※注意※
妖夢の精神年齢と肉体年齢が一緒に下がってしまいました、つまりは幼夢です
私、魂魄妖忌は愛する孫と共に夕暮れの人里の近くを歩いていた
事の起こりは少し前、人里で祭が有ると紫殿が教えてくれたためだ
「はなびたのしみですね」
「うむ」
耳を澄ませば祭囃子の音が聞こえてくる、そろそろか
人里に着いたときには既に祭は始まっていて、色とりどりの提灯が輝いていた
「ゆゆこさまー、ゆかりさまー」
入り口で佇んでいた幽々子様と紫殿を見つけた妖夢が二人に走り寄る
「あらいらっしゃ~い、妖夢ちゃん」
すかさず紫殿が抱き上げ妖夢の頭を優しく撫でる、まるで親戚のおばちゃ…じゃなかったお姉さんのようだ
三人で連れ立って人里の中を進む途中、幽々子様は何かを見つけ私に言ってきた
「ごめんなさい、妖忌、ちょっといいかしら?」
指さす方を見て私は力無く溜息を吐いた
「…分かりました、行ってらっしゃいませ」
「ありがと、妖忌」
そう言ってくるりと背を向け歩き出す幽々子様、その背中は雄弁に語っていた『一狩リ行コウゼ』と
「…ちょっと行ってくるわ、あの子一人にさせると危ないから」
「お願いします、紫殿」
そう言って紫殿を送り出す、直後に聞こえた夜雀の悲痛な叫び声に心の中で合掌をしつつ歩き出す
「…おじいさま」
妖夢が着物の袖を引っ張りつつ小さい声で私を呼ぶ
「なんじゃ」
しかし妖夢は黙して答えずただ一方を見つめていた
妖夢が見つめる先には『綿菓子』の三文字、全てを理解した私はゆっくりと
「…食べたいのか」
と問い、妖夢は無言で頷いた
数分後、真っ白いふわふわの塊を目の前にして満面の笑みを浮かべる妖夢がいた
「おいしいです、おじいさま」
「良かったのう」
石段に座っている私の隣で綿菓子を頬張る妖夢、やっぱり小さくなったままでも良いかもしれない
「…ただいま~」
妖夢が綿菓子を食べきって数分後、笑みを浮かべた幽々子様と疲労の色を浮かべた紫殿が私たちの前にやってきた
「…紫殿、ご苦労様です」
「…ありがと、妖忌」
流石に疲れすぎたかと思っていたが…
「ゆかりさま、だいじょうぶですか?」
「あ~んありがとう妖夢ちゃん、お姉ちゃん嬉しいわ」
…妖夢の一声で復活した
「ねぇ妖夢、妖忌、かき氷食べない?」
妖夢は紫殿の一言に暫しの沈黙の後
「かきごおりですか?たべたいです、ゆかりさま」
賛同の意を示した
私はミルク金時、紫殿はイチゴミルク、そして妖夢はブルーハワイ
「美味しい?妖夢」
「はい、おいしいです」
久しぶりにかき氷なんて食べたが、確かに旨い
シャコシャコと氷を崩している時、妖夢に呼びかけられたので振り向いたら
「おじいさま、ベロが~」
見事に舌が真っ青であった
そしていつの間にかミルク宇治金時を食べていた幽々子様が怖い顔をして割り込んできた
「…妖夢、それは危険信号よ、危ないわ」
「うぇっ?」
「幽々子の言う通りよ妖夢、ブルーハワイを食べると舌から青くなりやがては体中が青くなってしまうのよ」
「そ、そんな~」
「嘘を教えないで下さい、二人とも」
半べそまで行った妖夢に耐えかねた私が止めに入る、…実は私も悪戯したかったよ、でもガマンするよ?大人だもん
「ほんとですか?おじいさま」
「ほんとじゃよ」
「もー空気呼んでよ妖忌」
「そーよそーよ」
「だまらっしゃい!」
そんなこんなでかき氷を食べ終えた私たちは本日のメーンエベント、花火を見に紫殿の案内で森の中を歩いていった
「おじいさま~、はやくはやく」
因みに先導しているのは妖夢、先導していると言うよりははしゃぎすぎているだけなのだが
「あぁそんなに走ったら危な…」
「うにゃっ」
言い切る前に妖夢は小石に蹴躓き見事バンザイのポーズですっころんだ
「うぅ~」
「ほ~らいわんこっちゃない、ほれ泣くな」
涙を堪えている妖夢を助け起こし浴衣に付着した砂埃を払った
まぁそんなこんなで紫殿お勧めの場所に到着した
「たのしみですね!ゆゆこさま、おじいさま」
妖夢が言い切った瞬間、漆黒の空に朱色の閃光が瞬いた
「わぁ~」
「おぉ」
次々と上がる色とりどりの花火に妖夢は歓声を上げた
「きれいですね、おじいさま!」
「…うむ」
最後の一発が終わり、私たちは帰途についた
妖夢はまだ興奮しているらしく、最後の花火について語っていた
「すごかったですね、さいごのはなび、ドカーンってなったあとにバチバチってなって、すごかったですね」
「うむ」
「それから、それから…」
妖夢の声が小さくなっているのを感じた私は振り向き見やった
「…眠いのか?妖夢」
「…はい」
私は足を止め腰をかがめ言った
「ほら、乗りなさい、負ぶってあげるから」
「…ありがとうございます」
そう言って妖夢は背中にしがみついた
「すごかっ…ですね、はな…」
妖夢は言葉を言い切る前にすやすやと寝息を立ててしまった
「…楽しかったみたいね、お祭り」
幽々子様が私の背中で寝息を立てている妖夢の髪の毛を優しく撫でながら呟いた
「でしょうね、この子が心から笑ったのを久しぶりに見ました」
「…んぅ、ふふふ」
「あら、眠りながら笑っているわ、何の夢見てるんでしょ」
「それは、本人しか分かりますまい」
私は若干涼しくなった風を浴び、背中で寝ている妖夢の寝息を聞き、秋の訪れを感じた
妖夢の精神年齢と肉体年齢が一緒に下がってしまいました、つまりは幼夢です
私、魂魄妖忌は愛する孫と共に夕暮れの人里の近くを歩いていた
事の起こりは少し前、人里で祭が有ると紫殿が教えてくれたためだ
「はなびたのしみですね」
「うむ」
耳を澄ませば祭囃子の音が聞こえてくる、そろそろか
人里に着いたときには既に祭は始まっていて、色とりどりの提灯が輝いていた
「ゆゆこさまー、ゆかりさまー」
入り口で佇んでいた幽々子様と紫殿を見つけた妖夢が二人に走り寄る
「あらいらっしゃ~い、妖夢ちゃん」
すかさず紫殿が抱き上げ妖夢の頭を優しく撫でる、まるで親戚のおばちゃ…じゃなかったお姉さんのようだ
三人で連れ立って人里の中を進む途中、幽々子様は何かを見つけ私に言ってきた
「ごめんなさい、妖忌、ちょっといいかしら?」
指さす方を見て私は力無く溜息を吐いた
「…分かりました、行ってらっしゃいませ」
「ありがと、妖忌」
そう言ってくるりと背を向け歩き出す幽々子様、その背中は雄弁に語っていた『一狩リ行コウゼ』と
「…ちょっと行ってくるわ、あの子一人にさせると危ないから」
「お願いします、紫殿」
そう言って紫殿を送り出す、直後に聞こえた夜雀の悲痛な叫び声に心の中で合掌をしつつ歩き出す
「…おじいさま」
妖夢が着物の袖を引っ張りつつ小さい声で私を呼ぶ
「なんじゃ」
しかし妖夢は黙して答えずただ一方を見つめていた
妖夢が見つめる先には『綿菓子』の三文字、全てを理解した私はゆっくりと
「…食べたいのか」
と問い、妖夢は無言で頷いた
数分後、真っ白いふわふわの塊を目の前にして満面の笑みを浮かべる妖夢がいた
「おいしいです、おじいさま」
「良かったのう」
石段に座っている私の隣で綿菓子を頬張る妖夢、やっぱり小さくなったままでも良いかもしれない
「…ただいま~」
妖夢が綿菓子を食べきって数分後、笑みを浮かべた幽々子様と疲労の色を浮かべた紫殿が私たちの前にやってきた
「…紫殿、ご苦労様です」
「…ありがと、妖忌」
流石に疲れすぎたかと思っていたが…
「ゆかりさま、だいじょうぶですか?」
「あ~んありがとう妖夢ちゃん、お姉ちゃん嬉しいわ」
…妖夢の一声で復活した
「ねぇ妖夢、妖忌、かき氷食べない?」
妖夢は紫殿の一言に暫しの沈黙の後
「かきごおりですか?たべたいです、ゆかりさま」
賛同の意を示した
私はミルク金時、紫殿はイチゴミルク、そして妖夢はブルーハワイ
「美味しい?妖夢」
「はい、おいしいです」
久しぶりにかき氷なんて食べたが、確かに旨い
シャコシャコと氷を崩している時、妖夢に呼びかけられたので振り向いたら
「おじいさま、ベロが~」
見事に舌が真っ青であった
そしていつの間にかミルク宇治金時を食べていた幽々子様が怖い顔をして割り込んできた
「…妖夢、それは危険信号よ、危ないわ」
「うぇっ?」
「幽々子の言う通りよ妖夢、ブルーハワイを食べると舌から青くなりやがては体中が青くなってしまうのよ」
「そ、そんな~」
「嘘を教えないで下さい、二人とも」
半べそまで行った妖夢に耐えかねた私が止めに入る、…実は私も悪戯したかったよ、でもガマンするよ?大人だもん
「ほんとですか?おじいさま」
「ほんとじゃよ」
「もー空気呼んでよ妖忌」
「そーよそーよ」
「だまらっしゃい!」
そんなこんなでかき氷を食べ終えた私たちは本日のメーンエベント、花火を見に紫殿の案内で森の中を歩いていった
「おじいさま~、はやくはやく」
因みに先導しているのは妖夢、先導していると言うよりははしゃぎすぎているだけなのだが
「あぁそんなに走ったら危な…」
「うにゃっ」
言い切る前に妖夢は小石に蹴躓き見事バンザイのポーズですっころんだ
「うぅ~」
「ほ~らいわんこっちゃない、ほれ泣くな」
涙を堪えている妖夢を助け起こし浴衣に付着した砂埃を払った
まぁそんなこんなで紫殿お勧めの場所に到着した
「たのしみですね!ゆゆこさま、おじいさま」
妖夢が言い切った瞬間、漆黒の空に朱色の閃光が瞬いた
「わぁ~」
「おぉ」
次々と上がる色とりどりの花火に妖夢は歓声を上げた
「きれいですね、おじいさま!」
「…うむ」
最後の一発が終わり、私たちは帰途についた
妖夢はまだ興奮しているらしく、最後の花火について語っていた
「すごかったですね、さいごのはなび、ドカーンってなったあとにバチバチってなって、すごかったですね」
「うむ」
「それから、それから…」
妖夢の声が小さくなっているのを感じた私は振り向き見やった
「…眠いのか?妖夢」
「…はい」
私は足を止め腰をかがめ言った
「ほら、乗りなさい、負ぶってあげるから」
「…ありがとうございます」
そう言って妖夢は背中にしがみついた
「すごかっ…ですね、はな…」
妖夢は言葉を言い切る前にすやすやと寝息を立ててしまった
「…楽しかったみたいね、お祭り」
幽々子様が私の背中で寝息を立てている妖夢の髪の毛を優しく撫でながら呟いた
「でしょうね、この子が心から笑ったのを久しぶりに見ました」
「…んぅ、ふふふ」
「あら、眠りながら笑っているわ、何の夢見てるんでしょ」
「それは、本人しか分かりますまい」
私は若干涼しくなった風を浴び、背中で寝ている妖夢の寝息を聞き、秋の訪れを感じた
萌えつきた…
熱中症にはお気をつけ下さいww
ところで我の嫁である半霊はどんな様子だったのかkwsk
ときめきました、えぇ。
40℃越えとは…!