~レミリアの場合~
ええ、フランの事ね。あの時にフランを幽閉したのは確かにこの私。
え?
屋敷内ならどこ行ってもいい状態を幽閉とは言わない?
五月蠅いわね、この馬鹿烏。あんたなんか核融合も出来やしないのに。
何故って、知ってるでしょう。あの子は気が触れているの。
そんな子を外に出すわけにはいかないでしょう。この幻想郷の秩序がメチャメチャになるわ。
フランは私のたった一人の肉親ですもの。本当ならこんな事はしたくなかった。
ううん。
いえ、違うわ。
たった一人の家族だからこそ、私はフランドールが許せないのよ。
咲夜がまだこの屋敷にいなかった頃の、あの薄曇りの日。フランが私にどんな思いを抱いていたのかを嫌と言うほど思い知った日。
あの日から、私はフランを外へ出さないと決意した。
フランが何をしたか知りたいですって?
無粋ね。家族のプライベートを知りたがるゲスな根性なんて。
あなた、吸血鬼が怖くないの?
それとも、「鵜の真似をする烏」を身をもって実行しているのかしら?
~美鈴の場合~
へ、妹様ですか?
ええ、ごくたまに会って頂けますよ。
私がこう、門に寄りかかって番をしてるとですね、あの、向こうある真っ赤なでっかい屋敷の門が開いて、虹色の日傘がぴょこん、と外に出て、そのまままっすぐこちらに来るんですよ。
まあ、日傘を持ってるのは咲夜さんなんですけどね。
そんなわけで、私が妹様に会うときは、必ず咲夜さんも一緒なんです。
とすると、何故かたいてい紅茶のポットとお菓子のバスケットもお供してるわけで。
そういうときは、咲夜さんとお茶しながらお話しますね。
どんな話って? 他愛もない話ですよ。外がどうしたとか、チルノがやんちゃしたとか、人里での、服装の最新の流行とか。
おやそういえば、結構私自身のことを聞かれる気がしますね~。
会得した拳法の事とか、ここに来る前の話とか。
ひょっとして文さんも聞きたいですか? 私の大陸での武勇伝。
あ、そうですか。
~咲夜の場合~
妹様ですか?
ええ、知っていますよ。
妹様のお食事のお世話も主に私がしています。この点については、屋敷のメイド妖精はあんまり役に立たないし。
特に好き嫌いもなくご飯を食べて頂けるので、メニューを考える身としても助かっています。
食べる量は、多分、吸血鬼としては標準的ですね。お嬢様より少し多いくらいです。と、いうより、お嬢が少食すぎるのです。ごはんよくお溢しになるし。
妹様は気が触れているかって?
さあ、どうでしょうか。正直、私にはよくわかりません。私とは、いつも普通に話のお相手をして頂いているので。
稗田のあの書物は、もう少し眉に唾をつけて読んだほうがいいんじゃないかと思いますわ。
ならどうして妹様は閉じ込められているかって?
私は知りませんよ。何しろ、私が初めてこの御屋敷にお世話になった日には、すでにお嬢様のそういった命令がありましたから。
それに第一、妹様は屋敷内ならどこでも自由に出入りできます。ただ本人があまりその気におなりにならないだけで。
知りたいと思わないかって?
ええ、別に思いませんわ。第一、お嬢様の御家族ですもの。無用の詮索など、大変失礼に当たりますものね。
~パチュリーの場合~
妹様、ね。
当たり前でしょう、知り合いよ。同じ屋敷に住んでるのよ。顔を合わせたら立ち話くらいするわ。
でも、ま、あまり込み入った話はしないわね。あの子、あんまり魔法の話には興味ないみたいだし。
ええ、あの時雨を降らせたのは私。
レミィとの約束でね。フランが外に出るそぶりを見せたら、私がそれを邪魔するって。なるべく傷つかないやり方でね。まあ、後半の事は直接レミィが言った訳じゃないけど。
フランが怪我したら、レミィ、頬をふくらませて可愛らしく睨んでくるから。口では「ありがとう」なんて言いつつも、ね。
フランは気が触れているかって?
興味深い質問ね。
それは解釈の仕方にもよるわ。
レミィはああ見えて純な所があるから、フランのことをそう見るでしょうけど。
ま、常識あるまともな人間もそういうかもしれないわね。あるいは、狂気とまでいうかもしれない。
でも、フランは吸血鬼。魔法使いと同じく、魔の領域に住む種族よ。
日の光のもとにすむ種族の、通常の感覚で物事を判断されても困る。
結論から言うと、私はその質問には否と答える。
フランのアレは、魔性の性質というべき物よ。
確かにここらの常人とはかなりかけ離れた思考と発想を持っている。けれどもそれは秩序のない混沌とは別種の物。
私も、あまりの発想の違いに唖然とすることもあるけれど、あの思考ロジックは、魔族の物としては素晴らしい物だと私は思う。
じゃあ何で幽閉されてるのかって?
教えないわよ。私にはそうする義理も、義務もないもの。
ただ、これだけは言っておくわ。
レミィもフランも、互いにあいてのことは悪く思ってないわ。どちらも、ただ接し方が下手くそなだけ。
ひたすら不器用なのよ、スカーレットの吸血鬼たちは。
~小悪魔の場合~
妹様ですか。はい、もちろん知ってます。
意外に思われるかもしれませんが、私は妹様とは結構おしゃべりするんですよ。
というか、私が時々妹様のお部屋にお邪魔して、話をして頂いてます。
とても尊敬できる方だと思います。
へ?
どうしてそんな顔するんですか?
ああ、そうですね。
里の、人間向けの本には気が触れているって書かれているんでしたっけ。
違いますよ。
私は魔界の出身だから分かりますけど、妹様の感覚というかセンスは魔界の住人のそれにとても近いんですよ。
だから、幻想郷だと、ちょっと常識とずれていると思われるかもしれませんね。
ですが、魔界の基準では、妹様は完全な常識人ですよ。
むしろ淑女と分類してもいいかもしれませんね。
ですが、私が妹様を尊敬してる点は、何よりも物事に対するその発想力と着眼点です。
妹様は魔界出身じゃないのに、あれほどまでの魔界的な気質を備えているのは、まさに奇跡と言っていいと思います。
私は魔族としての力がほとんど無い「小」悪魔ですから、いろんな気質とかが幻想郷の平均に近いのですけれど。
~霊夢の場合~
「私がフランドールの幽閉された理由なんて知るわけないじゃないの」
熱い太陽の下、博霊神社の鳥居の前で、巫女はいつも通りに境内への道を掃き清めている。
傍らには文のほかに、レミリアと日傘を捧げ持った咲夜が共にいた。
「あんた、まだ嗅ぎまわってたのね」レミリアはうんざりした風に言った。
「ええ、おかげで今書いてる特集記事は幽閉の解かれた日に間に合いませんでしたが」
二日前、レミリア・スカーレットの名において、フランドール・スカーレットは館の外へ自由に出ることを許された。
その祝賀パーティーには参加したものの、この件について、文は今日に至るまで納得のいく記事を書けていなかった。なぜフランは幽閉されていたのか? 記事としてはとりあえず適当に行間を埋めたが、だからといって文本人の好奇心は満足することはなかった。
「あんたね、いくら真相が分からなかったからって、結界に閉じ込めたオマモリサマの遊び相手としてフランを幽閉したって、よくもまあそんな嘘を思いついたわね。だいたいオマモリサマって何?」
レミリアがにらみつけるも、
「じゃあ、なんで実の妹を幽閉したのか教えてくださいよ」文は笑顔でレミリアの写真を一枚撮った。
「そんなに気になるんなら本人に聞いてみれば? 今なら魔理沙と境内の方に居るわよ」霊夢が言った。
「そのことなんだけど、フラン、本当に霊夢に迷惑かけてない? 大丈夫?」
霊夢は優しく、巫女服の端を握りしめるレミリアの小さな拳を払いのけた。
「大丈夫よ。むしろ魔理沙よりもおとなしいくらいだわ。結構良く喋るみたいだけど」
「ああ、不安だわ。フランったら、紅魔館の恥をばらまいてないでしょうね」
「だったら、ふたりともフランドールに会う? こっちよ」
霊夢が神社の建物に向かって歩き出した。
二人と咲夜がその後を追うと、確かに建物の中から、少女達の楽しそうな声がする。
十歩も行くと、開け放たれた障子の樋越しに、薄暗い屋内にいるフランと魔理沙の姿が確認することが出来た。笑い声からして、萃香もいるようだった。彼女達はとても楽しそうに話していて、三人の接近には気がついていないようであった。フランの、色とりどりの宝石羽が時々小刻みに揺れている。フラン達は身振り手振りを尽くして、大いに楽しく会話をしているようであった。
レミリアが声を上げた。
「ねえ、フラン。ちゃんとお行儀良くしてる? 紅魔館のレディとして振る舞えてる?」
「――でね。あと、レミリア姉様って、絶対自分のことをドSだと勘違いしてるM子だよね。得意げに相手を支配しようとするんだけど、逆に美鈴あたりにあっさりと主導権をとられちゃって、いいようにされながら泣きながらブルブル震えてて、でも体は正直に……ってのが最凶に萌えるシチュエーションだと思うのだけれど」
魔理沙は三人に気がつき、振り返った。
「やあ、霊夢達か。フランの発想力はすごいぜ。最初はその意外性に私もビックリしたけど、フランと話せば話すほど新たな生物学的価値観に気がつかせてくれる。ところでレミリア……いえレミりん。今日、寝る時さ、暇?」
萃香は、極上の牛フィレ肉を前に一時間ほど「待て」を命令された忠犬の様な表情でレミリアを見つめた。
「もしくは、一人で寝るのが寂しかったり……そういうのない? ほら、私達鬼同士じゃん。もう少しいろいろと仲良くなりたいなぁ、なんて……」
フランドールは再び幽閉された。
ええ、フランの事ね。あの時にフランを幽閉したのは確かにこの私。
え?
屋敷内ならどこ行ってもいい状態を幽閉とは言わない?
五月蠅いわね、この馬鹿烏。あんたなんか核融合も出来やしないのに。
何故って、知ってるでしょう。あの子は気が触れているの。
そんな子を外に出すわけにはいかないでしょう。この幻想郷の秩序がメチャメチャになるわ。
フランは私のたった一人の肉親ですもの。本当ならこんな事はしたくなかった。
ううん。
いえ、違うわ。
たった一人の家族だからこそ、私はフランドールが許せないのよ。
咲夜がまだこの屋敷にいなかった頃の、あの薄曇りの日。フランが私にどんな思いを抱いていたのかを嫌と言うほど思い知った日。
あの日から、私はフランを外へ出さないと決意した。
フランが何をしたか知りたいですって?
無粋ね。家族のプライベートを知りたがるゲスな根性なんて。
あなた、吸血鬼が怖くないの?
それとも、「鵜の真似をする烏」を身をもって実行しているのかしら?
~美鈴の場合~
へ、妹様ですか?
ええ、ごくたまに会って頂けますよ。
私がこう、門に寄りかかって番をしてるとですね、あの、向こうある真っ赤なでっかい屋敷の門が開いて、虹色の日傘がぴょこん、と外に出て、そのまままっすぐこちらに来るんですよ。
まあ、日傘を持ってるのは咲夜さんなんですけどね。
そんなわけで、私が妹様に会うときは、必ず咲夜さんも一緒なんです。
とすると、何故かたいてい紅茶のポットとお菓子のバスケットもお供してるわけで。
そういうときは、咲夜さんとお茶しながらお話しますね。
どんな話って? 他愛もない話ですよ。外がどうしたとか、チルノがやんちゃしたとか、人里での、服装の最新の流行とか。
おやそういえば、結構私自身のことを聞かれる気がしますね~。
会得した拳法の事とか、ここに来る前の話とか。
ひょっとして文さんも聞きたいですか? 私の大陸での武勇伝。
あ、そうですか。
~咲夜の場合~
妹様ですか?
ええ、知っていますよ。
妹様のお食事のお世話も主に私がしています。この点については、屋敷のメイド妖精はあんまり役に立たないし。
特に好き嫌いもなくご飯を食べて頂けるので、メニューを考える身としても助かっています。
食べる量は、多分、吸血鬼としては標準的ですね。お嬢様より少し多いくらいです。と、いうより、お嬢が少食すぎるのです。ごはんよくお溢しになるし。
妹様は気が触れているかって?
さあ、どうでしょうか。正直、私にはよくわかりません。私とは、いつも普通に話のお相手をして頂いているので。
稗田のあの書物は、もう少し眉に唾をつけて読んだほうがいいんじゃないかと思いますわ。
ならどうして妹様は閉じ込められているかって?
私は知りませんよ。何しろ、私が初めてこの御屋敷にお世話になった日には、すでにお嬢様のそういった命令がありましたから。
それに第一、妹様は屋敷内ならどこでも自由に出入りできます。ただ本人があまりその気におなりにならないだけで。
知りたいと思わないかって?
ええ、別に思いませんわ。第一、お嬢様の御家族ですもの。無用の詮索など、大変失礼に当たりますものね。
~パチュリーの場合~
妹様、ね。
当たり前でしょう、知り合いよ。同じ屋敷に住んでるのよ。顔を合わせたら立ち話くらいするわ。
でも、ま、あまり込み入った話はしないわね。あの子、あんまり魔法の話には興味ないみたいだし。
ええ、あの時雨を降らせたのは私。
レミィとの約束でね。フランが外に出るそぶりを見せたら、私がそれを邪魔するって。なるべく傷つかないやり方でね。まあ、後半の事は直接レミィが言った訳じゃないけど。
フランが怪我したら、レミィ、頬をふくらませて可愛らしく睨んでくるから。口では「ありがとう」なんて言いつつも、ね。
フランは気が触れているかって?
興味深い質問ね。
それは解釈の仕方にもよるわ。
レミィはああ見えて純な所があるから、フランのことをそう見るでしょうけど。
ま、常識あるまともな人間もそういうかもしれないわね。あるいは、狂気とまでいうかもしれない。
でも、フランは吸血鬼。魔法使いと同じく、魔の領域に住む種族よ。
日の光のもとにすむ種族の、通常の感覚で物事を判断されても困る。
結論から言うと、私はその質問には否と答える。
フランのアレは、魔性の性質というべき物よ。
確かにここらの常人とはかなりかけ離れた思考と発想を持っている。けれどもそれは秩序のない混沌とは別種の物。
私も、あまりの発想の違いに唖然とすることもあるけれど、あの思考ロジックは、魔族の物としては素晴らしい物だと私は思う。
じゃあ何で幽閉されてるのかって?
教えないわよ。私にはそうする義理も、義務もないもの。
ただ、これだけは言っておくわ。
レミィもフランも、互いにあいてのことは悪く思ってないわ。どちらも、ただ接し方が下手くそなだけ。
ひたすら不器用なのよ、スカーレットの吸血鬼たちは。
~小悪魔の場合~
妹様ですか。はい、もちろん知ってます。
意外に思われるかもしれませんが、私は妹様とは結構おしゃべりするんですよ。
というか、私が時々妹様のお部屋にお邪魔して、話をして頂いてます。
とても尊敬できる方だと思います。
へ?
どうしてそんな顔するんですか?
ああ、そうですね。
里の、人間向けの本には気が触れているって書かれているんでしたっけ。
違いますよ。
私は魔界の出身だから分かりますけど、妹様の感覚というかセンスは魔界の住人のそれにとても近いんですよ。
だから、幻想郷だと、ちょっと常識とずれていると思われるかもしれませんね。
ですが、魔界の基準では、妹様は完全な常識人ですよ。
むしろ淑女と分類してもいいかもしれませんね。
ですが、私が妹様を尊敬してる点は、何よりも物事に対するその発想力と着眼点です。
妹様は魔界出身じゃないのに、あれほどまでの魔界的な気質を備えているのは、まさに奇跡と言っていいと思います。
私は魔族としての力がほとんど無い「小」悪魔ですから、いろんな気質とかが幻想郷の平均に近いのですけれど。
~霊夢の場合~
「私がフランドールの幽閉された理由なんて知るわけないじゃないの」
熱い太陽の下、博霊神社の鳥居の前で、巫女はいつも通りに境内への道を掃き清めている。
傍らには文のほかに、レミリアと日傘を捧げ持った咲夜が共にいた。
「あんた、まだ嗅ぎまわってたのね」レミリアはうんざりした風に言った。
「ええ、おかげで今書いてる特集記事は幽閉の解かれた日に間に合いませんでしたが」
二日前、レミリア・スカーレットの名において、フランドール・スカーレットは館の外へ自由に出ることを許された。
その祝賀パーティーには参加したものの、この件について、文は今日に至るまで納得のいく記事を書けていなかった。なぜフランは幽閉されていたのか? 記事としてはとりあえず適当に行間を埋めたが、だからといって文本人の好奇心は満足することはなかった。
「あんたね、いくら真相が分からなかったからって、結界に閉じ込めたオマモリサマの遊び相手としてフランを幽閉したって、よくもまあそんな嘘を思いついたわね。だいたいオマモリサマって何?」
レミリアがにらみつけるも、
「じゃあ、なんで実の妹を幽閉したのか教えてくださいよ」文は笑顔でレミリアの写真を一枚撮った。
「そんなに気になるんなら本人に聞いてみれば? 今なら魔理沙と境内の方に居るわよ」霊夢が言った。
「そのことなんだけど、フラン、本当に霊夢に迷惑かけてない? 大丈夫?」
霊夢は優しく、巫女服の端を握りしめるレミリアの小さな拳を払いのけた。
「大丈夫よ。むしろ魔理沙よりもおとなしいくらいだわ。結構良く喋るみたいだけど」
「ああ、不安だわ。フランったら、紅魔館の恥をばらまいてないでしょうね」
「だったら、ふたりともフランドールに会う? こっちよ」
霊夢が神社の建物に向かって歩き出した。
二人と咲夜がその後を追うと、確かに建物の中から、少女達の楽しそうな声がする。
十歩も行くと、開け放たれた障子の樋越しに、薄暗い屋内にいるフランと魔理沙の姿が確認することが出来た。笑い声からして、萃香もいるようだった。彼女達はとても楽しそうに話していて、三人の接近には気がついていないようであった。フランの、色とりどりの宝石羽が時々小刻みに揺れている。フラン達は身振り手振りを尽くして、大いに楽しく会話をしているようであった。
レミリアが声を上げた。
「ねえ、フラン。ちゃんとお行儀良くしてる? 紅魔館のレディとして振る舞えてる?」
「――でね。あと、レミリア姉様って、絶対自分のことをドSだと勘違いしてるM子だよね。得意げに相手を支配しようとするんだけど、逆に美鈴あたりにあっさりと主導権をとられちゃって、いいようにされながら泣きながらブルブル震えてて、でも体は正直に……ってのが最凶に萌えるシチュエーションだと思うのだけれど」
魔理沙は三人に気がつき、振り返った。
「やあ、霊夢達か。フランの発想力はすごいぜ。最初はその意外性に私もビックリしたけど、フランと話せば話すほど新たな生物学的価値観に気がつかせてくれる。ところでレミリア……いえレミりん。今日、寝る時さ、暇?」
萃香は、極上の牛フィレ肉を前に一時間ほど「待て」を命令された忠犬の様な表情でレミリアを見つめた。
「もしくは、一人で寝るのが寂しかったり……そういうのない? ほら、私達鬼同士じゃん。もう少しいろいろと仲良くなりたいなぁ、なんて……」
フランドールは再び幽閉された。
面白かったです!
誤字?
レミィモフラン→レミィもフラン