天気の良い日は読書に勤しむもの。
……はぁ。
邪魔者が来なければいいが。
「あの、パチュリー様」
…来た。
「何?咲夜」
「はい、『れみりあう』を日本語に加えるにはどうすれば良いでしょうか?」
…私こそどうすれば良いのかしら?殴ろうかしら?
「……詳しく教えてくれないかしら?」
「はい。『巡り会う』や『響き合う』みたいなノリで、れみりあうも日本語として認知させたいのです」
何、瞳赤くしてんの?このメイド。…こんな事で本気にならないでよね…
「その…れみりあうってどういう意味なのかしら?」
「爆発的にそそる、という意味ですが何か?」
「…問題だらけでちょっと判断に困るんだけど…そうね、まずは…レミィの名前が含まれているわね。許可は貰ったの?」
「ええ。『私の名が一国の言語に刻まれるとは、なんたる名誉!』と喜んでおられました。萌え」
レミィの弱点、プライドをくすぐったな。女狐…いえ、雌犬。
「え~と…そそる、の方が短くて良いじゃない。コレが有るんだから、れみりあうは別にいらないんじゃ…」
「何を仰いますか!れみりあうはですね、語尾を伸ばすだけで意味を強める事が出来るんですよ!?」
「やはり、『れみりあうー』と発音するのかしら?」
「そう!そうです!お嬢様がそう発音した日には、もう……。ホント、れみりあう方ですよ!お嬢様は!!」
使ってるし…早速広める気だな。
「…何かもうどうでもいい。…辞書にでも書き込んでPRしたら?」
「名案ですね!では早速カキコ」
「パチュリーーー!来てやったぜーーーッ!!」
「うるさいわね。襲うわよ」
「実はな、辞書借りたいんだが」
「勝手に持ってけば?そうそう、このクッキーも持ってきなさい。さっき焼いたの。それとコレ、今月分の生活費」
「いつも悪いな。今度は計画的に使うぜ。じゃあな」
ひも魔理沙辞書を読む。
『れみりあう、れみりあうー』
①ある感情が起こるように誘う。
②大変蠱惑的な様子。乳臭さ。「彼女の表情は大変―」
③ある種の興奮を表現した舞踏。「こんなにも月が紅いから―」
「…何だコレ?」
ならば題名は
①ある感情が起こるように誘う宇宙
②大変蠱惑的な様子。乳臭さのある宇宙
③ある種の興奮を表現した舞踏的宇宙
のどれですか?
お詫びに一緒に れ み り あ わ な い か ?