アリスの家でお茶会をしている時だった。魔理沙がいきなり立ち上がりアリスにこう言った。
「アリス、もっと欲しい」
いつになく真剣な顔をしている魔理沙に対し、アリスは何を?お菓子?と答えながらも自分に危機が迫っていることに気が付いていた。
少しずつ近付いてくる魔理沙に、後退りをするがすぐ後ろは壁だ、もう後がない。
「どうしたの、調子でも悪いの?」
そんな事言っても意味が無いことはわかっている。
ただ、自分を落ち着かせるためだけの質問だった。
いつも真っ直ぐで純粋だった、きらきらと輝いていた魔理沙の目に微かに欲望というものが見えた。
アリスは背筋が凍るような感覚に陥り、魔理沙から目を逸らした。
「何で目、逸らすんだよ」
いつもと違う魔理沙に恐怖を覚え、足の力が抜け、床へ座り込んでしまう。
ジリジリとアリスに詰め寄り、いつの間にか息がかかる位の距離になっていた。
「なぁ、こっち向けよ」
「い…や…っ」
顔をつかまれ無理やりこちらを向かせようとする魔理沙に抵抗しようとするが体が思うように動かない。
「なに怖がってんだよ。私達、恋人同士だろ?」
魔理沙の口がくいっと歪みアリスに微笑みかける。
いつもの魔理沙じゃない…。
こんなの魔理沙じゃない…。
いつもにこにこしていて太陽みたいに温かくて、包み込んでくれるような…。
息がかかる距離。
もう、駄目だ。逃げられない。
――
――――
――――――
目が覚めたのは自分の部屋。
あれは夢だったのか、それとも今もあの恐怖が続いているのか。
前者なら嬉しいが後者なら認めたくないのでもう一度寝てしまおうと思った。
「おいおい、恋人がきてるっていうのに二度寝する気か?」
優しい声がして、そちらを向く。
そこには大好きな人がいて、一瞬でさっきのは夢だと思い知らされた。
「どうしたんだよ、怖い夢でも見たか?」
いきなり抱き付いてきたアリスに魔理沙は少し困ったように笑って聞いてくる。
いつもなら強がりを見せるが、さっきの夢が現実になりそうで怖くなり、返事の代わりに思いきり魔理沙を抱きを締める。
「どんな夢を見たかは知らないが、心配するな。お前が寂しくならないようにずっと隣にいてやる。怖くなったら私が抱き締めてやる。泣きそうになったら私が笑わせてやる」
お前は私が守るぜ、なんて言いながら笑ってみせた。
「ありがとう、魔理沙。大好きよ」
「ああ、私もだ。」
安心したせいか、体から力が抜けて自然と瞼が閉じられる。
意識を手放す前に聞こえたのは確かに「愛してる」の言葉だった。
「アリス、もっと欲しい」
いつになく真剣な顔をしている魔理沙に対し、アリスは何を?お菓子?と答えながらも自分に危機が迫っていることに気が付いていた。
少しずつ近付いてくる魔理沙に、後退りをするがすぐ後ろは壁だ、もう後がない。
「どうしたの、調子でも悪いの?」
そんな事言っても意味が無いことはわかっている。
ただ、自分を落ち着かせるためだけの質問だった。
いつも真っ直ぐで純粋だった、きらきらと輝いていた魔理沙の目に微かに欲望というものが見えた。
アリスは背筋が凍るような感覚に陥り、魔理沙から目を逸らした。
「何で目、逸らすんだよ」
いつもと違う魔理沙に恐怖を覚え、足の力が抜け、床へ座り込んでしまう。
ジリジリとアリスに詰め寄り、いつの間にか息がかかる位の距離になっていた。
「なぁ、こっち向けよ」
「い…や…っ」
顔をつかまれ無理やりこちらを向かせようとする魔理沙に抵抗しようとするが体が思うように動かない。
「なに怖がってんだよ。私達、恋人同士だろ?」
魔理沙の口がくいっと歪みアリスに微笑みかける。
いつもの魔理沙じゃない…。
こんなの魔理沙じゃない…。
いつもにこにこしていて太陽みたいに温かくて、包み込んでくれるような…。
息がかかる距離。
もう、駄目だ。逃げられない。
――
――――
――――――
目が覚めたのは自分の部屋。
あれは夢だったのか、それとも今もあの恐怖が続いているのか。
前者なら嬉しいが後者なら認めたくないのでもう一度寝てしまおうと思った。
「おいおい、恋人がきてるっていうのに二度寝する気か?」
優しい声がして、そちらを向く。
そこには大好きな人がいて、一瞬でさっきのは夢だと思い知らされた。
「どうしたんだよ、怖い夢でも見たか?」
いきなり抱き付いてきたアリスに魔理沙は少し困ったように笑って聞いてくる。
いつもなら強がりを見せるが、さっきの夢が現実になりそうで怖くなり、返事の代わりに思いきり魔理沙を抱きを締める。
「どんな夢を見たかは知らないが、心配するな。お前が寂しくならないようにずっと隣にいてやる。怖くなったら私が抱き締めてやる。泣きそうになったら私が笑わせてやる」
お前は私が守るぜ、なんて言いながら笑ってみせた。
「ありがとう、魔理沙。大好きよ」
「ああ、私もだ。」
安心したせいか、体から力が抜けて自然と瞼が閉じられる。
意識を手放す前に聞こえたのは確かに「愛してる」の言葉だった。
次回が凄く楽しみです!