Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

夢と現でひとつになって

2010/08/16 21:13:43
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「咲夜さん…」

「美鈴…」





私は咲夜さんの華奢な体をぎゅっと抱きしめる。

髪が触れそうなくらいに抱きしめた体から体温と鼓動を感じながら髪をなでる。

咲夜さんは髪を撫でるたびにくすぐたっそうに身じろぐ。

お返しとばかりに撫で返してくる咲夜さんの手は櫛を通してるみたいに気持ちがいい。





「…ん、気持ちいいわ」

「私もです」





さらに体を抱き寄せる。

咲夜さんの頬を赤く染めて目を潤ませた表情に鼓動が高まった。





「…愛してます」

「…ん」





恥ずかしそうな咲夜さんの頬に手を添えて、視線をあわせる。

ただ見つめ合うだけの時間が流れ、彼女はそっと口を開く。





「…私もよ」





小さな声で言って、優しく微笑む。

そんな彼女がいとおしく、強く抱きしめた。

私の背中に回された腕は決して離さないという告げていた。

私は呼吸を整え、彼女の耳元に囁く。





「…結婚しましょう」

「…ええ」





眼を閉じる咲夜さんの唇に自分のそれを近づける。

その距離が少しづつ零になっていき





二つの影はひとつになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



「あ」

「…うん」





咲夜さんの顔がすぐ目の前にあった。それは別におかしくない。

さっきまでキスをしていたのだから。

なのに、なんでそんなに驚いた顔をするのだろうか。どこか慌てたような。





「おはよう。ずいぶん寝ていたのね」

「…寝てた?」





それじゃあ、さっきのは夢?

キャッキャウフフはドリームだったと?





「ええ、よく寝ていたわ」

「…そうですか」





私は一人肩を落とす。

それもそうか。あんな都合のいいことは夢でもないとあり得ない。

もうちょっと寝てたらなあ…。キスから先も…。





「ちゃんと仕事しなさいよ。それじゃあね」

「あ、咲夜さん」





足早に去ろうとする彼女を呼び止める。





「何よ」

「さっき、なにしようとしたんですか」

「…別に、起こそうとしただけよ」

「キスでですか?」

「…そんなわけないでしょう」





キス、と聞いて少し頬を赤らめる。

…かわいいなあ。

もう少しからかってみようか。





「でも、口紅ついてますよ」

「えっ」





慌てて口元を拭う咲夜さん。

ついているわけがないのに。私は口紅をしていないのだから。

そんな咲夜さんがおかしくて頬が緩んだ。

………あれ?

この反応はつまり…えっと…口紅がつくようなことをしたってことで…。





「………」

「………」





顔を真赤にして俯いている咲夜さんと多分同じくらいに紅くなった私。

ど、どうしよう…。何を言えばいいのだろう。それとも何も言わない方がいいのか。





「…寝言」





先に口火を切ったのは咲夜さんだった。

私は直立不動でそれを聞く。





「は、はい!」

「控えめにしなさい。恥ずかしいから」

「はい!」

「…結婚はしないわよ」

「はい!」

「…………………愛してる」

「はい!………えっ?」





小さく、小さく囁かれた最後の言葉。

夢みたいなその言葉。

私が口を開く前に咲夜さんの姿は消え、トランプと私だけが残された。
咲夜さんといちゃいちゃするのがめーりんの日課、みたいな

くぁいいよふたりとも
すねいく
https://twitter.com/kitakatasyurain
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
あああ!!!ニヤニヤが治まらないよー!!!
2.名前が無い程度の能力削除
めーさく、ありがとうございます!
咲夜さんったらかぁいいなまったく!
3.オオガイ削除
めーさく!ああ、めーさく!
ちゅっちゅは世界を救うのである。
4.あか。削除
悶死
5.名前が無い程度の能力削除
めーさく!!
正夢の可能性にときめいた。
6.名前が無い程度の能力削除
素晴らしい百合だ
良くもまぁこの短さの話で人を何度もニヤニヤさせられますね!