注:前回からの続きです。
________14:00 地底(幻想風穴)
魔理沙「と、いうわけで、入り口に着いたわけだが」
妖夢 「でっかい洞窟ですね」
魔理沙「一見は洞窟だが、内部は緩やかな傾斜になってるんだ。
それに中はもっと広いぜ? なんせ館やら街やらがあるんだからな」
妖夢 「街……旧都のことですね。
幽々子様から話だけは聞いたことがあります。
かつて地獄の一部を呼ばれていた禁猟区。
誰もいないことをいいことに鬼達が住み着き、同時に忌み嫌われた妖怪達が音頭をとり、
やがて巨大な都市へと変貌していったとか。
その奥底には、未だにかつて地獄に取り残された者達の怨霊がひしめいていると聞きます」
魔理沙「そうなのか? お前の方が詳しいじゃないか」
妖夢 「あなたは何度かここに出入りしてるのに知らなかったんですか?
ここ、人間にとっちゃ相当危険な場所なんですよ?」
魔理沙「何度かっていっても、たまに下の温泉に浸かりにいくくらいなんだがな。
いやぁ、ここの温泉は熱源が近いだけあって効能あるぜ。
とくに灼熱地獄跡にある血の池地獄といったら、まさに体が煮えたぎるほどだな」
妖夢 「(……そういやこの人は、普通の妖怪以上に妖怪じみてる人間なんだった)」
魔理沙「まあ、温泉は帰りがけのお楽しみだな。
そんなわけだから、きりきり行こうぜ」
妖夢 「入り口がわかればもう大丈夫ですよ。だいたいあなたなんでついてきたんです?」
魔理沙「そうつれないこと言うなって。
まあ一言で言うと、わたしが死にそうだったからだ」
妖夢 「えっ……?」
魔理沙「暇すぎて死にそうだったからだ」
妖夢 「(ビキビキ……)」
魔理沙「別にいいだろ? お前もこれから敵と会うたんびにデュエルしてれば身が持たないはずだ。
ここはパートナーの一人でもいてなんら不都合は無いんじゃないか?」
妖夢 「パートナぁ~? 誰が?」
魔理沙「そりゃ、当然ここにいる大魔法使い様さ」
妖夢 「夢なら寝てる時に見てください」
魔理沙「違うな。夢は生きている時に見るもんだ。
それこそが、人間の生きがいってもんだぜ」
妖夢 「…………。
言っときますが、あなたが代わりにデュエルをして勝ったとして、
鍋の具はわたしが持って帰りますからね」
魔理沙「わかってるって。わたしだって材料だけもらっても仕方ないからな。
ちょうど鍋が煮あがる頃に、お前の屋敷におじゃましてやるさ」
妖夢 「食べさせませんよ。しゃあしゃあと何言ってるんです」
魔理沙「じゃあ、わたしも鍋作るの手伝ってやる。これでどうだ?」
妖夢 「あなたが? 料理できるんですか?」
魔理沙「おうとも。こう見えて、おにぎりと鍋料理なら失敗したことが無い程度の腕前だぜ」
妖夢 「見たまんまじゃないですか」
魔理沙「まあまあ、そう言うなって。鍋がおいしいのは、大人数で一緒に食べあうからだ。
一つの器を囲んで箸をつつき合うから、風情っていう隠し味が出てくるのさ」
妖夢 「……ほんと、口の減らない人ですね。
わたしにはパートナーなんて必要ありません。道案内をしていただくだけで結構です」
魔理沙「強情だなぁ。どう考えたって、一人より二人の方がいいじゃんか。
生産性も大幅アップだぜ」
妖夢 「女二人で何の生産性があるってんです。
とにかく……余計な力添えは無用です。これまでだって、わたしはずっと一人だった。
この身一つで、幽々子様をお護りしてきたんです。
今さら他人の力を借りるつもりは……」
魔理沙「わかってないな。
前の大会、どうしてわたしとアリスが優勝できたと思う?
一足す一が、二じゃなくて十にも二十にもなったからさ。
大会を制すことができたのは、これ以上無い証明だと思うんだが、どうだ?」
妖夢 「(……ヘラヘラともっともらしいこと言ってからに。後ろに弁護士でもついたのか?)」
妖夢 「(でも……まあいいか。
この洞窟だって一本道とはかぎらないし、道案内とでも思えば。
それに鍋なんて二人だけじゃ食べきれないし、いざとなったら酒でも出せば幽々子様も文句は言わないはず……)」
魔理沙「さあ。となれば、今日も今日とてめくるめく夢の冒険の旅に出発だ。
南は流星、北は輝かしい未来だぜ」
妖夢 「(ったく、つくづくこの人は口が減らない……)」
妖夢 「(しかし、ここが地底……暗くて、うすっ気味悪いところだなぁ)」
妖夢 「(ほんと、暗くて……)」
妖夢 「(暗くて、なんだか……)」
妖夢 「(…………)」
妖夢 「(……なんだか、ちょっと怖くなってきた)」
妖夢 「こ……ここって、何か出たりはしませんよね?」
魔理沙「あ? 何かって、何だ?
ホームレス狩りか?」
妖夢 「そのネタは前回だけでいいんですよっ」
魔理沙「じゃあ何だってんだよ」
妖夢 「いや……だから、その…………お化けとか」
魔理沙「お化けだぁ~? 出るも何も、お前がそうじゃないか」
妖夢 「いや、わたしは半分だけだから……」
魔理沙「全部は怖いのか。基準がわからないぜ」
妖夢 「失礼な! 怖くなんて……」
ヤマメ「……へっくしょんっ!」
妖夢 「ひうっ……!」
ヤマメ「へっくしょん! へっくしょん!」
妖夢 「ひうっ……! ひゃうぅ……!」
魔理沙「なんだなんだ、鳥のフンでも落ちてきたのか?」
妖夢 「い、今そこに達磨のお化けが……」
ヤマメ「あ~、鼻水でベトベトになっちゃった」
妖夢 「嫌ぁっ! 鼻から大量のしらたきお化け!」
魔理沙「おや、お前は前にも見たな。
いつだったか踏み潰してしまった記憶がある」
ヤマメ「それはあたしじゃなくてただの蜘蛛よ。たぶん。
……へっくし」
妖夢 「ま、また出た…………わ、わたしもう一生しらたき食べられないかも」
魔理沙「落ち着けって。ありゃただの鼻水だ。
ほら、お前もハンカチやるからそれ拭けよ」
ヤマメ「うう……ありがとぉ」
妖夢 「……ああ、なんだ。ただの土蜘蛛でしたか。ホッとしました」
魔理沙「というか、お前風邪ひいたのか? 土蜘蛛のくせに」
ヤマメ「う~ん、そうなのよぉ。知らない間に寝冷えしちゃったみたい」
魔理沙「病気を操る能力を持ってる奴が風邪ひいてりゃ世話ないよな。
まあなんだ、邪魔なんで踏み潰していってもいいか?」
妖夢 「斬り潰していってもいいですか?」
ヤマメ「ダメに決まってるでしょ! おっそろしい連中ね。
地上の妖怪はみんなこんな根暗なのかしら」
魔理沙「閉所恐怖症な地底の奴らに言われたくはないな」
妖夢 「不本意ながら同感ですね。
さあ、お化けじゃないとわかったのでもう一安心しました。
とっとと鍋の具を置いて立ち去ってください」
ヤマメ「は? 鍋の具? んなもん今持ってないわよ。
このしらたきぐらいしか」
妖夢 「ああ……やっぱりそうなるんですね。まあいいや、それで」
ヤマメ「よくないわよっ。これは今夜、たらこ和えにして食べるんだからっ。
そのためにわざわざ地霊殿にまで潜ってもらってきたのに」
魔理沙「あそこはほんとに何でもあるな。
ま、それはそれとして、やるならとっととやろうぜ」
妖夢 「ハァ、結局ついてきたのは面白半分なんですね。
まあいいや。早めに終わらせてくださいね」
魔理沙「任せとけって。三分あれば十分さ」
ヤマメ「カップメンでも作るの?」
魔理沙「なんでお前がそんな横文字を知ってるのかはわからんが、
要はちょっとデュエルでもしてればできあがってるってくらいの時間だ」
ヤマメ「そうなんだ。三分が待ち遠しいわ~」
魔理沙「まあ、わたしはリッチだから、五分のやつしか体が受け付けないんだけどな。デュエル!」
魔理沙【ドラゴン3分クッキング】LP8000
VS
ヤマメ【屋根裏からこんにちは】LP8000
魔理沙「先攻はわたしがもらってやる。ドローだ!」
魔理沙「モンスターを裏守備でセット。
さらに1枚伏せてターンエンドだぜ」
ヤマメ「よくわからないけど、とりあえずデュエルすればいいの?」
魔理沙「いいんだぜ」
ヤマメ「よーし、なんだかわからないけど、やるからには受けてたつわ~。ドロー」
ヤマメ「まずは巣を張らせてもらうわ。
フィールド魔法、スパイダー・ウェブを発動!」
《スパイダー・ウェブ/Spider Web》 †
フィールド魔法
モンスターが攻撃宣言をした場合、
そのモンスターはダメージステップ終了時に守備表示になり、
そのモンスターのコントローラーから見て
次の自分のターンのエンドフェイズ時まで表示形式を変更する事ができない。
魔理沙「うおぉぅ、蜘蛛の巣か」
妖夢 「うーん、気持ち悪いですね。
わたし、蜘蛛の巣を見ると掃除したくなっちゃうんですよ。うずうず」
ヤマメ「頼むからデュエルが終わるまで我慢してね。
グランド・スパイダーを召喚するわ」
《グランド・スパイダー/Ground Spider》 †
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻 0/守1500
このカードが自分フィールド上に表側守備表示で存在する場合に
相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した時、
そのモンスターを守備表示にする事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
魔理沙「やはり見た目どおりの蜘蛛モンスターか。芸が無いな」
妖夢 「そういうあなたは相変わらずのドラゴンなんでしょ?」
魔理沙「そりゃもちろん。口からマスタースパークを吐けるのはドラゴンだけだからな」
妖夢 「(別に口からじゃなくてもいいんじゃ……)」
魔理沙「と、それよりお前。そんな攻撃力0のモンスターを攻撃表示でいいのか?
それとも、見た目を裏切らず初心者なのか?」
ヤマメ「見た目ってどういう意味よ。
あたしはこれでも、〝怪奇蜘蛛少女〟って言われて地底では人気者なのよ」
魔理沙「怪奇ってついてるじゃないか」
ヤマメ「それだけわたしのデッキが怖いってことよ。
グランド・スパイダーで、裏守備を攻撃!」
魔理沙「なるほどそういうことか。こいつはミンゲイドラゴンだ」
《ミンゲイドラゴン/Totem Dragon》 †
効果モンスター
星2/地属性/ドラゴン族/攻 400/守 200
ドラゴン族モンスターをアドバンス召喚する場合、
このモンスター1体で2体分のリリースとする事ができる。
自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードを自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果は自分の墓地にドラゴン族以外のモンスターが存在する場合には発動できない。
この効果で特殊召喚されたこのカードは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。
ヤマメ「攻撃後にスパイダー・ウェブの効果が発動するわ。グランド・スパイダーを守備表示にする。
カードを1枚伏せて、ターンを終わるわ」LP8000→7800
魔理沙 LP8000:手札5:ミンゲイ
ヤマメ LP7800:手札3:グランド・スパイダー、スパイダー・ウェブ、伏せ1
魔理沙「(ふぅむ……。
グランドスパイダーのせいで、上級をアドバンス召喚しても守備表示になってしまうか)」
魔理沙「こんな辛気臭いフィールドに長居はしたくないな。ドローだ」
ヤマメ「ここで永続トラップを発動させておくわ。聖なる輝き」
《聖(せい)なる輝(かがや)き/Light of Intervention》 †
永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、
モンスターをセットする事はできない。
また、モンスターをセットする場合は表側守備表示にしなければならない。
魔理沙「おおっ、洞窟が明るくなった」
妖夢 「カードが光るなんて。便利ですね」
ヤマメ「見やすいように懐中電灯をつけてあげたのよ」
魔理沙「だからなんでそんなもんをお前が持ってる」
ヤマメ「それはともかくとして、この永続トラップがあるかぎりモンスターを裏で出すことはできないわ。
ご愁傷様~」
魔理沙「説明されんでもわかってるぜ。
わたしはゴーレム・ドラゴンを、表側守備表示で通常召喚」
《ゴーレム・ドラゴン》 †
効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻 200/守2000
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手は表側表示で存在する他のドラゴン族モンスターを
攻撃対象に選択する事はできない。
魔理沙「こいつの効果は表でないと発揮できないから、かえって助かったかな。
ルール系の永続カードは相手に逆用されるとこまで考えないといけないぜ。
1枚伏せて、ターンエンドだ」
魔理沙 LP8000:手札4:ミンゲイ・ドラゴン、ゴーレム・ドラゴン、伏せ1
ヤマメ LP7800:手札3:グランド・スパイダー、スパイダー・ウェブ、輝き
ヤマメ「ふん。あいにく、逆の逆まで予測ずみよ!
ドロー。手札から、ハチビーを召喚!」
《ハチビー/Bee List Soldier》 †
効果モンスター
星1/風属性/昆虫族/攻 500/守 400
このカードと自分フィールド上に表側表示で存在する
「ハチビー」以外の昆虫族モンスター1体をリリースして発動する。
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
ヤマメ「ハチビーとグランド・スパイダーをリリースして、デッキから2枚ドローするよ」
ヤマメ「よし、来たよ! マザー・スパイダーを特殊召喚!」
《マザー・スパイダー/Mother Spider》 †
効果モンスター
星6/闇属性/昆虫族/攻2300/守1200
自分の墓地に存在するモンスターが昆虫族のみの場合、
このカードは相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター2体を墓地へ送り、
手札から特殊召喚する事ができる。
妖夢 「(む……魔理沙さんのドラゴンが食われた)」
ヤマメ「このカードは相手の場の表守備モンスター2体をコストにして特殊召喚するのよ」
魔理沙「ラヴァゴの亜種か。珍しいカードだな」
ヤマメ「わたしのエースモンスターなのよ!
マザー・スパイダーで、プレイヤーにダイレクトアタック!」
魔理沙「この程度、痛くもかゆくもないんだぜ」LP8000→5700
ヤマメ「人間のくせに強がるね。
スパイダー・ウェブの効果でマザー・スパイダーは守備表示になるわ。ターン終了」
魔理沙 LP5700:手札4:伏せ1
ヤマメ LP7800:手札4:マザー・スパイダー、スパイダー・ウェブ、輝き
妖夢 「やられてるじゃないですか。余裕ぶっこいてるからですよ」
魔理沙「それの何が悪い? 余裕を持てるのは強者の特権だぜ」
妖夢 「どっからそんな自信が湧いてくるんだか……」
魔理沙「とはいえ、わたしも霊夢以外とは久しぶりのデュエルだしな。肩ならしにはちょうどいい。
せいぜいならさせてもらうぜ。ドロー」
魔理沙「墓地のミンゲイ・ドラゴンの起動効果を発動させるぜ。
こいつはわたしのフィールドにモンスターがいないとき墓地から特殊召喚できる。
そして調和の宝札だ。手札のガード・オブ・フレムベルを捨て、2枚ドローする」
《調和(ちょうわ)の宝札(ほうさつ)》 †
通常魔法
手札から攻撃力1000以下のドラゴン族チューナー1体を捨てて発動する。
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
魔理沙「あー、とりあえずこの辺からいっとくか。
ミンゲイドラゴンをリリースして、青氷の白夜龍を召喚」
《青氷の白夜龍(ブルーアイス・ホワイトナイツ・ドラゴン)/White Night Dragon》 †
効果モンスター
星8/水属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
このカードを対象にする魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、
自分フィールド上に存在する魔法または罠カード1枚を墓地に送る事で、
このカードに攻撃対象を変更する事ができる。
ヤマメ「でかっ!?」
妖夢 「とりあえずって……クリッターでも出すみたいに言わないでくださいよ」
魔理沙「まあ、あくまで肩ならしだからな」
ヤマメ「か、肩ならしで出すようなモンスターじゃないでしょ!?」
魔理沙「わたしの基準だとこれで肩ならしなんだよ。
ほいさ、バトルフェイズだ。ホワイトナイツドラゴンで、マザー・スパイダーを攻撃」
ヤマメ LP7800→6000
ヤマメ「あ……あれ? なんでダメージが……」
魔理沙「攻撃前に場のトラップを発動させていたのさ。竜の逆鱗」
《竜(りゅう)の逆鱗(げきりん)/Dragon's Rage》 †
永続罠
自分フィールド上のドラゴン族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時に
その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
魔理沙「これでわたしのドラゴンは全員貫通付きになったぜ。
ブルーアイスは攻撃後守備表示になる。1枚伏せて、ターン終了」
魔理沙 LP5700:手札3:青氷、逆鱗、伏せ1
ヤマメ LP6000:手札4:スパイダー・ウェブ、輝き
ヤマメ「うーん、まさかあんなデカブツが出てくるなんて……ドロー」
ヤマメ「カードを1枚伏せて、手札抹殺よ。
手札のダーク・スパイダー、地雷蜘蛛、大樹海を墓地に捨てて、3枚ドローするわ」
《手札抹殺(てふだまっさつ)/Card Destruction》 †
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。
魔理沙「マテリアルドラゴン、ドラゴニック・タクティクス、ランス・リンドブルムを捨てるぜ」
ヤマメ「よし、これならいけるわ!
サクリファイス・スパイダーを召喚」
《サクリファイス・スパイダー/Relinquished Spider》 †
効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 300/守 500
自分の墓地に昆虫族モンスターが4体以上存在する場合
このカードをリリースして発動する。
相手フィールド上に表側守備表示で存在する
モンスターを全て破壊する。
ヤマメ「こいつをリリースすることで、相手の表側守備表示のモンスターを全滅させるわ。
ターン終了」
魔理沙 LP5700:手札3:逆鱗、伏せ1
ヤマメ LP6000:手札2:スパイダー・ウェブ、輝き、伏せ1
魔理沙「ブルーアイスが破壊されたか。
わたしのターンだな。そういや、今何分ぐらい経った?」
妖夢 「二分くらいですかね」
魔理沙「ふむ、そうか。ならそろそろ決めなきゃな。麺が伸びてしまう。ドロー」
魔理沙「デコイドラゴンを召喚するぜ」
《デコイドラゴン/Decoy Dragon》 †
効果モンスター
星2/炎属性/ドラゴン族/攻 300/守 200
このカードが相手モンスターの攻撃対象になった時、
自分の墓地からレベル7以上のドラゴン族モンスター1体を選択して
自分フィールド上に特殊召喚し、攻撃対象をそのモンスターに移し替える。
ヤマメ「あら、かわいい~」
魔理沙「かわいいところ悪いが、こいつをコストに別のモンスターを出させてもらう。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚だ」
《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン/Red-Eyes Darkness Metal Dragon》 †
効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在するドラゴン族モンスター1体を
ゲームから除外し、手札から特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札または自分の墓地から
「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」以外のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
ヤマメ「か、かわいいのが……またゴツイのに」
魔理沙「褒め言葉として受け取っとくぜ。
優先権を行使、起動効果発動だ。墓地のマテリアルドラゴンを特殊召喚する」
《マテリアルドラゴン/Prime Material Dragon》 †
効果モンスター
星6/光属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
ライフポイントにダメージを与える効果は、ライフポイントを回復する効果になる。
また、「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つ
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、
手札を1枚墓地へ送る事でその発動を無効にし破壊する。
魔理沙「マテリアルドラゴンがいるかぎり、仮にその伏せがミラフォだとしても通用しないぜ。
マテリアルドラゴンで、ヤマメにダイレクトアタックだ!」
ヤマメ「させてなるもんですか! トラップ発動、スパイダー・エッグ!」
《スパイダー・エッグ/Spider Egg》 †
通常罠
相手が直接攻撃を宣言した時、自分の墓地に
昆虫族モンスターが3体以上存在する場合に発動する事ができる。
そのモンスターの攻撃を無効にし、自分フィールド上に
「スパイダートークン」(昆虫族・地・星1・攻/守100)
3体を攻撃表示で特殊召喚する。
ヤマメ「マテリアルドラゴンの攻撃を無効にして、わたしのフィールドに卵を三つ特殊召喚するわっ」
魔理沙「蜘蛛の卵か。そんな物騒なものは駆除しとくに限るな。
ダークネスメタルドラゴンで攻撃、一つ潰しておくぜ」
ヤマメ「ふ、踏み潰された……」LP6000→3200
魔理沙「わたしのドラゴンは害虫駆除もお手の物だぜ。
スパイダーウェブの効果で、ダメドは守備表示になる。1枚伏せて、ターンエンドだ」
魔理沙 LP5700:手札1:ダメド、マテドラ、逆鱗、伏せ2
ヤマメ LP3200:手札2:スパイダートークン2、スパイダー・ウェブ、輝き
ヤマメ「うう……わたしの巣の中なのに、こんなにいいように暴れられるなんて。ドロー」
ヤマメ「よし、でもそれもここまでよ。わたしの糸でからめとってあげるわっ」
魔理沙「ふむ。いかにもちょい役のやられ役が言いそうな台詞だな」
妖夢 「低年齢向けの少年誌でも拾い読みしたんでしょうか」
ヤマメ「せっかく決めたのに揚げ足をとるなっ。スパイダー・スパイダーを召喚!」
《スパイダー・スパイダー/Spyder Spider》 †
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1500/守1000
このカードが戦闘によって相手フィールド上に
守備表示で存在するモンスターを破壊した場合、
自分の墓地に存在するレベル4以下の
昆虫族モンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。
ヤマメ「さらに手札からこれを発動よ。アースクエイク!」
《アースクエイク/Earthquake》 †
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て守備表示にする。
妖夢 「(これは……地震!)」
ヤマメ「この魔法カードの凄まじい震動によって、モンスター達は膝をつき、守備表示にならざるをえないわ」
魔理沙「だが守備にしたところで、そんな虫にやられるほど守備力は低くないぜ?」
ヤマメ「それぐらいわかってるわ。なら、わたしは卵を孵化させる。魔法カード発動!」
《孵化(ふか)/Insect Imitation》 †
通常魔法
自分のフィールド上モンスターを1体生け贄に捧げる。
その生け贄モンスターより1つレベルの高い昆虫族モンスターをデッキから特殊召喚する。
妖夢 「(む。卵が……割れた?)」
ヤマメ「デッキから、リリースしたトークンよりレベルが一つ上のモンスターを特殊召喚するわ。
生まれなさい、インフェルニティ・ビートル!」
《インフェルニティ・ビートル》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/昆虫族/攻1200/守 0
自分の手札が0枚の場合、
このカードをリリースする事で自分のデッキから
「インフェルニティ・ビートル」を2体まで特殊召喚する。
魔理沙「って、カブト虫か。蜘蛛じゃないじゃないか」
ヤマメ「つ、都合ってものがあるのよ。
昆虫族には蜘蛛の姿したチューナーがいないんだから、仕方ないじゃない」
妖夢 「でも、チューナーってことは……」
ヤマメ「レベル2のインフェルニティ・ビートルに、レベル4のスパイダー・スパイダーをチューニングするわ。
出でよ、怪奇蜘蛛女! 地底のアラクネーをシンクロ召喚!!」
《地底(ちてい)のアラクネー》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/昆虫族/攻2400/守1200
闇属性チューナー+チューナー以外の昆虫族モンスター1体
このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで
魔法・罠カードを発動する事ができない。
1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを
装備カード扱いとしてこのカードに1体のみ装備する事ができる。
このカードが戦闘によって破壊される場合、
代わりにこの効果で装備したモンスターを破壊する事ができる。
魔理沙「シンクロ召喚とはな。ところで、これはちゃんとしたOCGだよな?」
妖夢 「何言ってるんです? 当たり前じゃないですか」
魔理沙「いや、以前紫に使われてえらい目にあったからな。念のためだ」
ヤマメ「優先権で地底のアラクネーの起動効果を使うわ。
ダークネスメタルドラゴンを装備カードにする。
そして、このカードの攻撃時に魔法・罠は使えないわ。
地底のアラクネーで、マテリアルドラゴンを攻撃」
魔理沙「破壊されるぜ」
ヤマメ「ふっふっふ、甘く見すぎたようね。
アラクネーは守備表示になって、メインフェイズ2でトークンも守備に変更。
このままあなたも蜘蛛の糸に囚われるがいいわ~」
魔理沙 LP5700:手札1:逆鱗、伏せ2
ヤマメ LP3200:手札0:アラクネー、スパイダートークン、スパイダー・ウェブ、ダメド(アラクネー装備)、輝き
妖夢 「……まあ、確かに甘く見すぎるのはよくないですね。相手がただの虫といえども」
魔理沙「厳密にいえば、蜘蛛は虫じゃないけどな。
昆虫、すなわち節足動物門六脚亜門に属する虫とは全く別のグループに属する」
妖夢 「横着してる場合じゃないでしょ。
ライフは勝ってるけど、あのシンクロモンスターはなかなか厄介ですよ」
魔理沙「知ってるさ。だが、あいつにとっては生憎だな。
わたしのギアはまだニュートラルのままだ。
そろそろ一段階あげるとするぜ。ドロー!」
魔理沙「きたな。手札から、バイス・ドラゴンを特殊召喚する」
《バイス・ドラゴン/Vice Dragon》 †
効果モンスター
星5/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守2400
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したこのカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。
魔理沙「さらにバイス・ドラゴンをリリース。
ストロング・ウィンド・ドラゴンをアドバンス召喚するぜ」
《ストロング・ウィンド・ドラゴン/Strong Wind Dragon》 †
効果モンスター
星6/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1000
このカードは同じ攻撃力を持つモンスターとの戦闘では破壊されない。
ドラゴン族モンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、
このカードの攻撃力はリリースした
ドラゴン族モンスター1体の攻撃力の半分の数値分アップする。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値分だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
魔理沙「誘発効果発動。
ストロング・ウィンド・ドラゴンは、リリースしたドラゴン族の攻撃力の半分を自身の攻撃力として得るぜ」
ストロング・ウィンド・ドラゴン 攻撃力3400
ヤマメ「3400……っ!?」
魔理沙「バトルだ。ストロング・ウィンド・ドラゴンで、地底のアラクネーを攻撃。
星符、メテオニックシャワー!」
ヤマメ「うっ………。でも残念ね!
地底のアラクネーは吸収した装備カードを墓地に送ることで、戦闘では破壊されないわ。
次のターンでそいつもわたしの網に捕らえてやるわよ!」LP3200→1000
魔理沙「ちなみに……今何分経った?」
妖夢 「ええと、今2分42……43……」
魔理沙「オーケー。じゃあ、このターンで終わりだな。
もうちょい付き合ってやってもよかったんだが」
ヤマメ「あら、諦めたってこと?
サレンダーならすぐ終われるしね」
魔理沙「サレンダーか。
生憎だが、サレンダーは相手ターンじゃできない決まりなんだよな」
ヤマメ「相手ターン……?
わたしがサレンダーするってえの? なんでわたしが……」
魔理沙「だからあと十秒で終わらせてやるぜ。
リバースカードオープン、リミット・リバース!」
《リミット・リバース/Limit Reverse》 †
永続罠
自分の墓地から攻撃力1000以下のモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
そのモンスターが守備表示になった時、そのモンスターとこのカードを破壊する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
魔理沙「墓地から攻撃力1000以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
ガード・オブ・フレムベルを特殊召喚だ」
《ガード・オブ・フレムベル/Flamvell Guard》 †
チューナー(通常モンスター)
星1/炎属性/ドラゴン族/攻 100/守2000
炎を自在に操る事ができる、フレムベルの護衛戦士。
灼熱のバリアを作り出して敵の攻撃を跳ね返す。
ヤマメ「攻撃力100~?
そんなチューナーで追撃したってなんの意味が……」
妖夢 「(チューナー……? ということは、まさか……!)」
魔理沙「こういうことさ。トラップ発動、緊急同調!」
《緊急同調(きんきゅうどうちょう)/Urgent Tuning》 †
通常罠
このカードはバトルフェイズ中のみ発動する事ができる。
シンクロモンスター1体をシンクロ召喚する。
ヤマメ「なっ……なによそのカードはっ!?」
魔理沙「バトルフェイズ中のシンクロ召喚を可能にするカードだ。
さ、時間もそろそろだし。終わらせてもらうぜ」
魔理沙「レベル1のガード・オブ・フレムベルに、レベル6のストロング・ウィンド・ドラゴンをチューニング。
来い! エクスプロード・ウィング・ドラゴン!!」
《エクスプロード・ウィング・ドラゴン/Exploder Dragonwing》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守1600
チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上
このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ、フィールド上に表側表示で存在する
モンスターと戦闘を行う場合、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える事ができる。
妖夢 「(エクスプロード・ウィング・ドラゴンは自分の攻撃力以下のモンスターと戦闘する時、
相手を無条件に破壊……そして、その攻撃力分のダメージを与える!)」
ヤマメ「(そんなっ! アラクネーの攻撃力は……2400!)」
魔理沙「害虫駆除完了だな。
地底のアラクネーを攻撃! 流光、シューティングエコー!!」
ヤマメ「く、駆除られたぁ……」LP1000→0
魔理沙「ふっ……またつまらぬ物を吹っ飛ばしてしまったぜ」
妖夢 「(…………やっぱりこの人、普通に強い。
前回の大会の覇者なだけはある。一応今は仲間でよかったな)」
妖夢 「って、人の決め台詞を使わないでくださいよっ。しかもパクり方が下手だし……」
魔理沙「時間はジャスト3分。
ま、こんなもんだな。じゃ、このしらたきはもらってくぜ」
ヤマメ「うう、好きにすればいいわよぅ」
魔理沙「ほら、こいつでいいんだろ?」
妖夢 「ああ、ありがとうございます」
魔理沙「お前も、もうこれを期に二度と人んちの屋根裏に忍び込むんじゃないぞ」
ヤマメ「しないわよそんなこと。ゴキブリじゃありまいし」
魔理沙「まあ、蜘蛛もゴキブリもそんなかわらんけどな」
ヤマメ「ちょっとちょっと、あんな汚らわしい奴らと一緒にしないでよ。それだけは我慢ならないわ」
妖夢 「似たようなもんだと思うんですが、どうなんでしょう?」
魔理沙「類似嫌悪ってやつだな。イカとタコみたいなもんだ」
妖夢 「イカ? タコ?」
魔理沙「ほら、足の数」
妖夢 「ああ、そうか!
イカの方がタコより足が二本多くて、蜘蛛もゴキより二本……」
ヤマメ「(だからなんだっていうの……)」
魔理沙「……一応訊くが、イカは持ってないよな?」
ヤマメ「持ってないわよっ!」
・・・・・・To be continued
私もスパイダー軸で昆虫組もうとしてるんですけどね。うん、難しいですわ。想定通りに回らないとロクに召喚出来ませんし。
ドラゴン使いとして黙ってられねぇな!
ところで個人的かつ勝手なお願いだと思うのですが、
何時でも良いのでアリス出してくれませんか?
一応全作主人公ですし、ね?
やっぱり遊戯王っていいですよね。
いろいろデッキ作ったりデュエルして熱くなったり、
東方と遊戯王どっちも好きな俺にとっては全作読んでくるための動機には十分だったぜ!
表示形式については特にいらないかな。
遅れてしまいましたが、コメ返しさせていただきます。
>>1
当てられましたw
>>2
うーん、そうですねぇ。アリスは前回の主人公ということで今回はお休みの予定ですが、後半になったら少しだけ顔を出すかもしれません。
>>3
わざわざ前作から読んでいただけるなんて感激です!
長かったと思うので、とりあえずお茶でもどうぞ。 つ旦 <コトッ
>>4>>5
ありがとうございます。
なるべく登場させるカードは新旧問わずというのが方針なんですが、確かにその辺もそろそろ出していいかもしれません。ドラグニティなんて楽しそうですね。