幻想郷には、お空やお燐以上の馬鹿がいるそうです。
名前は……確かチルノ。
どんなに簡単ななぞなぞも解けない、生粋の馬鹿妖精らしいです。
しかも自称最強で、「あたいってばサイキョーね!」とかなんとか言ってるとか。なんて痛い子。可愛そうに。
「でも……興味深いわ」
気づけば、私はそんなことを口走っていました。
一体チルノは、なぞなぞを出されたとき、どんな心境をしているのでしょうか。
気になった私は、外出の準備を始めました。
「あれ、お姉ちゃん出かけるの?」
こいしが声をかけてきました。邪魔しないでください、私は今から永遠の謎である「馬鹿の心の中」を探りに行くのです。
「こいし、留守番お願いね」
私は意を決して地霊殿を飛び出しました。
「……さて」
森までやってきた私は、妖精たちが遊び場としているらしい区画にやってきました。
そこではたくさんの妖精が遊んでいて、(健全な意味で)キャッキャウフフな光景が繰り広げられています。
さぁ、チルノを探しましょう。確か青い髪に青いリボンだとか。
「……あ」
発見しました!あれです、木の上に座っているあの妖精です!
ターゲット補足です!狙い定めて、うろおぼえの金閣z……って違う違う。
あの子の心を読まなければ!さとりんパワー全開!
「チルノちゃーん」
「あ、大ちゃん」
「チルノちゃん、なぞなぞしない?」
「いいよ!あたいに解けないなぞなぞなんてないんだから!」
「じゃあ……転んでばかりいる虫は何でしょう?」
「うーんとね……」
~チルノの脳内~
よく転ぶ……転倒の原理って確かモーメントだよね?
モーメント=力×支点からの垂直方向距離……のはず。
同じ荷重がかかった時、支点からの距離が長いほどモーメントは大きいから……(中略)
その虫の重さがMなら……(中略)……バランスがとれた等速滑走状態なら、ほぼ支点上に荷重が作用して、モーメントはゼロ。
だから……(中略)時計回りだと2M×1/2L=MLで、反時計回りだと……(めっちゃ中略)
で、その虫は何かって話だっけ?つまり、虫の種類から考えなきゃいけないから……
転ぶってことは飛ばない、もしくは飛ぶことが少ない虫よね。甲虫?いや、甲虫の足腰は強いだろうから、多分違う。(中略)
確か昆虫には痛覚がない……つまり、体がひどく傷ついても、全然痛がっていないということ。
だから……(中略)……そういえばミドリセイボウは……外国では「jewel wasps(宝石ハチ)」とか呼ばれてるんだっけ?
あの蜂は、確かゴキブリの脳みそを狙って針をぶっ刺し、そこから毒液(ベノム)を注入、ゴキブリの中枢神経を麻痺させ、脳みそカランカランのゾンビ状態に仕立てて、その中に卵を産んで、ゴキブリを餌にしてその幼虫が成長していくんだっけ。リグル危ないね。
そもそも寄生蜂ってのは……(以下略)……
~この間3秒~
「分かんない(考えすぎて)」
「くすっ、やっぱり、チルノちゃんはお馬鹿さんだね~」
「あたい馬鹿じゃないもん!」
「あ、お姉ちゃんお帰り~」
「ただいま……」
気がつけば、私は地霊殿に帰ってきていました。
「……お姉ちゃん、どうしたの?なんだか元気ないね」
「……天才と馬鹿は……紙一重のようです」
「……は?」
~END~
頭が悪いんじゃなくてかたいのか。
というかすげ~
⑨ってのは天才って意味だったのか?
さとりさん以外には結果が伴わないから評価は変わらないだろうなぁ
しかし何処でそんな知識身につけたんだよww
まごうことなき天才だw
考えすぎて分からなくなるタイプだったのか・・・