お腹がちょっと空きました。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
「まだ食べちゃ駄目なのかー?」
「まだまだだぜ、さっき煮始めたばかりだろう?」
肉理沙はそう言って、灰汁取りに夢中になっています。
お腹がちょっと空きました。
お鍋はまだまだ煮えません。
お腹がグゥと鳴りました。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
「まだ食べちゃ駄目なのかー?」
「まだまだだよ。そもそも鍋というのは、待つという儀式の上に――――」
肉之助はそう言って、鍋を語るのに夢中になっています。
お腹がグゥと鳴りました。
お鍋はまだまだ煮えません。
お腹がグゥグゥ鳴りました。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
「まだ食べちゃ駄目なのかー?」
「もう少し待ってなさい。今煮始めたばかりでしょ?」
肉夜はそう言って、ザルに入れた野菜を鍋の中に移しています。
お腹がグゥグゥ鳴りました。
お鍋はまだまだ煮えません。
グゥグゥグゥとお腹が鳴ります。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
「まだ食べちゃ駄目なのかー?」
「もう後少しだな。もうちょっと我慢してろよ」
肉肉沙はそう言って、肉団子を箸で突くのに夢中になっています。
グゥグゥグゥとお腹が鳴ります。
お鍋はまだまだ煮えません。
お腹がペコペコ死にそうです。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
「まだ食べちゃ駄目なのかー?」
「あとちょっと煮た方がいいかしら。もうすぐできるから待ってなさい」
肉肉はそう言って、中身を見てからすぐに蓋をしてしまいました。
お腹がペコペコ死にそうです。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
人間ぐらいの大きな肉が、三つも机を囲んでいます。
お鍋がもうすぐ煮えますよ。
「まだ食べちゃ駄目なのかー?」
肉肉肉は蓋をあけ、中を覗き込んで言いました。
「うん、もう煮えたみたいだね。さて、そろそろ食べようか」
さあ、いよいよ待ちに待った御飯の時間です。
「いただきま~す」
大きく開いたルーミアの口は、そのまま大きな三つの肉へ――――。
とりあえず落ち着けルーミアww