紅魔館門前では今日も定番となりつつあるメイドが門番を起こす様子が見れる
「また寝てたわね、美鈴」
「すいません、咲夜さん」
正座をしている美鈴を腕を組んで見下ろす咲夜、いつもの光景だ
「でも、なんとな~く眠くなっちゃうんですよ、アハハ」
「アハハじゃないわよ、全く、って言ってるそばから寝る?」
咲夜は再び眠りそうになった美鈴にでこピンを喰らわせ起きさせた
「…すいません」
「まったく、口を酸っぱくしても分からないんだかr…」
しかし咲夜のその言葉は言い切る前に遮られた、美鈴の唇によって
「本当だ、咲夜さんの唇は甘酸っぱいですね」
「…バカ」
今日紅魔館門前では、顔を紅くしたメイドと、赤い血で染まった門番が見れたという
今日も博麗神社には妖怪が来ていた
「…はいこれお土産ね」
「あら、蜂蜜じゃない、ありがとう幽香」
蜂蜜の瓶を抱えホクホク顔の霊夢に幽香はさらに袋からある物を取り出した
「それと、もう一つ」
「…花?」
「そう、アザレア」
「ふぅん」
鉢植えを持ったまま微動だにしない霊夢に幽香は語りかけた
「アザレアの花言葉はね…」
「愛されることを知った喜び、でしょ?」
鉢植えを持ったままの霊夢が微笑しながら言った
「知ってたの、でももう一つあるのよ」
「何?」
幽香は少し間をおき述べた
「節制ってのもアザレアの花言葉」
幽香は微笑んでお茶を飲み、霊夢は苦笑いして花の香りをかいだ
地霊殿の主、古明地さとりはたった一人の妹、古明地こいしはまた何処に行っているのだろうと心配していたところ、ペットのお燐に呼びかけられた
「…あぁさとり様やっと見つけました、出かける前にこいし様がこれを渡してくれって」
「これは?」
それは可愛い文字で書かれた手紙だった
『お姉ちゃんへ、ちょっと紅魔館へ出かけてきます、晩ご飯までにはちゃんと戻ります心配しないで下さい こいし』
「…置き手紙をしてくれるだけ、ありがたいですね」
さとりはその手紙をポケットに仕舞った後、お燐に伝えた
「今日の夕食作りは私も手伝います」
「はい」
そう言うとさとりは先程より幾分か落ち着いた心で書斎に入った
とってもいいほのぼの、ありがとうございました。
アッツザクラは確かにこいしちゃんですね。
なら家は、こいしちゃんにご飯(肥料)とお水あげてる事になりますね。