朝早く起きる事には慣れている。得意といってもいい。
そりゃ暑くて汗だらけで起きる事もあるし、冬の布団の魔力には負けそうになる。
実際時々、うん時々はそういう魔力にも負けるけど、早起きは得意な方だ。
そんな私に対して外の世界の人達のあいさつだと言い張ってボサボサの頭で昼過ぎ、時には日が沈んでから「おはようございます」という奴がいる。
妖怪としては夜におはようは正しいといえば正しいのだろうか。
そもそもアレは妖怪なのかも微妙なところだ。
朝は苦手だという従者に早起きのコツを聞かれた事もあるが、特に何をしているわけでもない。
ちなみにその従者は主人の寝顔を見るために早起きをするそうだが
「時を止めて見ればいいんじゃないの?」
と言ってみたところ
「あの起きるか起きないかのドキドキとすぴーと寝息を立てているのがいいのだ」
と熱弁された。
横で紅茶を飲んでいた赤が好きな主人は顔を真っ赤にして従者を追いかけていたが、従者は時を止めて逃げのびていた。
捕まるか捕まらないかのドキドキは楽しまないようだ。
そもそも吸血鬼はいつから朝起きて夜寝るようになったんだ。誰かの影響だろうか。
穏やかな陽気や炬燵がこちらを呼ぶ時間帯にも茶を飲む事は欠かさないが昼寝をする事はあまりない。
一仕事済ませた後に一息つきながらお茶を飲めばそのまま横になりたい気分の日も当然ある。
特にこんな爽やかな気持ちのいい風が吹く日は絶好の昼寝日和だ。
が、爽やかな風とはいえない風が掃いた落ち葉や干した洗濯物を吹き飛ばす風が吹けばそういうわけにもいかない。
「よう。来てやったぜ。お茶」
上空から風が語りかける。よし、もう一仕事しよう。針はどこだ。
「一緒に寝る人がいない昼寝はしなくてもいいかも」
そんな事を言う半霊は早朝から剣の稽古や家事を全力でこなし、主人と一緒に昼寝をすることを生きがいとしている。
一度お昼寝タイムにお邪魔した事があるが夏にあの半霊というのは素晴らしい。
逆に冬は想像しただけで寒気がする。半人の部分が心配だが、愛でカバーするそうだ。
従者には変人要素が必須なのだろうか、私には無理だ。
もう一人の変人従者の屋敷の門番は昼に出向けば大抵寝ている。
起きている場合は起きているふりをして寝ている。
同じに見えるが後者は高等技術だと思う。本人曰く
「これが睡拳です」
私が知っているスイケンとは字とかが微妙に違う気がするが本家が言うのだからそうなのだろう。
私と一緒に来た白黒鼠はとっくに入って行ったけどそれはスイケンで倒さなくてよかったの?と言うと顔が白くないっていた。
紅白仲間が一人増えた。
朝が早ければ自然と夜眠気がやってくる時間も早くなる。
妖怪退治をしている私が怖いと言われる原因の一つは妖怪退治を行うのが夜に多く、眠気と戦う視線が鋭く見えるからなのかもしれない。
顔で威圧できるなら治す気がないと言うとスキマは悲しい顔をした。
夜といえばお酒。お酒といえば夜だ。昼はやめろ。
もちろん私もお酒は大好きだが一人の時はあまり飲まない。
じっくり味わって飲むからペースが遅くなるからだ。一人でないとこの飲み方は出来ない。
あまり飲まないといっても飲まない日はない。量が少ないだけの話だ。
そしてほろ酔いさて寝るか、というタイミングになるころになってから酒酒酒酒うるさいのが神社にやってくる。
勝手に飲んでる分には止める気はないが絡み酒なので非常に迷惑だ。
あげく一番の酒豪は四六時中飲んでるような奴だから付き合えば確実に潰される。
そんな苦労をしているにも関わらず「あらゆるものに縛られない巫女の得意技は鬼を縛る事だった!!」と写真付きと新聞に書かれた事もある。
その新聞記者にはお礼として後日ある動物の肉を丁寧に加工した料理を振る舞ってあげた。
うまいうまいとグルメレポートをこなす記者に素材を聞かれたので「飛ぶ動物」と答えるとカラスが白くなった。
白いカラスは珍しいな、と思い写真に撮っておいた。
「白い動物は吉兆を知らせるらしいけど、お賽銭が増えるとかあるかしら?」
次の日の早朝に賽銭箱を覗くと見たことのない金額が入っていたので吉兆だったようだ。
跳ねると飛ぶの違いって難しい。
こんなに規則正しい生活送ってる私なのに世間では怠け者だの異変時以外は役に立たない等と言われている。
甚だ心外だ。
でもまぁ、どうでもいいか。
おやすみなさい。
そりゃ暑くて汗だらけで起きる事もあるし、冬の布団の魔力には負けそうになる。
実際時々、うん時々はそういう魔力にも負けるけど、早起きは得意な方だ。
そんな私に対して外の世界の人達のあいさつだと言い張ってボサボサの頭で昼過ぎ、時には日が沈んでから「おはようございます」という奴がいる。
妖怪としては夜におはようは正しいといえば正しいのだろうか。
そもそもアレは妖怪なのかも微妙なところだ。
朝は苦手だという従者に早起きのコツを聞かれた事もあるが、特に何をしているわけでもない。
ちなみにその従者は主人の寝顔を見るために早起きをするそうだが
「時を止めて見ればいいんじゃないの?」
と言ってみたところ
「あの起きるか起きないかのドキドキとすぴーと寝息を立てているのがいいのだ」
と熱弁された。
横で紅茶を飲んでいた赤が好きな主人は顔を真っ赤にして従者を追いかけていたが、従者は時を止めて逃げのびていた。
捕まるか捕まらないかのドキドキは楽しまないようだ。
そもそも吸血鬼はいつから朝起きて夜寝るようになったんだ。誰かの影響だろうか。
穏やかな陽気や炬燵がこちらを呼ぶ時間帯にも茶を飲む事は欠かさないが昼寝をする事はあまりない。
一仕事済ませた後に一息つきながらお茶を飲めばそのまま横になりたい気分の日も当然ある。
特にこんな爽やかな気持ちのいい風が吹く日は絶好の昼寝日和だ。
が、爽やかな風とはいえない風が掃いた落ち葉や干した洗濯物を吹き飛ばす風が吹けばそういうわけにもいかない。
「よう。来てやったぜ。お茶」
上空から風が語りかける。よし、もう一仕事しよう。針はどこだ。
「一緒に寝る人がいない昼寝はしなくてもいいかも」
そんな事を言う半霊は早朝から剣の稽古や家事を全力でこなし、主人と一緒に昼寝をすることを生きがいとしている。
一度お昼寝タイムにお邪魔した事があるが夏にあの半霊というのは素晴らしい。
逆に冬は想像しただけで寒気がする。半人の部分が心配だが、愛でカバーするそうだ。
従者には変人要素が必須なのだろうか、私には無理だ。
もう一人の変人従者の屋敷の門番は昼に出向けば大抵寝ている。
起きている場合は起きているふりをして寝ている。
同じに見えるが後者は高等技術だと思う。本人曰く
「これが睡拳です」
私が知っているスイケンとは字とかが微妙に違う気がするが本家が言うのだからそうなのだろう。
私と一緒に来た白黒鼠はとっくに入って行ったけどそれはスイケンで倒さなくてよかったの?と言うと顔が白くないっていた。
紅白仲間が一人増えた。
朝が早ければ自然と夜眠気がやってくる時間も早くなる。
妖怪退治をしている私が怖いと言われる原因の一つは妖怪退治を行うのが夜に多く、眠気と戦う視線が鋭く見えるからなのかもしれない。
顔で威圧できるなら治す気がないと言うとスキマは悲しい顔をした。
夜といえばお酒。お酒といえば夜だ。昼はやめろ。
もちろん私もお酒は大好きだが一人の時はあまり飲まない。
じっくり味わって飲むからペースが遅くなるからだ。一人でないとこの飲み方は出来ない。
あまり飲まないといっても飲まない日はない。量が少ないだけの話だ。
そしてほろ酔いさて寝るか、というタイミングになるころになってから酒酒酒酒うるさいのが神社にやってくる。
勝手に飲んでる分には止める気はないが絡み酒なので非常に迷惑だ。
あげく一番の酒豪は四六時中飲んでるような奴だから付き合えば確実に潰される。
そんな苦労をしているにも関わらず「あらゆるものに縛られない巫女の得意技は鬼を縛る事だった!!」と写真付きと新聞に書かれた事もある。
その新聞記者にはお礼として後日ある動物の肉を丁寧に加工した料理を振る舞ってあげた。
うまいうまいとグルメレポートをこなす記者に素材を聞かれたので「飛ぶ動物」と答えるとカラスが白くなった。
白いカラスは珍しいな、と思い写真に撮っておいた。
「白い動物は吉兆を知らせるらしいけど、お賽銭が増えるとかあるかしら?」
次の日の早朝に賽銭箱を覗くと見たことのない金額が入っていたので吉兆だったようだ。
跳ねると飛ぶの違いって難しい。
こんなに規則正しい生活送ってる私なのに世間では怠け者だの異変時以外は役に立たない等と言われている。
甚だ心外だ。
でもまぁ、どうでもいいか。
おやすみなさい。
素晴らしかったです!