朝、カーテンの隙間から差し込む眩い日差しを浴びながら私は起きた、厚いカーテンを開ける、うん今日も快晴だ、しかしそれは天気の話で、私は違う
「…おはようございます、咲夜さん」
私は写真立てに写った咲夜さんに朝の挨拶をして仕事へと向かった
…結論から言ってしまおう、咲夜さんが死んだ
理由は病気、気付いたときには既に手遅れだったらしく、ベッドに横たわっていた咲夜さんは苦痛に顔を歪めていた
『…め…りん』
『なんですか、咲夜さん』
『…これ、貰って、私の…形見』
『馬鹿言わないで下さい、咲夜さん、絶対良くなりますから』
あの時の咲夜さんはそんな無責任なことを言う私を叱ることもせずただ微笑んで首を横に振るだけだった
『自分の体は、自分がよく知ってるの、もう駄目みたい』
『そ、そんなこと言わないで下さい、貴方が死んでしまったら誰が居眠りしている私を起こすんですか?』
『…あなた、私が死んでも居眠りする気なのね、貴方らしいと言えば貴方らしいわね』
咲夜さんは微笑んでいた、確かに
『だからこそ駄目、これを受け取って』
『…咲夜…さん』
『私が生きていたという証、十六夜咲夜という人間がこの紅き魔が住まう館にいたという証を、受け取って』
私が銀の懐中時計を受け取ると咲夜さんは幸せそうに微笑んで、事切れた
『咲夜さん?咲夜さん!』
必死に呼びかける声に、彼女は永遠に反応することは無かった
ただ、彼女が遺した懐中時計だけが、時を刻んでいた
その日以来、私は仕事中居眠りをしていない、しかし私から笑顔を奪った
そして、咲夜さんの懐中時計は、いつの間にか動かなくなっていた
その日の業務を全て終え自室に戻った私を、有り得ない光景が襲いかかった
『お帰り、美鈴』
「咲夜…さん?」
『私の顔忘れたの?』
忘れるはずがない、忘れたくない
「咲夜さん、どうしてここに?」
『貴方、私が死んでから居眠りしてないみたいね』
「…はい」
『体に悪いわよ』
「…貴方の口から出る言葉とは思えません」
『かもね、でも辛気くさい顔して門に立っている貴方を見るより呑気によだれ垂らして居眠りしている貴方の方が好きだったわ』
私は黙りこくってしまった
『ところで今日が何の日か知ってる?』
「え?」
『貴方ってつくづく鈍いわね、今日は貴方の誕生日よ、だからプレゼント持ってきてあげたわ』
「…忘れてました」
『全く、なんで死んだ私が生きている貴方の誕生日を教えなきゃならないのよ』
「…ごめんなさい」
『謝らなくたって良いわ、でも約束して、貴方はこの幻想郷の誰よりも笑顔が似合っているの、だから、笑っていて、美鈴』
「…はい」
『約束ね、絶対だからね』
彼女はそう言うと煙のように消えてしまった
そして彼女の後ろ側に置いてあった懐中時計が…
「…動いている?」
咲夜さんが持ち主だった頃のようにカチリ、カチリと音を刻み続けていた
「…ありがとうございます、咲夜さん」
泣きたい、でも笑わなきゃ、そう思い私は咲夜さんの写真に笑ってもう一度告げた
「ありがとうございます、咲夜さん」
心なしか、写真の中の彼女が微笑んだように見えた
「…おはようございます、咲夜さん」
私は写真立てに写った咲夜さんに朝の挨拶をして仕事へと向かった
…結論から言ってしまおう、咲夜さんが死んだ
理由は病気、気付いたときには既に手遅れだったらしく、ベッドに横たわっていた咲夜さんは苦痛に顔を歪めていた
『…め…りん』
『なんですか、咲夜さん』
『…これ、貰って、私の…形見』
『馬鹿言わないで下さい、咲夜さん、絶対良くなりますから』
あの時の咲夜さんはそんな無責任なことを言う私を叱ることもせずただ微笑んで首を横に振るだけだった
『自分の体は、自分がよく知ってるの、もう駄目みたい』
『そ、そんなこと言わないで下さい、貴方が死んでしまったら誰が居眠りしている私を起こすんですか?』
『…あなた、私が死んでも居眠りする気なのね、貴方らしいと言えば貴方らしいわね』
咲夜さんは微笑んでいた、確かに
『だからこそ駄目、これを受け取って』
『…咲夜…さん』
『私が生きていたという証、十六夜咲夜という人間がこの紅き魔が住まう館にいたという証を、受け取って』
私が銀の懐中時計を受け取ると咲夜さんは幸せそうに微笑んで、事切れた
『咲夜さん?咲夜さん!』
必死に呼びかける声に、彼女は永遠に反応することは無かった
ただ、彼女が遺した懐中時計だけが、時を刻んでいた
その日以来、私は仕事中居眠りをしていない、しかし私から笑顔を奪った
そして、咲夜さんの懐中時計は、いつの間にか動かなくなっていた
その日の業務を全て終え自室に戻った私を、有り得ない光景が襲いかかった
『お帰り、美鈴』
「咲夜…さん?」
『私の顔忘れたの?』
忘れるはずがない、忘れたくない
「咲夜さん、どうしてここに?」
『貴方、私が死んでから居眠りしてないみたいね』
「…はい」
『体に悪いわよ』
「…貴方の口から出る言葉とは思えません」
『かもね、でも辛気くさい顔して門に立っている貴方を見るより呑気によだれ垂らして居眠りしている貴方の方が好きだったわ』
私は黙りこくってしまった
『ところで今日が何の日か知ってる?』
「え?」
『貴方ってつくづく鈍いわね、今日は貴方の誕生日よ、だからプレゼント持ってきてあげたわ』
「…忘れてました」
『全く、なんで死んだ私が生きている貴方の誕生日を教えなきゃならないのよ』
「…ごめんなさい」
『謝らなくたって良いわ、でも約束して、貴方はこの幻想郷の誰よりも笑顔が似合っているの、だから、笑っていて、美鈴』
「…はい」
『約束ね、絶対だからね』
彼女はそう言うと煙のように消えてしまった
そして彼女の後ろ側に置いてあった懐中時計が…
「…動いている?」
咲夜さんが持ち主だった頃のようにカチリ、カチリと音を刻み続けていた
「…ありがとうございます、咲夜さん」
泣きたい、でも笑わなきゃ、そう思い私は咲夜さんの写真に笑ってもう一度告げた
「ありがとうございます、咲夜さん」
心なしか、写真の中の彼女が微笑んだように見えた
>今度は甘いめーさくだ
是非とも・・・是非ともお願いします・・・!!
大量のナイフが友人めがけ飛んでいきました。
姉妖夢に超期待