Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ニトリファイト ヒナブレード 厄

2010/08/09 18:02:39
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 相変わらず、河童は夏が苦手だった。

「あーづーいー」
「はいにとり、ペプシアイスキューカンバー」
「おおきゅうり! きゅうり大好き!」

 雛の家の庭、パラソルの下のテーブル。
 差し出された緑色の液体を喉に流し込みつつ、にとりは呻いた。
 乾燥した酷暑でないのが救いだが、じっとりとした体感温度の高さは如何ともしがたい。

「今年は暑すぎるよ~」
「本当ね」

 そんなことを言う雛は、いつもの恰好で涼しい顔である。
 雛のフリフリファッションは可愛いけれど、この季節には正直暑苦しい。
 なんで平気なんだろう、とにとりとしては不思議で仕方ないわけで。

「雛はなんでそんな恰好で平気なのさー」
「私も暑いわよ」
「じゃあ脱げー!」
「だ、だめよにとり、……恥ずかしい、から」

 身を竦めて顔を赤くする雛。ああもう可愛すぎる。
 むくりと起きあがり、にとりはさささっと雛の背後に回り込んだ。
 スカートの後ろに結ばれたリボンに手をかける。

「よいではないか、よいではないかー」
「あーれー」

 リボンを引っぱると、雛はくるくると回り出した。
 とにかく雛を脱がすのだ。さらににとりは思いっきりリボンを引っぱり、
 ――くるくるという回転が、やがてギュルルルという駆動音に変わり始めた。

「おおお?」

 にとりが強くリボンを引きすぎたのか、雛の回転数がだいぶ厄いことになっていた。
 ぎゅるるるる。雛が物凄い勢いで回りながら芝生の上を動き出す。

「ゴー、シューッ!」

 ガキィン、とその進行方向に突然、割り込む影があった。
 弾かれた雛はにとりの近くまで飛ばされて、どさりとその場に倒れ込む。

「ひ、雛! だ、誰だぁ!」

 姿を現したのは、回転を止めたきつね色のモフモフを従える紫色の女性。

「お、お前は――八雲紫!」
「ごきげんよう」

 悠然と微笑んだ紫の姿に、にとりは歯がみする。
 ここで会ったが百年目、にとりにとって紫は積年の宿敵だ。
 紫の使うベイ、八雲藍に何度煮え湯を飲まされてきたか――。

「直接やって来るとはいい度胸じゃないさ! 今度こそ決着をつけてやる」
「あら、相変わらずの身の程知らず。藍の左右両回転の怖ろしさ、教えて差し上げますわ」

 扇子に口元を隠して笑う紫に、にとりは雛のリボンを手に構える。

「いくよ、雛。今度こそ、あいつを倒すんだ」
「ええ、にとり」

 雛も頷いた。そう、私たちは熱いベイ魂で繋がった一心同体のパートナーなのだ。
 紫も藍の尻尾を掴んで構える。一瞬の対峙、そして、

「スリー!」
「ツー!」
「ワン!」

『ゴー、シューッ!』

 唸りをあげて回転する雛と藍が、芝生の上で交錯し火花を散らす。

「いくよ雛、必殺転技、疵符『ブロークンアミュレット』!」
「甘いわね! 必殺転技、式弾『ユーニラタルコンタクト』!」

 火花を散らす雛と藍が、互いのスペルカードを煌めかせ、そして弾幕が周囲を包み込み――



 雛の家は爆発した。
 日曜朝9時、心臓鷲掴みTLの中、ひとり「ユウきゅんマジ可愛い」とポストするときの言いしれぬ孤独感は異常。
浅木原忍
[email protected]
http://r-f21.jugem.jp/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
やっぱり爆発ですよねー
夏の暑さが悪いんですよねー
2.奇声を発する程度の能力削除
爆発オチwww
夏のせいですね!
3.名前が無い程度の能力削除
あつはなつい
4.名前が無い程度の能力削除
すまん!!すまん!!ベイブレードも見たいけどハートキャッチも見たいんだ!!
5.名前が無い程度の能力削除
ベイブレードなついww
夏だから仕方ないな
6.名前が無い程度の能力削除
仕方ないな・・・・・・にと雛に俺が小学校の頃愛用していたドラゴンなんとかとか言う、デフォのモノより少し長い引っ張るやつを貸してあげよう。
今日は厄の日だから特別だぜ・・・・・・?
7.名前が無い程度の能力削除
信頼と実績の爆発オチwww
8.エクシア削除
忍さんのにとひなは大好きです。
が・・・。
まさか、八雲家とのバトルがあるとは!!

そして安心の爆発オチwww
9.名前が無い程度の能力削除
やくはなつい
10.汗腺が壊れてる程度の能力削除
爆発しちゃえバインダーって事ですね解りません
11.汗腺が壊れてる程度の能力削除
爆発しちゃえバインダーって事ですね解りませんwww
12.名前が無い程度の能力削除
懐かしー