュリー様はなんておっしゃられたの?」

「えっとですね…」



私が事の経緯を話すと、咲夜さんは「うーん」と言って私の目を見つめてきた。



「あの、なんでしょう…?」

「一度パチュリー様にお花を持って行ってあげましょう」

「やっぱり」

「それでハッキリさせればいいのよ」

「でもちょっと今は気まずいというか…」

「今行かないでいつ行くのよ! 大丈夫よ、私も陰で見ててあげるから」

「すごい不安なんですけど…」



こうして花を図書館に持って行くことになった。
咲夜さんは紅茶とクッキーを用意してくると言って館に戻った。
私は花を用意するために庭園へ向かった。



「どれにしようか」



相手に花を送ることをあまりしたことがないから困ってしまう。
花言葉は知っているが、これで向こうも知っていたらと思うとそれはそれで気恥ずかしい。



「でも、なるべくパチュリー様に合う花にしなくちゃ」



さて、選ぶとするか!
 
 
 
 
 
後編へ続く
小鳥遊
コメント



1.エクシア削除
パチェに合う花・・・。
色からして紫陽花とかかな?
花言葉とかは詳しくないので、ここは美鈴の腕の見せ所ですね。

間違ってももやしだけは持って行っちゃだめだwww

後編、楽しみにしてます。
2.奇声を発する程度の能力削除
うーん、何の花が似合うんだろう…
私もやっぱり紫陽花かなぁ、後編楽しみです。
3.名前が無い程度の能力削除
この短さなら、前後編に分けなくても良いのでは……。
続きを待ってます。
4.けやっきー削除
>そこまで言うと目の前から紅茶が噴射されてきた。
いや本当、瀟洒さがさっぱり抜けきっちゃってw

もやしを持っていく展開を想像して吹いちゃったのは内緒。